1. 愛のめぐりあい
雰囲気は感じられるものの、巨匠の表現したいものが何なのかよくわからなかった。美しい裸体だけが印象的だった。 [DVD(字幕)] 4点(2014-09-15 22:32:56) |
2. ある愛へと続く旅
ボスニア紛争を題材にしているが、それ自体の予備知識は必要ではなく、戦争が人間の運命を変えてしまうものだとつくづく感じさせてしまう。陽天気というかちゃらんぽらんに思えるディエゴに、ジェンマがどうして惹かれてしまったのか疑問に思えるが、恋とはそういうものだろう。80年代のサラエボは冬季五輪を前に活気に溢れているが、90年代に不穏に満ちたものとなる。そしてまた現在のサラエボは・・・。時代の違うサラエボを見ることができるが、ペネロペ・クルスは女学生から老け役までを熱演し驚くほどの違いを見せる。そしてまた代理妻を演じるサーデット・アクソイもまたエキゾチックで美しくペネロペと好勝負だ。映画の終盤は目が離せず、あっという展開は「灼熱の魂」という映画を思い出してしまった。主演と監督が同じ組み合わせの「赤いアモーレ」よりずっと良いように思う。 [DVD(字幕)] 8点(2014-07-12 23:08:52) |
3. ある過去の行方
「彼女が消えた浜辺」「別離」に続きアスガー・ファルハディ監督の映画を見る。さすがにアカデミー賞の外国語映画賞に輝いたことのある監督の作品だけあって、前作、前々作に少しも劣るところがない。それどころか故国イランからパリに進出してさらに深みが増してきたようにも思う。 [映画館(字幕)] 8点(2014-05-06 19:52:07) |
4. アラビアンナイト(1974)
パゾリーニの「デカメロン」「カンタベリー物語」に続く三部作なのだが、さらに幻想さを増し神秘的抽象的に生(性)を表現していく。ポスターは非常に挑発的的だが、あのシーンはほんの一瞬のできごと。千一夜物語の王子や悪魔など様々な人物が登場するが、シンドバットのように有名なものはまったく出てこない。ストーリーはあるのだが、わかりにくく前2作に較べおもしろくない。 [映画館(字幕)] 4点(2014-01-16 07:59:22) |
5. 明日へのチケット
別々のお話に見えて、共通するのは題名どうり「チケット」 ゆとりを持たせるため1人で2枚分のキップを持つ人もいるかと思うと、2等の切符で1等の席へ潜り込む人もいる。そして4人いるのに切符を3枚しか買えない人も・・・。国籍や言語を超えたチケットに秘められた物語、ほのぼのとしていて見た後味が良い。 [DVD(字幕)] 6点(2014-01-05 06:57:28) |
6. 穴(1960)
リアリティありすぎのすばらしい映画、ラストも何とも言えない、実に印象的。あんなにガンガン音を出していたらと思っていたが、それもちゃんと伏線があったんだ。あとでいろいろ調べて見たら、本物の囚人さんの実話だし出演していると知って大変驚いた。よくできているはず。 [DVD(字幕)] 8点(2012-08-04 20:37:23) |
7. 赤いアモーレ
オープニングはシェルブールの雨傘かと思ったがそうではなかった。でも雨のシーンはこの後も何度か出てきて、特に病院の窓から見える椅子と女性は印象的、そして赤い靴も・・・。映画はペネロペ・クルス演じる女性イタリアが不憫でしかたなかった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-07-29 11:26:46) |
8. アパートメント(1996)
謎めいたままの映画進行が実に良い、といっても最初見たときは謎だらけに近かった。 過去の部分と現在が何度も入れ替わったりするので紛れやすいのだが、DVDで繰り返し見たりするうち、少しずつわかるようになった。映画全体の雰囲気も良いし、サスペンスに似合わないようなアズナブールの軽快な歌もまた良い。 ところでちょっと気になるのは冒頭の3つの指輪だけど、あの3つの指輪が登場する3人の女性を象徴しているように思うのだが、考えすぎだろうか。 [DVD(字幕)] 8点(2012-07-22 00:21:44) |
9. 愛の妖精アニーベル
