1. 暗殺の森
《ネタバレ》 青、青、青、青。真っ赤な鮮血が流れるはずのシーンですら、ほとんど赤は登場しない(クアトリ教授の暗殺シーン)。アンナは不自然なほど顔中が血だらけになった。この違いはなにか。冒頭の明滅する赤い光はなにか。ラスト、炎に赤く照らされた主人公の顔。 [DVD(字幕)] 10点(2013-08-23 22:27:14) |
2. 無防備都市
これを観てわかることは、要するに映画はロッセリーニからほとんど進化していないということです。 [DVD(字幕)] 10点(2013-06-02 22:09:28) |
3. 山猫
《ネタバレ》 完全版で鑑賞。一大叙事詩という意味では「バリー・リンドン」と似ている。こちらはもっと人物描写に力を入れながらも、一つの時代の終焉を描く。時代の終焉とはすなわち、その時代の象徴であるサリーナ公爵の内面の死を意味する。ラスト、大舞踏会のシーンでサリーナ公爵が予感する「老い」や「死」とは決してサリーナ公爵という人物の死という意味のような生やさしいものではない。自分の生きてきた、信じてきたイデオロギーの死を確信しているのである。重厚な演技と相まって、えもいわれぬ哀愁と尊厳をそこに感じる。また、この時代考証と徹底的な絵作りは凝っている、なんてレベルではなく、1860年代当時のイタリア(もちろん見たことはないが)そのものである。 [DVD(字幕)] 10点(2010-10-01 15:34:25) |
4. 気狂いピエロ
フランス語とランボーが分かればあと100倍楽しめるんだろうけど、十分感動的。ゴダールは好き勝手やりすぎ。だがそれが良い。 [DVD(字幕)] 10点(2010-06-28 22:41:11) |
5. 映画に愛をこめて/アメリカの夜
映画への愛。素晴らしい。 [映画館(字幕)] 10点(2010-01-25 00:23:58) |
6. ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版
完全版を先に観てしまったからかも知れませんが、劇場版よりこちらのほうが断然好きです。物語の厚みとそれぞれの思い、感動が増しています。これぞ映画。 [DVD(字幕)] 10点(2009-01-25 00:41:10) |
7. ルシアンの青春
10代のうちにこの映画を観れて良かったと思います。思春期の頃の自分に重なるようなシーンの数々に胸が痛くなりました。今だからこそ「バカだな」と思うようなことでも、本人は本気だし、それが良いことだと思いこんでいるのは本当にかわいそうだし、無知と幼さの怖さを思い知りました。 とても悲しい映画です。 [DVD(字幕)] 9点(2009-02-02 00:02:01) |
8. 自転車泥棒
おかしくなってゆく父親を現実に引き戻すのが子供。ブルーノ、ブルーノ! [DVD(字幕)] 8点(2013-08-24 23:54:48) |
9. ライフ・イズ・ビューティフル
小学校の時に観て泣きました。今観ても感動できます。曲を勝手に流すシーンが大好きです。 [DVD(字幕)] 8点(2008-09-02 00:20:23) |
10. ニュー・シネマ・パラダイス
いまさら何も言うことがない名作です。 [DVD(字幕)] 8点(2008-08-22 23:00:23) |
11. ラストタンゴ・イン・パリ
このセンス。傑作です。微妙なバランスの上に成り立っていた関係というのは大人じゃないと分からないのかな。エロティックではあったけど、あくまで何かの代償のように見えました。最後は切ない。 音楽といい脚本といい素晴らしいと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2008-07-18 23:47:24)(良:1票) |
12. ホテル・ルワンダ
自分も間違いなくディナーを続けてしまう人間だという事実にどうしようもない憤りを感じました。映画としても事実を伝えるという意味でもバランスの良い作品だったと思います。ドン・チードル良かったです。 [DVD(字幕)] 8点(2007-10-04 01:41:55) |
13. 塀の中のジュリアス・シーザー
面白い。が、あと一息な感じが惜しい。 [映画館(字幕)] 7点(2013-07-20 00:42:46) |
14. 少年と自転車
いつも通り、洗練されたダルデンヌ兄弟の映画という感じ。確かによく言われるように優しい視線を常に感じるのであるが、一方で厳しさも容赦なく描かれる。ハッピーエンドかバッドエンドか分からないラストもいつも通り。 [映画館(字幕)] 7点(2012-09-24 23:50:36) |
15. ぜんぶ、フィデルのせい
皮肉と同情と、怒りそして静穏。利発とまではいかないかもしれないが、素直なアンナの感情は、親から友人から社会主義まで全てを問い直していく。時代背景はのっぴきならないご時勢で、そんなときだからこそアンナの率直さが効いてくる。あの時代にアンナほど素直に問う人物がなぜ現れなかったのか。それは恐らく現代も同じなのだろう。 [DVD(字幕)] 7点(2012-09-02 23:56:11) |
16. シェルタリング・スカイ
映像美。ポートの死をはさんで前編後編に分けられるとしたら、前半の饒舌に比べて後半のなんと寡黙なことか。そして後半はいやというほど茫漠とした砂漠が描かれる。まるで御伽噺のようでもあり、素晴らしい映像世界。 [DVD(字幕)] 7点(2011-05-25 13:56:32) |
17. 軽蔑(1963)
息を呑む美しさのブリジッドバルドーと海。エキセントリックとも思える色彩は何の意味があるのだろう。部屋を行ったり来たりするシーンが秀逸。ポールがゴダールの実生活だとしたら、彼は何と平凡な人なのだろう。ポールに始終いらいらしっ放しで、カミーユが愛想を尽かすのも分からなくもない。しかしこんな映画を撮るとは何という天才か。 [DVD(字幕)] 7点(2010-12-17 15:38:07) |
18. 太陽がいっぱい
タイトルとアランドロンの勝利。 [DVD(字幕)] 7点(2010-10-11 11:48:50) |
19. ヒトラー 最期の12日間
自分が漬け物石の下敷きになった白菜のようになり、水分がぐいぐいと押し出されるような映画です。もちろんヒトラーは憎まれるべき存在ですが、一種の同情に似た哀しさも感じます。 [DVD(字幕)] 7点(2009-06-21 22:07:32) |
20. 荒野の用心棒
この映画から感じられる素っ気無さは、セルジオ・レオーネのハードボイルドな演出によるものだろうが、ややシーン間のつながりが悪いような気がする。イーストウッドのかっこよさは文句なしなのだが、ストーリーがなめらかではない。 [DVD(字幕)] 6点(2013-04-03 08:17:12) |