81. サラ、いつわりの祈り
《ネタバレ》 子供がひたすら健気で、母親がひたすらバカでも親子という絆からは逃れられないんだなって思いました。いきなり冒頭から里親から引き離される設定だったが、もう少し里親の所での幸せな様子から入った方が、対比としては子供の辛さが増したのではないだろうか?アーシアは本当にお父さんに顔が似てますね(笑)演技も上手いけど、脚本に監督と才能人だなって思いました。ただ物語としてみると、もう少し救いが欲しいです。逃げても引き離されても結局親子は戻る。それを運命と呼べばそれまでだけど、幸せの形なんてそれだけではないと思った。だから最後、子供がサラに寄り添った瞬間、淡い期待を持って観ていた観客の私を残念な方向で裏切ってくれた。物悲しくなってしまったので2度観るのは辛い作品だなと思いました。 [DVD(字幕)] 5点(2007-02-26 14:21:03) |
82. 天国の青い蝶
《ネタバレ》 ウィリアム・ハートも主役の少年も嫌味なく好演しているのに、恐らく意図的に感動作にしたくなかった演出もあってか、観終わった後に心に何も残らなかったのが残念でした。多分映画を企画した時には、青い蝶を探しに行く旅を経験して、腫瘍が治った奇跡を淡々と描きたかったのだと思うのですが、虫や自然のアップがお客さん視点で描かれていて、感情移入しずらい作品になってしまいました。派手な展開があまり無い事がある逆にリアルではあるのですが、映画として観た場合、やはりもう少し演出があり(生死の境で正体不明の精霊?みたいなのに腫瘍を抜き取られるシーンはありましたが)観客をひき付ける展開が多く起きても良かったのではないかと思いました。映画というよりアンビリバボーのドラマを観ている気分でした。 [DVD(字幕)] 5点(2006-12-20 10:10:17) |
83. テロリスト・ゲーム<TVM>
《ネタバレ》 ヨーロッパが吹っ飛ぶ程の核の流出・爆発の恐怖という大きすぎるテーマと、それに全くそぐわないこじんまりしたスケールのギャップに戸惑う作品でした。ピアース・ブロスナンも後の007に比べれば、似たようなアクションではあっても目立たない活躍ですし、何故か全く緊張感の無い展開に戸惑いました。実行犯のバックにこのテロを企画した人間が現われてそこから派手になるのかと思いきや、進行ペースはそのまんま。今更見返すような作品ではありませんが、ブロスナン好きには007に出演する前のアクションの1本として価値のある作品かもしれません。「安心しろ、核は1つだけだ」ってドイツ人のジョークなんですか、その文化がピンとこなかった私は楽しむ資格すら無かったのかも・・・。 [地上波(吹替)] 5点(2006-10-02 00:07:40) |
84. 0:34 レイジ 34 フン
《ネタバレ》 蝋人形の館を彷彿とさせる残酷殺人描写でした。でもパク・チャヌクの復讐三部作とか観てたせいか、そこでの怖さはなかったですね。恐怖感じゃなく嫌悪感。結局観終わった後もあのDQNがなんだったのか、ほとんど解明されぬまま。「警備室入ったって1人しかいないし、話が出来ない」とか言ってて、ただやる気ない職員じゃんとか。臓物かきむしってだから何なんだとか。時間が短いからもっとテンポがいいかと思ったけど、殺人鬼が登場してからのパニックぶりにもイマイチ恐怖感も緊張感も感じませんでした。終電が終わった後の地下鉄構内、そして警備員も気付かなかった脇道とか雰囲気タップリなんだけど、設定を生かしきれてなかった感じで残念でした。むしろ殺人鬼じゃなく幽霊系にもっていけば良かったかな?と。主役のフランカ・ポテンテって「ラン・ローラ・ラン」ですね、またこの作品でもいい加減走らされてました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-07-30 18:32:57) |
85. テッセラクト
