21. ポワゾン
アンジェリーナの危険な雰囲気の魅力も十分出ていた。ストーリーもまずまず。一応ハッピーエンドでめでたしめでたし。が、しかし、何か足りない気がしてしまう。やっぱり、あやしい題名にR18指定では、私の期待が最高潮になっていたのかも。 6点(2004-06-15 23:52:39) |
22. 愛と哀しみのボレロ
色んな国の家族が、それぞれの課程と歴史を経て、ある時期にボレロの演奏で一同に会する。バラバラのエピソードを因縁として結びつけ、音楽の効果で、見事な一つの作品としている。人間の結びつきとは、偶然と必然の微妙な関係で成り立っており、人生とは一面、こういうものなのだという解釈をしている。自分の人生は、両親から多くの影響を受け、自分もまた、子供たちに深い影響を与えているのかもしれない。幸福も悲劇も包み込んだラストの演奏が感動を呼ぶ。 8点(2004-06-06 11:31:05) |
23. かくも長き不在
記憶の無い男と、彼を自分の記憶の中に何とか引き込もうとする妻。二人の心のすれ違いが静かに進んでいきます。男は妻に対する感情は無いに等しいが、妻は夫への感情が不在であった期間を超えて大きくなっている。かみ合わないじれったさ、受け入れてもらえない悲しさ、いつか必ずといった希望が、さり気無く描かれる戦争の傷跡や条件反射のように断片的によみがえる記憶により、重く心に響きます。記憶に縛られ、記憶を生きがいにするしかない人間の本質が悲しい。 8点(2004-06-02 20:05:20)(良:1票) |
24. ピアノ・レッスン
ピアノを習っている娘の最近の練習曲が、この曲。早くレビューしろと言ってるようで。言葉を持たない主人公の心の拠り所がピアノであったが、結婚を機に、男性との関わりを通じて、女性としての自分を見つける課程を描いていると感じました。男は、女性に気を使うより、感情をぶつけるべきなのかなあ。優しさと強引さ、欲望と理性、相手の感情を敏感に感じないと妻を失うというのも酷だなあ。縁がなかったで片づけるられる状態でもないし。相性が悪かったと言うことなら多少理解できます。言葉のない役を演ずるのは難しいだろうなと感じました。オスカー受賞は納得です。 8点(2004-05-30 23:07:30)(良:1票) |
25. クリムゾン・リバー
不気味な雰囲気と謎が興味を目一杯引っ張ってくれたので、ゾクゾクして観てました。しかも、ドミニク・サンダまで出てる。ナチスを絡めて、禁断の世界をちらつかせ、期待感が最高潮になったとき、突然、雪崩により足下すくわれてしまったのは、痛い。良い素材だったのに惜しい。自然災害はしょうがないか。あれ、何の話だっけ? 6点(2004-05-29 22:58:13) |
26. 悪魔のような女(1955)
リメイクを先に観てしまったのが、残念です。サスペンスとしては一級ですね。意表を突く展開に、恐怖を感じさせる映像は見事でした。たしかに、これだけ面白いとリメイクしたくなりますね。邦題は誤解を与える要素がありいまいちです。くれぐれも、こちらを先に観て下さい。 8点(2004-05-12 22:50:42) |
27. 運命の女(2002)
やっぱり夫婦のどっちかが浮気したら、両方不幸になりますね。相手の男殺さなくても、元通りにはならないだろうな。そんなことは、わかりきっているのに、深みにはまっていくのが人間の人間たるゆえんか。旦那が嫌いでないのに、別の男に惹かれる人妻。ダイアン・レイン上手いなあ。って感心しる場合ではない。不自由のない生活してても、満たされない何かがあり、秘密、陰、現実からの逃避、モラルのない自分といったものへの欲求が抑えられなくなるのかなあ。できれば理性で抑えるべきなんだろうけど。夫への愛が消えてないのが、逆に不幸でもあるように感じられる。 7点(2004-05-12 00:11:42)(良:1票) |
28. 大いなる幻影(1937)
