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ミスター・グレイさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 565
性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
(3D版を鑑賞)メガネの向こうに、あるはずのない架空の世界が現実に存在しているかのように思えたのは、やはり凄いですし、やたら空を飛びまわり、木が柳のように枝垂れているのも3Dを意識してのことでしょう。クライマックスの一大バトルも迫力がありますし、先ごろ見た「パブリック・エネミーズ」のおかげで、その顔をすっかり認識できたスティーヴン・ラングの力強い悪役っぷりも頼もしい限りです。 (ここからは3D環境の話)ただ大きな問題点として、あのサングラスの如きメガネのせいで光と闇が制限されてしまうということがあげられます。常に薄暗がりにいるようで、もっと明るくなければならない所も、もっと暗くなければならない所も表現しきれないでしょう。 (ここからは個人的肉体の話)それとあの重めのメガネを160分も掛けているのは耳と鼻につらく、字幕も何だか見辛かったです。さらなる進歩によりメガネを掛けずに見られるようになれば…全て解決なんですけどね。 
[映画館(字幕)] 7点(2010-03-26 18:41:34)
2.  アパルーサの決闘 《ネタバレ》 
無骨なエド・ハリスと寡黙で熱いヴィゴ・モーテンセンの男臭いコンビはかっこいいですし、いくつか良いシーンもあり、望遠鏡で覗くとレネー・ゼルウィガーがスッポンポンだったりするのも笑えますが、次々と男をモノにするレネーはもっと美しくなきゃいけないんじゃないかと…。それはレネーをキャスティングした時点でもう問題だったかもしれませんが、例えば彼女がアパルーサの駅に下り立った初登場シーンなどは、砂埃なんて必要なく(もしかして嵐の前触れってことかもしれないが)美しく撮るべきだったと思います。また何回かある銃撃戦も悪くはないのですが、〝間〟と言いますか開始前の緊張感というものが、どうもあんまりよろしくありません。
[DVD(字幕)] 6点(2009-12-10 18:33:37)
3.  アバウト・シュミット 《ネタバレ》 
社会や家庭における立ち位置が無い帰属の消失によるアイデンティティの喪失という深刻な問題も、ジャック・ニコルソンの怪演のおかげで見事にコミカルな描写となっています。ニコルソンがヤケになってカートいっぱいに冷凍食品を積めこんでいるシーンなんぞ最高に可笑しいです。そして始まる旅。このロードムービーの道中の空っぽの田舎町、はっきりしない天候などがシュミットの心象風景のようで悩みや虚無を感じさせます。さらに花婿の実家はシュミットの家とは180度違った色使いであり、到着早々、近所の裸のオヤジがゴミ出しする姿が何気なく窓からチラリと見えます。これが自身に理解不能な別世界へ突入した合図となっていて面白い。加えて奇妙な食事会の風景、ウォーターベッドでの奮闘ぶり、ジャグジーではニコルソンはパンツ履いているのにキャシー・ベイツは豪快ヌードと、畳みかけるような未知の試練がシュミットに迫ってきて悲しいまでの滑稽さについついシュミットに肩入れしたくなる作りが巧いです。ただ、ラストのオチ…言いたいことは分かるのですが子どもの絵とニコルソンの泣き顔アップで締めるのは少々ズルいかなと。確かに堰を切ったように感情が爆発する場面ではあるのですが、もう一歩引いた演出で見せた方が深かったと思いますし、映画にも一貫性があったのではないかと思います。でもそれ以外はかなり気に入っています。  私にとって定年退職なんてまだ想像もつかない先の話なのですが、シュミット化の危険性も孕んでおり胸にグッサリ突き刺さってしまいました。自身が同じ年頃で観ていたらもっと痛い思いをしていたでしょう。 
[DVD(字幕)] 9点(2008-02-25 18:27:40)(良:1票)
4.  アメリカン・ギャングスター 《ネタバレ》 
