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もっつぁれらさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 542
性別 男性

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【製作国 : イタリア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  気狂いピエロ 《ネタバレ》 
「ねぇ、ピエロ?」「フェルディナンだ」・・・この不毛なやりとりが幾度となく繰り返される。けど、それがいい。 ストーリーの中の二人の行動の大半が、これといった理由もないままに起きる。けど、それがいいのだ。 お互いに「愛してる」と言ったりする。二人は特に愛し合っているようには見えないのだが。しかし、それがまたいい。 アンナ・カリーナが、客人を背後から不意に瓶で殴りつけて殺してしまう。特にその客人との関係も語られず、既にベッドで倒れている男が誰なのかもわからないのだが。しかし、それがまたいい。 カフェでビールを2杯注文したところに出てきたオヤジ。「10万フラン貸した」「妻と寝ただろ」とくれば、そこからいざこざに発展しそうな感じだが、すぐに消えてしまう。ベルモンドも何事もなかったかのように新聞に読みふける。それがまたいい。後から考えて、あのオッサンはストーリーとは何の脈略もない人だったんだなぁと解ると、その存在が非常に面白く感じられて、見終わった後になって何とも言えない余韻に包まれる。あの男は、最後に登場する、音楽がづっとついてまわるという男と共に、非常に重要な役を演じているのだ。 最初の、A、B、C・・・と、順番に出てくるタイトル画面も最高にカッコイイし、全然荷物を持たないでいるのにいつもオシャレな服なところもいい。ストーリーとはさほど関係ない日記も好き。 ゴッホやルノワールの絵画が挿入されて出てくるのも、突然BGMに合わせて唄いだすのも、カメラ目線でおじいちゃんの真似をするのも、顔を青く塗っちゃうのも、海と空が溶け合った青一色のラストもいい。 要するに、何から何まで最高の映画。 自分の人生に影響を及ぼした映画。 猛烈にどこかに放蕩してみたくなる、そんな映画。 盗んだ車でどこまでも行ってみたいと思ったし、その車で海に突っ込んでもみたい。川の中を歩いて渡ってみたくなるし、銃で人を殺して大金をせしめてみたくなるし、ダイナマイトを顔に巻きつけてみたくなる・・・・・そんな映画。
[DVD(字幕)] 10点(2007-08-19 12:56:43)(良:1票)
2.  昼顔(1967) 《ネタバレ》 
個人的に大好きな映画で、DVDも買って家に置いてあるのですが、スクリーンで再度観てみたら、やっぱり面白い。改めて実感。 他の映画のレビューでも書いてますが、この時代の映画でよく用いられるテクニカラーだのイーストマンカラーだのといった色調が醸し出す画面のくすみ具合が最高に好き。アメリカ映画とは微妙に違った雰囲気の、独特の画面の質感だけで気分が高揚してきます。 冒頭に出てくる森のシーンのミステリアスな雰囲気やその静寂感。木の枝や茂みまでもが美しく感じます。その一方で、パリの街並みの喧騒もとても開放感があり、こちらも何とも気持ちが良い。仲睦まじく馬車に乗っていたシーンが一変したときの緊迫感は勿論、木に吊るされ鞭打たれるシーンの美しいこと。そして、ドヌーヴが娼館に向かって歩いている姿を真横から映すシーンなんて、自分が観てきた映画の中でも最高のワンシーンといえます。 ストーリーの肝は、一般的な解釈“セヴリーヌの内面に激しい欲望が渦巻いていた”というよりも、彼女自身の不感症による夫への負い目を克服するストーリーを彼女の頭の中で展開していたと解釈してみました。 で、何が面白いかって・・・ラスト、重体であるはずのピエールが一命を取りとめて自宅で安静にしているわけですが、銃で撃たれたのに車椅子にサングラスという出で立ち。銃で撃たれたのに目が良くなるようにと薬を飲ますセヴリーヌ。全てを洗いざらい話せば楽になるという自己都合も甚だしい程の妄想。馬車の音が聞こえ外に出てみると、そこはクラクションが鳴り響くパリの街ではなく、夢に出てきたあの林道。 やっぱりこの映画、面白い。
[映画館(字幕)] 10点(2004-10-17 14:16:25)(良:1票)
3.  たそがれの女心 《ネタバレ》 
