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661.  太平洋奇跡の作戦 キスカ
もうね、ぐるぐるさんとイニシャルKさんのお二人のコメントがあまりにも素晴らしいのでこれ以上、私が述べることなんてないんじゃなかと思うぐらいであるがそうもいかないのでコメントするとして、まずは戦争映画と言うとハリウッドがよくやる如何にも俺達の国が一番であるというような叫びや戦争そのものを美化し、戦争で亡くなるということは美しいことであるというようなものがこの映画には一切無い。まずはそこがこの映画の良い所である。そして、敗戦国である我々日本人がよく撮る戦争ものにありがちなじめじめとしてものもない。なんて言えば良いのか?つまり悲壮感がないのである。この話は実話であるということを知らなかったけど、それを差し引いても娯楽映画として楽しめる上に人の命の大切さ、何かに向って目的を達する為のチームワーク、そういうものをこの映画は教えてくれている。登場人物一人一人に注目したくなる中で特に三船敏郎の指揮官の言葉一つ一つの重み、誰一人として命を落とすことなく、勿論、無傷のまま兵士たちを救い出すその行動が何とも感動的である。けして、お涙を誘うようなそういう最近の邦画にありがちなお涙頂戴的な戦争映画というものとは大きく異なる戦争映画であり、人間ドラマである。それにしてもこの映画全体、まるで黒澤映画を思わせるようなキャストといい、最後の音楽なんてまるでどこか「ウルトラマン」シリーズみたいだし、円谷英二特技監督とあるのを見るとなるほどねって感じがします。
[DVD(邦画)] 8点(2010-10-12 21:41:42)(良:1票)
662.  仁義なき戦い 《ネタバレ》 
役者の力量、エネルギー、熱い感情等、全て昨今の日本映画にはないものを感じることができる。あの時代だからこそ撮れた映画であって、この顔ぶれだから成り立つ映画でもある。菅原文太のラストの台詞がこの映画を物語っていると言ってもいいぐらい痺れる。山守さん、まだ弾が残っとるがよ。この台詞を真似したい。使いたい。まだやるべき仕事があるのに帰ろうとする先輩に、〇〇さん、まだ仕事は残っとるがよ。と言ってやりたくなることが時々ある。タイトルに偽り無し!正に仁義なき戦いである。ドキュメンタリータッチでのヤクザの戦い、これを観てヤクザに憧れを持つなんてのは間違いであるが故に、ヤクザ社会の恐さ、人としての仁義、更に広島=ヤクザの街、という誤解を招いてしまいそうな作品でもある。
[DVD(邦画)] 7点(2010-08-15 22:43:18)(良:1票)
663.  若おかみは小学生! 《ネタバレ》 
いやあ、参った!絵柄からは考えられない感動作品です。子供向けでありながら大人が見ても楽しい上に感動する素晴らしい作品です。まず何よりおっこの健気さ、両親を事故で失なったにもかかわらず、前向きに生きてるのが素晴らしい。そんなおっこと関わる幽霊ウリ坊と美陽、子鬼の鈴鬼とのやりとりも楽しい。旅館に泊まりに来る客との会話、やりとりも良い。どんな人でも受け入れる。全てにおいてこの映画は優しい。温かい。おっこと最初は仲悪く、喧嘩ばかりしてるライバル旅館の娘にしても単なる意地悪な人物として描かれていない。おっこが助けを求めてくれば応えてみせる。両親の事故の原因、両親を死なせたお客さんに対しても他のお客さんと同等に扱う。差別しない。正にどんな人でも受け入れるという花の湯のモットーである。子供向けでありながらも人生において大事なことを教えてくれる作品として、大人にも是非、見て欲しい。むしろ、大人の方が泣ける作品ではないだろうか!つい、一週間前に偶々、車運転中に何かのラジオ番組で紹介されていたのを聴いて、この映画の存在を知って、今日から私の住んでる地域でも公開すると知って観て来ましたが、何故、土曜日の昼間なのに私の他にお客さん2人なんだ?誰もが知ってる。大ヒットハリウッド大作も悪くは無いがこういう作品こそ大ヒットして欲しい。もっと沢山の人に観て欲しい作品です。絵柄だけで、無視されたり、敬遠されてるのかもしれないけど勿体無いです。よくよく聞いたらこの映画の脚本、ガールズ&パンツァーの人らしい。あれといい、今作といい、絵柄からは想像できない素晴らしい作品ですね。
