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プロフィール
コメント数 284
性別 男性
ホームページ http://ameblo.jp/wunderlich/
年齢 42歳
自己紹介 気になった映画をつまみ食い的に見ています。
うだうだと考えるのが趣味です。

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21.  せかいのおわり 《ネタバレ》 
主人公の女の子は、素敵な人と出会った瞬間に、別れの瞬間が来ることを想像してしまうタイプの子。感覚はすごいよくわかる。幸せであるがゆえの不安。その不安がぬぐいきれないために、本当に大事な人とは一線を越えられない。本当に大事な人とは、絶対に終わりたくないがゆえに、始まりたくはない。そういう切なさ。これを「傷つくことがこわいんでしょ」とか、片付けないでほしい。本当に大事な人とは、自分の世界の根底を構成している人のことである。本当に大事な人と「終わる」とは、「傷つく」ことでは済まされない。世界の崩壊を意味する。ラストで落とし穴に落ちたふたりが見つめる「落とし穴の形に切り取られた空」は、通常の地面からひとつ落ち込むことによって、世界の景色を変えるという高等なテクニックをうまく説明できている稀有な例だろう。「もし、世界がおわって、ふたりだけになっても、一緒にこうやって空を見てくれる?」やけに沁みるではないですか。劇中に登場する植木屋さんの名前『苔MOSS』もMossは英語で苔だから、「苔苔」だみたいなところもいちいち素敵。全面降伏です。 
[DVD(邦画)] 10点(2008-05-08 15:21:34)(良:1票)
22.  絹の靴下
アステアとシド・チャリシーの共演は、「バンドワゴン」でも観られる。本作は「バンドワゴン」から4年後に作られた作品だが、シド・チャリシーの存在感が断然アップしている。「バンドワゴン」のときにには、アステアの相手役という感じだが、今作ではソロダンスの数もアステアより多いし、なにより、バレエを基調としたエレガントな身のこなしが素晴らしい。本当に美しい踊り手さんだと思う。アステアもがんばってはいるが、年齢による衰えはさすがにしょうがない。アステアファンとしては残念な思いもあるけれど、それを補って余りあるシド・チャリシーの魅力を堪能できる1本。
[DVD(字幕)] 8点(2006-11-15 13:25:21)(良:1票)
23.  シーズ・オール・ザット 《ネタバレ》 
レイチェルは変身前の服装適当な姿のほうが光ってるよな。プロムのドレスも似合ってるけど。バイトの制服もかなり笑える。テーマ曲もすごくきれい。とても魅力的な映画だとおもう。惜しむらくは、メガネをすぐにコンタクトにしちゃった所かな。パーティーはともかく、学校ではメガネでいって欲しかった。って、明らかに個人的な願いですけど。
7点(2004-11-26 07:47:10)(良:1票)
24.  図鑑に載ってない虫 《ネタバレ》 
この作品は、この映画のなかの印象的な台詞になぞっていえば、「いなくなるといなくなっちゃうタイプ」を目指すことで、逆説的に「いなくなってもいるタイプ」になっている。忘れがたい傑作である。菊池凛子がめっちゃうまい。自殺願望あるけど、ボケキャラ、かつたまにいいことをいう元SMクラブ嬢という難しいキャラクターを、十二分に演じている。
[DVD(邦画)] 9点(2008-05-17 14:04:37)(良:1票)
25.  カーズ
いままでのピクサーアニメとの一番の違いは、登場するキャラクターに人間がいないこと。「トイストーリー」でも、「モンスターズインク」でも「ニモ」でも主人公は擬人化されたなにかだけど、その空想世界にはかならず「人間」がいた。でも「カーズ」には人間が果たす役割はない。レースを観戦するのも車だ。人間で言うなら陸上競技大会ということになるのか? キャラクターが車だけであることで、結局やってることは陳腐な若者成長ドラマだ。キャラが車であることが生かされているのがレースシーンのみというのでは、今までのピクサー作品に比べて深みが足りなくなるのは必定。映像がすごいといわれても、すでにねた切れ感が漂う。妙に田舎町への郷愁が・讃美感が誇張されているのも気になる。ブッシュ大統領を当選させちゃったのは、クールに分析する都市部のインテリではなく、あんまりもの考えない純情一直線の田舎町野郎どもだったことを考えると、田舎讃美も単純に鵜呑みに出来ない。
