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プロフィール
コメント数 2308
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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221.  アパートメント(1996) 《ネタバレ》 
 もう絶対無理なタイプの映画でした。ってゆーか、マックス、早く仕事しに日本に行ってください。大口の契約なんでしょ。いきなりダメ人間っぷりを見せつけないでください。仕事にプライドもって頑張る人物であればもっと感情移入できたのに・・・。  そしてアリス。本当にあなたは最低です。映画が面白くなるのであれば何しても良いわけではありません。アリスのことを心から信頼し、大切に思う人達の心を騙し、裏切り、踏みにじり、自己愛に溺れるあなたに全くついていくことができません。あなたのせいでリザは死んでしまったのですよ。  そしてマックスの友人君。自己顕示欲が強い一方で、実は結構情けないタイプのそこのあなた。あなたの存在はこの映画の中で、リザと並んで僕をほっとさせる貴重な人物でした。だから・・・まじドンマイ!  とゆーことで、ミステリー調なストーリーはとても好きです。(中盤くらいでアリスの正体がわかっちゃっうのは残念ですが)断片的なシーンや伏線を少しずつつなぎ合わせ、少しずつネタバレしていく演出なんか最高です。だけど僕はこの映画が大キライです。
[DVD(字幕)] 3点(2014-04-10 05:08:46)(良:1票)
222.  ワイルド・スピードX2 《ネタバレ》 
 『1』がイマイチでしたので、見るかどうか迷ったのですが、見て良かったです。  凄く面白くなっています。  ストーリーにちゃんと必然性があります。  一人一人の行動の動機が、はっきりしています。  映像、スピード感は、前作を凌いでいるのではないでしょうか。  コーナリングが多くなったことで、レースっぽさも前作よりあります。  公道でのカーチェイスも、トラックしか出なかった前作に比べ、障害物(一般車やトラック)が多くなったことで迫力が増しています。  地元の警察やらFBIやらがわんさか出てきて、みんなで追いかけっこしているのは、理屈抜きで楽しいものです。  車庫からたくさんのスーパーカーが出てきて、追跡を撹乱する仕掛けは、大掛かりでわくわくします。  これだけサスペンスフルで、ドラマ性があって、ちょっとコメディな部分もあると、車のことがよくわからなくても全然楽しめます。  前作は、はっきり言って、一部の玄人よりの作品であったのに対し、今作は万人向けのエンターテイメントに仕上がっています。  映画としての完成度は雲泥の差でしょう。  よくある『刑事のバディもの』的なテイストがあるのも嬉しい。  仲が悪かった二人がいつの間にか協力し合っています。もはや使い古されたプロットかもしれませんが、やはりこーゆーのが楽しいです。  『使い古された~』とか言わずに、面白いものは面白いんだから、使い古されたものでも良いものはどんどん使って欲しいものです。  それに、主人公の相棒として、ローマン・ピアース(タイリース・ギブソン)はとても相性の良いキャラクターだと思います。  更には、テズ、スーキー、ジミーといったメカニックやドライバー仲間の存在が、大変良いスパイスになっています。  前作がまとまりのないごった煮状態だったのに対し、今作は一つの料理としての体を成しています。  大変面白いエンタメ作品です。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-06-19 16:32:50)(良:1票)
223.  グッドフェローズ 《ネタバレ》 
