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せんべいさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 115
性別 男性
自己紹介  2014年12月に投稿を始めてから8年が過ぎました。

 「映画評論家になれるのでは?!」と思える素晴らしい言葉を綴られる先輩レビュアーさん達に憧れつつも、私には、あのような文章を書けそうもありません。私の場合、少年時代に気に入り、DVDなどで観直しても好きであり続けている映画を中心に、まだピュアだった(?)少年時代の気持ちや、当時の状況を思い出しながら書きたいと思います。大人になってから観た映画も少しずつ追加しています。

 レビューの文面は長くなりがちですが…最後まで私の拙文を読んで下さる皆様に感謝申し上げます。

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1.  クォ・ヴァディス(1951) 《ネタバレ》 
 2020年7月以降、当作品の投稿が続いたため、かつて観たことのある私も、デイスクをレンタルして再鑑賞の上、投稿しました。   当作品の鑑賞は、今回で3回目です。   1回目は高校生のとき、TVの深夜放送(吹替え版)でした。スパルタカス(1960年)も同時期に深夜放送し、両作品に出演していた俳優・ピーター・ユスティノフさんの吹替えも同じ人(後で確認しましたが、田中明夫さん)でした。当時はビデオレコーダーが無くタイムリーに観ましたが、スパルタカスと同様、最後まで引き込まれました。  題材は【皇帝ネロによるキリスト教徒迫害】でしたが、印象深かったのは、前述のピーター・ユスティノフさんが演じるネロの人物像でした。「僕ってすごいでしょ!天才だよね!」といった【幼児さんにありがちな“万能感”を抱いたままの未成熟な人物】のように描かれており…自分の考えた新たな街づくりを実現させるために市街を焼き払い、竪琴で自画自賛の歌をうたいながら、燃える街並みを、宮殿から高みの見物をする…その姿にゾッとしました。このような言わば【大人になり損ねたガキ】になった【経緯】は描かれていなかったものの「どうしてこんなガキを皇帝にしておくのか!」と高校生なりに憤ったものです(当時の私は授業で日本史を選択。世界史を選択した方々なら【経緯】は常識?)。   2回目は、社会人になり、レンタルビデオで鑑賞。このときは【ローマ市街の大火/ペテロの逆さ十字架/ガルバ将軍の軍団の行進】の場面のBGMに、後年の【ベン・ハー:1959年/キング・オブ・キングス:1961年】と似たメロディーが使われていると気付きました。私は当時『音楽担当のミクロス・ローザは、この作品からMGMの歴史劇大作に携わるようになり…その際、物語が展開した時代や現地の音楽を、調査・研究して作曲に臨んだ』と知っていたため「これが、ローザの歴史劇キャリアの原点だったんだ」と実感できました。    そして3回目は【今回】なわけですが…もともと2回目の鑑賞時から念頭にあり、今回、一層、強くなった思いがあります。それは「皇帝ネロの人物像にしろ、街を焼き払ったか否かにしろ、後世の研究では見解が違ってきており、当作品は“一解釈”にすぎないものの…いずれにせよ、キリスト教徒の【迫害】、というより【虐殺】を扱った物語であることに変わりがない。当作品が公開された1951年は、第2次世界大戦が終わってまだ6年足らず。原作の小説が書かれたのは19世紀末で、世界大戦が念頭にあろうはずはないが、当時の観客さん達は【キリスト教徒の虐殺】を【ナチスによるユダヤ人の虐殺】と少なからず重ね合わせながら観たのではないだろうか…」ということです。  当然、当時の観客さん達は【虐殺シーン】に“リアルな映像によるカタルシス”を望んだわけではないでしょう。特に【円形闘技場で、互いに身を寄せ合いながら祈るように歌い、その後、次々と命を奪われていく場面】では「強制収容所の人達も、きっと、このように祈りながら亡くなっていったに違いない…でも、このような悲しく恐ろしい時代は、きっと終わる…」と、客席で祈りながら観ていたのでは…と思わずにはいられません。【虐殺】の映像表現が“控えめ”というか【節度】のあるものになっているのは【当時の映画界の表現規制/技術的な限界】だけが理由では無いのでは…と思われます。   このように映像表現に【節度】があるため、若い世代の人達にお勧めするには不安があります。「もっと血みどろの迫害シーンを期待したのに…/猛獣に食い殺されるシーンにガッカリ。もっとリアルに首根っこを…」といった感想が並びそうで、私にはそのほうが、この映画以上に恐ろしい気がします。たとえ【映像しての迫力】という意味合いだとしても…。もしご覧になるなら、最低限【公開当時の時代背景】を念頭に…。もっとも、ディスクの特典映像では、私が推察したことへの直接的な言及は無く、他に色々な背景・状況があったようですけど…。また、当サイトのレビュアーさん達なら、上記のような感想は、お持ちにならないとは思いますが…  現在のアメリカ映画界はリメイク流行りですが、【迫力ある映像】が安易に【過激な残酷描写】に陥らないよう、もしリメイクする場合は慎重に…。   さて、採点ですが…【虐殺】を扱っているので、好きな作品には位置づけられませんが、熱演した役者さん達や、作り手の皆さんの労苦を察すると低得点にも…ということで、当サイトの採点基準である「出来としては良い」に則り、8点を献上します。  そして最後に…【〇〇教徒/〇〇人】といった括りに留まらず、現在の国際的な世相が【排他的】になってきている今日、【虐殺】で命を奪われる人達が現れないように…と願ってやみません。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2020-09-05 13:11:33)(良:1票)
