1. 悪魔のいけにえ
《ネタバレ》 久々に(30年ぶり)観たのですが、相変わらず「汚い」場面が多い映画です。何とも不衛生なほこりまみれっぽい絵で、見た後風呂に入りたくなるくらいです。まあそれだけパンチのある映画であることは間違いないです。当時のホラー映画ブームで存在を知ったのですが、「殺人鬼」のキャラクターをここまで異常に描いている映画は他に無かったと思います。ジェイソンなんてまだ新しい方です。しかしフィクションとはいえ、よくあんな変な家族を考えましたね。案外日本にも似たような家庭があるのでは、と怖くなった覚えがあります。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-25 15:26:13) |
2. アルカトラズからの脱出
《ネタバレ》 これは何度も観た大好きな映画です。脱獄ものの中では一番好きです。主人公モリスの背景は描かれていないので「なぜ脱獄しなければいけないのか」が分からず、脱獄成功後のカタルシスもありません。それなのになぜこんなに面白く、何度も観てしまうのでしょうか。一つは脱獄までの過程が非常に分かりやすく納得いく方法だからだと思います(分かりやすい=看守も気づけよとも思いましたが)。二つ目はいろんな周りの友情の描き方が静かで深いというところだと思います。音楽もなく、盛り上がるシーンもなく、映画全体が非常に淡々と進んでいきます。でもこれが男心をくすぐられます。また、これは吹き替えで観たのですが、なんと「ルパン三世」の声優が3人も出ているので(しかも役柄までほぼ同じ)、まるでルパンを観ているような感覚に陥ります。それも含めて「憎い演出」の最高峰の作品だと思います。 [地上波(字幕)] 10点(2016-05-02 15:35:31) |
3. 悪魔の棲む家(1979)
《ネタバレ》 何かと評価が低いですが、個人的には好きです。怖さの演出は他の「ヘルハウス」「家」「チェンジリング」などと比べると低いですが、チープで思わせぶりな場面が逆にいい雰囲気を醸し出しています。特に好きな場面は、地下室の封印された赤い部屋、壁から出る血、階段下の黒い水の井戸などです。キリスト、インデアンなどの日本人にはあまりなじみのないものが話にからんでくるのも余計に新鮮に感じました。「得たいの知れない力が引き起こす超常現象」というのが昔から好きです。 [地上波(吹替)] 8点(2016-04-27 17:50:46) |
4. 悪魔の墓場
《ネタバレ》 これはなかなか面白い映画でした。ゾンビ系映画は80年代を中心にかなり観てきましたが、上位に位置する映画だと思います。年代からして「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」と「ゾンビ」の間なので安易な便乗作ではなく、伝統的な恐怖映画(ドラキュラ、フランケン)の延長戦上にあり、そこに「ゾンビ」というジャンルを合わせたようなイメージです。片田舎の話なので小さいスケールですが、怪現象のメカニズムが、人を凶暴にさせる害虫駆除用の電波や血を媒体に死体がゾンビに変身するなど独特で面白いです。ゾンビは写真には写らないというのも興味深く、この映画以外では見た事ありません。ゾンビがモンスターではなく「幽霊」のようなイメージです。 [DVD(字幕)] 9点(2016-04-27 17:09:33) |
5. 悪魔の手毬唄(1977)
《ネタバレ》 これは若山富三郎さんと金田一との友情?が非常に印象的です。お互いのやさしさと思いやりが邪魔せず、うまく融合しています。ただ一つ気になったのは、犯人の謝るシーンはいらないのではと思ったことです。このシリーズは犯人の堂々とした佇まい、事件の救いようの無さ、どうしようも無さがあるからこそTVドラマとは違った「映画」としての風格が際立つのではないでしょうか。そこが「犬神家の一族」「古谷一行の6話連続のTVドラマの悪魔の手毬歌」に一歩及ばずな印象を持ってしまいます。 [DVD(邦画)] 8点(2014-12-23 15:41:06) |
6. 悪魔が来りて笛を吹く(1979)
この映画は、一連の金田一映画の中では一番哀愁が漂っていると思います。 この犯人いや被害者はあまりにせつなすぎる。最も犯人に感情移入しやすい内容だと 思います。全体的に暗い話ですが、それを西田金田一がキャラクターも含めうまくバランスをとっている。西田金田一は不評も多いようですが、この映画に関しては彼ではないともっと評価が下がると思う。あの節目節目にみせる人間くさいやさしさは、他の金田一役者ではピンと来ない。それと音楽がいい!サントラを思わず買ってしまいました。ただ残念なのは、トリックの描き方が雑というか、子供だましっぽい。映像の作り方というか、雰囲気は独特な世界がありなかなか引き込まれるものがあり、もっと評価されてもいいと思います。 [ビデオ(邦画)] 9点(2006-04-21 19:27:10) |