 衝撃的なシーンが多すぎると、感覚が次第に麻痺してしまい、観終わった後に「盛り上がりに欠けたかな~?」と錯覚してしまうタイプの映画。実話に準じているだけに、「ここで盛り上げる」という意識より、「観客にこれだけは見せたい」というシーンを挿入し続けたという印象が強い。  ヘンリーという若者がギャングの世界に憧れ、使いっぱしりから始まり、(結局は使いっぱしりで終わったような感じもしますが)右肩あがりに組織の中で成長していく様子に、中盤までは高揚感のようなもので満たされます。ですが、初めての殺しを手伝ったシーンから、次第に「殺し」「麻薬」「浮気」の破滅3大要素が物語りの大部分を占めていきます。振り返ってみれば、冒頭にわざわざあのシーンを持ってきたのも、物語のターニングポイントだったからかもしれません。  憧れだった世界は、少しずつ現実世界の厳しさや恐ろしさを見せ始め、純粋だった少年ヘンリーが、その現実に毒されていく様子が痛々しいほどに伝わってくる後半は、正直見ていて楽しいものではありません。ですが、それでも救われたのは、お互いに「グッドフェローズ」と呼び合えるファミリーがいたこと。ヘンリーは終始、このファミリーのことだけは大事にしていました。  ところが、トミーは気に入らないこと、自分の名誉をほんのわずかでも傷つけられるようなことがあれば見境なく仲間を殺します。ジミーはジミーで、密告を恐れ、いつも疑心暗鬼状態ですぐに「殺して口封じ」という結論を出します。  この二人と距離の近かったヘンリー。仲間だけは大事にしたかったヘンリー。最後は、「死にたくない」という理由で、ジミーに、ポーリーまで巻き添えでFBIに売り渡します。グッドフェローズというタイトルは痛烈な皮肉のようなもので、彼らの世界では言葉だけの存在でした。もともとそんなものは初めからなかったのですね。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-04-29 11:32:14)(良:1票)
224.  フィッシュストーリー 《ネタバレ》 
 1つ1つのエピソードはそんなたいしたことはないけれど、それがつながって世界を救うことになっちゃう爽快な結末。  1975年、1982年、1999年、2009年、2012年。  異なる時代で起きた出来事を1つにつなげる壮大な物語。  こんな大掛かりにも関わらず、すっきりまとまっていてわかりやすい。しかも2時間以内にきれいに収めてしまう。かといって、駆け足になっている感じは全くしません。1つ1つのエピソードを、じっくり丁寧に見せてくれます。そこに描かれる登場人物たちの心の機微までしっかり伝わってくるのです。  こーゆー仕掛けの作品って、奇をてらうものも多いですが、この作品は至極真っ当でストレート。そこが好感触でもあり、物足りなさでもあります。  森山未來を育てたのは濱田岳ってすぐわかっちゃうし、ミサイルの計算をしたのが多部未華子ってすぐわかっちゃいます。ですので、良くも悪くもこちらの予想を超えてくることはないでしょう。  また、どう考えても要らない人物とエピソードの存在が気になります。それが谷口と1999年。要る?私はそこだけ不協和音を感じてしまって、正直谷口も1999年も無くてよかったです。というか、無いほうが良かったです。ついでに言うなら、健太郎と悟が1999年に登場してくるのだって正直蛇足だと思っちゃうのです。  それなら、高橋真唯があのあとどうなったのか、そっちのほうを教えてほしいくらいです。
[DVD(邦画)] 7点(2020-06-02 00:37:07)(良:1票)
225.  トライアングル(2009) 《ネタバレ》 
 息子は?なぜ1人ヨットハーバーに?あの突然現れた積乱雲は?無人の定期船の正体は?なぜジェスはここに来たことがあるの?  とにかく1から10までミステリーに埋め尽くされた作品。  タイムループ系でもあるし、不思議系でもある。  1つの時間軸に自分という存在が2人いるというのはよくあります。ですが3人というのはあまり見たことないですね。だから『3つのアングル』で『トライ・アングル』なのでしょうか。かなり考えられている脚本とタイトルなのかもしれません。  ごちゃごちゃした構成なのに、ごちゃごちゃしているように感じさせないのに、作り手のセンスを感じます。  とは言え、映画としてはミステリーに重きを置きすぎて、それ以外の要素にあまり良いところが無い気もします。  まずこれだけ個性的な面子を揃えながら、ジェス以外はただのやられ役で終わってしまっていること。  ホラー的演出をしながら、ホラー的な面白さは足りないこと。  どうもアイデア先行の作品という気がしないでもないです。  映画としての面白さ、完成度、満足度でいうと、どれもちょっと物足りないですね。  それから映画とは全然関係ないのですが、DVDのタイトルに勝手なサブタイトルがついています。『殺人ループ地獄』。クソださいうえに、壮大なネタバレ。このサブタイトルをつけた人の良識とセンスを疑います。