2.  くるみ割り人形(2014) 《ネタバレ》 
 ↓の【movie海馬さん】のレビューを拝読し、レンタル店でDVDの【1979年:HDリマスター版】及び【21014年版】の両方を取り寄せて鑑賞。  実は、2014年当時、仕事に忙殺されていたからなのか?このリニューアル版のことは全く知りませんでした。これを機会に観ることができ、良かったです。このレビューでは【1979年版】で書ききれなかったことも含めてお伝えします。映画での【用語】も、【1979年版】のものを使いますが、悪しからず…。   まず【1979年版】を鑑賞し、感激した上での【21014年版】だったわけですが…リニューアルにあたっての【変更点】を、以下のように予想してから鑑賞に臨みました。  「声の出演は仕方ないとして、おそらくBGMも総入れ替えだろうな…。70年代のポップス調を加味した音楽は、当時は最先端でも、映像に比べ、観客からは急激に古びた印象を与えてしまうだろうから…」  「森下洋子さんによる【バレエのシーン】や、昭和の芸能界を彩った有名人の方々の“声の応援出演”による【名士達のシーン】は、カットだろうな…。現在の子供やその親御さん達が観ても『あの森下洋子さんが出演してくれたんだ!くるみ割り人形と言えばバレエとは切り離せないものね』『あの大橋巨泉さんが!この声はひょっとして坂上二郎さん?!…そうそうたるメンバーが声をあてているな~。しかも、ぞれぞれの話術と人形の動きがよく合ってるじゃないか!』といった感激や面白さは、沸いてこないだろうから…」  「お菓子や果物の妖精達が、チャイコフスキーの音楽に見事にシンクロして踊る【マルチパン城へ向かう道のりのシーン】は、約6分間もある力のこもった場面だったけど、途中に出てくる【ハロー・キティ】のデザインが、現在とは違うから、ここもカットかな…少しは残してほしいけど…」   実際に観て、あまりにも予想通りでちょっとビックリ。率直な感想は、サンリオ創始者・辻信太郎氏の「これだけの力作を忘れさせてなるものか!何としても若い世代に伝えたい」とでもいうような【執念】を感じたことです。増田セバスチャン監督は「現在のお客さん達に観てもらうには、どこを削り、どこを補正するか」という観点で、辻信太郎氏の期待に十分、応えたのでは…と思います。  また、クララを始めとするキャラクター達の【声の出演】は、思ったほどには【1979年版】のイメージを損なっていないように私は感じ、とりあえず一安心。まあ、広末涼子さんの【マウゼリンクス夫人】は、この際“脇”に置いておくとして、配役について個人的な思いを加えると…【ドロッセルマイヤーおじさん】の顔立ちは【1979年版】の【西村晃】さん、【フランツ】の特に目元や口元が引き締まったときの顔つきは、同年版の【志垣太郎】さんそのもののようだと、あらためて実感しております。【市村正親さん/松坂桃季さん】には申し訳ないですけど…。  なお、【マルチパン城へ向かう道のりのシーン】の前振りでもある【森下洋子さんと清水哲太郎さんのバレエシーン】はどのように補うのだろうと思ったら、代わりに【一対の雌雄の蝶々から始まって様々な生き物に“愛”がつながっていく】というものでした。映像の雰囲気は、NHK【みんなのうた】に流れそうな印象を受けましたが、まあ、こんなもんなんでしょうかね…。その後【マルチパン城へ向かう道のりのシーン】が、幾分かですが流れたことに安堵しました。  ところで、これは観終わってからですが…DVD特典の宣伝映像では「極彩色ミュージカルファンタジー」と銘打っていましたけど、これってミュージカルでしょうか?【ミュージカル】の厳密な定義は知りませんが、少なくとも【歌】が少なすぎなような…きゃりーぱみゅぱみゅさんの歌は、あくまで【エンディングソング】なので、別扱いでしょう。もっとも、“商業的な都合”で、このように宣伝せざるを得なかったのかもしれませんが…。   さて、採点ですが…上述の通り、辻信太郎氏の【執念】と、その期待に応えた増田セバスチャン監督を始めとするスタッフの皆さんへの敬意を表する一方、あくまで【1979年版】があってこその作品という意味で9点とさせていただきます。ただし限りなく10点に近い9点ですので、監督さん・スタッフの皆さん、ご容赦ください…。  この【2014年版】を観て、少しでも【1979年版】を観て下さる方々がいらっしゃれば幸いです。因みに、私が観た【1979年版】のHDリマスター版の画質は、十分、鮮明でした。【2014年版】は「極彩色」と銘打っていたこともあり、色彩の“彩度”を強調加工していましたが、見比べさえしなけば、【1979年版】も、十分、色鮮やかだと思います。