なかなか過激なシーンから導入し、これから凄いことが始まると予見させておいて、実話を基にただただ事の顛末をハイスピードで追って行きます。70年代のギャングを現代の速度で撮り、ついてこいとばかりにバンバン切り替わり動くカメラは軽快で疾走感に満ちていますが、目まぐるしく私の動体視力ではちょっとついていけません。例えばデンゼルとミス・プエルトリコの出会いのシーン。初対面で好意を示し握手した手を離さないのですが、握手のショットが全くなく言葉だけで簡単に処理されています。同様にボクシング会場で帽子が邪魔なら帽子が邪魔だと言い(コートを燃やしてしまうシーンは印象的ですが)、亡きボスの写真を飾りキング牧師と同じくらい尊敬していると説明させます。ボスにどんどん似てくる過程でしっかり描かれていないのです。またデンゼルに迫ってくるラッセルとの距離感がほとんどつかめません。なにせ教会の前に突如出現…ですからデンゼルは捕まったわけですが、ラッセル視点の時には獲物に近づいていく感じをもっと出して欲しかったです。  渋くきめたデンゼルとふっくら体型で善玉ぶりを演出した?ラッセルら俳優さんが良かっただけに、もっともっとと期待してしまいます。 
[映画館(字幕)] 5点(2008-02-05 18:13:34)
5.  アイ・アム・レジェンド 《ネタバレ》 
なんだろう…想像していたものと反してビックリしてしまったのですが、よくよく考えてみれば〝地球最後の男〟で〝オレが伝説〟って、ちょっと宗教っぽいですね…と思ったらこの監督さんはキアヌの「コンスタンティン」を撮った人で、この手の世界が好きなんでしょう。蝶の啓示とかおそらくアメリカ人自体もこういうのが好きなんでしょうし。まぁでも、この類の映画で説明台詞が極力削られているのは好感が持てますし、〝ウィル・地球を救う男・スミス〟が頼りなげでいつもより魅力的に見えましたし、前半の方はけっこう良かったです。大都会を鹿の群れが駆け抜け車飛ばしてハンティングするシュールな画や、暗がりのビル中を明かり一つで進むところの緊張感など面白かったです。ただ、感染者に露骨に襲われるようになったあたりからは急激につまらなくなります。遊んで散らかしたオモチャを片付けなくちゃいけないみたいに退屈なのです。せっかく光に弱いという単純で使い易い弱点を持っているのに、〝これだっ〟と言う見せ場に乏しかったのはちょっと寂しいですね。
[映画館(字幕)] 6点(2007-12-25 18:09:21)
6.  あるいは裏切りという名の犬 《ネタバレ》 
漂う犯罪の香り、暗闇に雨で濡れた地面、これはフィルム・ノワールをやるんだな!?と思っていたら警官でしかも人の好さそうなダニエル・オートゥイユが登場してあれれ?と、そうこうしている内に「ヒート」が始まる。あの車で擦れ違い様に会話する決別のシーンは、お互いの肩越しから撮られ「ヒート」でパチーノとデ・ニーロが喫茶店で宣戦布告するシーンのようではないですか!…こっちは面白味に欠けますが。で、結局は力入れて作ってあるのですけど煮え切らない感じです。というのもオートゥイユは良い役者だと思いますが、やはりいささか善人過ぎて暗黒映画の主人公には向かないように思います。それとノワールの定義のようなものは知りませんが、最後はドパルデューを撃って表に出たところでオートゥイユが射殺されたらもっと凄かったと思うのですが…、というよりも早い話、オートゥイユよりドパルデュー視点中心に描いた方が〝あるいは〟ノワールらしくなって面白かったのになぁ。だってドパルデューの方がヤバくて良いでしょ。オートゥイユはどんな目に遭っても金太郎飴の如く基準が正義で行動が明白ですが、ドパルデューは完全に出世に取り憑かれているようで何が何だか判らなくなっていますし。それにオートゥイユはドパルデューと闘わず信念で生きているから対決という感じではないですね。まぁ何だかんだいってこの〝男の世界〟は好きで、ドパルデューがドンパチやらかす前に景気付けにウィスキーの小瓶を空けてしまうところなどはとっても良いと思うんですけどね。
[DVD(字幕)] 7点(2007-12-17 18:24:37)
7.  アザーズ 《ネタバレ》 