先にレビューなされた方々も書かれていますが、踊るような流れるようなカメラワークに目を奪われます。 何と言っても、オープニングに出てきた挨拶代わりの流麗な長回しの連続! クローゼットの装飾品をたどる手先を追い、イヤリングを着けるダニエル・ダリューの表情を経て部屋を出るまでの一連の動作をワンショットで捉え、続けざまに教会で祈りを捧げるシーン、そして宝石店に入り螺旋を登るマダムをクレーンの垂直移動で追うしなやかで華麗なこなしは、マダムを取り巻く世界をより洗練に彩っているように思えます。 また、ベッドルームでの会話のシーンが特に好きなのですが、別々の部屋のそれぞれのベッドからお互いに相手の姿が見えるようなユニークな配置になっているのはもとより、蝋燭の火を一つずつ消していって最後にマダムの表情が暗みの中にフワッと浮かんで出てくる繊細な照明テクニックは、これはもう、お見事と言うしかありません(実際には、あのようにはなりませんからね)。 ストーリーをトータルで考えると、贅を尽くしてお金を浪費し宝飾品に目が眩んで自分を見失った有閑マダムを、夫の知性や寛大さを対照させることによって皮肉タップリに描いたような印象で、原題が示すように特定の人物を選んで描いたものではなくどこにでもいるようなごく普通の御婦人を描いたのですよという風に捉えさせていただきましたが、劇中ではルイーズと呼ばれていたりして、実際にはちゃんと名前が割り当てられていたのが少々解釈に迷うところです。 国境を越え様々な人の手を伝いながら方々を彷徨うイヤリングでしたが、最後はやはり大事にしてくれる持ち主を選んだということでしょう。
[映画館(字幕)] 8点(2012-01-14 15:51:30)
4.  リラの門 《ネタバレ》 
♪♪俺の家系は下戸を知らない~代々皆酒飲み~~♪俺は幼い頃~母の乳は飲まなかった~~♪飲んでいたのは~葡萄の汁~~~♪♪ いやぁ、このしょーもない歌最高! この、映画後半に出てくる“芸術家”の歌↑や、バルビエが回復してラジオ体操していたり、新聞の一面にデカデカとバルビエの写真が載っていたり、警察犬が後ろめたそうにしていたりといった、全編に渡って至るところに出てくるコメディの雰囲気が大好きです。 それと、自分が一番興味を引かれたのが、バーでみんながたむろしてる時に、新聞に書かれているバルビエが逃亡する前に起こした事件のいきさつを詳細に読み上げているところで、窓の外の子供たちが、新聞の記事の内容と同じアクションを同じタイミングでしていたシーン。新聞を読んでいる最中は一切カットなしの長回しだったにもかかわらず、タイミングがバッチリ合っていて、これには脱帽です。 本筋のストーリーも勿論面白いのですが、自分にとっては、それを薄めてしまうくらいのたくさんのコメディと、子供たちのファインプレーの方がより深く印象に残ってしまいました。 あと、ジュジュの憎めない人柄もとてもいい感じで、ピエール・ブラッスールはこれが彼のベストアクトだと私は思います。
[映画館(字幕)] 8点(2008-08-30 23:57:04)
5.  蜂の旅人
普段は、登場人物に感情移入なんて滅多になかったのですが、ドップリと見入ってしまっている自分にビックリ! ・・・・・時々、生きていていやになる事がある。 自分は結婚もしてないし、子供を作ったこともない。人並みの幸せって、まだのような気がする。冗談抜きで死にたくなることってたまにあるけど、このままじゃ自分の人生終わらすことって出来ない。まだやり残した事があるうちは、まだまだ頑張ろうって思う。 しかし、普通に結婚して子供も二人くらい作って自分の家庭というものを築き、子供が自立できるくらい成長したら、その時の自分ってどうなんだろうって思う。人生のノルマを達成した瞬間、孤独感や虚脱感に襲われ生きるのが無意味に感じるようになるだろうって思う。命を絶つことに対する恐怖なんてなくなってしまうのではないかと感じることが、最近よくある。 この映画の主人公スピロは、知恵遅れの末娘を嫁に出し、周囲の意に介すことなく退職し、家庭とも決別し、蜂と共に放浪の旅に出る。スピロの心にあるのは一種の充実感と虚脱感だったのだろうと思う。 家族を捨て、導かれるように旅に出るスピロはただただ格好良い。今の自分にとって、彼は自分の理想ですらあるかもしれない。 アンゲロプロスの映画を観たのは、他に「旅芸人の記録」があり、そちらは将来の自身の成長を期待して敢えて低評価に抑えましたが、こちらは今の自分の境遇を考慮して若干甘めの採点。もし、ハッピーな日常を送っているときに観たならばたぶん4点とか5点くらいの評価にしかならないと思う。観た時の境遇によって評価は変わるものなんだなと、改めて実感。
[映画館(字幕)] 8点(2008-03-19 00:40:26)
6.  夜ごとの美女 《ネタバレ》 