[映画館(邦画)] 9点(2018-12-29 19:29:35)(良:1票)
664.  雪国(1965)
リメイクものの難しさ、それは如何にオリジナルの良さを保ちつつ、原作がある場合はその良さを引き出すか?原作の持つイメージというものを壊さずに描くことが出来るかで作品の良さ悪さが決まると思う。そういう意味において考えると前作のオリジナル、岸恵子主演の作品よりは完成度では劣る。しかし、けして悪い出来ではないし、むしろあの駒子の難しい役どころ、女としての情念のようなものを主演の岩下志麻は岸恵子とは別の良さを引き出しつつも原作の駒子のイメージを壊すことなく見せてくれていることを私は評価したいし、評価すべきであると思う。そういう意味で前作ほどの完成度にはなくてもこれだけ頑張ってる岩下志麻をはじめとする他の俳優陣、木村功の演技も池部良とはこれまた別の意味で評価したい。加賀まりこだけはちょっと違う気がするけれど、だからといってそれが作品の持つイメージ、良さを壊してはいないのでマイナスとはならない。山本直純の美しい音楽と成島東一郎の美しいカメラ、映像美、冬の四季の香りの日本的な美しさも印象に残る。そして、イニシャルKさんがおっしゃっているように監督が岸恵子主演の「君の名は」の大庭秀雄監督であるということがちょっしたミソであり、興味深い上に同じ成島東一郎カメラマンで岩下志麻主演の別の作品「古都」「紀ノ川」や岩下志麻は出てないけど同じカメラマンによる「秋津温泉」と同じく映像が素晴らしく、いずれにしても全ての場面が美しく、如何にも日本的な作品になっていると思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2008-12-29 11:22:31)(良:1票)
665.  ローラーガールズ・ダイアリー 《ネタバレ》 
ドリュー・バルモアが監督だって?凄く不安だったけど、ここでの評価の高さに見て納得しました。勝負の世界、確かに勝つものと負けるものとがいる。けど、勝ったものだけが全てでない。負けたものにも勝者と同じく送られる拍手の大きさ、この映画は負けたものにも優しい眼差しが感じられるところが良い。そんなこの映画の中で私が最も感動したのは母親が娘を美人コンテストに出場させたいが為にローラースケートをすることを拒む。それに対して初めは同じく拒んでいた父親が「お金よりも娘の幸せを見たい。」と言ったこと。お金よりも娘の幸せを大事にして応援に駆けつけたことが娘にも伝わってきたと思えるそんなこの映画、そして、やはり女の子たちが主人公であることも男である私からしてみたら気持ち良く見られる。ローラーガールズ、ここが重要である。傷だらけになっても頑張るローラーガールズ達の熱い戦い、スピード感あるカメラ、躍動感のある映画的なシーン満載、ドリュー・バルモア初監督にして見事である。どうすれば観客が楽しめるのかってことがよく解ってる。凄い映像なんて映画にはなくても、これだけ楽しめるってことを知っている。何度もしつこいようだけど、ローラーガールズって所が大きい。例え負けても最後まで笑っていられる彼女達、勝者も敗者も皆、良い顔している。だから最後まで気持ち良く観ることが出来た。