《ネタバレ》 まずテッセラクト(4次元)の部分を感じさせる展開が少なく、弱いです。要は同じホテルに泊まった客同士が、麻薬の受け渡しとその人物を通じて巻き込まれていくサスペンスなんですが、オープニングで見せる、超次元で銃が室内に打ち込まれる画とか全然その後出てきません。暗示的なものでしかないのであれば、テッセラクトなんて仰々しいタイトルは止めて欲しかったです。あとあのホテルの盗人のガキが生理的に受け付けませんでした。ああいう要領のいいガキがいるおかげで、罪の無い心理学の女先生まで死んじゃったんだし・・・。最後の最後まで麻薬を取り返す取り返さないだけの展開にダルくなりました。同じ監督なら「EYE」の方が全然完成度は上です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-07-15 14:44:48) |
86. フォーリング・ダウン
1つ1つの不満が重なって爆発したいけど、実際に行動にはうつせない自分に置き換えたりする妄想に適した映画ですね。ハンバーガーショップで「あの写真よりペシャンコじゃないか」は、古畑任三郎の「どこから食べてもピクルスに当たるようにして」と同じくらい大好きなシーンです(笑)シューマッカーらしさを感じる映画だし、暇つぶしになかなか楽しめる佳作ですね。 [ビデオ(字幕)] 5点(2006-01-18 12:50:53) |
87. バイオハザードII アポカリプス
ゾンビ映画を2つに分けるとしたら「ゾンビを倒すアクション」か「ゾンビに襲われる恐怖」だと思うが、これは完全に前者。よってゾンビの怖さは自然と薄れる。それがこの映画の持ち味だと思うのでゾンビホラーを期待してみると肩透かしだと思う。ミラ・ジョボビッチのアクションシーンは見事だがカメラワークが凝り過ぎて目が疲れるしあまり残らない。どうしてもゲームの世界を知らず、しかもロメロリスペクトの自分がこれを見ると割り切れない部分があって残念で仕方ない。ラストの終わり方もあまり気分良く無いしなあ・・・。ただジルを演じた女優はセクシーで強くて目に力があって魅力的だった。「3」もあるそうですね。今度はもう少し固定カメラを多用してじっくりゾンビもアクションも見せてほしいです。 [DVD(字幕)] 5点(2006-01-16 12:18:29)(良:1票) |
88. キング・アーサー(2004)
ジェリー・ブラッカイマー作品だし、空撮にお金かけたり戦闘シーンも迫力があったけどイマイチ感情移入が出来なかったかなあ。もっともっとスケールの大きい映画を勝手に期待してしまったのもあってちょっと物足りなかったです。ハンス・ジマーは相変わらず無難に壮大な曲を書いたんですけどね。イギリス人俳優にこだわったのがあまり意味を感じられなかったのもちょっと残念でした。ただ映画としてはまとまってはいますし、クライヴ・オーウェンは貫禄ありました。でもWOWOWで十分かな? [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-10-31 18:29:45) |
89. スプリング・ガーデンの恋人
2003年の映画なんですけど展開的には実にオーソドックスで、失礼な話ですがWOWOWで観るので充分て感じの映画です。ラブコメって軽い気持ちで観られるのでそういった意味ではいいかもしれません。何よりヘザー・グレアムが物凄く可愛いですからね。でも前半、気分が乗ってくると洋服脱ぎ出しちゃうシーンがあるんですが、そこで紳士を装ってるんだけど「ちょっとこのまま行くと俺ヤバイかもよ」的な雰囲気を醸し出すコリン・ファースの表情が絶妙でした(笑)で、イギリスから元カノが追いかけてきたりして、ありきたりな展開は続くのですが、何となく観るなら楽しめる映画ではないかなと思います。 2003年て言うと主演の2人は既にメジャーでしたから、こんな地味なラブコメに出演した事が一番驚きでしたけどね(笑)ラスト。お姫様抱っこで街を闊歩するコリン・ファースが時折見せるキツそうな表情に親近感を覚えました(笑) [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-10-12 12:21:00) |
90. シェフと素顔と、おいしい時間