[DVD(字幕)] 5点(2020-08-03 05:46:49)(良:1票)
226.  インシディアス 《ネタバレ》 
 この映画たいして怖くないって話を聞いて・・・  ここのレビューでも全然怖くないっていう意見もあったりして・・・  『パラノーマルもグレイヴ・エンカウンターズも制覇した俺の敵じゃないぜ~』  って見始めたんですが、怖い怖い。  こーゆータイプのホラーって全然なれない。これ怖くないっていう人マジで凄いです。鉄の心臓ですね。・・・うちの嫁もその1人ですが・・・。  誰もいない家に1人でいて、そこに何やら誰かがいるみたい、っていうシチュエーションがほんと苦手。いや、幽霊もモンスターもゾンビも、出てきちゃうと別に怖くないんです。出てくる前が怖いんですよ。  この映画はその『何かが出てくる前の演出』が圧倒的にうまいです。もうずっとおっかなびっくり見ていました。  エリーゼ達が参加してからは若干テイストも変わり、少し落ち着いた気持ちで見られましたが・・・。  幽体離脱して、お化け屋敷に行ってからがまた怖くなっちゃって・・・。  大きな音で驚かされるのが嫌なので、途中でちょっとだけ音消しちゃったりして・・・。  でも一番怖かったのは、引っ越した直後かなぁ。かけていた曲が勝手に変わって。外から戻ってこようとすると家の中に誰かがいる。箪笥の下からのぞく足・・。ひえ~、だれが考えるのさ、こーゆーのー、怖いって~(;'∀')  で、こーゆータイプのホラーは、個人的に最後は丸くおさまってほしいので、オチはと~っても残念でした。  エリーゼ達には次作でも頑張ってほしかった~。
[DVD(字幕)] 7点(2023-10-13 13:26:14)(良:1票)
227.  ヴィドック 《ネタバレ》 
 内容的に派手な作品ではありません。  ですが、最初から最後まで人をひきつける吸引力のある作品です。  妙な緊張感と、気持ち悪さ、知的好奇心をくすぐる展開、様々な要素が混在しています。  登場人物たちは、脇役も含め、個人的には非常にカルトな雰囲気を感じます。正直外見は気持ち悪い。そしてアップも気持ち悪い。  ですが中身はいたってまともな人が多い。非常識な外見に、常識的な中身。  そして外見が一番スマートで爽やかな好人物が、異常殺人鬼という逆転の発想。  そんな意図はないのかもしれませんが、人は外見からでは判断できないという皮肉すら感じちゃったりして・・・。  まあ一方で、犯人の意外性に対し、その真相に対してはあまり心が動きません。なぜかって?  おそらく『誰が犯人?』ということに興味がわきづらい作品だからでしょう。もっと言うなら、誰が犯人でもおかしくないことが犯人探しへの興味を削いでいると言ってもいいかもしれません。  ですから、誰が犯人かなんてどうでも良い。むしろその動機に興味があります。なぜ『政治家』『科学者』『医者』の3人が狙われたのか。ですがその3人の共通点も中盤くらいで明らかにされてしまいます。  したがって、ミステリーという側面では、やや面白みに欠ける作品かもしれません。  ですが、話の落とし所が気になります。ですからプロットや演出は良いのだと思います。  ただ、よく時代背景がわからないのですけど、革命みたいなのが起こっていて、そっちのほうが『おおごと』に見えてしまったために、殺人事件が『大事の前の小事』みたいな印象を受けてしまいました。ちょっともったいなかったかも。  猟奇的な殺人事件というのは、平和な日常の中で起きるからこそ、その猟奇性が増すのだと思いました。  そしてタイトルに問題ありなのも同感です。  それとも、すべてはヴィドックが仕組んだシナリオというミスリードの意味でもあったのでしょうか。
[DVD(吹替)] 7点(2016-09-18 23:06:47)(良:1票)
228.  イベント・ホライゾン 《ネタバレ》 