街灯が灯る夜更けに聞こえてくるのはピアノの音色。気持ち良く聞いている者もいるのですが、それを不快に感じる人たちが出てきます。バイクの修理をする彼らには、どうやらピアノの音は騒音であるらしく、クラクションを鳴らして邪魔をする。 この一幕で、人が変われば物事の捉え方も変わり、どんな人も皆、自分本位に物事を考えるものなんだということを気づかせてくれ、またそれは画面を見、ピアノの音に聞き入っていた自分さえも同様なんだと思い知らされます。 良い映画は最初の10分でわかる。これは自分が勝手に思っている法則ですが、この監督の音に対するこだわりの一片が見れたようでかなり嬉しくなってしまいました。 一番の注目ポイントは、郵便を届けに来た配達員とのやり取りのシーンや、会話を窓越しに映して会話の内容を観る側の想像に委ねるところでしょう。特に後者はヒッチコックの専売特許とばかり思っていただけに、これはちょっとビックリでした。 さて、ストーリーですが、これは非常に軽快かつ愉快なコメディ。 主人公クロードの近くにいるおじいちゃんが、昔は良かった・・・とぼやいて、手にしている新聞など(その時代によって持っているものが違う)を投げ捨て、どんどん時代をさかのぼってゆく。そこで出会う女性に恋をして・・・というのは、ジェラール・フィリップの十八番なストーリーですね。最後の方の、原始時代までさかのぼってくる頃になると、もう何が何だか訳わかんなくなってきますが、このハチャメチャ感がイイです。 夢の先々で出会う3人の女性は、実は現実の世界にも存在しているのに何故かそれに気がつかないのが面白いところで、最終的にはその中の1人と結ばれますが、個人的には彼のキャラらしく3人全員と結ばれるか、全員にフラレるかにして欲しかった(笑)。けど、クロードを取り巻く周りの人間がみんな暖かくて、みんなで大団円を迎えられたのがこの映画を楽しめた一番のポイントだったと思います。 あと、アラブ姫を演じたジーナ・ロロブリジーダは本当にハマリ役ですね(彼女はそういう役ばっかり^^)。自分も彼女に1票!
[映画館(字幕)] 8点(2008-02-13 00:35:32)
7.  甘い生活 《ネタバレ》 
ストーリーは何てことはない、ゴシップ記者マルチェロの、行く先々で起きる出来事を羅列し繋ぎ合わせただけのストーリーのように思えます。 が、しかし、その一つ一つが全て失意の残る終わり方だったり、絶望感漂う終わり方で締めたところがなかなか興味深い。 トレビの泉で水しぶきと戯れていたら突然噴水が止まりそこにあった幻想的な雰囲気が消えて一瞬にして現実に連れ戻されてしまったり、奇跡が起こるとされる聖地に行っても奇跡が起こるどころか大雨に見舞われたり、互いを認め合う親友が一家心中をしてしまったり、元気だった親父にふと暗い背中を見せられたりと、何かと人生うまくいっていない様子。 極めつけはラスト。惰性や習慣で騒いでいたかのような、さほど大したことのないパーティーのように感じましたが、終わって外に出てみるとそこにあるのはやっぱり虚しさばかり・・・。しかも浜に上がった巨大な魚は、大海での威厳や存在感は一体どこへやらと言わんばかりの無残な姿でマルチェロの前に現れる。 どのエピソードもみんな暗い。一旦持ち上げといて不意に足元をすくわれるような、そんな暗い結末ばかりが映画を形成していくのだけど、こういう流れのストーリーは実は結構好き。 時折出てくるローマの街並みも、街灯が車のガラスやボンネットに反射することで画面全体がキラキラと輝いていて、モノクロの映像美を存分に堪能できるし、ニーノ・ロータの音楽も最初から最後まで(特にラストの乱痴気騒ぎで流れるヘンな曲「パトリシア」)完璧。 後で気がついたことですが、オープニングでヘリに乗ったマルチェロの声が相手に届かないというシーンが出てくるのに対し、エンディングでは逆に、相手からの声がマルチェロに届かないというシーンが描かれている。これは一体?!? 映画全体では一貫したストーリーはないように思えたけども、主人公マルチェロには最初と最後で変化が生じているということなのだろうか・・・と思ったら、どちらも自分から去ってしまってますね、ハイ。
[映画館(字幕)] 8点(2008-01-20 00:27:19)(良:1票)
8.  カトマンズの男 《ネタバレ》 
投稿ゼロから推測される相当の駄作と思いきや、観てみたらこれが面白い。 ヨーロッパやアメリカの人が東洋を舞台に映画を作ると、大抵は変な違和感があるのですが、この映画はコメディ色が強く、そのおかげで西洋人の表現するヘンテコな東洋かぶれっぷりが妙にマッチしているように思えます。 この映画はとにかく見どころが満載で、書きたいシーンは山ほどあるのですが、海に飛び込んだアルチュールが吊り上げられて煙まみれになったり、何台もの車が交差点に向かって突っ込んできたりするド派手なシーンも、今まで観たベルモンド主演の映画では決して見られないものですし、馬鹿デカいベルモンドのモンタージュ写真も吊り橋のシーンも女装も、みんな非常に楽しんで観ることが出来ました。 もちろん、ベルモンドだからこそ面白いというのは言うまでもなく、ハリウッドのアクションスターが同じことをやったら失敗作になるのは間違いナシです。 [2021.5.21追記] 改めて観てみて良かったのが、アレクサンドリーヌ役のウルスラ・アンドレス。 持ち味の美貌のみならず、終盤で殺し屋のセスナ機に飛び乗って格闘したりする身のこなしの軽やかさは必見。 終盤の盛り上がりに一役買っているのを完全にスルーしてしまっている昔の俺(笑)。 それと、建物の馬鹿デカいモンタージュ写真をよく見ると、こっちは髭が生えていて面白い。付け髭してからいつ撮ったんだ?
