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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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21.  彼女と彼(1963) 《ネタバレ》 
まず、左幸子が若くて可愛い。初々しい彼女と、ヒゲ面の野性的な伊古奈との対比が効いている。左幸子はとにかく誰にでも優しい、伊古奈もまた粗野ではあるが本当は優しさに溢れた人間だ。東京オリンピックを前にした年、百合丘を舞台に穏やかな昭和ノスタルジーに浸れる作品。
[映画館(邦画)] 9点(2014-05-26 19:53:12)
22.  仮面の米国 《ネタバレ》 
マーヴィン・ルロイの「心の旅路」に並ぶ、或るは囚人ものの、或いは主演を務めたポール・ムニ最高傑作の一つ。 アメリカで史上初めて本格的に作られた囚人もの映画。「ショーシャンクの空に」よりも完成されたドラマがここにある。 ルポタージュ(実録)ものの作品で、モデルとなったジョージア州の刑務所の実態を告白したある囚人の記録を元に映画化。 実在の刑務所を撮影するという困難を乗り越え、ポール・ムニの鬼気迫る演技もあいまってスリルに満ちた作品となった。 この映画の影響でアメリカの法律まで変わってしまったのだから大したものだ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-05-18 16:34:41)
23.  ガートルード
カール・テオドア・ドライヤーは、この作品で人間の精神世界を描こうとしたのかも知れない。かつてロベール・ブレッソンが「スリ」で精神的な世界を造り上げたように、ドライヤーは映像を二次元的な世界に閉じ込めてしまう。いや、三次元から二次元の空間に抜け出したといった方が正しいのだろうか。  「吸血鬼」は白黒画面で壁の白さを引き立たせるために、壁をピンク色にしたという。 ドライヤーが映画を撮る時は、壁や自然といった“空間”から構築していく。  この作品の壁の白さも、異常と言って良いほど白い。この世に存在しないんじゃないかというくらい。 土には土の色があるが、人間で言う“精気”がこの壁にはまるで無い。  壁の白さも不気味だが、劇中の登場人物たちも記号のような存在だ。 感情のかの字も感じられない空間、そして耐え難いほどの緊張で貫かれた画面。ドライヤー一つの境地。
[DVD(字幕)] 9点(2014-04-12 01:17:26)
24.  神の道化師、フランチェスコ
「お尻ペンペン」があんなに微笑ましい映画は他にない。
[DVD(字幕)] 9点(2014-04-10 21:43:47)
25.  カメレオンマン 《ネタバレ》 
この作品は、ウディ・アレンが苦手という方、ウディ・アレンが好きだという全ての人に見て貰いたい傑作だ。 偽のドキュメンタリーという語り口から変な映画である。 白黒、1928年のパレードから映画は始まる。1920年代末期の当時を劇中に再現してみせ、ありとあらゆる職業を経て、カメレオンのように“紛れ込んで”しまうウディ・アレンの凄さ。 フィルムでは、あたかも劇中のアレンが実際に生きていたかのように人々が研究対象にし、新聞に載り、遂にはチャールズ・チャップリンやキャロル・ロンバート、マリオン・デイヴィス、ジェームズ・キャグニーにまで“会い”、当時の政治家と混ざり、スピーチまでしてしまうのだ。 何とヒトラーの横で熱いキスまで交わしてしまうアレン。 馬が“いななく”イオンはどうなってんだろう。 よく当時のカメラがあったもんだ。サイレントの早回しやトーキーの滑らかな映像の中を動き続ける。壁を登るシーンは苦労しただろうね。 劇中のアレンは“他人と同化してしまう”男であり、自分のアイデンティティーを求めて笑い、悩み抜く。様々な職業を試すアレンだが、中々自分自身を見出す事はできない。 