1. CURE キュア
空気感の創造においてはもはや何も文句のつけようがない。『セブン』的なサイコサスペンスを想像していたが、こちらはより人間の根源に迫っている。「悪意」とは一体なんなのか?「狂気」とは自分とは無縁のものなのか? ラストシークエンスが映画終了後も心をかき乱していく。 9点(2003-11-24 11:56:39)(良:1票) |
2. キル・ビル Vol.1(日本版)
《ネタバレ》 出だしからタラ得意の時系列崩し。観客に謎を解きたがらせる巧みな話術で、さすがと唸らせる。中ボス・ハンナも颯爽と顔見せ。沖縄でソニーへリスペクト贈った後は、四の五の言わせぬ大乱闘。深作はもちろんのこと、三池崇史・石井聰互といった現代作家の影響も大。そして、絶妙なvol2への橋渡し。とってもいびつな映画だが、そんなの確信犯。バイオレンスが苦手じゃない人は、やんややんやと盛り上がろう!ヤッジマイナ!! 8点(2003-11-29 19:49:16) |
3. キャリー(1976)
今やホラー映画の古典とも言える作品故、多数のフォロワーが現れ、ラストの衝撃は薄れてもおかしくないのだが、今観ても絶妙の間に思わずドキッとしてしまう。キャリーが追い込まれていく様も見応えがある。 8点(2003-11-24 11:49:07) |
4. ギャラクシー・クエスト
あまりの評価の高さに期待しすぎたため、ちょっと拍子抜けしてしまったのは否めないが、オリジナルへの愛が感じられて心地よい。そして、それ以上にいくつもの人格を生きる俳優という特殊な人種が抱えるアイデンティティーの問題をシニカルに見つめる中で、人間の本質を浮き彫りにしていくプロットには感心する。 8点(2003-11-24 11:45:43) |
5. 機動警察パトレイバー2 the Movie
前作同様友人に観せてもらった作品。アダルトな雰囲気に叙情感のあるプロットで観賞後、ちょっと目が潤んだ記憶がある。知らず知らず伊藤和典という名前をインプットしていた。 8点(2003-11-24 10:59:15) |
6. 金融腐蝕列島[呪縛]
「ノーパンしゃぶしゃぶ」が話題に出るなど、公開時にはすでに時代錯誤感が漂ってしまっていたのが残念だが、日本全体を覆う不況の根幹をなす深刻な問題を扱いながらも、重すぎないエンターテインメント大作に仕上げた原田監督の手腕は評価されるべきである。賛否両論のあった『突撃せよ!』と含めて、原田監督の今後は気になる。(ひょっとすると演出力においては、エドワード・ズウィックより上なのではと感じてしまう) 8点(2003-11-24 09:55:01) |
7. 記憶の扉
《ネタバレ》 レビュー数は少ないものの本作の魅力については先人の方々が語り尽くしている。ここからもレビュヤーを熱くさせる完成度の高さが伺われる。あえて付け加えると、凡百の監督ならば声高になる要所をきっちりと過剰にならぬよう抑えた演出を心がけている点が素晴らしい。一方で抑制が効きすぎているため、『シックス・センス』よりも大衆性に劣っているとも言える。とはいえ、紛れもない傑作。 8点(2003-11-23 22:32:14) |
8. 恐怖の岬
俺もどちらかといえばオリジナル派。シンプルにぐいぐい押すパワーはこちらの方が上。R・ミッチャムの悪役ぶりもいい。スコセッシ版も好きだが、哲学的な装飾がつきすぎていて、また別物という印象すらある。考えてみれば、オリジナルを凌駕しようと上乗せしていくことこそが本来のリメイクの姿勢だと思う。そういう意味では、とても理想的な両者の関係である。 [映画館(字幕)] 7点(2003-11-24 12:24:05)(良:1票) |
9. キャノンボール
中身なんてまるでないのだが、キャストの豪華さで最後まで突っ走る映画。なんかこういうタイプの映画には細々と批評するのはナンセンスかな。甘いけど7点。 7点(2003-11-24 11:33:59) |
10. 北の国から '92巣立ち 前編・後編<TVM>
純くんがたまちゃんと『南極物語』を観ていたころ、俺は彼女とエロビデオを至って普通に観ていた。俺は汚れてしまったのだろうか? それとも純くんが天然記念物なのか? 7点(2003-11-24 03:59:58) |
11. キル・ビル Vol.2
随所にタランティーノ節がひしめき、なかなか魅力的な展開。エル・ドライバーとの死闘などまさに映画史上に残りうるオトシ方である。しかし……どうにも乗り切れない。ここからは、少々個人的すぎる日本びいきの感想になってしまうが、やはりタランティーノに暴走させるほど影響を与える映画は日本映画以外にはないということではないのだろうか? 昨今、日本では韓国映画を軸とするアジア映画が大ブームを起こしている。しかし、タランティーノにとっては、理屈を忘れるほどの心地よさは香港映画にもマカロニ・ウェスタンにも感じられなかったのではないか? 故深作欣二をはじめとする石井輝男・三池崇史といった監督を擁する日本映画界ほど無国籍なアクションものの魅力を伝えられはしないのだろう。これを機に日本人が今一度自国の映画に目を向けることを望みたい。 6点(2004-05-05 16:29:56) |