[DVD(邦画)] 9点(2020-06-13 00:10:16)
3.  くるみ割り人形(1979) 《ネタバレ》 
 ↓の【movie海馬さん】のレビューを拝読し、レンタル店でDVDの【1979年:HDリマスター版】及び【21014年版】の両方を取り寄せて鑑賞しました。   まず前置きから。私にとって公開当時は、観たくても観られなかった作品です。  その前年、サンリオ製作の【親子ねずみの不思議な旅/チリンの鈴:1978年‐同時上映】は映画館で観ました。特に【チリンの鈴】は「ディズニーとは違う、日本だからこそ創れた作品だ」と子供心にも誇らしく思ったものです。しかし当時、私は小学校高学年。低学年の妹も一緒の家族での鑑賞でしたが、クラスで素晴らしさを伝えても「サンリオって小さい女の子向けでしょ。しかもアニメ映画なんて観に行って恥ずかくない?」とからかわれただけでした。  一方、当作品は、人形アニメ作品。当時から子供心に【人形アニメが、どれほど手間がかかるか。セルアニメと違い大量人員による分業には限界があり、コマ撮りは極めてパーソナルな作業になる:注…大人になってからの言葉に変換しています】と知っていました。「きっとサンリオは素晴らしい作品に仕上げたに違いない」…しかしCMの映像には【主役の二人を乗せて飛んでいく馬車を“キキとララ”が見送る場面】が映っていました。私は「映画館へ観に行ったら“あのお兄さん、おかしいんじゃない?”と、自分より年下の女の子やそのお母さんに、白い眼で見られるかも…」と腰が引け、観るのを諦めました。  その後、TV放送されたようですが、機会を逸してしまい…さらに歳月が流れて我が子とサンリオ・ピューロランドへ行ったときには、園内の劇場ロビーに、クララ達の人形が飾ってあり「サンリオにとって、今でも大切にしている作品なんだ。それなのに、未だに観ていないなんて…」と後ろめたさが、ずっと残っていたのです。   こうして41年の歳月を経ての初鑑賞でしたが、感動しました。可愛らしい人形達が、見事に創り込まれたセットの中で、美しい光の演出と凝ったカメラワークで動く!動く!…と、ワンカットワンカットから目が離せませんでした。  特に闇を基調とした【時計の中/ネズミたちの根城/森】といった場面は、当時のフィルムの感度を考慮すると【挑戦的】だったのでは…と推察しています。現在の人形アニメはデジタル技術により、撮影のたびに一コマ単位で再生し直し、動きを確認・補正(撮り直し)しながら作業を進めることできます。しかし、この時代はフィルムの一発撮り。現像しなければ、仕上がりはわからない。テスト撮影をして臨んだでしょうが「背景はうまく感光したけど、クララが黒ずんだ/くるみ割り人形の赤い色が上手く発色していない」といったことで撮り直しに…といったこともあったかもしれません(的外れならスイマセン…)。  一方、ジプシー占いのおばさんは、文楽人形をアレンジしたものでしょうか?…コマ撮りとは異なるゆったりした動きが、異様な存在感を醸し出して迫力があると感じました。   また【マリー姫の呪いを解くために国中から集められた名士達が、アピールするシーン】も印象深かったです。当時の芸能界を彩った有名人の方々が【声の応援出演】として声をあてておられます。しかも、姫の父親である皇帝に「名士と言われる人達も、結局は独りよがりの者ばかり…」と言わしめるためだけに7分間も費やして…。場面の位置づけは【お遊び的】なものですが、録音した出演者達の言いまわしに合わせたアニメートは大変だったと思います。しかもこの場面の人形達に、私はとても親しみが沸きました。それもそのはず。観終わった後、DVDの解説で、監督の中村武雄さんやアニメーターの真賀里文子さんは、私が小学校の低学年時代に、学校や公民館で上映された短編作品【花ともぐら:1970年/てんまのとらやん:1971年】に携わった方々だと知りました。地道に人形アニメをつくり、私達を楽しませて下さったお二人を始めとする数多くの方々に感謝しないではいられませんでした。    さらに、クララが、今どきの「自ら運命を切り開く戦うヒロイン」でなかったのも新鮮でした。傑出した力は無くても、懸命にくるみ割り人形を思いやり、守り抜こうとする…こうした“内なる強さ”を秘めたヒロインだって、私はまだ現在でも“あり”だと思います。   さて、採点ですが…当時の人形アニメの技術の粋を結集した力作でしょうし【夢のようで夢ではないような…】というこの物語のシチュエーションにも人形アニメはピッタリで、現在でも色あせたものではないと思います。スタッフの皆さんへの敬意を込め10点を献上します。  おそらく「CGでやれば簡単じゃん」という方々もおられるでしょうが…是非、【手作り】の情熱を感じていただける方々にご覧いただきたいです。
[DVD(邦画)] 10点(2020-06-07 17:36:21)
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