[映画館(字幕)] 5点(2006-07-07 01:34:28)(良:1票)
26.  男はつらいよ
倍賞千恵子の美しさに見とれ、「ヒロシ」の父親が志村喬だったことを知ってびっくりし、寅さんの強引な論法に笑う。やっぱりおもしろい。日本の宝だと思う。
8点(2004-06-04 23:10:58)(良:1票)
27.  喜びも悲しみも幾歳月
日本の女性は強い。たくましい。そのことがよくわかる。灯台守という仕事も全然知らなかったので、興味深く見ることができた。生きていくことは、いいことばかりではないけれど、妻と夫が協力し合って生き抜き、子供を愛し育む。そういう人生を日本人が理想としていたのだということが伝わってきた。自分の祖父母とかもこの映画とおんなじような価値観のなかにあったんだろうなと思うと、貴重な作品である。
[DVD(邦画)] 8点(2008-07-27 19:20:27)(良:1票)
28.  ANA+OTTO/アナとオットー
スペイン語でつづられる映画って少ないので、スペイン語によるラブ・ストーリーとして貴重な一作。スペイン語ってラテン系だから、主人公が北欧に行ってスペイン語しゃべってると違和感があって面白い。そんなことはともかく、映画自体も素晴らしい。寓話的で印象深いシーンがちりばめられていて、何度でも繰り返し観たい映画。
9点(2004-06-05 23:50:47)(良:1票)
29.  モーターサイクル・ダイアリーズ
人が幸せに生きるということのために、自分の生涯を捧げた人がいたということは、僕にとっては歴史的な意味しかもたない。過去にそういう人がいただけのこと。この映画の中の旅は、けっして僕自身の旅ではない。しかし、ゲバラが自分の目で見て、自分の足で歩いた経験を糧に自分の将来を決めたということは僕に強く訴えかけてきた。それと、経験を分かち合った友達の大切さも。僕は外部からの情報に惑わされながら、いやむしろ外部の情報に頼りきって、いろいろと重要な選択をしてきたように思う。でも、そういう選び方をしたからこそ、選んだ道に一生懸命になりきれないのだろう。人生の選択肢は無限にあるといってもいい。そこから何を選ぶのか。これからは自分の経験とそこから自然に湧き出てくる感情を重視していこう、そのためにも自分で世界を経験するべきだ! そう思わせてくれた映画だった。
8点(2004-10-25 18:08:34)(良:1票)
30.  シムソンズ
いつのまにかこういう直球内角高めな映画が好きになってきています。カーリング、面白い。ギャグ満載という感じではないけど、コミカルかつ「くさい」一歩手前ぐらいの熱いやり取りが胸を打ちます。個人的には「流氷ソーダ」と「Cafeしゃべりたい」にやられました。ばかばかしいまでの一生懸命が、いつのまにかみんなの認めるところになります。この「ばか」と「立派」の境界線は微妙なんだけど、これも「結果」が全てなんだろうなと。周りの人間とはかくも現金なものなのです。辛い時でも、結果が出ないときも仲間や家族と痛みを分かち合えるってすばらしい。そういう当り前なことを、奇をてらわずにしっかりと見せてくれる映画です。着実なのにおもしろいという稀有な映画になってます。
[映画館(字幕)] 9点(2006-03-05 21:34:05)(良:1票)
31.  トップ・ハット
「地に足がついてない」といって誉め言葉になるのはフレッド・アステアぐらいだろう。この映画の頃の切れのある足さばきは、観ているこっちを異次元トリップさせてくれます。ロジャースもきれいだし、曲も今ではほとんどがスタンダードになってる曲ばかりだし、ただ見て酔いしれるそんな夢の映画。リアリティーが、あまりにも徹底的に排除されていて、返って心地よい。
8点(2004-06-05 22:16:51)(良:1票)
32.  父と暮せば
この映画は「生き残ってしまったことに、罪の意識を感じながら生きている」人のための映画だ。「ちょっとしたことの違いで、誰かは死に、誰かは生き残る。」この状況は平和な現代では余り出会わないシチュエーションだけど、たまに阪神大震災とか地下鉄サリン事件があるとクローズアップされる。でも、歴史の大部分を戦争に費やしてきた人間にとって、この「ちょっとした違いが生死を分ける。死ぬのは自分だったのかもしれない」という経験は、かなり共通してもたれていたのではないか。生きるということが実は「生き残る」経験の積み重ねであること。その地点から出発すると、人生は生きているだけで、すでになにかを引き受けなくてはならないのだということが良くわかる。この作品は原爆という題材を通して、宮沢りえのすばらしい表現力によって、「生き残ったものが引き受けなければならない痛み」を存分に表現している。映像のリアルさとか、そういったところに突っ込む映画ではない。死んだ者にどう対したらよいかについて悩む「生き残った者たち」を見る映画だ。十分である。