12. CUBE
《ネタバレ》 低予算を逆手にとった設定。独特の映像感覚。人間の本性を丸裸にしていくプロット。緊張感が持続し、最後にはどっと疲れてしまった。これほど完璧に近く仕上がっている作品の唯一の不満は、生存者の設定。人間の愚かさ・醜さがテーマであることはわかった上であえて言いたい。いつまでも知的障害者=無垢という視点でいいのだろうか? 彼らは「白痴」ではない。真っ白ではないのだ。図らずも監督の差別意識までもが露呈してしまった。 6点(2003-11-24 12:06:08) |
13. キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
《ネタバレ》 主人公を美化して描いているところが鼻につき、あまり好きにはなれない。T・ハンクス演じるFBI捜査官も今ひとつ影が薄い。しかし、それなりに飽きずに楽しめるのは確か。この映画での最大の発見はやはりディカプリオは只者ではなかったということ。出てきただけで年齢・心理状況を的確に伝える表情には舌を巻いた。ところで、この作品のポスターの写真は全くの別人だということに気づきましたか? 6点(2003-11-24 11:17:17) |
14. 機動警察パトレイバー
アニメがあまり得意ではない俺に友人が無理矢理見せてくれた一本。事前に簡単な人物紹介をしてもらっていたおかげもあってすんなり世界に入れたことを思い出す・・・が、正直あまり内容は記憶に残っていない。とはいえ、観終えてすぐに続編への興味が沸いたぐらいなのだから、採点はこれぐらいで。 6点(2003-11-24 10:56:36) |
15. ギフト(2000)
《ネタバレ》 サム・ライミにしては落ち着いた映像であることへの驚きと、K・ブランシェットのたたずまいだけで全てを表す演技の素晴らしさへの感嘆しか印象に残っていない。そのため、噂の「予想通りの意外なオチ」も全く思い出せない。犯人って誰だったんだっけ? 5点(2003-11-24 11:05:46) |
16. キリング・ゾーイ
う~ん・・・タランティーノ的世界観を構築しようとしたのだろうが、無駄に映像を懲りすぎているため、緊迫感も薄れ、何も伝わってこないんだよなぁ。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』降板劇以降E・ストルツに肩入れしてしまっている身としては期待していた作品だったんだが・・・。 4点(2003-11-24 12:43:58) |
17. キャノンボール2
う~ん・・・サミー・デイビスJrが出てたシーンくらいしか思い出せないのはなぜだ? まぁ、またテレビ東京で放送した時に観ればいいか。 4点(2003-11-24 11:37:32) |
18. キャデラック・マン
ロビンとティムの丁々発止のやりとりを楽しめるかどうかで評価が大きく変わる。といっても、楽しめたとしても6点くらいしかあげられないプロットではあるのだが。 4点(2003-11-24 11:30:16) |
19. 君がいた夏
J・フォスターの印象を鮮烈にやきつけるための演出だとは思うが、M・ハーモンとH・ライミスのダメ男っぷりにはちょっとさめてしまう。若き日の思い出を胸に抱いた彼らだからこそ、おとぼけ感をもたせつつ、もっと芯のある部分を表現してほしかった。 4点(2003-11-24 11:10:17) |
20. CUTIE HONEY キューティーハニー
《ネタバレ》 篠井英介の感情を殺した演技に、『バットマン』シリーズを凌ぐ四天王達の怪演。特に小日向しえのサディスティックぶりは圧巻。サトエリハニーも時にかわいく、時にかっこよく、予想以上の健闘ぶり。しかしだ……このノリについていくには少々歳をとりすぎてしまったのかもしれない。アクションヒロインものと青春ものの融合のさせ方がかなり中途半端でだれてしまう。笑いを誘うはずのシーンも暴走しすぎでついていけない、というよりもついていく気が一切起きない。そして、クライマックスシーンが心理劇というのはどうだろう? 『エヴァンゲリオン』じゃあるまいし。ここで弾けてくれないと全くもってスッキリできないのだが。低予算の中でいかに魅せていくか、ビジュアル面はしっかり考えられている作品だけに、庵野監督には根本となるプロットの構築にもっと力を注いでほしい。 3点(2004-06-01 21:36:30)(良:1票) |