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-12-06 18:27:04)
9.  顔のない眼 《ネタバレ》 
まず、クリスティアンヌの仮面を外した顔を出さないのがいい。それによって、見る側の想像力を駆り立て、より恐怖心が増すように描いたのが功を奏したのだと思う。 そして、この映画一番の注目ポイントは、何といっても女優エディット・スコブの天才的な演技力であると断言したい。眼の動きと立ち振る舞いだけで心に傷を負った少女の心情を完璧に表現し切っている!ここまで演じられる役者はそうはいない。途中、素顔で演じる場面もあるのだが、この時の顔がまたそれまでにイメージしていた顔とピッタリ重なって、本当に適役というに相応しい演技だった。 全体的に面白い映画なのだが、オープニングでのやや明るい調子の音楽がマッチしていなかったのと、終盤での警察の立ち入りの場面で、実験台の女が眼を覚ましそうになっている映像をカットバックで入れればより一層の切迫感が生まれた筈だけに、惜しいと思う。 最後、手術台の女を逃がし、ルイーズを刺し、自分のために実験台になった動物たちを解放して出来る限りの罪滅ぼしをしたクリスティアンヌ。そして、彼女は森の中へ歩き出す。恐らく、自殺を図るのだろう。わずかの救いも感じられない映画だけど、こんな悲しい映画もたまにはいい。
[映画館(字幕)] 8点(2006-07-04 00:52:58)
10.  道(1954) 《ネタバレ》 
まず、フェリーニは人間がどういうものであるか、男というものが、女というものがどういうものであるかが非常によくわかってると思った。 例えば、ザンパノとキ印のトランペットの教え方。ザンパノは、ジェルソミーナが失敗すると鞭で叩き罰を与える。罰を受けまいと努力させる方法で、犬などの動物に教えるときによくある方法。それに対し、キ印はまず褒める。どんなに下手でもとにかく褒めてジェルソミーナのやる気を呼び起こす。褒められて自信をつけたジェルソミーナはさらにやる気を出して練習に励む。どちらが正しいと言うわけではないが人間性の違いがハッキリと表れているひとコマ。 そして、修道院の納屋で一晩を過ごしたときのジェルソミーナの言った「私のこと少しは好き?」というセリフ。当然の如く、ザンパノには軽くあしらわれるのだが、どうしようもなくなってザンパノの気を引こうとしてトランペットを吹いてしまうジェルソミーナ。愛されることによって自我を確立するという、女性にありがちな性質をとても上手く描いていると思う。 そして、これまでに多くの方が指摘なさっているので今更語るほどでもないが、ラストシーンのザンパノの慟哭もこれまた男性にありがちなパターン。 終始、ジェルソミーナの仕草がとてもチャーミングで、微笑んだ顔もしょげた顔も何から何までいちいち可愛い。多少頭は弱いのかもしれないが、一緒にいたらこっちまで笑顔になってしまいそう。こういう女性も魅力的であり、当然高得点である(笑)。
[映画館(字幕)] 8点(2005-11-12 10:16:10)
11.  花咲ける騎士道(1952) 《ネタバレ》 
BS2で鑑賞。オープニングのナレーションからしてコメディの香りがプンプンしてきます(「その昔、フランスという国があった」←この時点でもう既にコメディ)。1回しか見てないので細かい部分は憶えてないのですが、フランスが製作したとは思えないくらいのフランスを茶化したナレーションや(確か、レースの鎧がナンタラカンタラで、フランスならではの華麗なナントカさばきがどうのこうの・・・ってやつ)、いかにもコメディチックとも言うべきアクションシーンなど、序盤からかなり飛ばしてきます。 前半の注目ポイントはやはり死刑台に上がるシーンでしょう。足元の台が外されるギリギリの瞬間まで本物のジェラール・フィリップが首かせをつけられていて、しかもあの台がものすご~~く不安定な台だったので、もうハラハラドキドキしてしまいました(^_^;)A   後半の注目ポイントは、助太刀に来た3人目の男(名前忘れたけど、ちょっと太った髭のオヤジ)でしょう(笑)。修道院でのバトルも見どころではありますが、それよりもアドリーヌの後を追いかけるために馬に飛び乗るシーンで、3人目の太っちょオヤジが馬に飛び乗るシーンは爆笑モノの超必見シーンです!馬が一瞬フラついたのであのシーンには笑わしてもらいました。 