[映画館(字幕)] 8点(2006-12-28 09:22:05)(良:1票)
33.  リスボン特急
冒頭。一台の車をフレームに収めながら追うカメラ。無言のまま銀行強盗がはじまってゆく。その語りッぷりのうまさに、熟練した監督の手腕を見る。ストーリーはたいしたことはない。サスペンスにとって重要なプロットも普通だ。だけど、材料から考えれば当然凡庸な作品になるはずのこの映画を素敵な映画にしてるのが、監督や俳優のうまさだ。一言で言ってしまえば「雰囲気がいい」。こういう老獪な映画は、すこし渋すぎるのが気になるが、曇りの日に見ればそんなことも気にならない。フランスらしい、適度にひねくれた作品だ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-10-23 22:36:47)(良:1票)
34.  ぼくたちと駐在さんの700日戦争
僕たち(高校生)と駐在さんの悪戯の応酬というアイデアだけで、十分に見る価値がある。「悪戯」に対して一生懸命取り組む高校生達は、すげー楽しそうだし、すげーカッコいい!!「駐在さんが困る悪戯を一生懸命にやる」という行為は、ほんとばかばかしく思えるけど、実は多くの人たちが、損得考えずに馬鹿みたいに一生懸命に何かをやってみたいと思っているのではないだろうか?? 実は、一見無駄ではないと思われている大人たちの仕事だって、たまたま歴史的な文脈の中で意味があることになっているだけであって、本当は悪戯と仕事を「意味あること」と「無駄なこと」に分けている壁は低いのではないか?? 仕事だって、悪戯みたいに単純に相手を考えて、なかなかいいアイデアが浮かばないけどうんうん唸る、そんな形で取り組んだっていいんじゃないか?と、この作品は思わせてくれる。だから、この作品は単なる1つのコメディー作品にとどまらず、現代を風刺する希望の清涼剤たり得ているのだ。
[映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2008-04-30 18:35:11)(良:1票)
35.  スパイダーマン3 《ネタバレ》 
スパイダーマンにサンドマンを「許す」権限はないと思う。そこは、「許す」ではなくて、「もう、いいよ」といってほしかった。「ハリーはベストの道を選んだと思う」だと?それを判断する権限もスパイダーマンにはないと思う。そんなんじゃ、世界警察を自認するアメリカとなんにも変わんない。割と背筋が凍るぜ。それと、前半の空中アクションのキレはいい。でも、ラストのアクションでは、スパイダーマンの能力では勝てない敵キャラを出してしまったため、収拾がつかなくなってるし。また、このシリーズの特徴だった「人間の内面」の描写も、特に恋愛面では無理にドラマチックにしようとしすぎて、一貫性がない。もともとこのシリーズは、一つの人格が、普通の人とヒーローという二つのキャラクターの演じ分けに悩むところがよかったのに、今作ではスパイダーマン(善)とブラックスパイダーマン(悪)という2つ人格の対決になってるから、悩みのレベルが浅くなってる気がする。
[DVD(字幕)] 4点(2008-05-15 16:24:02)(良:1票)
36.  人のセックスを笑うな 《ネタバレ》 
この映画の画面にはものすごい緊張感がある。例えば、蒼井優演じるエンちゃんがユリの展覧会を訪れるシーンで、会場入り口ちかくの椅子に座った蒼井優がフレームからはみ出そうとする場面がある。そこでカメラは女優を追わず、はみ出た蒼井優が戻ってくるのを待つ。フレーム内に戻ってきた蒼井優の手には、菓子がのっており、ここで観客ははじめてエンちゃんの「動き」を「行為」として理解することができる。このなんのことはないシーンが、いたってサスペンスフルになるのは、この映画のカメラがもつ視線が、人間ではなく、空間を撮ろうとしているからである。空間を場所と言いかえれば、この監督が正確な意味で小津安二郎のフォロワーであることが分かるだろう。したがって、この映画における観客は、登場人物に感情移入するのではなく、登場人物たちのやり取りをすぐそばで覗き見るという形での参画を促される。その結果、ラスト近くに堂本とエンちゃんのキスシーンが、非常に強く記憶に焼きつけられるのだ。「だってさわってみたかったんだもん」、「会えないから、終わるってもんでもないだろう」といった文学的名言も楽しめるが、この作品はまずはその画面力を堪能すべきである。