屋敷の外は霧がかかりボヤけているし、何より屋敷そのものの構造をしっかり把握させてくれない。何処にどの部屋があるのか正確には分からないのだ。この曖昧さが恐怖を煽っている。またピアノや鏡などクラシックながらホラー味あふれる道具の使い方も素晴らしい。その中でも特に鍵付きのドアが印象的である。別次元への空間移動の如くいちいちガチャガチャガチャガチャくどいまでにするのが何とも凄い。部屋ごとに隔てられ視界が限られる上に、一つ一つのドアが重要に思えドアの向こう側に恐怖を潜ませているあたりが本当に上手い。そしてニコール・キッドマンの透き通るような美しさも十分に活かし、この世界に力を与えておりとても良い。 ・・・ただ、惜しむらくは視点こそ違えど「シックス・センス」と同じオチになってしまっていることだ。あの映画とは全く別物だと思うのだが、これではどうしたって比較されてしまうし、免疫のできた観客には驚愕のラストというわけにはいかなくなってしまっている。「シックス・センス」に触発されてできたのではない、ただの後発の作品だったとしたら丁寧に作られているだけにそこが残念である。
[映画館(字幕)] 8点(2007-08-01 18:40:02)(良:1票)
8.  明日、君がいない 《ネタバレ》 
子どもと大人との隔たりを主張しているためか型にはまった大人たちの描写は希薄で、ドキュメンタリー調でインタビュー形式の告白を聞かせてしまうのは映画としてはどうかと思いますが…最後まで緊張感を保ち若者特有のヒリヒリを感じさせてくれます。学校を舞台に肩越しから覗くように撮られた日常風景、人物と時間の交錯はガス・ヴァン・サントの「エレファント」と似た手法ですが、本作はあれよりずっと劇的であり感情的です。サスペンスタッチで冒頭から誰かの死を予見させる命の重みで訴える構成は、その後始まる一人一人の声に真剣に耳を傾けざるを得なくさせます。そして大き過ぎる問題を抱えた生徒たちはドラマチックですし、それでいて唐突に核心を衝くあの結末はヘビーな問題ではなく無関心による孤独という日常的な悩みがいかに重いかを気づかせてくれます。さらに〝予想外の自殺者〟は観客にも無関心への荷担を強いているのです。衝撃的なリストカットのシーンは画面から目を背けたくなるほど鮮明で痛々しく〝生〟への証として描いているように思えます。  監督が自らの体験をもとに本作にとりかかったのは弱冠19歳の時というのですから驚きですが、言われてみればで良い意味でも悪い意味でも若さを感じますし、若者らしい心の叫びが伝わってきます。
[映画館(字幕)] 7点(2007-05-07 18:03:09)
9.  アンビリーバブル
ともすれば未来という設定も忘れてしまいそうな近い将来が舞台ですが、これはシュールレアリスムをやりたい監督が冒険し過ぎる危険性を回避して、観客に歩み寄り少しでも物語性を備わせようとしている印象を受けます。なんせ既成概念無視の不可解な現象の連発。説明無し、物語の関連性無しにウガンダ人が空を飛びますし、異常気象を装い夏に雪が降りますし、水が凍結します。この不合理さは未来科学的と言うよりも完全に超現実的であり、同時にその画は詩情的なのです。ですから物語としては不親切と言いますかイイカゲンなのですが、私は何だかとっても惹きつけられるのです。まず最初の異変としてエスカレーターに死体が当たり前のように転がっていてホアキンと共にミステリアスな世界へと誘われる。そして錯覚のようにクレアのそっくりさんが登場するシーンにドッキっとさせられる。この奇妙な謎の数々の答えは提示されませんが、これは〝無人島に行くなら何を持って行く?〟みたいな極論に過ぎず意味など無く、愛についての追求なのだと思います。ショーン・ペンをストーリーテーラーとして使ったのは少々ズルい気がしますが、解り易さも提供してくれるしオトボケ学者キャラは味があります。ホアキンとクレアも役にはまっていますし、特にホアキンの無口で少し困惑気味の表情のアップが良いです。ただこの〝アンビリーバブル〟って邦題はどうなんでしょう?風船の如く空飛ぶウガンダ人だけに捧げられたようで、この題をつけたことがアンビリーバブルです。
[DVD(字幕)] 8点(2007-03-30 18:20:48)(良:1票)
10.  アメリカ,家族のいる風景 《ネタバレ》 