その後のジェラール・フィリップの追走シーンも“白馬の王子様”って感じで格好良かったし、再びアドリーヌがさらわれた後に都合よく地下道に出くわしその地下道が敵の参謀本部に通じていて、しかもファンファンたちが穴から出ても気づかずに会議を続けているという二重三重のありえないシチュエーションも非常に古典的かつ大胆なギャグだったので、十分に楽しませてもらいました。最後のシーンでアドリーヌが何故か勝手にルイ15世の養女になっていたのがよくわからなかったところですが、まぁいいや。※ 〔'04.12.22追記〕再びビデオで鑑賞したのですが、BS2で観た時とだいぶセリフが違ってました。BS2で観た時は“正直男”とか“ホラ吹き男”など、それぞれのキャラにも役名がついていたのですが、ビデオで観てみるとそれがなくちょっと物足りなさを感じました。しかし、ただのアクションコメディ映画と思いきや現代でも言われている“夢を叶えたいという強い意思を持つ者のみが夢を叶えることができる”という教訓のようなものが込められているところもこの映画のテーマとして良かったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2004-12-07 21:05:32)(良:1票)
12.  太陽がいっぱい 《ネタバレ》 
初めて観たときのあのラストの衝撃は今でも忘れられません。このまま完全犯罪がまかり通る結末なんて道徳的に絶対ありえない、とまで思っていたにもかかわらず、息が出来なくなるほどの見事なエンディングを見せてくれました。あの映像からほんのわずかな場面を見せるだけでfinishにもっていくその展開の速さ(その間たった2,3分)はもう、芸術品です。 それと、今回の鑑賞で気づいたのですが、この監督は女性に対しての視点の鋭さがあるような気がします。それは、船の中でも仕事をするというちょっと真面目な部分だったり、トムが一人で帰ってきたときにほとんどマルジュが一人で喋ってしまってトムが全然喋らないまま事態が片付けられてしまう所、バレエのおばさん達がレストランに入った時も一人で喋って事を済ませてしまう所や、終盤でトムがマルジュの部屋に入ってきた所でもそういうシーンが見られます。 また、ストーリー全体を見ると、初めて観たときはフィリップ殺害シーンの波のうねりやナポリの市場の散策シーン、ホテルの一室でサインの練習をしているシーンなど、見どころがいろいろあって中弛みのない展開のように思えたのですが、肝腎のラストにかけての盛り上がりがないため、全体としてややストーリーに起伏がないような気がします。  けど、テレビでやっていると必ず見てしまうし、リバイバル上映で3回も見てしまうくらいです。映画館のロビーで流れていたBGMに誘われてついつい観てしまったということもありました(2本立て上映の1本目だけを観て帰ろうとした)。何だかんだ言って、やっぱり好きな映画なんです。
[映画館(字幕)] 8点(2004-11-02 22:30:44)
13.  勝負をつけろ 《ネタバレ》 
「ラ・スクムーン」(1972)は、こちらもベルモンド主演の同原作映画(リメイク版)。 しばしば比較される両作品であり、自分も先週リメイクを観たばかりなので、いろいろと比較しがちなレビューになってしまうのですが、個人的にはオリジナルの本作品の方が良いと思いました。(以下リメイク版のネタバレありますのでご注意を) 本作のベルモンドは当時28歳。やや細身かつ猫背気味の姿勢のせいか威圧感に欠ける印象で、15分で閉店しろと指示を出すシーンでもその場にいたどの客よりも若いために見劣りしてしまう感覚もありました。 ただ、若さによるハンデはそこまででそれ以降は及第点と言えると思いますし、なによりも本作が良いのは登場人物それぞれの心情を丹念に描いたところにあると考えます。 リメイク版は物の破壊やバイオレンスシーンがやたらと多く目立った上にそのそれぞれのシーンもイマイチ迫力に欠けていましたし、爆弾処理のシーンの緊迫感も本作の方が格段に上だったと思います。 本作での終盤では、妹が撃たれるシーンが(無駄な抗争シーン等が少ない分)ストーリー上で際立っており、映画全体で抑揚が感じられたのが好印象。 そのままFINへの流れも、あっさりとしていながらも納得感のある締め方でとても良かったと思いました。
[映画館(字幕)] 7点(2022-09-24 01:22:05)
14.  女性上位時代 《ネタバレ》 
