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1.  鍵泥棒のメソッド 《ネタバレ》 
緊急事態宣言下での内田作品二作目 これまたよく練られたお話でなかなか面白かったのですけど、 内田作品の中でアフタースクールよりこちらを推す声が多い ようですが、コメディ色が強かったということもあるでしょ うが、私的にはアフタースクールほどのインパクトは感じま せんでした。  特に3人の際立った境遇と展開を描いた前半に比べて、コンドウ さんが記憶を取り戻した以降の後半は、殺人依頼者との絡みの 部分などはやや月並みな展開でやや興ざめしてしましました。
[地上波(邦画)] 6点(2021-05-05 12:49:33)
2.  華麗なるギャツビー(2013) 《ネタバレ》 
翻訳本は数ページで挫折、1974年版が封切られた時に ギャッツバイゼーションなる言葉まで作って大々的な 広告宣伝が打たれた記憶がありますが、結局未鑑賞。 その内容は長い間不知のものでした。 今回ようやく2013年版を鑑賞してその内容を知ったの ですが、正直「なんだかなあ」という感じ。  要するに、貧しい家庭に生まれためちゃくちゃ野心家 の青年が、上流階級のお嬢さんに一目惚れし、彼女に ふさわしい富を手に入れ求愛したが、思いは叶わず 撃ち殺されましたとさ、っていうお話としか思えない のですけど、ここでの評価の高さはなぜ? 富と名声が全てであるというアメリカ社会に生まれ育っ たわけではない極東の島国の人間には理解不能なのかも しれません。  デイジーが男が命がけで求めるような女性に見えない のが致命的ではありますが、CGばかり使うのではなく 各登場人物のキャラをもう少し丁寧に描いてほしかった 気がします。  原作本について、深読み読書会か中田敦彦君に取り上げ てもらって分かりやすく解説してほしいです。
[地上波(吹替)] 5点(2021-01-02 17:12:29)
3.  ガントレット 《ネタバレ》 
ずいぶん昔に見た覚えがあるけども、今観るとストーリーが単純で 黒幕があっさり分かってしまうけども、やたら筋が複雑で一度観た だけでは理解できないものが多い最近の映画の中で、なんか気楽に 観ることが出来てほっとさせられるような映画でした。  それにしても、まあドンパチやりすぎですね。 何年か前に、副大統領候補になった元準ミスアラスカのサラ・ペイリン が全米ライフル協会の集会で「鉄砲の弾は高価なものです。だから 警告射撃などで無駄にしてはいけません。悪い奴らには警告なしに どてっ腹にぶち込んでやりましょう」と演説してたのを思い出します。 あんだけ撃ちまくったら、警察の年間予算などあっという間になく なってしまうのではと心配です。
[地上波(吹替)] 6点(2020-05-08 12:53:51)
4.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
普段あまり宮崎作品は見ないのですが、この作品を最後に映画製作から引退した記念的作品ということもあって期待してみましたが、正直ちょっと予想したものとは違っていました。後半ではゼロ戦開発の苦労話が描かれるのかと思いきや、堀辰夫の「風立ちぬ」をモチーフにした、実在の人物でありながら全くのフィクションの恋愛話となっていて、テーマ(職人の苦労話なのか、病を患った人への恋愛話なのか)を何にしたかったのかよくわかりませんでした。宮崎監督は本当にこれで達成感を持って引退したのでしょうか。 堀越二郎のご家族の了解はとってあるとのことですが、自分の祖父や父のありもしなかった恋愛話に対してどう感じたのでしょうか。(あの話を真に受けた人からは、あんたたちは後妻の子供なのか、と誤解されたのではないのでしょうか) ちなみに、奇しくもこの作品がテレビ上映される直前に放送された「永遠のゼロ」の中で、主人公がこんな戦闘機が生まれていなかったら戦争は起こらなかったのではないか、というような設計者への恨みごとを言うシーンがあったと思うのですが、その後だけに、なんか設計者の無邪気さに共感する気にはなりませんでした。
[ビデオ(邦画)] 5点(2015-02-22 13:51:55)
5.  かもめ食堂
そうですね、落ちこんだ時とかBGM代わりに見ると癒されるでしょうね。現代の都会生活は何かと神経すりへらすことが多いですから、こういうのもあっていいのかと思います。ただ、果たして普通の精神状態の人がお金払って映画館で見るような商業的な価値のある映画かどうかはやや疑問があります。やはり映画を見る以上通常はストーリー展開とかを期待しますから。この展開ならば、何もヘルシンキまでロケに行かなくても、どこかの田舎町で済ませられるのではないかと思うのですが、日本ってどこへ行ってもせわしなくて、癒されることのない国なのですね。
[DVD(邦画)] 6点(2006-11-04 13:44:21)
6.  カサブランカ 《ネタバレ》 
ボギー一人がカッコ良くて、ラズロ夫妻はパッとしませんでしたね。特に旦那はどうみても反ナチスの筋金入りの闘志とは感じられなかった(バーグマンは評判通りの美しさでしたけど)。もともとがニ流俳優(ボギーもバーグマンも人気の出る前)によるB級のロマンス映画として作られたわけで、色々とB級の安っぽさが見え隠れするのはやむを得ないところではあります(こんなにヒットすると分かっていたらもっと金をかけて作れば良かったのでしょうけど)。イルザの残した別れの手紙の文字が雨の中でにじんで行くシーンやドイツ将校の歌うラインの守りがラ・マルセイエーズにかき消されてしまうシーンなどの名シーンを生んだやはり名作と呼ばれることはある映画だと思いました。ところで、ボギーが何度も使う「Here’s looking at you」を「君の瞳に乾杯」と最初に訳した人はなかなかのシャレ者ではありますけど、この原語のフレーズを外人女性に使っても日本語のフレーズほどには相手に対するインパクトはないでしょうね。「そんな昔のことは…」ももっと盛りあがった場面でバーグマンに対して使われているのかと思ったら、全くの端役の女(バーグマンに劣らず美人でした)に投げやりに使われているだけでした。ちょっとこの日本語訳の両方のフレーズが日本では一人歩きし過ぎているようです。
6点(2004-10-31 17:27:11)
7.  帰らざる夜明け 《ネタバレ》 
偏屈で独り者の女性のところに謎の男が現れて恋に落ちるという設定には新鮮味はないけども、二人の大物役者の共演による男女の心の機微の細かな描写は見ごたえはありました。  フランスの田園風景を色々な角度から丁寧に撮った映像も美しい。孵卵機が動くようになって夢を膨らませて無邪気にはしゃぐ二人のシーンが印象的でした。警察隊によって無残に打ち砕かれるひとときの平和な生活を、壊わされ燃えてしまう孵卵機が象徴しているような切ないラストでした。シモーヌ・シニョレはいつもちょっと怖いおばさんの役のイメージがあるのですが、この映画の彼女はとても良かったです。隣家の若い娘に嫉妬したり、男のために新しい寝間着を買って男を待ったり、いじらしい女を好演しています。 オッタビア・ピッコロのオッパイ丸だしにはちょっとびっくりです。
7点(2004-05-28 23:03:08)
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