 全体的に、雰囲気で押していくような作品で、このような抽象的なホラーは好みではありません。SF全開のスタートに期待が高まったのですが、物語が進むにつれて次第に興味が薄れてしまいました。  『2040年に消息を絶ったイベント・ホライゾン号。ブラックホールの向こう側へと行き、そこで闇を連れ帰ってしまう。その闇は人のトラウマや罪の意識を具現化させる能力をもつ』簡単にまとめるとこういう話なわけです。今作の場合、ミラー館長やウェアー博士、クレア、ジャスティンが標的となります。完全に闇に魅入られちゃったのはウェアー博士のみ。ほとんど人間をやめてしまいます。ただその状態までいっちゃったのがウェアー博士だけっていうのは、何とも物足りない話です。  これだったら、航海日誌の映像に残されていたイベント・ホライゾン号の惨劇のほうが、よっぽど興味をそそられます。  トラウマを完全に具現化させてしまうという素晴らしい発想が、思いのほか活かされきれずに終わってしまったのが残念。いくらでも怖く、スリリングな映画にできそうなのに、肝心の恐怖演出は効果音やBGMに頼りっぱなしになっている印象です。  期待が大きかっただけに、このストーリー展開は残念。悪くはないんですが良くもないって感じの作品ですね。
[DVD(字幕)] 5点(2014-05-29 01:34:07)(良:1票)
229.  エージェント・ウルトラ 《ネタバレ》 
 こちらで不評のようですが、個人的には好き。まず飽きない。これ大事。見ている間、『次どうなるんだろう』の好奇心が絶えません。  何でもない一般人が、突然なんらかの力に目覚める。使い古されたシチュエーション。ですが温故知新という言葉があるように、使い古された様式の中から新しいものが生み出されるってことだってあります。この映画はその域までには達していませんが、単純に私はこーゆーシチュエーションが好きなんです。この主人公良いです。まじでどーしようもない冴えない人間から始まったので。だから最初の駐車場バトルでテンションが上がります。ギャップが大事です。その点では合格と言えそうです。  ただ、中盤~後半にかけてのマイクの行動にはイライラさせられることもしばしば。どんな時でも及び腰で情けない。それでいて彼女第一主義。それがマイクの良いところ。だったのですが、彼女の正体がわかった途端彼女の話を聞こうともしない。なんか今までのマイクのキャラと乖離しちゃってちょっと思っていた人物と違うのです。マイクにだんだん好感がもてなくなっていきます。  そのせいもあってか、予告に比べると展開が地味でもっさり。マイクの強さが中途半端。コメディというよりブラックユーモア満載。エンターテイメントにしては見る人を選びそうな中身です。  まあでもなんやかんやあって、最後は処分されずに4億ドルの仔犬として採用されたようなのでめでたしとしましょう。  後味は悪くないです。
[DVD(字幕)] 7点(2021-11-12 14:23:34)(良:1票)
230.  ロスト・ボディ(2012) 《ネタバレ》 
 これはまんまと騙されました。  幽霊なのか?それとも実はマイカは生きているというサスペンスなのか?  選択肢が2つあると、人ってそれ以外の可能性を疑わないものなんですね~。まさかあそことあそこがグルだったとは・・・!  で、まあアレックスが一応本作の主人公でいいのかな?その主人公があの結末。普通に考えればバッドエンドなんですが、アレックスもマイカもなかなかのクソなんで、同情の余地はありません。因果応報。なので、まあ気持ちよく騙されたって感じです。  自業自得とはいえ、アレックスがどんどん追い詰められていく様子はこっちもハラハラ。警察にいつ犯行がばれちゃうのか、そこもヒヤヒヤ。この辺の演出がとてもうまい。ワイングラスや手紙、ビンなどの小道具の使い方も巧みでしたね~。  まあ復讐のためとはいえ、体を許しちゃうっていうのは理解に苦しみますが・・・  オトンもそれで良いのか?  ただこーゆー考え方もできます。  娘は本当にアレックスのことを好きになってしまった!!  だから母を殺したのはアレックスではないという証拠をつかみたかったのです。  ですが遂にアレックスから過去の罪を告白されてしまう・・・。  階段での涙は、信じたくはなかったという涙、そしてアレックスとの決別を決意した涙だったのでは?
