41. ザ・カンニング〔IQ=0〕
《ネタバレ》 面白い。テレビでやってるとボーッと必ず観てしまう型映画だ。 くだらないとしか書きようがないイタズラでグイグイ引っ張っていって、中盤で爆破! 中盤で爆破クライマックスしてしまう。子供心、フランス映画のセンスに慄然とした瞬間である。 このシーンの笑って良いのかいけないのか分からない、ギャグの調合具合に初見では凍り付いた。そのあとプププだ。「ありましたー!」ボーン!である。あの骨の有り様はドリフだ、これの根底にあるのははドリフだたぶん。 この後カンニング作戦と相成るが、実は中盤までの流れが美しすぎてこの部分が後日談のようになってしまっている。やっぱりハリウッドの方が構成が巧いんじゃないかって思った。 とはいえ、頭空っぽにして観られる非アメリカ映画としてかなり貴重だ。もう一度12チャンで昼間にでも放映してほしい。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-15 21:59:11) |
42. ランド・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 ロメロ補正で楽しく観られました。 やっぱこの緩慢なゾンビたちが、のんびりと不可避におそってくるってのが良いですよ。怖いですから。ゾンビに知恵がついちゃうっていうのはどうなのそれ?って最初思いましたけどね、なんか慣れちゃうんですよ。 ロメロ以外が知恵付けたりしちゃうとかなり厳しいと思うんですけど、本人がやる分にはまぁいっか。アリアリ。って感じられるのが不思議。あの戦闘トラックとか絶対NGのはずなんですけどね、まぁ良いです。 というわけで、もしかしたらいまいちなんじゃないのこのB級ムービーは・・・というきがしないでもないんですが、ロメロだから気にしない。っていう人多いかもしれません。 [映画館(字幕)] 7点(2009-08-16 22:13:49) |
43. トランスポーター
《ネタバレ》 ダラダラみるにはちょうど良い感じ。 基本的に、アクションで主人公がどう生き残るのかと言う部分だけ良くできていれば、映画ってそれだけでそれなりに面白い。それなりに楽しめる。だけど、体術系のアクションだとどうしても問題が出てくる。 それは、初期セガールのようにポカーンとするほど生々しいものや、ボーンシリーズや一昔前のジャッキーのようにスタントが楽しいもの。トランスフォーマーのように普通の人が想像できないせいで、無茶苦茶リアルに作られているのに現実に見たこと無いせいで逆に嘘見えてしまうほど作り込まれた人形もの。そういう斜め上を行くものを過去に観ていると、どうしても普通かなって思ってしまう所。 本作もかなり良くできたアクションだったけど、激しい映画が多い今年あたりに観てしまうとアクションだけでは物足りなくなってしまう。そこでやっぱり設定に緻密さが欲しくなってくるわけだけど、残念ながら運び屋というおいしい設定を作り込み切れていなかったのが残念。後半は強引に設定をキャンセルしてしまって、違う話と合体してしまったような雰囲気になっちゃっていた。 でも、やっぱりアクションが最初から最後まで筋が通っていたのでつまらなくはない。こういう映画は突っ込まないで観るのが正しい。 時々テレビでやってたら儲けもの。リュックベッソンの良さはそこにある。 [DVD(字幕なし「原語」)] 5点(2009-08-14 04:18:02) |
44. バリー・リンドン
意外と面白くない。時代とか世界とか衣装とか、そういうのは目を引くし飽きない。 でも話がつまんない。題材は良いと思うのに、つまんない。 この長さにしなきゃいけない理由もよくわからないし、2時間に収めるのも技術のうちなんだと思うけど、放棄しちゃってないだろうか。時代物の大作というカテゴリーにあぐらをかいちゃってるような気がしてならない。 アカデミックな雰囲気をまとえばどんだけ長くても許されるみたいな雰囲気がこしゃくな感じがして全然感情移入できなかった。 こういう玄人受けを狙った作りであれば、愛好家同士で良作だよねって話し合っていればいいと思う。面白い映画が単純に好きである、と言う人が観て面白いか?オレは全然面白くないと思う。と素直に感じてしまった。 一緒に観ようと言われて、二人で観たわけだがスゲエつまんねえなオイとは言えず「なんか、全然面白くなかったね」とどうでも良いところで気を遣ってしまったのも妙に自分に腹が立った覚えがある。 自分の感性からすると万人受けしないと思うんだけど、なんで平均点が高いんだろう。 画的にはすごいなって思うし、話はわくわく感があるけど脚本になってみるとスッゲーつまんないと思うんだ。 絵に描いたような「意外と面白くない映画」っていう感じだし、絵に描いたように「期待しなければひょっとしたらひょっとするかも知れない映画」だと思う。 でも「ひょっとしてしまった」人の多さに、自分の感性の鈍さと単純さにがっかりしてしまった。 そういえばキューブリック作品であると知ったのはみてから何年か経ってから。平均点にキューブリック補正掛かってるってことは無いだろうか。 [DVD(字幕)] 4点(2009-07-26 01:30:38)(良:1票) |