冒頭の夫の告別式、悲しみなど全くないというモノローグに退屈余ってヒールを脱ぎ捨ててしまうカトリーヌ・スパーク扮するミミ。 このシーンでこれは緩~く観られる映画なんだなと、最初から肩の力を抜いて観ることができました。 カトリーヌ・スパークは、冒頭の喪服姿から始まり、テニスウェアや部屋着やパーディードレスなど衣装だけでなく髪型も七変化かそれ以上のバリエーションで出てきてくれて、ストーリーは二の次でそれを楽しむという見方もありだと思います。 序盤、亡夫の所有していたマンションの一室に行ってみると、出てきたのは亡夫の変態プレイの映像の数々(まぁ、プレイ内容はともかくとして、それを第三者に撮らせていたというのが個人的にはメチャクチャ面白かった)。 それはさておき、部屋に入ったミミを捉えるカメラワークの秀逸さはどうだろう。 特に全面鏡張りの寝室での計算し尽くされたカメラの配置や動き、照明の的確さやカットを入れるタイミングなど、素晴らしく良い仕事をしていると感じられました。 劇中では色々とアブノーマルな性癖が出てくる中、性を「勉強」していったミミが目覚めたのが、おんぶと馬乗りという可愛らしさ。 最後はほのぼのとしたエンディングで良かったです。
[映画館(字幕)] 7点(2021-06-25 00:54:03)
15.  ドイツ零年 《ネタバレ》 
映画全体を通して過度な演出や脚色がなく真実味を帯びた場面の連続に、監督の意欲やこの映画の持つ力強さのようなものを感じました。 やはり一番印象に残ったのは、少年が病院に見舞いに行ったときに毒をこっそり持ち出すシーン以降の全て。 少年が毒を盛り父親に飲ませるシーンでは、少年の表情に緊張感や不安げな気持ちを一切出さず淡々と無表情で行為に及んでおり、またその前のコップに毒を盛る場面でも彼の手元にズームインしたりということはせず、カメラワークにおいても必要以上に見る側の視点を誘導することをしていなかった所にもリアリティが生まれ、真に迫ったより良い描写になったと言えると思います。 前半では、幼いながらも自分が家族を養っていかなければならないという責任感が見てとれただけあって、亡くなった父親が運ばれるシーンと同時に廃墟で独り遊びをしているシーンでは子供らしい一面が感じられて良かったと思ったのも束の間、最後のシーンではまさかという衝撃で、ここはショックを受けました。 少年の先生が、役に立たない者はいなくなった方が良いという内容の言葉を少年に言っていた事も、少年が行為に及んだ後に先生に告白する場面で初めて思い出されるくらいのごく普通の自然な会話の中での台詞だったので、これも物語の演出が少なかったことの裏返しとも取れると思います。 映画を観ていて、ストーリーの中の何気ないアクションや画面の中で起こっている微妙な表現や描写方法など、解説を見ずともその場で感知できるような感性を身につけていきたいと思わせる映画でした。
[映画館(字幕)] 7点(2014-04-06 19:00:44)
16.  遥かなる青い海 《ネタバレ》 
ストーリーの冒頭にタナイ少年が治療を受けるシーンがあり、最後に核実験の犠牲になるというストーリー構成となっていますが、自分の解釈としては彼はそこで亡くなったのではなく、かろうじて生き延びて保護された(最初のシーンに戻る)、と捉えました。 ですので、ストーリー構成をあのように時間軸を逆にする必要は感じられず、基地を脱出して再び自由な海へ旅立って行く、という終わり方で問題なかったように感じられました。 主人公のタナイ少年はポリネシアの言葉しか知らず、出会った人々と言葉を交わすことなく交流していましたが、これが必然的に映像のみで表現することにつながり、まるでサイレント映画のような作品に仕上がっていたことが良かったと思いました。 心情表現も、少年の言葉で「喉が渇いた」とか「痛い」とかを言うことはせず、皮膚に水分が行き渡っていない状態を映像で見せるにとどめたり、うめき声を上げる程度に抑えていましたし、恐怖心を体を丸めることで体現していたり、島でいろいろと助けてもらい感謝の意を表す際もポリネシアの言葉を使う事すらなかったところを見ると、徹底した言葉の排除を窺い知ることができると思います。 勿論、魚を獲って「獲ったど~!」とか言われたら白けること間違いなしですし(笑)、女に向かって「愛している」などとのたまおうものなら失笑どころか怒りすら沸き起こってくるかもわかりません。 