1. プライドと偏見
《ネタバレ》 誘われて行った試写会にて。男としての「プライドと偏見」に基づいた独断を少しばかり。 この映画はラブストーリーですが、デートムービーではないです。カップルではなく「『ブリジットジョーンズの日記』をおもろいと思う女性」にオススメしたいです。「ブリジット~」もこの作品も原作は同じですが(「ブリ~」は原作を現代風にアレンジ)、前者はコメディ・こっちはラブストーリーという決定的な違いがあります。しかし狙っているターゲット(独身F1層?)は同じかと。で、独身M1層に属する俺にとってはどうだったかというと、おもしろみもなにもないただ苦痛な映画でした。 一言で言い表すと、「色狂いの一家が目の色を変えて金持ちの独身男性を探す映画」です。登場人物はみんなどこかマイナス方向にズレているように描かれていて、魅力に乏しいです。ヒロインとヒーローも最初は例外ではなく、皮肉屋のヒロインが、金持ちだが愛想の悪いヒーローのことを一方的に誤解し毛嫌いします。 一方でヒーローはヒロインに惚れるのですが、残念なことにその理由は明らかにされません。で、最後はお約束どおり、誤解が解けて晴れて婚約!に至ります。しかしその動機は「金持ちのヒーローは実はいいやつだったということに気付いたから」でしかなく、ふたりが惹かれ合うに至る繊細な描写はほとんどなされていません。あくまで「金持ちであること」が婚約の前提にあるため、「金持ちでええやつやったら誰でもええんかえ」と、自分にとっては感慨深いものではなかったです。 「ラブアクチュアリー」の製作者が絡んでいるだけあって、複数の登場人物を集約させてストーリーを展開していく流れはなかなかでしたが、そのせいで世界が小さくなってしまい、前述のように設定もよくないので感情移入するには至りませんでした。こういった少女マンガのようなデキた話にどこまで首をつっこむことができるか、がこの作品の評価のボーダーラインではないでしょうか。 というわけで、4点です。上映後、ハンカチを持って目を腫らしている女性を見て「やっぱりここまで温度差が違うもんなんやなぁ」という実感を持てた、という意味ではいい映画でした。 【追記】キーラナイトレイのうなじには10点をあげたいです。 [映画館(字幕)] 4点(2005-12-15 01:23:20)(良:1票) |
2. ベルヴィル・ランデブー
これは映像アート・・・だと思います。世界観やセンスは独特できっちりと完成されているので個人的に評価したいのですが、映画としてのトータルの出来はそこまで良くはないかなぁ。この雰囲気を「好きではない」と言ってばっさり斬っちゃうと、あとにはほとんど何も残らないのでは。いい意味でもわるい意味でもフレンチですね。というわけで、6点です。やっぱりお話がおもしろくて初めて、いい映画と言えると思うのですよ。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-07 17:53:48)(良:1票) |
3. アイドルたち
きっとこの映画のサントラを作ると、売れに売れる・・・わけがない。もうなめてんのか、と。これだけは素直に言わせてください。この映画に「ピチカートファイブ」や「レディメイド」的なシャレオツ感を求めると痛い目に遭います。このおもしろくなさには、拷問に近いものがあります。というか拷問です。「時計じかけのオレンジ」の性格強制プログラムも、これくらいキツかったのかなぁ、とずっと顔をしかめていました。この映画をフランスで買い付けてきた人は、ジャケ買いみたいな感じで一度も目を通さずに上映にこじつけたんじゃないだろうか、と疑ってしまうくらいです。というわけで、0点。誘っていっしょに観にいった友達に申し分けなさすぎます。 [映画館(字幕)] 0点(2005-11-04 01:06:39) |
4. サンダーパンツ!
「屁を自在に操る少年の映画」ということで、どれくらいアホらしくておもろい映画なんやろう、と期待して観たのですが。どうも中途半端な感動仕立てになっていてがっかりしました。笑いの部分もいまいち。「笑わせる映画」という先入観をきれいさっぱり片付けて、涙させてくれるくらいの感動を与えてくれたらよかったのですが。 アイデアは悪くないと思うので、行くとこまで行ってほしかった。売り出し方を間違ってるんじゃないでしょうか。「笑おう」と思ってこの映画を観るのはちょっと違うと思います。先入観を持たずに、まっさらな気持ちで観てください。というわけで、俺は4点です。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-03 15:57:38) |
5. みなさん、さようなら(2003)
さいしょは淡々としててわりと好きな展開の映画かなと思って観てたんですが。んー、なんか「主義」とか「主張」とか、小難しいことを考えながら観るような映画なんでしょうか。俺にはまったく理解できませんでした。 シモネタ大好きなおっさんにおばはん、拝金主義?の息子に、ヤク中の女、が登場人物ですからね。どこに感情移入すんねん、と。べつにおもろいことを言うでもないし。「死」がテーマの「泣きの映画」と思って観ると確実に裏切られます。 これカンヌかどっかで賞もらってるらしいですが、ってことは少なくとも映画評論家には評判が良かったってことですよね。どこをどうやって観ればそこまで評価できるのか、知りたいです。いや、皮肉ではなくマジメに。もっと映画を観てから出直してきます。というわけで、3点。 [DVD(吹替)] 3点(2005-10-31 12:32:22) |
6. ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月
これほど画面に釘付けにならなかった映画も珍しいです。まったくおもろなかった。至極、単純なドタバタラブコメディ。それ以上でもそれ以下でもない。 「多用されるスラングが魅力の英語が聞き取れない」、「こういう三角関係な恋愛とか、どうでもいい」、「もともと好きじゃないレニーが太りまくり」、「むしろ、もともと前作も好きじゃない」。以上、この4つが揃った時点で、観るべき映画ではありませんでした。こんな言い方をすると怒られるかもしれませんが、男が観るべき映画でもないと思う。モテない不器用な女のエゴの塊のような映画です。 そんな「きれそうなわたしの2時間弱」でした。というわけで、3点です。 [DVD(吹替)] 3点(2005-10-31 12:27:32) |