1. アベンジャーズ/エンドゲーム
◇公開から早3年、未だに、『鉄男ロス』から立ち直れない自分がいて。。。◇あれから3年、世界は厳しいコロナ戦禍を経験し、その上、今年2月にはウクライナ戦争が勃発。プーチンがサノスに見えて仕方ない。そして、アベンジャーズは『いない。』◇しかし、この厳しい現実を突きつけられて尚、いや、多分、だからこそ、”アベンジャーズ”を探してしまいます。◇ヒーロー然とした彼らではなく、人間らしい迷いと葛藤に翻弄されながらも、果敢に世界を救おうとする信念こそが、”アベンジャーズ”なのかもしれません。◇この世界的危機の混沌とした中で、アベンジャーズは『いない』のではなく、むしろ『誕生する』のかもしれない。現実の世界に。それは、あなたかもしれない。私かもしれない。世界中のどこかで、今、この瞬間でも、アベンジャーズと同じ志を持つ者が活躍しているかもしれない。。。◇アベンジャーズが守り抜いた信念に敬意を表すると供に世界平和を願って、今更ながら、10点献上しにやって参りました。たかだか映画とは言え、様々な面で、”大切な凄いもの”を残してくれた作品とつくづく思います。 [インターネット(吹替)] 10点(2022-09-19 14:19:29)(良:2票) |
2. ドクター・ドリトル(2020)
◇2008年から約12年間、”鉄男”としての任務を、見事全うしたロバートが、2番目の妻スーザンとの間に授かった最愛の子供達に、鉄男期間中、かまってあげられなかった代わりに、プレゼントしたかった作品なんだろうなと。◇だから、映画批評家達のクソみそな評価なんて、気にしていない。元々、商業的な成功など目指していないからだ。よって、ストーリーも、大人目線ではなく、あくまでも、子供目線。◇そんなダウニーの親心に共感した俳優仲間が、気軽に集まり、楽しそうに声役を務め、作品に華を添えている。それが、もの凄く豪華な俳優陣ってとこが、ニクイよね。◇そして、吹替え版で、長年ロバートの声をあてて来た、藤原啓治さんの、これが、最後の仕事となった。私的には、鉄男=ロバート=藤原啓治さん。本当に、お疲れさまでした。そう思ったら、子供向け映画なのに、胸がいっぱいになって、泣けた。。。藤原啓治氏の最後の仕事に敬意を表し、10点献上です。 [インターネット(吹替)] 10点(2020-11-14 12:33:35)(良:2票) |
3. るろうに剣心 最終章 The Beginning
《ネタバレ》 ◇原作、TVアニメ、OVAは子育て時代でチラチラ観程度。◇剣心のあの頬の十字キズが、実は『バツイチ』マークだと知った。◇だがしかし、あの刀キズを付けながら巴が何とつぶやいたのか?肝心の台詞が聞き取れず、「読唇術でも使えと?」と思ったけど、その重さ、儚さ、無念さの全てを観客に覚らせた佐藤健、有森架純の演技は圧巻。恋愛まっただ中の多感な時期に観ていたら、嗚咽が漏れただろう。◇この巴自らが剣心に付けた刀キズという設定は原作からOVAを制作時に大きく改変が成された所で、OVAでは『名作』の誉れが高いシーンなのだと後に知った。◇巴が何故、最期の力を振り絞ってあの刀キズを付けたのか?剣心が何故、それを優しく受け止めたのか?私的には、許嫁清里の事案も含め、それまで散々に剣心が惨殺してきた人々の怨念を断ち切り、『この幸せを守る。』と言ってくれた剣心の決意を忘れさせない為に刻んだ傷・・・巴の強く深い情愛だったのかな、と思う。◇往年の時代劇ファンとしては、その常識を遙かに覆す斬新でスピーディーな殺陣シーンにばかり目を奪われ、胸を躍らせながら今般の実写シリーズを観て来た訳だが、最終章にして、その十字傷に秘められた謎を丁寧に描く事により、前半の圧倒的狂気を放つ『人斬り抜刀斉』と、人として正しい矜恃に目覚めていく『緋村剣心』のコントラストが際立ち、シリーズ全体に『るろうに剣心』の真髄が一本通った気がする。ストーリー的にも厚みが増したと思う。◇剣心の十字傷の意味を知ると、またシリーズを”始めから”見直してみたくなる。『最終章』として、上手い演出です。◇惜しむらくは、やっぱり、もう少し、役者の台詞を聞き取りやすくして欲しかった。。。という訳で、8点献上w [インターネット(邦画)] 8点(2022-09-18 12:19:21)(良:2票) |