もうのっけから良い。西部劇を匂わせながら現代に突入し徐々に本題へと入っていく。情報量が少なく主人公と共に物語を紐解くように進み興味が湧いてくる。一貫してカウボーイルックのハワードは時代に取り残されているようで孤独を感じさせる。他の登場人物たちもまた同じであり遺灰を胸に抱くスカイの姿や路地裏で泣くドリーンの姿、部屋を破壊するアールの姿、TVで野球を観戦する母の姿、ハワードを追跡するサッターの姿にそれぞれの孤独を感じさせる。また、舞台である寂れた町の景観も抜群であり一つ一つのカットが芸術的であることに驚かされる。作中に漂う雰囲気も素晴らしくその世界観にただただ引き込まれてしまうばかりである。ただ後半は少々展開が早い、と言うか甘い。短時間でハワードは目的を達し満足するし、アールともけっきょく簡単に和解する、町は淋しくも画面も決して寒々とはしていない。最後にティム・ロスに厳しい台詞を言わせるが変わり者であるサッターは観察者であるからして学者の戯言にしか聞こえないし、大局的過ぎる視点は現実味が薄い。そんなところにヴェンダース監督の温かさや優しさを感じる。まぁ結局のところこれもこれで好きなのだが、個人的には同時期に似通ったテーマ性で撮られたジャームッシュの「ブロークン・フラワーズ」の方が若干好みである。
[DVD(字幕)] 8点(2007-02-20 18:07:54)
11.  雨あがる
謙虚さや奥ゆかしさは消極的とされポジティブがもてはやされる現代競争社会において、人の席を取らずというのは忘れてはならぬ日本人最高の美徳だと思いますので物語自体は好みなのですが…、映像としてはかなり引っ掛かるところがあります。例えば、宿屋で宴会騒ぎするシーン。おばちゃんが唄を歌い始めると皆で音頭を取り始めますが、この風景はあまりに非現実的ではないでしょうか。弱者の肩の寄せ合いの象徴シーンであるというのは分りますが、これ見よがしに示し合わせたような大合唱では逆に鼻に付きます。それから斬り合いで血がドバっと噴き出すシーンもオマージュのつもりでしょうが本作の世界とは明かに異質で違和感があります。でも個人的に何より納得がいかないのは配役。主人公も含めてほとんどが一見キャラクターに相応しいようで全然合っていない気がします。むしろ演技のよろしくない殿様は本作の世界観にあっていたと思います。何だか偉そうに御託並べてしまいましたが、黒沢時代劇の大ファンとしては黒澤、黒沢と宣伝するものですから期待が大きく膨らんでいた分だけ落差も大きいのです。
[ビデオ(邦画)] 5点(2007-01-30 18:08:45)
12.  明日へのチケット 《ネタバレ》 
およそ三話から構成されるそれぞれの場面が同じ列車であるのに異なる世界のようなのは監督の特徴によるものでしょうか。 一話目は、孫のいる男の初恋のごとき胸のときめき。彼女とのやり取りを思い出し反芻するかのような心情が巧みな時間構成で見事に表現されています。 二話目はあのオバタリアン(死語?)っぷりにイライラしてしまったのですが、一人きりで下車し傍若無人な振る舞いへの代償のように残された重そうな荷物が印象的。 三話目(これがきっとケン・ローチ)はなかなか爽やか。労働者階級とさらなる社会的弱者の共感と交流を優しい目線で描いているので心温まります。  チケットの良し悪しや枚数で示される別次元のどの世界でも、車内での出来事により乗車前と下車後で登場人物たちの世界に変化が訪れるのが感慨深いです。国境をまたぐ長距離列車は様々な人々が乗車し決められた時間・空間を共に過ごす、乗客たちは一種の社会を形成しているとも考えられます。やはりコミュニティでは他人を思いやる精神が大切ということでしょうか。もちろん無賃乗車は許されぬことですが、教授がミルクを、おばさんが二等席の切符で一等席に座る傲慢さを見せ移民の罪の軽減を、若者たちが切符をと皆でバトンを渡し難民を救った、そんな気がします。しかしオムニバス形式でないと聞いていたのに繋がりが浅くオムニバスっぽいのは、勝手ながら一本物の期待を裏切られた感があり残念な気もしたのです。 ・・・《追記》ちょっと気になったので調べたところ一話目がエルマンノ・オルミ、二話目がアッバス・キアロスタミ、三話目がケン・ローチらしいです。さらに三人一緒に撮影した場面もあるとのこと。う~ん、どこだろう?。
[映画館(字幕)] 8点(2006-11-28 18:21:57)(良:1票)