45. 氷の微笑
《ネタバレ》 これを公開当時今はもう無いであろう湘南の劇場で見た時、 たしか、確か記憶では。確かにそういう気がしたんだけど、シャロンストーンが足を組み替えるシーンでぼかしがなかった気がする。 もうそれだけで評価が正常な心理で付けられない訳で、少年少女で見に行ったあの帰りに皆そこに触れなかったのはやはり見えていたからなのではないだろうか。 サスペンス物としてもエロティック物としても秀逸な本作。後に何かの番組でたしかバーホーベン自らがシャロンストーンが犯人であることとその証拠をいちいちくどくどと、どうしても聞き入ってしまう話しぶりで解説していた。やっぱり犯人は彼女だったんだろうな、その後はどうなるんだろう・・・と想像した瞬間、たしかマイケルダグラスは殺されないでしょなどと身もふたもないことを言っていた気がする。何というかプロらしく物語のバックグラウンドまで提供するとか、そういう所もセットで考えて非常に良くできたイベント的な映画だったんだな、とか非常に感慨深い。 でも、そうじゃない。問題なのはそこじゃなかった。 あのときの少年少女達は時が経ちすぎれば離ればなれになっており、あのスジは今ではすっかり永遠の謎になってしまっている。 [映画館(字幕)] 7点(2009-07-25 15:23:29) |
46. ターミネーター2
《ネタバレ》 子どもの頃映画館で始めてみたとき本当に、本当に驚いた。 情報を全く入れずに見たため、驚きの連続で、驚きすぎてどうしようもない恐怖の連続だった。 そもそも、サラの息子が「シュワルツェネッガーとT-1000」に追われるんだと思っていたため、ショッピングモールで挟まれたとき驚きで唖然。 あの瞬間の驚きは容易には忘れることが出来ないと思う。 巧いのはこの後サラコナーを救出するとき、サラコナーが今度は先ほど客が感じた恐怖を感じるわけで、さらに絶対的恐怖の対象が、新しい恐怖の対象に実は刃が立たないというプロット。 秀逸、巧すぎて悶絶。 ターミネーターが護衛であるという、一瞬の安堵感のあと終始追われ続けるプレッシャーが最後までとぎれない設定も余りにも作りが丁寧。 あきらめずに逃げつつも常に立ち向かうという部分がズシッとくる。最後に教訓的な物がしっかりとセリフで入っているのもわたしは良いと思う。 なかなか出来ない気づかない当たり前のことに気づかせてくれる本当に潔い映画だと思う。 基本的に、あの時代以降はこの映画の巧いポイントが台無しになってしまうような、ネタバレがネタバレと思われないような状態が普通になっていることが残念でならない。 少なくとも映画は普通2時間しかないため、ほんの数分のネタバレで多くが台無しになってしまうことだってある。 自分の要望や願望を、自分なりの作者や俳優のらしさに置き換えて「本来のイメージと違う」と言ってしまわないように、お金と時間を払って楽しむ以上余計な情報ではなくて映画本編そのものを楽しめるようにするべきと子どもの頃に学べたのが大きかった。全然この映画の内容とは関係ないけれど。 [映画館(字幕)] 10点(2009-04-19 12:44:42)(良:3票) |
47. ボーン・アルティメイタム
《ネタバレ》 ただただ最高としか言いようがないです。 アクションシーンは対人、カーアクション、スタントすべて満点。 そして今回はパメラとヴォーゼン(だっけ)の攻防が苛烈に描かれていて、その一進一退の口げんかがものすごい。 台詞がアクションに変わってしまう緊迫の探索シーンは必見。 今回最大の見所は、ニッキーが暗殺者に追われるところ。 シリーズ最強の格闘アクションを見ることが出来ます。ところでニッキーが逃げ、暗殺者が追いかけ、ボーンが追いかける。このシーン、どうやって撮ってるんだ?っていう位カメラワークがゴリゴリと食らいつくのです。 ものすごい技術。 この3連作は、ドキュメンタリー的なハンディカム視点が売りなので、吹き替えにすると環境音が消えてしまって映像と音がぎくしゃくしてしまう。吹き替えの(台詞のミュート?)技術が全然進んでいないと言うことに気がついた。 セガールものや刑事物には絶対必須と思えるほどソースにマッチしているけれど、すべての映画に関してそうではないようだ。 ただ、酔ってしまうという方は吹き替えで見てみてはいかがでしょうか。 デメリットよりメリットの方が多いと思います。 [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2009-01-31 01:43:51)(良:1票) |
48. フォーリング・ダウン
《ネタバレ》 それまでの鬱憤が、あるのかどうか分からない引き金で爆発して、人間の闇を写す顛末。 だとよかったんですけど。 も一ひねりあるのかと思った。 どうも理性的な理由付けがいけなかった。 けど、そういう風に感じるのはこの映画よりも日本の衝動的な犯罪の方が遙かに醜いからだと思う。 これを見て恐ろしさを感じているのだとすると、アメリカの方が健全なのか。 [ビデオ(字幕)] 6点(2009-01-18 22:33:50)(良:1票) |