[DVD(字幕)] 8点(2011-02-07 20:16:49)(良:1票)
666.  海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE 《ネタバレ》 
ごめん。完全に馬鹿にしていた自分が馬鹿だ。ギャバン世代でギャバン大好き人間だが、どうせギャバンを出汁にしてのギャバンを悪人みたく描いた見せ物かと思っていたらとんでもなかった。先ずはギャバンを復活させてくれた事に感謝したいです。ギャバンだけじゃなく、バトルケニアとかデンジブルーとかのギャバン演じる大葉健二の三人までが出てくる。しかもそのスリーショットが実現て凄過ぎる。はっきり言って見るまではゴーカイジャーが何なのか全く知りませんでした。マーベラスの子供の頃のギャバンとのやり取りが泣ける。マーベラスが一人だけで魔空空間へと行くのを他の仲間全員で一緒に行く姿には仲間を思う気持ちがひしひしと伝わってくる。単なる戦隊物を超えた感動がある。これを見てまたギャバンが見たくなったと同時にゴーカイジャーも見たくなった。よろしく勇気!たったこれだけの台詞で心を熱くしてくれるギャバン、そして、そんなギャバンとの素晴らしい共演、活躍を見せてくれたゴーカイジャーも私は大好きです。  
[DVD(邦画)] 9点(2014-07-29 22:29:05)(良:1票)
667.  妖怪百物語
妖怪物で時代劇という組み合わせから駄作の匂い、B級映像的な物を本来なら感じずにはいられないものの、今作品の監督は座頭市シリーズを何本か撮ってたり、大魔神シリーズを撮ってる安田公義監督だけに単なる妖怪物にはしていない。誰もがよく知ってる妖怪を物語に取り入れ、怖さだけでなく、コミカルに描く事に成功している。当時の江戸の雰囲気、長屋の雰囲気、様子なども興味深く描いている点も単なる妖怪物とは違う面白さを感じる事が出来る。また、会談物としても楽しむ事も出来、不気味な音楽と声が聞こえたりと色んな意味で楽しむ事が出来るという意味でも贅沢な作品です。印象的なシーンが沢山、ある中でも障子に写し出される女の長い首と笑い声、池から現れる女の大きな顔と笑い声は一度、見たら忘れられなくなりそうなぐらいのインパクト
[DVD(邦画)] 8点(2016-06-09 17:52:20)(良:1票)
668.  女の座
司葉子、可愛いなあ!良いなあ!司葉子!終わり!て訳にはいかないので書くとしてう~ん?成瀬映画を見ているようであり、何だか小津映画、川島映画にまたまた「社長」シリーズを見ているような気がしてしまうのは私だけでしょうか?娘の結婚問題やらお金の問題、老夫婦の問題やら、小津映画でも見ているような気がする。笠智衆のあの口調などどこをどう見ても小津映画での演技そのままだし、杉村春子も今作では成瀬映画で見せる不満、愚痴をほとんど見せずにどちらかというと小津映画での杉村春子のような感じがするし、ただ杉村春子らしいいやらしさが無く、良い人過ぎて物足りない。また成瀬映画と言えば木下映画と同じぐらいこの人無くして語れない高峰秀子の影の薄さも気になる。他の出演者に眼を向けると小林桂樹と加東大介の二人が同じ空間にいるとどうしても「社長」シリーズを連想してまいます。司葉子にしても同じだし、草笛光子も星由里子に団令子ってみんな「社長」シリーズで共演している。これに森繁久彌と三木のり平に新珠三千代がいたらもう完全に「社長」シリーズです。そんなこの作品、やはり色々とエピソードを詰め込み過ぎている気がしてならない。一人の男(宝田明)に想いを寄せる女達、高峰秀子に対して嫉妬する草笛光子のやりとり、男と女の嫉妬ていうのは成瀬監督がいかにも好みそうな感じの話だが、何か見ててもスッキリしない。そんな中にあって成瀬映画には珍しい三橋達也の憎めないだらしなさなんて川島映画での三橋達也そのもの、草笛光子の役名の梅子て聞いて私は「犬神家の一族」の梅子と同じだと思ってしまった。もしかして?市川崑監督はこの映画、好きなのかな?この映画を見て草笛光子の役名、梅子をそのまま「犬神家の一族」で起用したのかな?なんてことも思ったりして、とにかく色々考えすぎてしまってそういう意味でも何か違う気がする。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-12-14 10:23:12)(良:1票)