人間は自分を貫く事よりも、他人と同じ行動を取る事に充足感を得ようとする。 良く言えば分相応、悪く言えば自我が無い。 仲間外れにされた時の恐怖、孤立した時の恐怖・・・人間は一人になる事を怖がる生き物でもある。先祖たちが孤立せず集団で助け合い自然と闘ってきたように、人間の潜在意識もまた仲間を求める。しかし、助け合う事と服従は違う。 服従して自分の言いたい事も言えない、やりたい事もやれないで何が人生だ!そんなつまらない人生なんて何も面白くないよと、この映画は笑いと共に教えてくれる。 医者のミア・フォローという心の支えを得て、同じ失敗を繰り返しながら、その果てに思いがけない“発見”をする。 「人間おかしくなれば何でもできる。大事なのは周りに合わせることでもなく、自分の欠点を無理に責めることでもなく、常に自分自身を主張することでもなく、欠点を含めた自分自身を受け入れること。そしてできれば自分を助けてくれる大切な人がそばにいてくれれば、こんな幸せなことはないだろう。笑った後に心がきれいになっている」
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-27 15:48:04)(良:1票)
26.  カリフォルニア・ドールス
アルドリッチファンはこういう映画を待っていたんじゃなかろうか。 「何がジェーンに起こったか?」や「キッスで殺せ」に登場した禍々しいくらい無骨な女性像と、アルドリッチ映画の豪快極まる野郎的な精神が結びついたらどうなるのかと。 女子プロレスラーは己の肉体ただ一つで戦う。敵レスラーとの戦い、精神面での己との闘い。コーチとレスラーなんて正に反骨精神の真骨頂。 それにしてもアルドリッチ映画の女は男勝りすぎて色気がねーなー(褒めてる筈)。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-21 14:22:33)
27.  カインド・ハート
「イギリス映画なんてつまんないよ」何て人は、イーリング・コメディを見てから判断してもらいたい。本作はチャップリンの「殺人狂時代」も真っ青な連続殺人を描くブラック・コメディで、イギリス映画の最高傑作の一つとして数えられる逸品だ。   貧しい生活を強いられてきた貴族の血を引く青年が、爵位と復讐のために次々と後継者を抹殺していく様をおもしろおかしく・尚且つ冷徹に描いていく。アレックス・ギネスの一人八役も最高に狂ってやがる(褒め言葉)。それをデニス・プライスが黙々と殺しまくる様子だけでも笑ってしまう。 二人のヒロインとのやり取りもエロティックだ。接吻のシーンで、身をくねらせて悶える姿がえっろい。エロイんです。服を脱ぐワケじゃないのに、まるでベッドの上で絡み合うの様な。エルンスト・ルビッチに通じるエロティックな場面です。 
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-18 17:32:26)
28.  火事だよ!カワイ子ちゃん
フォアマンが「ブロンドの恋」と共にチェコ時代に撮った傑作の一つコメディ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-18 17:08:45)
29.  艦長ホレーショ
ウォルシュの傑作。この映画のグレゴリー・ペックは良い演技してるぜ。 「マスター・アンド・コマンダー」よりも面白い海洋戦争映画だ。 ホレーショ・ホーンブラワーの航海術・戦略の数々。 欲がなく誠実、と思ったら一風変わったところもある抜け目無い性格。 そんな人柄がグレゴリー・ペックのイメージに合ってるし、頼もしい。そんなホレーショは誰にでも愛される筈だ。 技術的な問題も少なくないが、それでも幌船が砕け散り地獄絵図に変わる場面、そんな状況で必死に指揮を続けるホレーショの勇姿!最高だ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-18 16:39:33)
