1. 2001年宇宙の旅
孤高のSF映画だと思う。娯楽作では・・・ないが。監督は完璧主義者だったというが、全編の映像はそれにふさわしいと感じさせる素晴らしさだった。特に宇宙船内部の白い、バイ菌のいなそうな空間に、不思議と徹底した美しさを感じた。アーサー・C・クラークの原作を読むと、より映画の内容を補強できるかも。クラークはキューブリックにさんざん苦労させられ、アイデアを絞りに絞り、削りに削ってこの物語を完成させたらしい。なるほど、この映画のつめたーい質感、人物描写のあまりないところは、そういうそぎ落としの洗練によるものなのかなあと思った。そのつめたさで、人の評価も分かれるのだと思うが。 [DVD(字幕)] 9点(2009-07-23 16:44:57) |
2. ワンダー・ボーイズ
《ネタバレ》 なんかヘンな空気の映画。話があるようなないような展開で、ヘンな人たちが妙に運命的につながってるのだが、そのつながりが、お、あのシーンの伏線がきいてる、といった感じではなくて、へーこの人がこう関わってくるのか、というフワフワした感心をわかせるものだった。でも、そういう空気が妙に気に入った。トビー・マグワイアはとびきりのスパイスだな。ヘンな人オーラ満載だ。あと、ボブ・ディランのThings have changedは渋かった。そういえば、この映画のヘンな展開とディランの曲の印象って、似てる気がする。それともう一つ、犬が死ぬ映画は初めてだった。衝撃。やっぱりヘンな映画。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-12-02 17:40:31) |
3. 時計じかけのオレンジ
きれている。ぶっ飛んでいる。主人公には同情も共感もしたくないが、この映像にかかると一体感すら得てしまいそうだ。ハラショー。 [DVD(字幕)] 9点(2008-10-31 18:24:47) |
4. オテサーネク 妄想の子供
《ネタバレ》 子どもだけが真実を知っているという点がシュヴァンクマイエルらしいところ。化け物をかわいがる母親はどう見ても普通じゃなく怖かったが、愛があるとも思った。チェーンソーを手にしつつ、手を下すことのできなかった父親にも。 [DVD(字幕)] 9点(2008-10-23 18:11:35) |
5. シャイニング(1980)
原作は好き。この映画も、原作とは違った恐怖、そして美がある。ニコルソンがうますぎてさらに恐怖が引き立つ。 [DVD(字幕)] 7点(2006-09-20 20:10:46) |
6. ゴッホ
カラッと、淡々としてる。 孤独と狂気、弟とのやりとりなど、よく知らなかったゴッホの人物像が描かれていて見応えがあった。でも、ゴッホに共感することはなかったな。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-11-27 12:15:11) |
7. フルメタル・ジャケット
怖い映画だ。訓練場では人間性のかけらも見えない。そして、狂っていく「デブ」。狂気って言葉そのものかもしれない。 [DVD(字幕)] 8点(2005-10-27 15:00:36) |