669.  暗黒街の弾痕(1961) 《ネタバレ》 
走る車、追い掛けるバイク、逃げる車を追い掛けるバイクという始まりからスピード感十分のまま、岡本喜八喜映画らしくテンポ良く進んで最後も気分爽快な終わり方!加山雄三、佐藤允の岡本喜八映画の名コンビぶりが良い。至って真面目風でありながらも喧嘩をやらせれば強い加山雄三、見た目からして喧嘩好きそうな悪人面の佐藤允と正反対な二人が岡本喜八監督の演出によって、活き活きしていて楽しそうに演じているのがよく分かる。他にも三橋達也やミッキー・カーティスなど個性的な顔ぶれだらけで、女優陣にしても一癖もふた癖もある顔ぶれだらけで、こんな面子を揃える辺りに岡本喜八監督のセンスの良さを感じます。スパイ映画ならではの面白さも岡本喜八監督による暗黒街シリーズの中でも一番感じられる。劇中流れる変な歌やジャズやらこの映画を見て岡本喜八監督って音楽の使い方もユニークだし、センスの良さを感じます。私の中では岡本喜八監督は川島雄三監督と並んでもっと評価されて良いと思うし、評価されるべきだと声に出して言いたい。
[DVD(邦画)] 8点(2014-04-28 19:56:09)(良:1票)
670.  ゴッドファーザー PART Ⅱ
一作目に続き二作目も文句無しの満点です。一作目同様、物凄い重厚で一作目に負けないほどの素晴らしい完成度です。この映画の素晴らしい所は前作同様、単なるマフィア映画として描いておらず、きちんとした家族を描いている所で、暴力の裏側にある悲しさ、マフィアの世界で生きる者の冷酷の裏にある男の哀しさを哀愁たっぷりに描き、男の優しさ、哀しみを重圧感のある映像とダイナミックな音楽、そして、何と言っても出演者全員の演技の素晴らしさ、これに尽きると思います。これだけの充実した時間を味わうことの出来る映画、それも前作に負けないぐらいの重厚感ある続編映画は他にはありません。よって前作同様、文句無しの満点! 
[DVD(字幕)] 10点(2005-05-28 06:53:25)(良:1票)
671.  モリコーネ 映画が恋した音楽家 《ネタバレ》 
先ずは最初に言いたいことがある。私はアカデミー賞が嫌いだ。正解に言えば、セレモニーや受賞者のスピーチは好きだが、会員数達が選ぶ作品に対する不満が多い。モリコーネ程の巨匠、名作曲家が6回しかノミネートされなかったこと。そして、6回目にして初めて受賞という結果が納得できない。そんな馬鹿なアカデミー賞受賞式で名誉賞を受賞した時、クリント・イーストウッドと2人並び立つ姿と2人の握手に感動させられた。モリコーネが生前、一緒に仕事をした監督や、モリコーネ好きな音楽家、アーティスト、俳優、監督の娘等のインタビューを見て、モリコーネという作曲家がどれだけの人に愛されていたか、影響を受けていたかよく分かる。映画の名シーンと共に語られるモリコーネ音楽の素晴らしさ、一本のドキュメンタリー映画としての完成度もさることながら、モリコーネの人間としての素晴らしさを見せてくれたこと。モリコーネの素晴らしい音楽、素晴らしい仕事、作曲家としても人としても超一流であるこの偉大な名作曲家の人生を最後まで一瞬足りとも眼の話せない映像で見せてくれたジュゼッペ・トルナトーレ監督にも拍手!
