1. グレート・ディベーター 栄光の教室
30年代アメリカを描いた作品なのに、そこに出てくる夫婦関係が現代の日本にそのまま当てはまることに絶望した。80年前のアメリカと変わらない男尊女卑国、日本… 映画に関しては、アメリカはこういう「マイノリティのための」作品があって良いなーと。社会にマイノリティの視点があるのは大事。往々にしてそういった作品は綺麗事・ご都合主義に描かれることが多いが、こういった黒人が成功を掴む話や一人親の子供が成長する話など、マイノリティが主人公になる作品があるのは良い。 日本にはその視点がなく、社会として障害者や女性といったマイノリティの存在が忘れられているので(一部の聡明な日本人男性以外、マイノリティへの気遣いができない、そしてそういった男性中心の社会故)アメリカの真似をするならこういうところも真似ろよ…と自国を憂った作品。 日本にも、こういった問題について考えることができる男性が増えないものか。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-03 15:19:31) |
2. 偶然にも最悪な少年
流れる音楽が心地よい。 どこか心に傷を負ったものたちが傷を舐め合いながら、生きていく様を描いた青春ロードムービー。 スタイリッシュな映像と、音楽で楽しませてもらった。いつか必要ではなくなる時がくるのだが、10代のうちはバイブルになる(かもしれない)、そんな感じの映画。 [DVD(邦画)] 5点(2011-01-27 18:00:41) |
3. グエムル/漢江の怪物
家族を必死に守ろうとする父親の姿に感動させられた。 廃棄物のせいで生まれたという怪物も、恐怖の象徴としては合格点。 合衆国に屈する韓国政府、怪物退治のためなら人の命までも犠牲にするという政府の姿勢・・・ 押しつけがましくなく、社会的なメッセージも込められた作品だと感じた。 エンターテイメント作品として観て、少し考えさせられる・・・そんな作品ではないだろうか。 [DVD(字幕)] 6点(2011-01-27 17:53:59) |
4. グラン・トリノ
イーストウッドに、人の生き様を見せる映画を撮らせたら右に出るものはいないと思う。 この、ミリオンダラーベイビーを見た際に感じた思いが、この作品で確信となった。 イーストウッドは、どうすれば観客の胸を打つかという見せ方を知り尽くしている。 言葉にしなくても突き刺さる凄惨な事実。 ラストシーンの、言葉では表せない格好良さ。 言葉での説明が無くても"見せ方"が上手ければ、そんなことは問題ではない。 そういうことを改めて深く思い知らされた。 見せ方を知り尽くしているのは、勿論今までの経験に基づいたものだと思う。映画人として、人間としての70年以上の積み重ねが、今のイーストウッドを作っているのだから。 映画界の生きる巨匠。 願わくば、これからもずっと、彼の作った作品を見たいと思う。 [映画館(字幕)] 8点(2011-01-27 16:23:57)(良:1票) |
5. クロスファイア(2000)
宮部みゆきの同名小説を、ガメラの監督でもある金子監督が映画化した作品。 私は小説の方は読んでいないが、映画の方はイマイチだった。 サイコキネシスを使って、法で裁けない犯罪者に制裁を加える…という宮部みゆきの小説のアイデアは面白いが、この作品は、小説を上手く映画化できてはいなかったと思う。 酔いそうなカメラ割り、役者の演技があまり上手ではない、台詞で説明させる場面が多いなど… 挙げていくとキリがないが、もう少し別のアプローチの仕方もあったのではないかと残念である。 説明台詞が多い割りに、ラストよくわからないままで終わるのも如何なものか。 [DVD(邦画)] 4点(2011-01-27 15:39:19) |