30.  カビリアの夜 《ネタバレ》 
フェデリコ・フェリーニは「道」も良い映画だと思うけど、俺はこの映画の方が希望があって好きだ。何よりファーストシーンから一気に引き込まれた。 川原で走る男女の姿をロングショットで捉えた場面。 男がいきなり女を突き落とし、女のカバンを持って逃げていく。 女は男の名前を怒りと絶望の混じる声で叫ぶ。 それを近くで泳いでいた子供と教師たちが助け出す。 逆さにして水を吐かせ、気付いたかと思うとガバッと起きて再び男の名前を叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ。歩いて走って歩いて。まだ回復しきれていないのか、倒れ込み抱きかかえられる。 これがカビリアの物語のはじまり。 水に濡れた時のすっぴん姿の方がキレイなのに、何で厚化粧をするのやら。 普段は羽織とダボダボのズボンを着てオバサンのように過ごすカビリア。だが本当はズボンをまくりその脚で男を誘惑する夜の女である。 夢見る女性のカビリアは何度男に騙されようと、何度仲間達に馬鹿にされようともめげない。過去の男を“火葬”してはまた果敢に挑んでいくタフな女性。何度泣かされようが諦めねえ。 音楽を聞いただけでつい踊りだしてしまう陽気さ。 人が集まる祭りよりも、男の心を掴めるか掴めないかが彼女にとっての祭りである。 そんな彼女もイケメン俳優に目の前で“仲直り”するシーンを見せられちゃヘコむか。 哀しげな影、影、影。彼にとって、カビリアも可愛がる犬のようなものだったのだろうか。 ヴァンダの姉さんは本当に良い姉さんだ。 教会に行き神にすがるくらいだ。日本で言えば神社のお参りみたいなもんかな。 だが「道」を見た者なら解る通り、神様とやらが助けてくれるワケが無え。 フェリーの映画には手品師や芸人といった観客を愉しませる人間がよく出てくるが、さしずめカビリアは哀しき道化師なのだろうか。 涙でかすんだメイクが、道化師の涙のように滲む。 催眠が、魔法が溶けた瞬間の彼女の視点。 湖の圧倒的な美しさ、その目の前で怪しい眼光を向けて本性を出す人間の醜さ。 俺がカビリアを好きな理由は、何度フラれてもまた「次はモノにしたる」と笑ってみせる表情をしてくれるからだ。とっても元気の貰える映画です。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-17 08:05:12)(良:1票)
31.  家族の肖像 《ネタバレ》 
こんな家族は嫌だ。 ・いきなり来て「部屋を貸せ」→「売るとか言ってないんだけど」  ・下宿人が家を破壊→「出て行ってくれ」  ・下宿人が謎の負傷→「いいからズボン履け」  ・下宿人と娘とその兄で3P→「いい加減にしろ!(怒)」 娘「人間は自由になるべきよ!」 ラ「いやいいから隠せよ...(色々と)」  ・下宿人と家族が「養子にして」→「俺を殺す気か」  ・家族会議で謎の主義主張→「少なくとも君らは自由(勝手にヤリたい放題)主義だね」  ・下宿人と兄が喧嘩→「我が家の問題に干渉するな!(怒)」 ラ「その前に俺の家を壊すな!!!!!(憤慨)」  ・下宿人が吹っ飛ぶ→「息子ですかあ...」  ・とにかくワケが解らない→「言語が違う(イタリア語と英語)」 ゴッドファーザー「言語が違う(バキューン)」  「?(・ω・)」て顔のランカスターが面白かった。 あの絵は伏線だったりするよな・・・多分。  ラストの涙は「息子」への涙か、「悪夢」から解放されたことの喜びか・・・。
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-15 18:12:39)
32.  片腕ドラゴン
カンフー馬鹿映画の傑作。 キン・フーの武侠映画に並ぶ人間はジミー・ウォングの兄ぃだけだぜ。 ブルース・リーもジャッキー・チェンも好きだが、やっぱこの人が一番好きだ。 アクション馬鹿ジミー兄貴最高!!