[映画館(字幕)] 9点(2023-02-07 19:05:22)(良:1票)
672.  殿方ご免遊ばせ 《ネタバレ》 
「殿方ご免遊ばせ」なんて男心を刺激する素晴らしいタイトルだ!素晴らしいと言えばブリジッド・バルドーの暴れぷり、お茶目な姿、そして、男なら誰もが絶対に眼がそこに行ってしまうこと間違いなしの衣裳、胸元を強調した衣裳についつい眼が行ってしまう。これは完全にブリジッド・バルドーを見る映画である。浮気癖のある夫への当て付けのようにして、殿下を口説くというその凄さには流石の殿下までもが狂ってしまいます。狂ってると言えばもう、あのまるで11PMのオープニングのような音楽に乗って前は白のエプロン、一歩後ろを向けばミニスカートという男にとっては最高の女のあるべき姿に殿方所か、世の奥方にご免遊ばせと言いたくなるぐらいとにかくブリジッド・バルドーが良い。とにかく可愛くて、可愛くてたまらん。それにしても監督って仕事は羨ましく思える。女優を自分の好きなように好きなかっこさせて、楽しんでるのが解るぐらいこの映画はまるでブリジッド・バルドーの着せ替え人形でも見ているようである。ベッドに裸でバスタオル一枚だけで横にして、夫であるミッシェル、こいつの名前がミッシェル・ルグランなんて、なんて洒落た名前だ!フランスを代表する有名な音楽家と同じではないか!にパジャマを探させるふりして、ブリジッド・バルドーの首筋にキスさせたり、その他、男なら絶対に好きな服装ばかり着させたり、水着姿まで見せたりと、チキショー!監督もあの夫役の俳優も殿下も出てくる男達がどいつもこいつも羨ましいたらない。あのブリジッド・バルドーに抱かれている犬が一番、羨ましかったりする。最後、殿下を見送る時のブリジッド・バルドーがこれまたたまらん。殿下と二人で同時にくしゃみまでしてみせたりと、何と心憎くて気の利いた演出、話としてはよくあるドタバタ喜劇でそれほど新鮮味はないが、眼の保養には最適な映画であるということでこの映画についての感想を終えたいと思う。
[ビデオ(字幕)] 8点(2009-07-05 21:19:41)(良:1票)
673.  大魔神 《ネタバレ》 
怖い。本当に怖いです。まずは冒頭の大魔神のギョロっとした眼、更にドドンドドン!と足音だけを聞かせて姿を見せない大魔神、このオープニングでこの映画の恐ろしさを物語っている。そして、前半は時代劇としてこれまた流石は「座頭市」シリーズを何本も撮ってる監督と大映だけのことはある殺陣のシーンのスピード感に加え、なかなか姿を表さない大魔神、あのはにわの姿をした大魔人の頭から血の流れる場面の恐ろしいこと。恐ろしいこと。悪人達の仕業で遂に大魔人としての姿を見せた大魔人が暴れる時に流れるあの音楽もこれまた不気味。CGなんかではないセットと模型とで作られた映像と音楽の力による迫りくる迫力、最後に怒りが収まりきらなくなるほどの暴れぷりを見せる大魔神が子供と可愛い女の見せる美しき涙の前に怒りを静め、己れの身体を溶かして崩れ消える場面など、どんなに大魔神と言われようが人間の心を持ち合わせてる姿につい泣きそうになってしまった。
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-01-14 20:48:32)(良:1票)
674.  JUNO/ジュノ 《ネタバレ》 
何だろう?確かによく出来ているけど、だからといって手放しに絶賛することが出来ないのは扱っているテーマそのものはとても重たいのにその重さを妙に軽く感じさせるのはアメリカという国の文化、国柄なのか?望んで出来た子供じゃないからとそれなら子供の欲しい人達に与えればその人達に喜んでもらえるし、妊娠してしまった本人もその相手もお互いの家族も全て丸く収まる的な考えがどうにもスッキリしない。少女の妊娠、前向きな少女とそれを支える大人達のドラマとしての完成度を含めて色々考えさせられる映画という意味では本当によく出来た映画かもしれないし、それを踏まえた上でもっと考えて行動して欲しい。例えそれが望まれない妊娠によって出来た子供であれ、子供にとっては何の罪もないのである。その罪の無さを本当に思うならどんな状況であっても他人に産まれてきた子供を差し与えるという行動は控えて欲しい。そう願うのが本当の人間の心ではないかと思うとどんなによく出来た映画であっても心からこの映画を愛すという気持ちにはなれない。