49. エイリアンVSヴァネッサ・パラディ
製品になってない。同じカテゴリーで語るのは映画に失礼です。 [地上波(字幕)] 1点(2009-01-05 00:07:24) |
50. ポンヌフの恋人
すいません。引きました。 こういう生き方をしている人を思い浮かべてしまって、大丈夫かよ?って突っ込んだ。 こういうのより、歩いてあえる距離にすんでるのに長電話でだらだらポンヌフの恋人につっこみ入れて昼を過ごして、夜遅くまで一緒にお茶を飲んで過ごすような恋仲の方が好きだ。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-03 21:20:29) |
51. WASABI
《ネタバレ》 リュックベッソンの脚本が実はおもしろくないと言うことを私に埋め込んでしまった映画。 小学生の時に見てもたぶんおもしろくなかったんじゃないかと思う。 日本をターゲットにした小遣い稼ぎに感じた。 [DVD(吹替)] 3点(2008-10-13 00:55:09) |
52. アレックス
不愉快。 まだこんなの作ってるのかと、これを見た5年前に思った。 80年代から時間止まってんじゃないのか? [DVD(字幕)] 3点(2008-10-09 21:00:27) |
53. フィフス・エレメント
つまらなくないけど別に・・・という感じでしょうか。 フランスってこういう映画あんまり上映されてないんでしょうか? 公開当時もの凄い謳い文句で宣伝していたし、見てみたらスターゲートのテレビシリーズみたいで衝撃的でした。 もうちょっと練ってくれれば良かったのに。 映像と未来都市は良かったです。 [DVD(吹替)] 4点(2008-09-28 16:01:12) |
54. ラストタンゴ・イン・パリ
《ネタバレ》 大筋はフランス文芸映画っぽい雰囲気ですがイタリア映画で、マーロンブランドが主演で、ベルトルッチ作品で、舞台はパリでと、どこ映画なのかよくわからない微妙さは何となく良い感じではあります。 でも、この映画はなんとなく人の本質的な部分を見せようとしてるんだと思うんですが、どうしても、こんなやついねえよ的なつっこみを入れたくなってしまいます。 どうも昔はヨーロッパ文芸作品というと、どれだけ醜い性癖のキャラを思いついたかで競っているようなジャンルがあったように感じるんですが、これもやっちまったのかなぁ。 と、思います。 最近見直してみると、やっぱり現代の不貞とずれていて、かつ現代の不道徳な性ともなんかずれていて、ただ醜いだけに見えてしまう。 高校生くらいの時、深夜放送でみたときはものすごくドキドキしたんですが、不貞とか変態行為とかの情報を持っていなかったからかも。 [DVD(字幕)] 5点(2008-09-07 00:38:35) |
55. 野性の夜に
《ネタバレ》 微妙でした。 テーマは悪くないんですが、演技が演技過ぎて引きました。 脚本も自作自演みたいなことを繰り返してまるで躁鬱みたいな感じです。 支離滅裂な感じが良いんでしょうかね・・・ 雰囲気作りもうまくいっていない感じがしてしまいました。 相当波長が合わないと厳しいような気がします。 別につまらないと言うほどではないんですが、面白くはない。 そういう2時間でした。 [ビデオ(字幕)] 5点(2008-08-26 22:56:36) |
56. ゴースト・ドッグ
だるい雰囲気が良いです。 レオンのオマージュなんでしょうか?話にオリジナリティはないんですが、見せ方にオリジナリティがあります。 なんかかっこいいんですよね。 で、どこまでふざけてるのか、海外にはゾッコンのかたも多いこの映画、その境界が全然分かりません。 でもその結果ものすごい味が生まれてるんですよね。 [映画館(字幕)] 7点(2008-08-25 21:53:03) |
57. ノー・マンズ・ランド(2001)
《ネタバレ》 一兵卒の絶望的な状況で、周りにどんどん関わる人が増えてきて、国際的な事情も巻き込んで、ととても大きい展開と、ちんまりした場面。 これに重いテーマがドーンと乗っかるあたり、この手の映画の醍醐味です。 戦争を欲のために世界大戦をすることのように直感的に勘違いしている日本を含めた東アジアの人間には衝撃的。 人間、欲程度の事ではそうそう戦争は起こしません。じゃぁなんでこんなことになるの、と考えさせられる貴重な一本。 コメディではないような気が・・・。 [映画館(字幕)] 7点(2008-08-24 13:21:51) |
58. 息子のまなざし
《ネタバレ》 ちんまりとした世界観の中に、非常に重いテーマが乗っかるといういかにもヨーロッパな感じが好きです。 二人とも全くうち解けないんですが、そう言う張り詰め感が非常に良かったですね。 字幕を読みながら画を見なければいけないのが確定になってしまうので、ヨーロッパ映画は忙しいです。 音を台無しにしない英語か日本語の吹き替えが有るとまた印象も全く違うのもかも知れません。 [映画館(字幕)] 6点(2008-08-24 12:33:10) |