[DVD(字幕)] 9点(2014-03-12 16:02:35)
33.  風の谷のナウシカ 《ネタバレ》 
原作かアニメか 皆さんどっちが好き?俺は両方とも大好きだ。原作とはまた違う終わり方が気に入っている。特に原作のナウシカのその後を考えると余計ね・・・。 だが、原作を未読の者は絶対読んだほうがいい。クシャナ殿下が最高すぎてバンジャアアアアアアイッしたくなるから。 戦争によって文明が滅んでうん千年。 再び蘇った文明は軍隊を連ね、流浪の民は自然の山や谷を守って暮らしている。 そこを飲み込もうとする腐海の森に、人間が産んだ「負の遺産」とやらが絡んでくる。 人間の愚かしさとどう向き合い、どう生きるのか。それをとことん突き詰めるのがこの映画。 荒野を歩いてくる人影は、胞子で覆われた廃墟を見つめる。真新しいかと思い拾った人形はぼろりと砕け、男は独り言をつぶやき去っていく。ナウシカの冒頭は、作品世界を観客に紹介するように人物の独り言が目立つ。それは観客への配慮でもあるし、孤独に旅を続ける自分に言い聞かせるための行動でもある。 そんな事がどうでも良くなるようなオープニングは、巨神兵と共に「火の七日間」を“語り”ながら少女が森に降り立つ姿を映す。「ラピュタ」でも似たようなオープニングだった。 巨神兵すら飲み込む胞子の森の散策、遺跡のようにそびえる巨大な王蟲(オウム)の抜け殻、武器を作るための“眼”を獲得し、それを傘にして独り言をつぶやきながら森で静かな一時を過ごす。 その静寂を破る王蟲の爆走!!一枚一枚の装甲を動かすように走るオーパーツレベルの作画、唸りをあげる布袋のギター!このシーンは何度見てもワクワクしてしまう。 この王蟲が都市の防壁を簡単に粉砕してしまうのだから恐ろしい。 その勢いを一瞬にして止めてしまうナウシカの優しさ。警戒する動物を受け入れ、それを鎮めてしまう不思議な能力を持っている。 原作のナウシカも優しいけどそれ以上にキチガイ振りと戦闘民族振りが異常(ry それ以降も大型輸送機が運ぶ“呪われた産物”、トルメキア軍との死闘、アスベルとの出会い、風の谷VSトルメキア、コルベットの戦闘、ナウシカの決死行などなど見所が多すぎる。特に戦車を奪ってそれをブッ放す、巨大ロボットに命令して大軍を焼き払うなんて漢のロマンすぎるっす。 それを女傑がやるんだからクシャナ殿下バンザアアァイッ!!!
[地上波(邦画)] 9点(2014-01-03 16:38:06)(良:1票)
34.  飾窓の女 《ネタバレ》 
フィルム・ノワールの傑作。 フリッツ・ラングのドイツ時代の美術がアメリカ映画で活かされた良い例です。 「飾窓」とは元来ドイツを始めとするヨーロッパで産まれた物。  フリッツ・ラングは「M(エム)」でフィルム・ノワールが誕生するキッカケを作ったようなものですが、ラング自身もアメリカでいくつかノワールの傑作を撮っていることに注目です。  この「飾窓の女」は普通のサラリーマンが抱いた「夢物語」。 飾窓に映る絶世の美女の絵。 それが突然目の前に現れる! そんな彼女と関わる悪夢のような時間・・・犯罪、証拠隠滅、警察やマフィアまで絡んでくるスリルな展開・・・ラストの結末には賛否が分かれると思いますが、私はハッピーエンドに終わってよかったなーと思います。  それでもこの作品に不満が残る・・・という方にはこの作品の姉妹編と言える「スカーレット・ストリート」。オススメですよ。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-28 02:45:40)
35.  怪物團 《ネタバレ》 
「三人」「知られぬ人」から続くトッド・ブラウニングのサーカスもの。この「フリークス(怪物團)」は間違いなくブラウニングの最高傑作でしょ。  この映画には様々な身体的特徴によって差別され、それを跳ね返しながら生きてきた人間たちがひしめき合っている。彼等にスポットライトを当てたブラウニングの手腕、そして本当の怪物は「人間の心」だという事を教えてくれる素晴らしい映画だ。  肉体の繋がった双子の姉妹、腕だけで地面を駆ける男、脚だけで生きる女性、胴と頭を使って生きる男、女と男の間で揺れる者、吃音に苦しむ男、豊かな髭を持つ女、るいそうを芸に活かして生きる男、鳥のように生きる女などなど。  題名を引き裂くように現れる一人の男、狭い空間に押し込められ、それを見てある者は凍りつき、ある者は悲鳴をあげる。