4. シェイプ・オブ・ウォーター
《ネタバレ》 ◇ロマンチック・アダルトエロヴァイオレンスファンタジーかな?”キワモノ”だと思います。「愛の物語」とはいえ、恋人同士で見るのは、あまりお奨め出来ません。ハードル高すぎ。◇冒頭の”ひとりH”は、私的には不用だったと思います。「虐げられた者にも、性欲は人並みにありますよー。」的な印象が絡むので、肝心の愛の営みシーンが、「人並みに性欲がありますから、異形の者とも、やっちまいます。」的な安易な印象にになってしまい、せっかくの重要シーンが、格下げになってしまいます。◇あんなシーンを入れずとも、二人の深い愛の営みは、充分、美しく表現出来ていたと思います。 ◇同監督のヘルボーイシリーズを、面白く見ていたので、半魚人のクリーチャーには免疫があったのが幸いでした。あの作品にも、インテリ系半魚人のエイブ・サピエンというキャラがいます。このエイブを演じたダグ・ジョーンズが、今作でも半漁人を演じました。◇エイブよりも、グロさ、生々しさはupされていますが、あれだけグロいクリーチャーに、セリフなしの演技だけで、ハッとするような、流麗耽美さ、生きものとしての生命力、神秘性を与えることの出来るダグの演技力(=表現力)は、絶息ものです。 ◇水の中での、しなやかで美しい動き、凛々しいとさえ感じる立ち姿、イライザを愛おしそうに抱きしめるその背中、「気持ちわりぃー。」と思いつつ、ついつい、うっとり見ちゃいました。あれを、ダグ自身は、56歳位で演じているわけですから、他の有名ハリウッド俳優にはない、その力量たるや、凄いと思います。 ◇愛の営みが、”立ち泳ぎ系”は、らしくて良かったです。(笑 ◇異形とは言え、”愛しい人”に抱かれて、満たされた女の艶っぽい至福の表情を、サリー・ホーキンスが大変、見事に、可愛くも美しく演じたと思います。◇このシーンが、物語の核ですね。後のストーリーは、いらないくらいです。 ◇敵役のストリックランドには、トランプ氏(=アメリカのダメなとこ)が、ひたすら、痛烈に反映されていたように思えてなりませんでした。それが、今作がアカデミー賞13部門ノミネート、4部門を受賞した要因になったように思われます。◇つまり、時の政権に対して、ハリウッド的に、タイムリーな作品だったのでしょうね。でなければ、”キワモノ”感は否めません。 ◇新しいセクシャリティを御提案されている感覚。「だが、断る!」なわけですがw◇それでも、言葉、人種、差別、それに、艶めかしいエロ、グロ、ヴァイオレンスと、多分、この世の全ての闇と障害を越えて、迎えるラストシーンは、”悠久の愛の美しさ”を感じました。それは、トラウマになるほど、忘れられない美しさでした。◇他人に安易に奨められる作品とは思えませんが、ラストシーンの美しさに、8点献上です。◇ちなみに、ウチのパパ(主人)は、「・・・・・。(絶句)」でした。儚くも、普通な一般男性である事が判明されておりますw [DVD(吹替)] 8点(2018-06-13 12:42:20)(笑:1票) (良:1票) |
5. 魔法にかけられて
