1. カールじいさんの空飛ぶ家
《ネタバレ》 冒頭のエピソードは泣かせる。 しかし、旅立ってから失速する。 昔のスピルバーグや宮﨑駿を陳腐にしたようなエピソードになってしまう。 想い出を捨ててこそ新しい人生がはじまる、、と言われても、カールじいさんの余命は何歳なんだろうか。 想い出とともに死んでいってもいいんじゃないだろうか。 あるいはラストの冒険の書の意味もわかるが、やはり、もっと、おおおおおお(ToT)!とさせてほしかった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2017-05-23 07:59:27) |
2. 渇き。(2014)
《ネタバレ》 久々に中島監督の大失敗作。テンポ良さ気に見えて冗長。3時間くらいに感じた。 テーマはこれ人間の愛と狂気なら前にやったじゃん。「告白」や「松子」で。なんでまた? 若い子の軽い狂気、好きですねえ。 おお!!こいつが黒幕だったのかあああ!!こいつが犯人かああ!とかいう驚きもなにもない。 すべて他人ごとに感じる。見事に感情移入できない。 グロだのなんだの言う人が多いが、たいしたことない。コレ以上の映画なんかいくらでもある。 このストーリーって、むしろ完璧に推理ミステリードラマ風に調理したほうがよかったんじゃないだろうか。 役者は役所広司は熱演だがイマイチ単調。娘の小松菜奈はうまいがゾッとするような悪魔のオーラがない。 こんなガキに惹かれるかという感じ。妻夫木はなかなかよかった。 とにかく進撃の巨人のほうを降りてやるような映画じゃない。 大駄作。ぶっちゃけてゆうと、この映画の言葉を借りると「クソ」つまらん。 以上。 [映画館(邦画)] 2点(2014-06-29 01:16:02)(良:3票) |
3. 風立ちぬ(2013)
《ネタバレ》 もう宮崎監督は終わったと思っていました。ここでもさんざん批判しました。 ぽにょの出来はひどい。もうラピュタやナウシカの感動は永久に得られないんじゃないのか? ところが。 なんと、目を疑う驚くべき傑作。もしかしたら・・あの震災が彼を変えたのかも。 ラストを見て涙しない人はいないでしょう。号泣。宮崎アニメで初めて泣きました。 人それぞれとはいえ、賛否両論はとても信じられない。 これこそ宮崎監督の最高傑作。他のアニメ監督はもちろん、彼自身、これを超えるのは至難でしょう。 クリエイターのエゴ、愛、失ったもの、得たもの。 なぜ妻は夫から去ったのか。なぜ夫は妻を追いかけなかったのか。 二人にとって幸福とはなんだったのか。 宮崎監督が初めて正面から描ききった一大ラブストーリー。 同時に決してお涙頂戴の浪花節ではない激しい反戦映画です。 監督曰く、ファンタジーはもう描けない。とんでもないウソ。 「ドキュメンタリーの皮をかぶった、宮崎駿渾身のファンタジー」です。 [映画館(邦画)] 10点(2013-07-21 00:18:17)(良:2票) |
4. 鍵泥棒のメソッド
《ネタバレ》 大傑作!!私が行った映画館は笑いの渦でした。ノリの良い人ばっかりでよかった! 期待してたおおかみこどもの浅薄さにがっかりした思いが吹き飛びました。 人に猛然と薦めたくなる映画。 内田監督の映画は「運命じゃない人」でファンになりました。 その後の「アフタースクール」では気負い過ぎたのかイマイチ。 しかし、今回は肩の力が抜けたのか最高傑作となりました。 練りに練り上げられた脚本。「ゆったりとゆるいがテンポの良い」という難しい演出が成功。 全てのシーンに何気ない意味があります。 セリフに全く頼らず、役者の表情や仕草からわからせようとするすごさ。 喜劇では三谷映画を思い出しますが、三谷ギャグのように臭さ、いやらしさがない。 すばらしい胸キュンラストの後、エンドロールの途中でまたあるエピソードが盛り込まれますが、 これがおまけじゃない。 最高のラストシーン!これしかない。これ以上はない。 役者たちの演技も抑えに抑えてるのに火花が散るよう。 