また、この映画の大部分を占める海のシーンがとても良く撮られており、タナイ少年が銛を持って海の中を泳ぐシーンや鮫を後ろから至近距離で捉えるカメラも良い仕事をしており、海の上のショットにおいても、鮫と格闘するシーンなどは、両者が同一画面に収められたショットはほとんど見られなかったにもかかわらず格闘時のスリルや切迫感などがしっかりと表現されていて、カット割りなどの編集作業でも良さを感じることができると思います。 同時に、言葉で表現する場面がない分、少年の心情を抉り出そうとするクローズアップが多く見られたのも、教科書通りの正しい用い方で、これまた良い仕事をしているように感じました。 音楽についても、エンニオ・モリコーネの名前がオープニングでクレジットされているので、意識して耳を傾けてしまいそうになりますが、物語や映像よりも前に出ることはせず、程良い塩梅で心に沁み入る感じです。
[映画館(字幕)] 7点(2014-03-29 11:48:48)
17.  カジノ・ド・パリ 《ネタバレ》 
映画のレビューは映画の中身のみで完結させるべきだと考えてきたこともあって、映画の外側、要は時代背景や映画史をレビューに書くのは自分の中では反則なのですが、やはり同年代に作られた「フレンチ・カンカン」と似ているという事もあり、どうしても比較対象として意識してしまいます。 「フレンチ~」の方は、一応ミュージカルにジャンル分けされてはいるもののストーリーの一部に歌の一部が部分的に出てくる程度で、むしろダンスの方がインパクトが強い印象なのですが、本作の方はよりミュージカル色が色濃く出ており、ストーリーの単純明快さも手伝って気楽かつストレートに楽しめる作品だと思います。 劇中に出てくるミュージカル音楽はどれも総じて出来が良く、個人的には秘書を演じていたジルベール・ベコーの歌がどれも好きです。 また、メイン3人のキャスティングが完璧で、特にヒロインのカテリーナ・ヴァランテの陽気で溌剌とした姿が実に良く、会話のシーンでの自然な笑みを浮かべた表情などを見ると、彼女の出演した作品が非常に少ないのが残念に思えてしまいます。 ヴィットリオ・デ・シーカも上記二人に比べると脇役に追いやられてしまいそうですが、彼もまた適役と呼ぶに相応しい存在感を感じさせ、シンプルな内容の作品の中において安定感をもたらしてくれているような感じです。 ハリウッド製のミュージカル映画で見られるような、ここが見せ場だと言わんばかりに大勢で大合唱をしたりといったシーンがなかったのも自分の好みの要因で、それでいてとても晴れやかで楽しさに溢れた雰囲気は随所で感じられ、フランス映画がますます好きになってしまう、そんな一本でした。
[映画館(字幕)] 7点(2014-03-28 23:31:18)
18.  特別な一日 《ネタバレ》 
最初と最後に流れるキャスト&スタッフのクレジット画面なんですが、あの文字のフォントは何であんなにコミカルなんだろう? 映画の顔ともいえるクレジット画面って、大抵はストーリーに合わせたものであることが多く、自分の場合なんかですと、そういったオープニングクレジットを見て、シリアスな雰囲気だなぁとか、コメディっぽいなぁとか想像して物語に入るわけなのですが、ストーリーを鑑みて後から振り返ってみるとあのフォントにはどうにも違和感ばかりが出てきてしまいます。 映画全体を通して見てみると、良い部分と悪い部分とが入り混じっている印象で、序盤でヒッチコックの「裏窓」のような舞台で物語が始まり、カメラが建物の中へ「サイコ」のように入っていく長回しショットなんかはとても面白く見れたと思います。 最後にもまた同様に窓の外からカメラが入っていき、アントニエッタが寝室に行く時に一瞬電灯を見る動作をカメラで捉えることで、彼女の気持ちが依然としてガブリエレに向いている様を描いたような微妙なテクニックなど、いろいろと画面作りに対する繊細さを感じ取れた気がします。 他にも、シーツを畳む時に二人が近づいた瞬間や部屋の中で抱き合うタイミングであえて喧騒を大きく聞かせ、事が済んで画面が切り替わるとパッと音が消えて時間の経過を暗示させたりといった音の使い方をしているところは自分の中では好きなシーンのひとつです(その時にシャツの逆の襟が出ているのも、わざとらしいけど面白い)。 その一方、向かい合って卵料理を食べ終えた後に隣の部屋に移動すると、三人の娘と思われる絵と一人の女性の絵が飾ってある所で会話が展開されており、画面右手前にアントニエッタ、左奥にガブリエレ、そしてガブリエレのすぐ右隣に女性の絵という構図が出てきたのですが、このように普通に家族がいる事を暗示させるショットが出てきたにもかかわらず、ストーリーの中ではそういったことが語られずに終わりを迎えてしまっているところからすると、伏線の回収不足か又は映像に意味を持たせることへの無頓着さも感じられてしまいます。 女性の気持ちを考えると、愛のあるセックスの後に国家のためのセックスなんて、本当に死ぬほどイヤだろうなぁと思いますが、照明をリズミカルに順々に消してベッドに入るアントニエッタの淡々とした姿には女性の強さが感じられました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-02-20 22:44:20)