[DVD(字幕)] 7点(2023-06-03 01:22:28)(良:1票)
231.  レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ
 本当にごめんなさい。  全然面白くなかった・・・
[DVD(字幕)] 0点(2012-05-02 13:28:47)(笑:1票)
232.  フーリガン(2005) 《ネタバレ》 
 暴力団体を正当化・美化するような作風なので、手放しに賛同すると眉をひそめられそうですが、映画としては文句なしに面白い。  日本で言うなら、中学の時は普通の生徒だったのに、高校で偶然不良と仲良くなっちゃって、成り行きで高校デビューしちゃうのに近いです。  こーゆーシチュエーションは、ヤンキー漫画にはまったことがある人なら共感しやすそうです。  『喧嘩が強い』『度胸がある』、この2つが揃っているだけで、仲間と認められちゃう社会構造。自分への自信とつながっていき、仲間から頼られる心地よさに陶酔しちゃうんですよねー。この単純な思考回路。男ってほんとバカだよね。大人になりきれない子供です。  『大人になった現在はもちろん、学生のときだってこんな世界に飛び込む勇気はなかった。でも心のどこかでこーゆー世界に憧れている自分が確かにいる。』そんな人には、間違いなく満足できる追体験をさせてくれる一本です。  その一方で、こーゆー客観的に見れば『バカ丸出しの世界』がその性質上避けられないリスクを明確に描いているところはエライと思います。『友人の死』『家族の離散』『過去の過ちに対する報復』。これをしっかり描いているため、この作品はただのエンタメ作品から意味のあるメッセージ性のある映画へと昇華されています。  もちろんそのためには、『ホヴァーの裏切り』や『ピートの死』など、半ば強引な展開もありますが、これらのエピソードによって映画がより一層面白くなったのは間違いありません。  更には『謎の元リーダーの正体』というサプライズ、『マットの成長を感じさせるラストのシークエンス』など、決着つけてほしいところは、きっちり白黒つけてくれるので、ラストでは爽快なカタルシスを得られます。  その一方で『トミーの息子の死』や『スティーヴ、ピート、ホヴァーの因果関係』を考えると、拭いきれない後味の悪さってのも確かに残るんです。  これはなかなかの力作だと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2017-05-22 02:37:11)(良:1票)
233.  Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼 《ネタバレ》 
 好きなジャンルの作品。『ヘンリーある連続殺人鬼の記録』や『羊たちの沈黙』といった、好きな作品のテイストが織り交ざったかのようなプロット。  ブルックスは頭脳明晰で仕事ができる成功者。金もあれば人望もある。良き夫であり、良き父親である。ただの殺人狂ではない、そのカリスマ性とのギャップがたまらなく良い。本人が『殺人をやめたい』と苦悩しているのも良い。『苦悩』は『同情』『共感』を得られる最も効率的な手段なんでしょう。  で、この殺人依存に多重人格をプラス。もう一人の人格のマーシャルをウィリアム・ハートが演ってくれたのが凄く良いです。ブルックスとマーシャルの意識下でのせめぎあい、手の取り合いの映像化。これによってドラマに深みを残しつつも、洗練された娯楽作品として楽しめる映画になっています。  完璧なる殺人鬼に、不確定要素としてのぞき男スミスをからめたことで緊張感がアップ。更にはデミ・ムーア演じるトレイシー刑事のドラマが何気に面白い。最低な元夫との離婚調停。トレイシーの命を狙う脱獄犯『ハングマン』ことミークス。そして周囲の人間の無理解。四面楚歌の状態で、唯一トレイシーを高く評価し、理解し、助けてあげるのが、トレイシーがおっかけている『サムプリントキラー(ブルックス)』っていうのが面白い。  これだけでもサスペンスドラマとして十分すぎる内容。そこに出てくる娘の存在とその謎が、より一層この映画を見応えのあるものにしています。その娘役にダニエル・パナベイカー。完璧でしょう。そのあどけなさ、可憐さが狂気に華を添えます。ラストが夢オチでなければ、評価は更に高いものになったと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2019-06-29 13:40:45)(良:1票)