《ネタバレ》 2人の、お互いの高いプライドが邪魔して中々素直になれない様子から徐々に寂しさも相まって心を許してゆく様がとても微笑ましい映画です。私が好きだったシーンは、ジャンレノ演じる男が、元シェフという事もあって匂いやメイクには非常に敏感なのですが、ジュリエットビノシュ演じる女性がメイクを落としてドレスルームから出てきた時の顔を見た彼の顔「おっ、キレイねぇ~」という驚きの表情が絶妙です(^-^)普段はあの髪型のジャンレノが長髪にしているのも私的にはOKです♪ 80分ちょっとの短い映画ですが、さらりと見れるラブストーリーとしては中々楽しめると思いました!なおこの映画音楽はリュックベッソン映画には欠かせない、エリックセラが担当しています! 5点(2004-09-22 17:28:46) |
91. トゥームレイダー2
《ネタバレ》 全くピンチを感じさせないヒロインってどうなんでしょう?ハラハラしないし(パンドラの箱とか扱ってるのにまぁ映画の雰囲気が全体に軽い)どうせハッピーエンドなんでしょと思って観るから、無難と言えば無難だけど、新鮮味もありませんでした。彼氏の死に方も最後までぶざまでしたね(笑)しかしヤン・デ・ボンは作品に恵まれてないなあ・・・。「スピード」のように全編緊張感溢れるアクションをまた撮って欲しいです。というわけでアンジーの見事な肉体に4点献上。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-05-15 00:11:08) |
92. えびボクサー
《ネタバレ》 イングランド中東部で、2メートルの巨大えびをボクサーにして、弱小ボクサーとの対戦で一儲けを企むプロモーターとその仲間がテレビ局に必死に売り込む過程を描いたドラマです。B級テイストたっぷりで苦笑いしてしまうようなエピソードがたっぷりですが、某国で生物虐待だみたいな抗議がくるほどの内容でもないと思いました。 結局最後には、巨大えびを悪者にして、何人ものボクサーと闘うというシチュエーションのTVの企画を行うのですが、悪者に仕立て上げられた巨大えびを可哀想に思った、プロモーターの主役の男性が、いじめるのは止めてくれと、止めに入ります。すると、その男に向かってくる巨大えび。えびに向かって「俺を殴るのは当然かもしれない。長い事ホテルや車に拘束して悪かった」というと、えびは男を殴らずに、抱擁するのです(笑)笑えるけど、なんだか不思議な感動がありましたです(^^; オチは、この巨大えび(ミスターCという名前がある)を海に返してやるのですが、襲ってくるサメをパンチして終わりという感じです(^^;90分ちょっと、最初の方はつまらなかったんですが、最後の方は意外と楽しめましたね~。Z級映画ではなく、B級でした。虐待モノでも無いし、暇つぶしにはいいですよ!? 4点(2004-09-22 17:34:12)(良:1票) |
93. イン・ザ・カット
欲求不満のメグ・ライアンなんて俺は観たくない(多くのメグちゃんファンの日本人はそう思ってるはずです)。ジェーン・カンピオンも結局「ピアノ・レッスン」の一発屋なのか?と思ってしまったし。ラブコメから脱皮したいのも分かるけど、ラブコメのメグちゃんの方が輝いているのも事実。またビリー・クリスタルとかトム・ハンクスとかとラブコメやってほしいです…。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2006-06-14 12:01:44) |
94. 処刑・ドット・コム
限られた空間で人が人を疑い始めて常軌を逸していくパターンは少なくないですよね、「ローズレッド」「シャイニング」「CUBE」「エレベーテッド」などもありましたし。この映画も自分に対しての嫌がらせを疑い始めさせる事がきっかけで変な事になってゆくのです。そしてこの企画の全貌を知った時には、皆さん大いに腹がたつか、後味が悪いかすると思います。これはジャケットに新感覚ホラーと書かれていますが、サスペンスタッチなので、そういう意味の怖さではありません。しかし一番怖いのは「人間」だなあと再認識させられる内容です。う~ん、、、2度は観ないかな(苦笑) 3点(2004-09-24 11:46:56) |
95. 28日後...