シルヴィア・クリステルと共に、一大センセーションを起こしたアニー・ベル。活躍期間が短かったためか、日本での人気はクリステルに及ばなかったものの、銀髪のショートカットと気持ちいいほどの大胆な脱ぎっぷりは大変話題になった。無邪気で愛らしく、いかにも愛の妖精にふさわしい。 映画はエロティックな部分だけが話題になりがちだが、男性に頼って生きる女性から、自分自身を大切にする意識に目覚める女性をも描いている。その点ではエマニエル夫人よりむしろ良くできていると思う。リンダ・リーが歌う主題歌もとても印象だった。 [映画館(字幕)] 5点(2012-07-07 11:05:24) |
10. アンネの追憶
《ネタバレ》 「アンネの日記」にはゲシュタポに捕らわれた後のことは書かれていない。もちろん、書くことができなくなったためである。この映画は、アンネの家族で唯一生き残った父親や彼らを匿い日記を保管したミープ、アンネの友人で生き残ったハネリらの証言を元に作られている。そしてその中でも重要なのはハネリの証言を元に書かれた「もうひとつの『アンネの日記』」 したがって、隠れ家生活は簡単な描写となり、収容所生活が映画の中心となる。収容所に送られる貨物列車もすごいが、髪を短く切られた上に全身裸にされ、シャワーを浴びせられるシーンもすごい。男と女、大人と子ども、働ける者と働けない者に選別され、必要とされない者は焼かれていく。ユダヤ人収容所がいかにひどかったか、私たちは絶対に知るべきだろう。 ただ映画としては、今まで作られた同じ題材の映画より優れていたかどうかは自身がない。 [映画館(字幕)] 7点(2012-07-06 02:25:28) |
11. 青い体験(1973)
ずいぶん昔に見た映画で、テーマ曲や主人公の少年、お手伝いさんのラウラ・アントネッリはしっかり覚えているのに、肝心の結末は最近まで思い出せなかった。それもネット社会のおかげで、そうかそうだったんだと思い出すことができた。 何と言ってもラウラ・アントネッリが若い。毛皮のビーナスの4年後だから30を過ぎていたはずなのにそうは見えない、魅力的だ。少年はもちろんのこと、親父さんだってイチコロになるはずだ。 [映画館(字幕)] 6点(2012-06-28 16:49:06) |
12. 愛の嵐
なんかよくわからん。退廃的というのはわかるが、「愛の嵐」という感じではない。 とにかく好きでない映画ということは、はっきりしている。 [DVD(字幕)] 4点(2011-11-27 19:04:06) |
13. 甘い生活
たくさんの登場人物、つながらないストーリーの中でマストロヤンニだけが出没する。 女優陣はきれいな人ばかりなのに、続けて出てくるのはエマだけで、金持ち娘のマッダレーナもグラマー女優のシルヴィアも引っ込んだらそれっきり、もったいような話。 それにしてもアヌーク・エーメ、アニタ・エクバーグが出ていたところあたりまでおもしろかったが、そのあとはまったくおもしろくないしつまらない。退屈で良さのわからない長い映画の私の代表作だ。 [DVD(字幕)] 3点(2011-11-12 09:13:16)(良:1票) |
14. 愛の勝利を ムッソリーニを愛した女
《ネタバレ》 周りに数多くの女性がいたとされる独裁者ムツソリーニ、彼女らのほとんどは日陰の身で甘んじただろう。その中の一人イーダ・ダルセルだけは、周囲から精神病扱いをされてもなお屈しなかった。すごい真実の物語である。 映画で特に印象に残ったシーンとして、精神病院の格子をよじ登るのが2回ある。一度は格子の隙間から手紙を投げ、2度目は雪の降り積もる中でシルエットのように浮かぶ。 主役の女優さんは大変美しいし、鋭い目をしている。それが何にも負けない不屈さを感じさせるのだ。 ところでこの映画の中にはたくさんの無声映画が出てくる。その一つはチャップリンの「キッド」だが、映画を見る彼女の涙ぐむシーンも印象的だった。 [映画館(字幕)] 8点(2011-11-07 19:49:08) |
15. ああ結婚
《ネタバレ》 若い頃見て今でもよく覚えている映画。ソフィア・ローレンの演技が大変素晴らしく、忘れることができない。 結婚に縛られたくない浮気男マストロヤンニ、彼を一途に愛するけなげさには心打たれる。彼女が娘くらいの若い女性と結婚しようとした時、必死の行動を起こす。それは仮病だったかもしれないが、周囲の者達は皆協力したし、私だって応援しただろう。 映画のラストで彼女が幸せの涙を流すのが大変いじらしかった。 [映画館(字幕)] 8点(2011-07-31 22:49:34)(良:1票) |