すごいねえ。堺からあの饒舌おしゃべりを奪い、下手な役者の演技をさせるとは! 香川も最高にいい。この映画で彼の演技のものすごさは再評価されると思う。 広末もはまり役といっていいくらいすばらしい。 これをつまらないと思う人はたぶん、ほら、例の「胸キュン装置」が壊れているのだと思う(笑) たぶん今年の映画賞を総なめにするはず。 これが大ヒットすれば邦画の未来はある!とまで言い切りたい内容です。 一人で見るよりは是非彼女さんや奥さんと行ってください! 最高にほんわかした気持ちになれると思います。 [映画館(邦画)] 10点(2012-09-16 01:34:25)(良:2票) |
5. 借りぐらしのアリエッティ
《ネタバレ》 映画が始まる前に、警視庁から、ちょっとした小さなものでも、万引きは犯罪という CMをやってた。 その直後にアリエッティ。いったい子供にどう「借り」を説明したらいいのか。 私自身も全く納得いかない。 ドロボーじゃなく借りというのなら、なんらかの方法で返さなければいけない。 彼らはなにを返していたのか。 ハルさんが一番正しいんじゃないかと感じました。 またアリエッティの性格も嫌い。 男の子を責めていましたが、元々は彼女のせいじゃないのだろうか。 もっと恋が見たい。冒険が見たい。 心臓病である必要性がぜんぜんわからない。 例えば少年がどこかで倒れて、それを知らせに、 自分がつかまるのも顧みず、誰かに知らせに行くというような展開がほしかった。 ベタでもいい。そういうのが見たいのだ! そのほか、最初から最後まで全く危機感が皆無。森を抜けるのにも いろんな動物や虫がいるはずなのにすいすい避けてしまう。 せっかくきた駆除業者もなにもしないで帰ってしまう。 少年と結ばれ得ぬ淡いせつない恋が産まれるのかと思ったらそれもない。 弓も無用の長物。 いったいこの話はなんだったのでしょう。 こびとが見つかって引っ越すだけという、だからどうした?というお話。 この話にでてくる誰も成長してない。変わらないのだ。 つまり、宮崎の脚本がダメダメということになります。 絵はものすごく綺麗なところと、角度によって、人物の顔など、 デッサンが破壊されてるところがありました。 あと、もっと躍動感を。イマイチ動きに元気がないです。 よいところは、はじめてジブリで俳優を使ったアフレコに違和感がなかったとこかな。 ほんとは2点か1点にしたいところを+1。 [映画館(邦画)] 3点(2010-07-19 09:36:35)(良:2票) |
6. 隠し砦の三悪人
《ネタバレ》 この頃の黒澤はほんとうに面白かった。脚本も素晴らしい!一番のツボは上原美佐演ずる雪姫でしょう。決してうまいとはいえないんですが、立ち姿・寝姿・座ってる姿、全てにオーラが出ています。そして射すくめられるような鋭い眼光、なんたる存在感。思わず、姫さまああ!お許しを~!愚かなわたくしめをその鞭で思う存分お打ちくださいとひれ伏したくなる威光・カリスマ性を感じます。最後の姫様化粧も妖艶。真の支配者とはこうでなくてはならない。長澤まさみにはその「支配者オーラ」がないのよねえ。調べたらわずか2年で引退したらしいですね。ああ!もったいない。こんな女優はもうでないかも。まさに幻の女優という名にふさわしいです。作品自体は8点ですが、敬愛の思いをこめて上原美佐さまに1点を献上いたします!今どうなさってるのでしょう?逢いたいような逢いたくないような。 [地上波(邦画)] 9点(2008-09-21 00:09:51) |
7. 崖の上のポニョ