[映画館(邦画)] 9点(2008-10-17 16:54:30)(良:1票)
37.  ワンダーランド駅で 《ネタバレ》 
二人の出会った電車内で「Next,Wonderland.」ってアナウンスがあるわけですよ。もちろん次の停車駅を言ってるだけなんですが、明らかに二重の意味を持たされてます。この二重の意味を持ったアナウンスというアイデアが成立してる時点で、僕は兜を脱ぎました。やられました。ロマンチックじゃないですか! ←しかも主役の男女のやり取りとは別の所でロマンチックさをアピールしてるのが心憎い。「Next,Brazil.」じゃなくて本当に良かった。もちろん、他にもいいところはいっぱいありますよ。いい年して、自分の好きな勉強に打ち込んでいる元配管工とか、自分の孤独とうまく付き合えない看護婦さんとか。でもとりあえず、日本の鉄道会社も夢のある駅名をつけてくんないかなと。これが一番の感想です。
8点(2004-12-06 19:14:28)(良:1票)
38.  クローサー(2004) 《ネタバレ》 
ジュード・ロウから別れを告げられたときのナタリー・ポートマンの演技が素晴らしかった。そのシーンが一番好き。ひたすらそれしか目に入らなかった。しかし、こんなすてきな女優さんと音楽があるにもかかわらず、この映画はあんまりすくわれない。それはなぜか。結局、根本的な拠り所がないからだ。アリスがイギリスへ来たのはなにか変えたかったからだろう。ロンドンで出会った恋人には偽りの名前で接し、写真家に撮られた自分の写真を見て「全部嘘よ」といい、最後には愛という感情までもがふと燃え尽きて、アメリカに戻ることになる。結局、彼女は違う自分をつかの間演技することはできたけれど、それを本当の自分として引き受けることはできなかったのだ。自分の今やっていることへのコミットができるかどうかは、実は自分の意志で操れることではない。だとすればそもそも"自分”なんて概念は必要だろうか。題名のcloserからは、相手だけでなく、本当の自分に近づこうとしてるけど、到達することができない、そういうもどかしさが伝わってくる。でも、そういうもどかしさは僕自身がいつも一緒にいる感情だから、わざわざ映画を見て改めて思い知らされる必要はない。
[DVD(字幕)] 5点(2007-04-01 02:20:23)(良:1票)
39.  とらばいゆ
この映画は間違いなく、小津安二郎監督「お茶漬けの味」へのオマージュである。女流棋士姉妹という設定や、男性陣のなよなよさアップによって、「お茶漬けの味」よりも女性的な映画に仕上がっている。なによりもキャスティングが素晴らしい。主演の4人がまさにハマリ役。4人の個性がしっかりと描かれていてとても面白い。前半は少しゆったりとした展開だが、後半、特にラスト近くの緊張感はものすごい。長まわしショットを効果的に使って「気持ち」という掴まえにくいものを見えるようにしてくれる。「お茶漬けの味」もラストのテンションがすごいけれど、こちらも負けていない。小津作品と見比べても楽しいし、もちろん単独でも見ごたえのある作品だと思う。 
7点(2004-11-12 11:38:25)(良:1票)
40.  カミュなんて知らない
「不条理」と単なる「理由がない」のはちょっと違う。「不条理」には理由はある。でもその理由が理由となるのが何故か周りの人に理解されないだけなのだ。たとえば、誰かを好きになることに究極的な理由はなくても、「本をたくさん読んでるところが好き」みたいな一時的な理由はありえるし、その理由が理由として機能することは多くの人の賛同を得られる。でも、人を殺した理由が「太陽がまぶしいから」では多くの人は納得がいかない。後者を「不条理」というわけだ。ゆえに、人殺しの理由が「むしゃくしゃしてた」というものだったら、それは「不条理」ではない。だから、この映画に出てくるいろんなシチュエーションは、世界が「不条理」に満ちていることを表現し世としているみたいなのだけど、残念なことに、この映画が言う「不条理」は本当の「不条理」ではないのだ。というわけで、テンションはいいのに深みのない作品になっていると思う。おしい。
[映画館(字幕)] 6点(2006-12-24 02:43:49)(良:1票)

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