戦争が単なる殺し合いでなく、敵を憎んでいるわけでもない。国家に対する忠誠はあるものの、戦闘を離れれば敵兵でも人間として尊重する、紳士である軍人達が輝いている。現代の伝えられる戦争とは異質の人間的な振る舞いに新鮮さを感じる。しかし、戦争が生み出す悲劇とわずかな希望に生きていく支えを見いだす人々は、どの時代でも同じである。「戦争が終わったらここに戻ってくる」幻影であるとわかっていても言葉にすることが、人間の悲しさであり、素晴らしさかもしれない。 8点(2004-05-11 18:18:29)(良:1票) |
29. O嬢の物語
これは勇気を出して友人と劇場で観ました。今、覚えているのは、入るときの緊張感、期待感、高揚感、そして、出るときの失望感、欲求不満感、無駄使感。 4点(2004-05-01 15:28:08)(笑:1票) |
30. エマニエル夫人
劇場公開の時は、恥ずかしくて見に行けなかった。テレビで放映されたときは、しっかりチェックしていながら、たまたまスイッチつけたらやっていたような態度で「ほかに観るのないから観ようかな、大したことないけど。」などと独り言を言いつつ、目は点になっている自分がいた。 6点(2004-04-30 23:51:14)(笑:3票) |
31. 戦場のピアニスト
ポランスキーの傑作。おそらく、シュピルマンの実際の体験に基づく歴史の一こまを切り取って見せたら、このとおりだろうと感じた。まったく、演出自体を、現実の出来事に忠実に従った形(と思われる)にして仕上げている。シンドラーのリストは、監督の意図が反映された演出を感じたが、ポランスキー監督は、事実をそのまま見せることに執着している。こういうことが、歴史のある時期に起こった、ということだけの表現。そこに関わった人達の様々な思いや感情を置き去りにし、無常に歴史が動いていく映像。それが、見る者の胸を打つ。 10点(2004-04-27 18:42:54)(良:1票) |
32. WASABI
これが、香港とか上海を舞台にしていたら、違和感なく観れたのかも。たしかに広末は熱演で、ジャン・レノも存在感を発揮していました。ただ、日本でフランス語話す人はそんなに見かけないよなあ。全体的に、レオンの別バージョンみたいな印象が残りました。 5点(2004-04-17 23:37:52) |
33. 映画に愛をこめて/アメリカの夜
トリュフォー監督の映画に対する想いがひしひしと伝わる名作です。長い撮影期間中、すべてが思いどおりにいくはずもなく、「撮り終えることだけを考える」ことがあったり、「何とか蘇らせたい」と思うことは、監督の正直な気持ちとして理解できます。また、作品の完成に向かって情熱を持って協力する出演者やスタッフなどの姿も感動を呼びます。私たちが、生活をし、仕事をする上でも、同じことが言えます。うまくいかず落ち込んだり、まわりの協力でうまく切り抜けたりもします。そして、何より重要なのは自分自身の前向きな熱い気持ちです。映画作りと人生はまさに同じ、猫が言うこと聞かないのも。 9点(2004-03-09 19:47:19)(良:1票) |
34. ターミネーター2
いい映画でした。ところで、最近わかったのですが、何と、この映画に、現在のカリフォルニア州知事が出ているらしいのです。みなさん、どの人かわかりましたか?ロボットの役らしいのですが。 8点(2004-01-30 00:08:06)(笑:7票) |
35. ひまわり(1970)
反戦映画として見るだけではもったいない見方です。運命に翻ろうされ、傷つきながらも、必死に、しかも、したたかに生きぬいていく人間の悲しさと強さを表現している作品です。全編を通して、悲しみや怒りと同時に運命に立ち向かう強さと現実を受け入れるしたたかさは感じられるが、決してあきらめや失望は感じられない。ドラマとはいえ、こうした極限状態の人たちの言動に、今の我々が納得できない点はあるでしょうね。ただ、そういう点だけに目をうばわれるのもまた、もったいない見方かなと。 9点(2004-01-11 00:04:01)(良:3票) |