[DVD(字幕)] 6点(2011-01-09 22:28:12)(良:1票)
675.  クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦 《ネタバレ》 
しんちゃん映画は本来は泣かせようというよりは笑わせてやるみたいな内容なのだからこれはこれで良いのです。今は亡き名脇役の1人である丹波哲郎がしんちゃんに対して放つ台詞「おじさんは007と一緒にお風呂に入ったことがある」が可笑しい。丹波哲郎にこんな笑える台詞を言わせるとは、しんちゃん映画の制作スタッフの皆さんに感謝です。決して傑作でもないし、子供向けアニメにしてはマニアックなネタ、1960年代の邦画、それも怪獣映画、特撮映画を知らない人には分かりづらいネタがあったりと、寧ろ子供よりは大人向けぽい作品かもしれない。誰が見ても分かりやすくて笑える作品なのか?という疑問を感じるが故に、大人だから分かる笑いに寧ろ大人向けではないだろうか?あと、しんちゃん映画の中で一番好きなぶりぶりざえもんの姿に今は亡き塩沢兼仁さんの声を聞くことができるのも嬉しい。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-02-11 00:06:11)(良:1票)
676.  煙突の見える場所
成瀬作品でもなく、木下作品でもない高峰秀子、更には田中絹代に上原謙、この三人を見ているとあのお化け煙突同様に懐かしい昔の人達、現代の仕事、仕事と忙しくて自分のことしか考えられないようなそういう人間にはない、なんて言うか、もう、これぞ人間的な魅力に満ち溢れていて癒される。この映画に出てくるお化け煙突を見ていると、まだ自分がガキだった頃の懐かしい風景、どろだらけになって遊びまくっていた子供の頃を思い出す。田舎で生まれ、田舎でずっと生活してきた私には、出てくる街並み、風景と田舎らしいこれぞ本物の田舎らしい描写にただただ、気持ち良く癒されてストーリーよりもそういう部分でこの映画、気に入りました。それにしても高峰秀子も田中絹代も、更に上原謙も上手いなあ!昔の田舎の人の優しい感じが顔つきから何から滲み出ていて、良いです。同じ田舎町、東京の下町を描いた映画でやたら好評のあの映画よりも何十倍も良いです。 
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-03-29 09:03:33)(良:1票)
677.  あにいもうと(1953) 《ネタバレ》 
これは本当に物凄いドロドロした兄と妹のドラマであるなあ!妹の京マチ子のことを思えば思うほどその妹への愛情が裏返しとなって妹に子供をはらませた男(船越英二)への暴力となっていく兄、森雅之のなんとも頑固で意地っ張りですぐにかぁっとなる所、そんな兄と妹の喧嘩の凄まじいことといったらない。演技てよりも本物の喧嘩でも見ているようである。そんなとにかく何もかもドロドロしている中で浦辺粂子の母と父との全く対照的な感じがこれまたいかにも昭和の家族って雰囲気を表している。また京マチ子の妹の久我美子の清潔感溢れる優しさも良い。そんな久我美子のことを「さんちゃん」「さんちゃん」て言う人達の呼び方もこれまた良い意味で作品を和らげている感じがして良い。これだけのドロドロした内容にも苦にすることなく見れたのは成瀬巳喜男監督の相変わらずの上手さであって、川で遊んでいる子供達、流れる川の美しさ、こういう何気ない描写がこの監督らしい持ち味をここでも発揮しているところが凄い監督さんだと改めて思ったと共にこの監督の映し出す世界には人間の持っている身勝手さと優しさとがどちらもきちんと描かれているところも流石だと感じました。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2008-03-09 09:55:03)(良:1票)