234.  “アイデンティティー” 《ネタバレ》 
 これは変則的ですが、『夢オチ』と変わらないですよね。まさかの夢オチかー。ずーとあのおっさんの頭の中を見せられていたとは。  『夢オチ』は何でもアリになるから嫌いです。  しかもこの作品、『多重人格者の頭の中での出来事』という壮大なネタバレをした後でも強引にストーリーが続きます。  いやー、ネタバレしたあとで、『実はロードも脱獄犯の一人でした』なんてサプライズされても・・・  バリスがピンチになってあたふたされても・・・実はティミーがって言われても・・・  もはや、どーでも良い。  真相がわかるまでは楽しかった。  動機やら犯人やらをいろいろ想像しながら見るのは面白いです。  『別々の人生を歩んでいた人間たちが、こんな形で偶然同じ場所に集まる・・・』っていうプロットも好きです。  そのいっさいがっさいを、一発で台無しにされた感じ。  どんでん返し?いやいや、これは『ちゃぶ台返し』でしょう。超ド級の反則技です。  でもレイ・リオッタの使い方は良かったですね。  レイ・リオッタ。もう存在がネタバレですからね。良いやつなわけないじゃん、ねぇ。  そのレイ・リオッタを隠れ蓑にしたもう一人の存在ってのは良かったですね。  まあですが、そもそもこのネタだったら、真犯人もクソもないんですけどね。  それが一番腹がたつ。
[ブルーレイ(字幕)] 3点(2017-04-26 02:03:34)(良:1票)
235.  あなたは私の婿になる 《ネタバレ》 
 昔見た『グリーンカード』とプロットが似ています。  国籍を得るための偽装結婚。それを見破ろうとする調査員。日本人にはなじみの薄い話ですね。でもストーリーがわかりやすいので、すんなり物語に入っていけます。  それにしても、サンドラ・ブロックも良い歳になりましたね。もちろん、歳を重ねても、ラブコメは全然いけます。サンドラ・ブロックくらいの魅力と演技力があれば、ぜんぜん問題ないです。  問題なのはラブコメのテイスト。一口にラブコメと言ってもいろんなタイプがあります。  で、この作品はどちらかと言うとドタバタ系。下着でうろうろとか。裸でどかーんとか。まさにラブコメっていうシーンが盛り沢山なんだけど、そのテイストでいくのであれば、もうちょっと若い女優さんのほうが作風に合っていると思います。  正直、このときのサンドラ・ブロックがこの役をすると、ときどき『痛々しさ』が垣間見えちゃうんですよね。  最初いがみ合っていた2人が、共通の目的のために手を組み、最後は結ばれてしまうというのはラブコメの王道。そのパターンに則っているのはいいんだけどサ、この作品ではアンドリューがマーガレットに惹かれていく描写が決定的に足りない気がするんです。  2人は嘘がばれないように、辻褄を合わせるのに必死。もちろんそのおかしさがこの作品の見所。でもそこに力を注ぎすぎて、二人が惹かれあう要因となるエピソードがほとんど描かれません。なので、個人的にはクライマックスでのアンドリューの求婚は、唐突な感じを受けてしまいました。  ライアン・レイノルズはとても良い役者さんですが、もしかするとポーカーフェイス気味な感じが、この作品には合ってなかったのかもしれません。 
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-06-07 12:55:25)(良:1票)
236.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 