19.  山猫 《ネタバレ》 
タイトルの「山猫」とはシチリア一帯を統治するファブリッツィオ家の紋章。劇中においても「獅子と山猫は去り、ハイエナと羊が生き残る」という台詞が出てきたこともあり、没落の象徴をタイトルに持ってきたことがよりタイトルに深みを感じさせているように思えます。 既に語り尽くされていますが、やはり後半の舞踏会の豪華絢爛さは素晴らしく、この映画の主題を踏まえて言うならば、最後の輝きを解き放つが如くの一大シークェンスでしょう。 貴族社会が時代の流れと共に地に落ちゆく様とバート・ランカスター演じるファブリッツィオ自身の老いとをシンクロさせることによる相乗効果で、主題となるストーリーがより引き立つような感じが出ていて面白く、しかも映画の終盤に進むにつれて、それが徐々に色濃くなりながら語られているところが凄く印象に残りました。(特に、小部屋にまで入り込んで来た数珠繋ぎでダンスをする若者の輪の中に躊躇いもなく溶け込んでいったタンクレディらと、動きの激しいダンスのそばを独りで歩く公爵の後ろ姿との対比!) 一方のタンクレディは、時流に順応する才を持つまさに次世代の担い手として相応しい男として描かれ、アラン・ドロンは他の出演作での貧しい中で苦労しながら生きる役よりも本作のような気品のある役でこそ彼の本領が発揮されると思いました。 またアンジェリカの方はと言えば、美しいとしか彼女を称賛する言葉が出てこないというのと(“美しい”以外には何もないというストーリー設定だから、当然と言えば当然ですが)、彼女が登場するシーンの時にはBGMが優雅な曲調に変わっていたのが誇張が過ぎる感じがして気になってしまいました。 やはり何と言っても、豪華絢爛さばかりが注目されがちな部分はありますが、広大な丘陵を一面に見渡すショットや、埃まみれの家で若者二人が密かに愛し合うシーンなど、オープニングクレジットから芸術的な場面が目白押しで、ヴィスコンティらしくどのシーンにも妥協を感じさせない力強さを感じました。
[映画館(字幕)] 7点(2013-02-03 02:45:41)(良:1票)
20.  白夜(1971) 《ネタバレ》 
全体を通してみるとなかなか自分好みの映画なのですが、序盤を振り返ると妙な違和感を感じます。 ヒッチハイクをしているシーンでカメラがパッと引いてみると他にも大勢の人が路上に立っていて笑ってしまうようなショットが入っていたり、花畑の中を鼻歌を歌いながら歩く主人公を見る人たちを捉えるカメラも主人公の男を滑稽に描いている感が出ているので、中盤以降では感じられなかったものの、映画を見終わってからの結論としては、女に振り回されたりして「男ってやっぱり馬鹿な生き物」という映画だったのかもしれません。 また、ロケーション撮影が多くそれだけで心地よさが感じられ、雨で濡れた道の光の反射具合や窓ガラスに映り込む街灯の光など、自然で微細な光が画面を慎ましく彩っていて現実的なイメージが感じられる一方、BGMは楽曲と一緒にミュージシャンたちも同時にス~ッとタイミング良く入り込んできたりしていたりと、逆にこちらは非現実的で御伽噺っぽさが出ていたので、不思議な演出をする映画だなぁと思いました。 最後は、下宿人が出てくるのはわかって見ていましたが、雑踏の中に紛れて現れるという過度に劇的な登場の仕方ではなかったのがかえって良かったですし、二人に対してのキスの仕方に差をつけるところなんか、いかにもフランス映画らしさが出ていて面白いですね。 街を行き交う女の尻を追っかけたりと本業が疎かになり、同じような所を描いていた主人公でしたが、ラストで色が塗られていない所に筆を入れる姿で幕を閉じていたのは、馬鹿な生き物ではあるけども、人生の再出発を感じさせる終わり方で感動的ですらあります。
[映画館(字幕)] 7点(2012-11-18 15:12:19)(良:1票)
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