映画は見世物にされた者が何者なのかを語り始める。 サーカスのブランコで微笑む女性、それに羨望の眼差しをおくる小さな紳士と淑女。 垂れ幕の外に向けられる笑顔、内側ではドロドロした情念が渦巻く。女がわざと落とした上着を拾い、律儀にかける。彼は彼女を愛していたが、普通の人間たちと偏見の眼で見られる者たちの間にある心の壁。 サーカスの座長はそんな人々を暖かく迎え入れてきたのだろう。それを人々は奇異な眼を向け、嘲笑う。あのパーティー気分だった幸福なシーンを、彼女の言葉が凍りつかせる戦慄・失望。解ってくれる人は良い理解者になり、解らない人は一生解らない。  その魂を裏切った者たちへの復讐戦!雷雨が降り注ぐ中を走る馬車、それを包む不穏な空気。ギャングのように守る者たちの頼もしさ、走り続ける馬車に侵入する衝撃、ナイフ!雨は彼らの仕事を応援するように周囲を遮断する。復讐者が迫りくる恐怖…を応援してしまうクライマックスの畳み掛け。  完全版と編集された版では結末がかなり違う。彼らが和解するシーンがあるか無いかでまったく違う後味なので。
[DVD(字幕)] 9点(2013-12-17 11:17:40)
36.  彼女と彼女の猫 《ネタバレ》 
1999年制作のフルver.を見た。  白黒の画面の中を四季がめぐり、ナレーションによる語り。  雨が降りしきる外、傘の下で微笑む?猫との出会い。 猫だけ漫画のキャラの様にデフォルメされ、顔がハッキリ映されない彼女の衣服はかなり描き込まれている。  髪、化粧、人間である彼女には母親のようなぬくもりと憧れ、同じ猫の彼女(コッチもデフォルメ調)にはそんな姿を嫉妬されてしまう。  空を覆う雲、カーテンを揺らす風、倒された椅子、こぼれる涙、座り込んだ姿が伝える哀しみ。  撫でてくれる手、白い息を受け止める手、扉を開き今日も出ていく。  これの続編?にあたるのが「Everything Flows」版なのだろうか。
[DVD(邦画)] 8点(2017-03-26 14:02:37)
37.  かたつむり 《ネタバレ》 
ルネ・ラルーの短編。 後の「ファンタスティック・プラネット」等に繋がる摩訶不思議な空間。  揺れる球体の上に立つ無数のものたち、揺れが止まりオープニングへ。  球体に近づくと街、畑に。 水を撒くもの、如雨露に座り込み植物を見る。 木の枝で支えを作ったり、歩きまわったり、釘を刺して磁石で吊るしたり、風船で吊ったり。違う、そうじゃない。  涙を流すとその涙で突然元気に。 飛び踊るように喜ぶ。男も玉ねぎをあてながら涙を流しまくる。曇り空、誰の骨?、自ら金槌を打ち付ける機械を背負い込んでまで続ける。 成長していく作物、家を呑み込むように。  無数のかたつむりの出現、消え失せるもの、巨大化する恐怖、移動して車や電車を破壊しまくり人間を殺しまくる。伸縮する触角、押し寄せる恐怖。 静かな街と夜の営みを邪魔するように侵入する来訪者たち。 かたつむりの体ごと呑み込まれる。 触手のように伸び、誘い、絵を点滅させて吸い込むように。 逃げ遅れるもの、亀裂が入り破壊される街、飛び散る瓦礫、廃墟となった街。 ゆうゆうと過ぎ去る災害。 災害は性行して数を増やし、糸を張り、沈黙する。  次の人間はビルを作り、畑を耕し、次の食を欲するものたちを呼び寄せる。おい、じじいwwww
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-09-09 16:23:23)
38.  ガリヴァー旅行記(1902) 《ネタバレ》 
ジョルジュ・メリエスの短編「ガリバー旅行記(ガリヴァー旅行記)」。  メリエスの作品で「月世界旅行」と共にクローズ・アップが使われた数少ない作品の一つ。今回はカラーフィルム版を鑑賞。  いきなり巨大な老人が街の中に現れて徘徊している場面から始まる。いや、ランプで辺りを照らしながら歩く彼にとっては「街が小さい」のだろう。どうやらこの爺さんがガリヴァーらしい。 彼は気づくと拘束された状態で寝ており、橋の上では複数の小さな人々がガリヴァーを見下ろし、手に持った武器で威嚇している。男の尻に矢が刺さりまくり、そのショックでガリヴァーは目覚める。  街の住人に受け入れられたガリヴァーは、彼のサイズにあった椅子や机を用意してもらい食事を堪能する。巨大な樽を牽引し、梯子をよじ登りリレーで飲み水をコップに注ぐ人々。 