 ついにダイ・ハードシリーズもサイバーテロの世界へ。苦手なんですよね。このジャンル。自分が『プログラミング』や『ハッキング』に疎いっていうのもある。こーゆー実体がつかみづらいものに、ハラハラできないってのもある。  でもダイ・ハードだし。ジョン・マクレーンだし。誰が見ても楽しめるくらいのわかりやすいエンターテイメントには仕上がっています。オープニングの『Deleteキー』からのちゅどーん、なんて、インパクト大。つかみは十分。  まあそっからはいかにもなサイバーテロの連続。交通網乗っ取り。通信関係も掌握。最期は電気やガスのライフライン。そんで最終目的はやっぱ金っていう、そこはダイ・ハードおなじみのパターン。  アクションは凄い迫力ですね。アクション映像はCG技術の発展に伴い、すごい画が次から次に映し出されます。街中でのヘリとの攻防。トンネル内でのカークラッシュ。見所には事欠かない。ただやはり、『ひたすら映像押し』っていうのは、大なり小なり飽きがきちゃうものですね。F35とのアクションなんかもうやりすぎでお腹いっぱいです。それが、『人っ子一人いない状況』とあいまって、現実感が湧きません。前半はともかく、後半はスケールの大きさの割に世の中のパニックが全然伝わってこなくていまいち。警察やFBI、国家権力もここまで無力化されるとつまんないもんですね。  なんか不満ばかり書いちゃいましたが、全体の印象は悪くありません。  でもこの内容でしたら、私は『危機感』『緊張感』『臨場感』に加え、『人間味』のすべてにおいて、『3』のほうに軍配をあげます。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-05-20 14:44:30)(良:1票)
237.  オーロラの彼方へ 《ネタバレ》 
 タイトルから純粋なヒューマンドラマを勝手にイメージしていのですが、実際はサスペンス色の強い娯楽ムービーでした。  後半に進むにつれて、サスペンス色はどんどん強くなり、『交信』はもはや犯人を出し抜く裏技を使うためのギミックと化してしまいます。ただそれによってエンターテイメント性の高い作品へと昇華されたのはまぎれもない事実。どちらかといえば『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に近い、B級エンタテイメントのノリかもしれません。  こういうアイデアは『パラレルワールド』になるという考え方が一般的になってしまっているので、過去の行動が変わることによって現在に突然影響が出始める演出は、気にしないようにしてても、どーしても違和感を禁じえません。  『父親が死ぬ』⇒『母親が仕事を休んでかけつける』⇒『医療ミスにより殺人鬼死亡』という本来の道筋が、『父親が生きている』⇒『母親は通常通り出勤』⇒『医療ミスを防ぐ』⇒『殺人鬼が殺人を継続』⇒『母親死亡』という道筋に、未来が書き換えられてしまうという、わかりやすく面白いプロット。つまり決してつまらない作品ではないのですが、題材が自分には合わなかったみたいです。  『記憶の設定』に一貫性がないところも気になって仕方がない。本作では『記憶』に関する部分が、本来最もデリケートで難しいはずなのに、そこんとこのルール設定が非常にあいまいなのは辛いところ。  万人受けするのもわかりますし、見ていて飽きないのですが、気になる点が多すぎて物語に集中しきれませんでした。  ってゆーか邦題により変な先入観持たされたのが一番まずかったかもしれませんね。  ついでに言うなら、父親が助かった代わりに、死ぬはずではない運命だったナイチンゲールが一人だけ殺されたままです。もしその人の子供や家族が30年後の未来にいたとすれば、その人たちの存在や未来は大きく塗り替えられてしまったわけです。  そういった事実があるかもしれない一方で、自分達だけハッピーエンドっていうのはいかがなものでしょうかね。
[DVD(字幕)] 6点(2015-12-18 05:11:40)(良:1票)
238.  サボテン・ブラザース 《ネタバレ》 
「笑いたい、愉快な映画を見たい!」と意気込んで見ると、失敗するタイプの映画です。「あ、借りるの間違えた!でもせっかく借りたから見てみようかな。」くらいの気持ちで見ると、楽しめる映画だと思います。 特に最後の20分くらいはちょっぴり爽快な気分になりました。20分間に1回くらい、面白いこと言ったりします。くらいの、映画です。 ただ、透明な騎士と歌う木は必要かな?