《ネタバレ》 ◇アニメのプリンセスを実写にしたら、シミもシワもある上、天然のちょいと痛い女の子になったり、プリンセスが恋に落ちるのは、ペッカペカの王子様ではなく、バツイチ子持ちの冴えないおじちゃんだったり、思い切り”自虐パロディ”としか言いようのない作品。◇だけど、それが、”おとぎ話”と、リアルロマンスの整合性を、巧く取り成していて、コメディなのに、「さすがは、ディズニー♪」と、唸ってしまった。(笑 ◇2017年の「美女と野獣」実写版で得た、ため息が出る程の完成度は、今にして思えば、この作品の制作経験が大きく貢献しているように思う。◇「くだらねぇ。」と、普段、やさぐれがちな気持ちを、笑いとユーモアで上手にほぐしてくれる、ディズニー映画の隠れた”良薬”だと思う。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2018-04-28 11:28:38)(良:2票) |
6. リトル・ダンサー
《ネタバレ》 バレエは詳しくなくとも、耳馴染みのある「白鳥の湖」が、こんなにも、ドラマチックな曲だったとは・・・。 ラスト3分の演出が、珠玉だと思います。 この映画の監督さんは、9.11後のある一人の少年の心の再生を描いた”ものすごくうるさくて・・・”の 監督さんなんですね。最近知りました。少年の心の機微を豊かに、温かい目線で描き出せるのが、この監督の 得意技なのかもしれません。 アニメーションCGなどの映像技術が成熟し、もはや、映画で再現不可能な映像はないのだろうとさえ思う昨今、 だからこそ、こういった作品に、映画としての、より高い価値を感じます。 舞台となったイギリスの田舎の炭鉱町や、そこで働く人々の日常、決して豊かではない厳しい現実の生活を リアルに描くことで、少年ビリーの夢が、いかに突拍子もない事であるかが冴えました。 「バレエなんか、女がやるもんで、男がやるもんじゃない!」って父親の価値観も、日本のお父さん達のそれと 似ていて、父親として戸惑う姿にクスリとさせられましたが、それだけに、スト破りのシーンは、 同じ子を持つ親として、何度見ても泣かされます。 この映画を最初に観た時は、自分の息子(次男)が、ちょうど、ビリーと同じ年頃のころ。 子育てに悩んだ時期でした。 この映画の時間軸と同じ時が流れ、久々にみたラストシーン、 人生という大舞台に、美しく、雄々しく、見事、羽ばたいて見せた息子ビリー。 その背中の、なんと大きくなった事か・・・。 まぁ、俳優さん、超有名プロバレエダンサーさんですからねぇw それはわかってはいても、今では、巣立って行った息子達の後ろ姿と重なり、 胸が一杯になります。 嬉しい涙で締めくくれる、本当に、良い作品だと思います。 [インターネット(字幕)] 9点(2017-02-07 11:59:28)(良:2票) |
7. 追憶の森
《ネタバレ》 ◇カンヌ映画祭で大ブーイングをくらって、興行成績的には、惨敗だったと聞いていた作品。先日、某CS放送でやっていたので、ようやく鑑賞。◇なるほど。これは、”富士の樹海”という”場所”を知らない外国人には、ピンと来なくて当たり前である。ましてや、”自殺”を禁じているキリスト教圏なら、尚更。◇だが、日本人独特の宗教観、死生観を持っている人なら、その琴線に、充分に、引っかかってくるのではないかなと。◇アーサー夫婦の”二人のゲーム”のくだりは、とってもリアル。「お互い、感謝せずにすむだろう?それでいい。」は、心当たりがあって、よぉーく、わかる。(笑)長年、夫婦をやっていると、ホントに、そういう時ってある。これは、痛烈に胸に刺さった。◇”タクミ”と名乗る男に感じる違和感が、この映画の肝かと。樹海という不思議な森の中で、耳を澄ますように、そのひと言、ひと言を、捉えた時、その先に”待っているもの”を、探し出すことが出来るかもしれない。◇全米は泣かなかったが、普段、映画を観て、滅多に泣かないウチの主人が号泣し、「お前の好きな色と季節は、なんだっけ?」と優しく聞いてくれたので、10点!!(笑◇だがしかし、渡辺謙が、後年、この映画の出演経験を生かせず、不倫に走ったのは、誠に、残念。よって、-2点の8点献上です。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2018-04-28 13:01:41)(笑:1票) |