そこに現れた王様の一向、彼らが運んできた籠をヒョイと持ち上げ、梯子をよじ登ってきた王様?らしき人々がお姫様?を紹介し談笑を交える。直後に建物で火災が発生、ガリヴァーも机の上の水が入ったガラスの瓶?を噴射して消化を手伝う。  その次はいきなりカードの賭けを楽しむ人々のクローズ・アップ。一体何なのかと見ていると、机の上にガリヴァーの姿が現れる!今度はガリヴァーにとって「大きな」国に来てしまったようだ。巨大な人々に囲まれて何かを祈るように喋るガリヴァーの姿、彼の声は巨大な人々には小さすぎて届かないようだ。梯子を上るが手の風圧で簡単に転げ落ちてしまう。上には上がいるものだ。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-07-28 17:16:21)
39.  壁の破壊 《ネタバレ》 
世界で初めて逆再生といった技術を取り入れた作品。 映画が誕生した初期からこんな試みをしていたのか!流石リュミエール兄弟だ。  崩れかかった壁を取り囲み破壊にかかる男たち、壁に機材をあて、機材のハンドルをぐるぐると回して押し倒そうとする。男たちもつるはしや棒で押すのを手伝い、壁を倒す!もうもうと辺りに立ち込める煙、倒れた壁をさらにつるはしで崩していく。  そこから逆再生がはじまり、みるみる壁が元通りになっていく。
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-28 17:03:40)
40.  カイロの紫のバラ 《ネタバレ》 
ウディ・アレンが「探偵学入門」へのオマージュを捧げた作品。 俺は「カメレオンマン」や「ハンナとその姉妹」ほど惹かれなかったが、日本ではこの作品が最も評価されているウディ・アレンの映画だそうだ。 そんなに良いですかねえ。「探偵学入門」の独創的な面白さには届いていないと思うのだけど。俺が単にキートンのアクション映画の方が退屈しなかったというだけなのかも知れないが。  逆にアメリカでは「アニー・ホール」とかあの辺が絶賛されているそうだ。俺には理解できない。「カメレオンマン」とかが好きな俺はそれが悔しくてしょうがない。ミア・ファローが好きだから余計に(「ハンナとその姉妹」もミア目当てで見たらハマッてしまったクチなんです)。  映画館のポスターを見つめる女性、夢見心地の彼女を空き缶の音が現実に引き戻す。現実はろくでもない夫との生活。職場でも失敗ばかり、映画だけが楽しみだ。  人々がにぎわう映画館お雰囲気が良い。 「カイロの紫のバラ」というトーキー映画。どうでもいいけど胸揺れすぎだろwwwジーン・ハーロウだってここまでデカくねえぞww  黒人のメイド、エジプトのカイロの遺跡?を探検、ホールで美しい歌声を響かせる女性。好きな映画は何度でも見に行ってしまうものだ。    益々現実の夫に失望、髪型がそっくりの同僚、辛いことがあっても映画が忘れさせてくれる。  そんなある日、映画の人物が突然話しかけてくる。映画から人間が飛び出し、次元の壁を通り抜ける!共演者たちと観客もおまえら普通に会話すんなよwww  「探偵学入門」ではキートンみずからスクリーンに飛び込んでしまう。夢が本物となって目の前に現れるファンタジックな展開。  映画の中のヒーローと楽しい一時を過ごす、廃墟で語り合う、影の表現、ホールでゆったりと踊る、レストランで食事、車に乗ってドライブ(未遂)、教会に行ったり、教会で殴り合ったり、キスまでしちゃって彼女も映画の中に連れて行ってしまうのだから歌姫も気絶。共演者「早く戻れ(憤慨)」 人物が戻ってくるまでソファでくつろいだり酒をのんだりと過ごす共演者たち。取材陣まで押し掛け観客も律儀に待ち続ける。その前にフィルムが焼けちまうぞ・・・w   本物の役者と映画の中でしか生きられないキャラクターの出会い。ミアは本物とも楽器を弾いたり歌ったりと夢の一時。だが同じ人間でも中身はまったく違う。彼女にとっては浮気してしまったようなものだろうか。同じ人間とした事なのに罪悪感が伴ってしまう。   夫からの卒業、そして夢との卒業。彼女が最後に見る映画はフレッド・アステア主演の「トップ・ハット」なのだから。
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-14 13:20:43)(良:1票)
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