[DVD(字幕)] 4点(2011-07-15 02:18:40)(良:1票)
239.  バッドボーイズ(1995) 《ネタバレ》 
 テンポが良く、スピード感があります。マシンガントークの掛け合いが面白いです。カーアクション、ガンアクション、すべてあります。なのに、なぜいまいち面白くないんでしょう。肩の凝らない娯楽作品が好きで、ビバリーヒルズコップなんかすごい楽しかったのに、これはなんか全然盛り上がりませんでした。  多くの方が指摘されているように、コメディ、アクション、すべての要素において中途半端感が強いからかもしれません。どれもつきぬけきれていないんですね。  例えば、二人が生活を入れ替える設定ひとつとっても、説得力がなさすぎるんですよ。これが不可避な設定で、しかも絶対にばれてはいけないという緊迫感の中であれば、ばれないようにする工夫の面白さがよりひきたつと思うんですよね。でもさっさとばらしちゃったほうが早いじゃん、って、思うんですよ。しかも普通に気付いちゃっているし。この作品の盛り上がりにかける原因の一つは必然性の欠如だと思います。娯楽作品だって整合性のあるストーリーのほうが面白いんです。  もうひとつは、カメラワークがなんかいまいちな気がするんです。いや、技術的なことは全然わからないんですよ。ただ、一般人鑑賞者として、なんか、特にアクションシーンのカメラワークがいまいちな気がしたのです。アクション自体は派手なんですけどねー。見るべきところがいっぱいありそうで、実際はほとんどない、中の下くらいのコメディアクションでした。
[ブルーレイ(字幕)] 4点(2014-03-07 05:01:52)(良:1票)
240.  パラサイト・バイティング 食人草 《ネタバレ》 
 『怖い』というより『痛い』。そして『気持ち悪い』。恐怖感より嫌悪感のほうを強く感じちゃいますね。  外では村人たちが武装して、一歩でも外に出れば射殺。水も食料も残り僅かで助けが来る保障もない。唯一の望みは遺跡から鳴り響く携帯だったわけですが・・・。いやいや。その携帯の正体がそれじゃあちょっと八方塞がりすぎるなあ。  ここまで手も足も出ない状況でひたすら消耗していく様子を見せられると、気が滅入ってしまいます。  ホラー映画に求める、ハラハラとか、ドキドキとか、たまに訪れる反撃のカタルシスとか、なんかそーゆーのが全然ないんですよね。  食人草は良かったと思います。パックリ口開けてガブっとかじゃないのが良い。なんか本当にこーゆー植物いそうですよね。寝ている間に傷口から侵入するとか、なかなかいい感じです。  舞台もいい。こじんまりした遺跡というのが好み。ただ、低予算のためか、ほとんど遺跡の外の話ってのは物足りなさを感じます。  この舞台設定と、アグレッシブな若者を揃えた割りには、ホラーに寄りすぎている感じはします。もうちょっとだけアクションアドベンチャー的要素もあれば、また評価は違ったかもしれません。  主人公がひたすら篭城を主張し、友人は脱出を主張する。保守派と革新派。結果保守派が勝利し、映画はひたすら陰鬱で地味なものへ。その割には極端に痛い描写、生々しい描写あり。うーん。微妙に私の好みからずれていて残念でした。
[DVD(字幕)] 5点(2020-04-13 21:33:12)(良:1票)

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