13.  愛についてのキンゼイ・レポート 《ネタバレ》 
本作についての鑑賞簡略レポート・・・・・・  ※考察・多数決の原理…作中幾度も多数の数的有利が実証される。いくつか列挙する。多数の授業参加者によりキンゼイの性の講義が承認。キンゼイ一家の食卓でのくだけた性談義は一般家庭では異常であっても、ここでは一人ついていけない息子がはみ出し者。キンゼイが同性愛を経験した切っ掛けは予想以上に体験者が多かったから。そもそも性行動の研究を始めたのは孤独感を軽減するため。他にも話題騒然の時と落ちぶれた時のキンゼイへの援助金に対する大学側の議決などがある。キンゼイは講義で〝相違こそが生命の基本原理〟と言及しているが、だからこそ人間は同士を欲し孤独ではない安心感を得たいのである。  ※結論…人間が避けて通るタブーに迫ったキンゼイの人生を賛否両論交えて描いたものの、途中から只管キンゼイの盛衰を駆け足で追うだけの描写になってしまっているのは否めない。例えば性格の類似性が見られる父子関係がキンゼイの人格形成の重要なファクターであったのは確実だが、物語における葛藤の位置付けはきわめて低い。率直に言って本作はキンゼイ教授の半分も突き詰められていないというのが私の鑑賞結果である。しかし興味深く観られたのもまた事実であり評価は6点とする。 
[DVD(字幕)] 6点(2006-10-11 18:24:05)
14.  アンジェラ(2005) 《ネタバレ》 
「ジャンヌダルク」以来久方ぶりのリュック・ベッソン自身の監督作ということで、さすがに脚本や製作に関わって多発された作品とは違い気合が入っているなぁという印象です。〝自己を愛せなければ人を愛せない〟を越えて最後に二人が一緒になったのは少々違和感を覚えましたが、アンジェラがアンドレの内面の姿という事は表と裏の一枚のコインのようなもので、これぞまさに自己愛の完成形なのでしょう。モノクロですがそれが非現実感を漂わせ、アンジェラも変に色っぽくなり過ぎていないので良かったです。それに〝OK〟等の台詞は「レオン」を思い起こさせニヤリとさせてくれます。ただ、白黒の映像美か懐古主義か少年の心か分りませんが、美しい心を写された姿が金髪美女というのは旧式な感じがします。まぁどっちにしろ男の私はアンジェラにヘコヘコ付いて行ってしまいそうなので;どうでもいいのですが。ということで待ちに待ったほどではありませんでしたが、私は満足しています。
[映画館(字幕)] 7点(2006-05-15 17:58:22)
15.  アサルト13 要塞警察 《ネタバレ》 
ローニック、またあんたの指示で死人だらけなのに再生できたのかとか、ビショップ本当に凶悪犯なのかとか、下水道から出てきた時になぜ一気に殺さなかったのかとか、気になる個所がいくつかありますがそこは娯楽映画のご愛嬌。冷酷なデュヴァルは容赦なく殺しをためらわないので予想外に一人一人と殺されていくのが怖いです。これは渋めながらも配役の妙につきます。イーサン・ホークはノーマルヒーローのタイプではないので絶対的な安心感が無い、ローレンス・フィッシュバーンは曲者であり転び方が不明、ガブリエル・バーンはリアルなので滑稽な展開にも真実味を持たせ恐怖がぶれない。脇役たちも一通りの駒が出揃っていて、少々殺伐としていますがハラハラドキドキのポップコーンムービーに仕上がっています。
[映画館(字幕)] 7点(2006-02-27 18:41:38)(良:1票)
16.  アンブレイカブル
率直に言ってこの映画は好きです。きっとシャマラン監督のセンス自体が好きなんだと思います。確かにストーリーにはおかしなところもありますが、最後のオチには見事にダマされましたし、人間描写もしっかりしていたと思います。親子に夫婦関係、自分の存在意義。自分の居場所が無くなる事が本当の恐怖、その通りだと思います。 私は「シックスセンス」よりも好きです。もしこの作品の方が発表順序が先だったら、両作品の評価も少しは変わっていたんじゃないかなとすら思います。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-05 14:42:37)
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