《ネタバレ》 決して子供向きじゃないと思いました。 むしろ、子供好きの大人向き。 あ~!子供ってこんな表情や行動するよね~。かわいい!みたいな。 世界を破滅させるものすごい悪者がいて、ぽにょと宗介の行動で救われるというんなら 爽快なんですが、町を水没させ、世界を破滅させる原因を作ったのは、それこそ恋に狂ったぽにょ自身であり、なんとも複雑怪奇。 子供に理解できるだろうか。 全編手書きというが、そうだろうか。プランクトンなどの描写も手書き? あと背景はクレヨンで描いたような感じになってるが 人物とあまり馴染んでないと思いました。 ただ波の描写はよかった。 ラストも壮快とはいえない。本来は宗介がキスするべきとこなのだが 父親の生還に気をとられて、全くポニョのことを忘れてる。 これは未来への暗示かもしれない。 5才の頃の恋。果たして実るだろうか。 もし宗介が、ポニョが違う恋をしたらどうなってしまうんでしょ・・・。 むしろ続編のほうが気になる。 どんなポニョでも好きといってのけた宗介。 しかしほんとの試練は思春期になってからだろう。 女はほんと思春期で変わる(-_-;) 声優問題はそんなに気にならなかった。所ジョージの棒読みも味を出してるかもしれない。 で、結論としては・・・私はやはりこういうのを宮崎アニメに望んではいないなと 思いました。 あと一度でいい、ラピュタやナウシカのようなものをと願わざるをえません。 個人的にはトトロの成功が宮崎アニメを狂わせた・・と思っています。 [映画館(邦画)] 5点(2008-07-20 10:37:08)(良:2票) |
8. カンフーハッスル
《ネタバレ》 少林サッカーよりいい出来とは思えないが、なかなか楽しめました。 もっとこうしたらよくなりそう・・というところが結構ありました。 例えばあの幼なじみの飴売りの女の子はそんなに機能してない。 うまくからむともっともっと感動できたかも。 琴を武器にする刺客がおもしろかっただけに、 ボスキャラにいくまえにいろんなタイプの刺客をあと2組くらい出して欲しかった。 [DVD(字幕)] 7点(2008-07-09 23:08:40) |
9. 怪獣総進撃
2番さんにだいたい同意なんですが、 バランのファンで、それを観にいったのに、 まるっきり活躍もなにもしなかった。 マンダの造形にもガックリ。 0点(2004-04-20 17:28:32) |
10. 風と共に去りぬ
《ネタバレ》 ぶっちゃけてゆ~と、わがまま娘がやりたい放題にふるまい、最後は捨てられたのに、まだ反省せず開き直る映画。私は腹がたった。どこが名作。どこが泣けるんだろう。 このあとスカーレットはどうなったのか。 たぶん、すんげえ強欲おばはんとして、男を次々と くわえ込み、逞しく恥知らずに生きていったことでしょう。 メインテーマ音楽だけはいい。 1点(2004-02-10 16:10:07) |
11. がんばっていきまっしょい(1998)
《ネタバレ》 なんで血まみれになりながら漕ぐのだろうか。 なんで貧血で苦しんでも、腰を痛めてもそれでも漕ぐのだろうか。がんばって得られるものはそんなに大切なものなのか。ボートの行き着く先はどこなのだろう。 その答えは見終わったらわかる。自分が年をとって失ったもの。 いつの間にか失われていった感性がまざまざと蘇り、涙するだろう。が、「その時には」もはや戻れず、今日も変わらない、変われず、汚れたまま生きていく自分もまた同時に見る。 40代に特にお薦めする。音楽も秀逸。 9点(2004-02-06 04:46:53)(良:1票) |
12. 害虫
映画自体は7点くらい。 しかし、宮崎あおいが信じられないくらいいいので 2点上乗せ。 どこにもいそうで、どこにもいないような少女。 佳作ラブ&ポップも彼女がやっていたら・・・と思ってしまった。 9点(2003-12-19 05:35:41) |
13. 怪獣大戦争
ゴジラがシェーをしたり、造形もイマイチ。 新しく撮ったキングギドラの動きも悪い。 (古いフィルムを使い回してるが、そこで堪能できる昔の操演技術力の素晴らしさ!なぜに特撮技術が落ちてしまった?) しかしながら、そういう難点をものともしない脚本の面白さ。 セリフのカッコ良さ。 そして土屋さんによる統制官のラストの叫び。 個人的には今もってゴジラ映画の最高傑作なのだ。 9点(2003-12-17 02:09:55) |