678.  クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王 《ネタバレ》 
予想通りの酷評の嵐の中、弁護させていただきたい。確かにしんちゃん映画の中では傑作ではないし、子供向けであり、大人が観て絶賛する様な作品でもない。最近のしんちゃん映画にある感動というものもさほど感じられません。そこでしんちゃんとは何か?という問題を考えてみる。するとしんちゃんは元々は子供向けのアニメであって、大人に媚びを売るアニメでもないという結論に達する。だから劇場版アニメの最初の映画はこれで良いのである。子供が楽しめれば良いのだ。大人からしてみたら解らないしんちゃんの行動、それは思い通りにならないからとテレビの電源を抜いてしまったり、アクション仮面がカッコ良ければそれで良いのだ。しんちゃんにとってのヒーローがアクション仮面であることが重要な訳だからアクション仮面が活躍して最後は勝てば良いのだ。これはそんなしんちゃんの為にある作品なのだからつべこべ言わずにしんちゃんを応援し、一緒になってアクション仮面を応援する様に観るべきである。きっとそういう願いで撮られたのではないだろうか?だから多少の文句や不満も受け入れて観れば許せてしまいたくなる。それにしても1作目から早くも1人名前呼んでもらえなかったマサオ君が可哀想です。
[DVD(邦画)] 6点(2008-11-24 23:03:33)(良:1票)
679.  地下室のメロディー 《ネタバレ》 
フランスを代表するスター、ジャン・ギャバンとアランドロンの競演てだけでもフランス映画が好きな人にはたまらないと思う。確かに最初のうちと中盤辺りでダレる部分もあったりはするけど、最近のやたらめったら撃って、撃って、撃ちまくる。CGだらけの内容の無いハリウッド大作なんかよりは数段、マシです。まあ、最も最近のハリウッド大作ばかり観ている人には退屈かもしれないけど、アメリカ映画のご都合主義的な話を見るぐらいならこの作品を見た方が私は良い。二人の俳優がとにかくかっこ良い。ラスト、プールにお金の入ったカバンを沈めようとするアラン・ドロンのキョロキョロして落ち着かない様子を新聞を読みながら見つめているジャン・ギャバン、この二人の姿が見ていて良いなあ!あの終り方もいかにもフランス映画らしくて、良い。物凄い傑作でもなければ、特に凄いとも感じなくても二人の俳優を見ているだけでも楽しめる作りになっていると思いました。
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-09-29 17:16:05)(良:1票)
680.  ヘッドライト 《ネタバレ》 
フランス映画を代表する二人の俳優、ジャン・ギャバンとフランソワーズ・アルヌールの「フレンチカンカン」コンビによる大人の恋愛映画です。人間の刹那さ、やるせなさ、哀しみ、そして人としてどう生きるべきか?この映画ではそういった要素が描かれています。フランス映画を見るといつも思うのは哀愁漂う雰囲気作りが本当に上手い。ハリウッド映画にはない独自の静けさ、悲しさみたいなものが素晴らしい音楽と心に染み入る。親子ほど歳の離れた二人が愛し合うという話そのものは古く感じるし、また派手さがない分、退屈に感じる人もいるかもしれないけれど、人間の深い愛情を本当に二人の好演によって見せる辺りはいかにもフランス映画です。ジャン・ギャバンの背中から感じる男の哀愁、そして、フランソワーズ・アルヌールの女性としての哀しみ、ラスト、霧の立ち込める中、トラックに乗って去っていくジャン・ギャバンが何とも言えない男の悲しさを表しているようで、本当に切なくてやるせないそんな映画として、いつまでも心に残りそうです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-10-21 11:47:40)(良:1票)

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