《ネタバレ》 ジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ」に非常に良く似ていると思いませんか?ほとんどの人間がいなくなり、生き残ってる人間が1つの場所に留まり手を考えるが、仲間割れも始まる。敵がいるのだが、協力するべき仲間内で内乱が起きる。まるで「ナイトオブザリビングデッド」チックだし、ゾンビが感染者に変わっただけで、30年以上も前にロメロが編み出したアイデアの塗りなおしという気がしてしまいました。しかも彼のセンスでしょうか、イギリス映画だからか分かりませんが微妙に選曲が「?」って場面もあります。サバイバルを主題にしたいのか、襲ってくる感染者の恐ろしさを見せたいのか、生き残った人間の裏切りや欲望を見せたいのか、今ひとつ主張が混在しすぎて分かりませんでした。結局3人はその施設を脱出し更に28日後にヘリによって救助されるのですが、う~ん、、、。ちなみに劇場公開時は主人公の男性は死んでしまう終え方だったとか・・・。結末沢山作るのも更に主張を弱めているような気がします・・・。 「トレインスポッティング」「ザ・ビーチ」の監督というだけに、肌が合わないかなと危惧しながら観たのですが、「目覚めたら周りに人がいない」っていう最高の掴み方の割には平凡かつ安易な展開で、残念でした。完全な感染者とのサバイバルホラーにしてしまうか、他国を巻き込んでの壮大なスペクタクルにして欲しかった・・・。やっぱり元祖の「ゾンビ」にはかないません。 3点(2004-09-22 18:24:05) |
96. コールド・クリーク 過去を持つ家
人間、知らなければ幸せな事ってのもありますよね。忙しい都会を離れて引っ越してきた一家が、結果温和な田舎町を刺激してしまった結果、色々な事が起き始めるのは、まるであの「ツインピークス」さながらです。スティーブン・ドーフ演じる、前の住人デイルの徐々に尋常ではなくなってくる行動は、演技の幅を感じます。謎が解き明かされてゆく様と、徐々に迫ってくる恐怖を演出したこの映画は、2時間という尺を長く感じさせないサスペンスに仕上がっていると思いました!でも。。。これ、ちょっとメンバーが豪華なテレビドラマって感じの内容ですよ。そして、、、デニス・クエイドが、シャロン・ストーン演じる妻の浮気を疑って怒る様が、想像ですけど前の奥さんであるメグ・ライアンの不倫の時もこう怒ったのかなあ?と思ってしまいました(苦笑) [DVD(字幕)] 3点(2004-09-22 17:46:13) |
97. ミネハハ 秘密の森の少女たち
《ネタバレ》 私「エコール」に9点付けて「満点に限りなく近い作品」とかレビュー書いちゃったんです。だから同じ原作をモチーフにしたこの作品にも相当の期待を込めて鑑賞したのですが、はっきり言って「駄作」でした。 まず「エコール」にあった少女達の純粋さやイノセンスがありません。勿論隔離された森の中の女の子だけの集団が規律を学ぶ展開は同じなのですが、非常に俗っぽいです。品が無いというか「男性目線の欲望そのもの」という感じです。森の中の閉鎖的な空間独特の『空気』が非常に現実的で、ここはきっと演出的にも物足りない部分です(「エコール」は女性監督だったことも違いの1つかもしれません)。 そして中で起きる様々な事件を直接的に見せる部分もあったり、最後にお偉い方に連れていかれた少女がレイプされたりと、この題材にその直接的な描写はいらないだろー!と叫びたくなりました。 そして「あのあと、少女達はどうなったのかな?」と観客に想像させる部分を残して終わった方が作品としての後味も格段にいいという事も再認識しました(そういう意味では「エコール」の噴水部分はすばらしい)。「ミネハハ」⇒「エコール」の順で見るならアリですが、「エコール」⇒「ミネハハ」の順で見ると相当ガッカリすると思います。こういった「開き直ったロリコン映画」はただでさえ非常に評価が分かれるところですが、私は好きではありません。 [DVD(字幕)] 2点(2008-05-20 14:03:43) |
98. ロッキー・ホラー・ショー
多分生理的に全然ダメっていう方がいらっしゃると思います。私もこの作品の全てにノレませんでした。頭の中でジャンルが分けられないというか解釈が付いていけなくて…。出演者も怪演してるのは分かるんだけど、合わないものは仕方がないかもですね。私と同じ感覚の方が何人かいらして安心しました、ごめんなさい。 [DVD(字幕)] 2点(2006-06-19 15:58:09) |
99. ファニーゲーム U.S.A.
《ネタバレ》 薄いですねー、映像作家として何も成長していない気が…。オリジナル版も胸くそ悪い映画で、不快と思わせる事が最高の賛辞みたいな作品でしたけど、わざわざこんな題材を10年も経ってからセルフリメイクしたことに全く意味を感じないんですよね。まぁ確かに勧善懲悪の映画作品が多い中、敢えて救われないバッドエンドの作品は希少ですし、実際人生なんて、不幸があってもそこから奇跡の逆転を遂げる事のほうが少ないですけど。そんなこと言われなくても皆さんとっくに気付いてるよって話ですから。娯楽作ではない事は確かですが、じゃあ狙いは一体何だったんでしょう?突然災難は降ってくるよって警告でしょうか?もしそうだとしたら、じつに余計なお世話ですよね。私は映画に希望や感動を見出したいですから、ハネケとは対極の気持ちで映画を楽しみたいです。 [DVD(字幕)] 0点(2009-11-17 11:28:20)(良:2票) |