1. 刑事コロンボ/別れのワイン<TVM>
コロンボシリーズは、子供の頃放送が楽しみで欠かさず観ていました。毎回、犯人を応援していたのは言うまでもありません。この作品は犯人がワインを海に投げ捨てるシーンが強烈に印象に残っていました。30年振り位に観ました。何時もの、芒洋とした姿で覆い隠した、深い洞察力と権威に臆することの無い強靭な意志で犯人に食らい付いてゆくコロンボとは趣きが異なっています。人生でワインしか愛せなく、愛するものを守るため凶行に走ってしまったエイドリアンを見つめる眼差しに思いやりと敬意、悲しみを感じました。エイドリアンの完全犯罪の破綻がワインであるのも自縄自縛とはいえ悲しいです。コロンボの「自供してくれますね」「なによりも嬉しいお褒めの言葉です」には酔いしれました。上質なワインのように味わい深く、心地良い余韻が残る素晴らしい作品に乾杯。 9点(2004-12-09 17:02:51)(良:3票) |
2. 刑事コロンボ/魔術師の幻想<TVM>
犯人を心底応援し、観念に心底悲しみ、警部に心底毒づいたことをはじめ、小学生時分の記憶が最も多く残っている作品です。年数を経て、警部に対する考えは変わりました。しかしジャック・キャシディがシリーズ中最上の犯人役である考えは変わらないものでした。 [DVD(字幕)] 8点(2009-06-23 04:31:01) |
3. 刑事コロンボ/第三の終章<TVM>
犯人の悪巧みの見事さはシリーズでも屈指です。故に、完全犯罪成功への最後の一歩を踏ませない警部の敏腕さをとりわけ感じる作品です。お見事としか言いようがないです。また、チリ代金にたまげるレストランでの一連の様子に、その有能さを出世の為に使う気は毛頭ない人柄が伺えます。子供の頃は大嫌いだった警部、今は大好きです。 [DVD(字幕)] 8点(2009-06-07 03:16:32) |
4. 刑事コロンボ/ビデオテープの証言<TVM>
テープを使ったトリックはテープが致命傷となる事は想像がつき、警部と共に私も両画面に目を凝らしましたがわかりません。観終わって犯行後の部分を再度確認すると確かにソレを持って出かけています。妻が椅子の上に見えた物の件と併せて理詰めな警部の思考に今更ながら感心させられます。今作のお目当て、私の敬愛するジーナ・ローランズは、やはり気品が漂っており圧巻のラストシーンに流石と満足しました。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-11 02:26:06) |
5. 刑事コロンボ/殺しの序曲<TVM>
《ネタバレ》 今作で「頭が良い事」について考えさせられました。IQだけで頭の良さのみならず人間の優劣も測り常に他人を見下す犯人が、刑事になった経緯を語る警部との最後の対決で、我を忘れて口走ってしまった事に、一瞬「こんな事が起こり得るのか」とあっけにとられましたが、頭の良さの質の違いがもたらした結末なのだと納得しました。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-10 02:26:16) |
6. 拳精
《ネタバレ》 ♪ヤ~ヤヤヤヤヤヤン ヤンヤンヤンヤンヤン ヤーヤヤヤヤヤン ヤヤヤヤンヤンヤン China girl China girl ???・・・・・♪の歌声と気色悪い5人(?)組が記憶に残っている、少林寺木人拳に次いで好きなジャッキー出演作です。荒唐無稽なストーリーは楽しいものでした。ただ、最後の戦いは不満でした。ここぞのアシストならともかくずっと受けっぱなしで実質6対1状態で倒しているのですから。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-06 04:30:55) |
7. 刑事コロンボ/構想の死角<TVM>
ただただ、ジャック・キャシディを堪能する作品です。自信に裏打ちされたエレガントな立居振舞と語り口、冷酷非情な凶悪さを併せ持っている事を示す彼の眼に俳優の凄みを感じ、惹かれて止みません。軍門に下る姿も彼らしいので、その決め手が極めて弱い点が何とも惜しいです。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-09 01:24:03)(良:1票) |
8. 刑事コロンボ/指輪の爪あと<TVM>
ラストシーンが記憶に残っている作品です。警部の理詰めな推理とこれでもかという程の反則ワザでもって自称切れ者の犯人からギブアップ宣言をさせるシリーズの魅力を堪能出来ます。加えてレイ・ミランドの存在感が渋い彩りを添えている良質な作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-03 01:16:27) |
9. 刑事コロンボ/秒読みの殺人<TVM>
《ネタバレ》 生甲斐であるかのように何時も何かと闘っている犯人。その闘いが勝ち目のないものであるところがやるせなく、ファイティングポーズを解かない姿が哀しい、シリーズ中でも印象深いキャラクターです。彼女が銃を早々に処分しなかったのは不自然で残念です。 [DVD(字幕)] 7点(2009-07-30 00:48:39) |
10. 刑事コロンボ/死者の身代金<TVM>
《ネタバレ》 本作の犯人の極悪さ、知的さ、ふてぶてしさは、シリーズの女性の犯人の中で飛びぬけており大いに満足しました。際どい反則ワザを駆使してボロを出させ、彼女の気質を指摘していた警部。言うまでも無い事を長々と語ったのは、飛行機で散々いたぶられた意趣返しだったのでしょうか。娘を始末しなかった事に-2点、取引成立でオチが分かってしまった事に-1点です。 [DVD(字幕)] 7点(2009-07-06 04:30:13) |
11. 刑事コロンボ/二枚のドガの絵<TVM>
《ネタバレ》 シリーズの数多くの魅力の中で、意表を衝く決め手の部分において特筆すべき作品です。ラストの警部の手袋姿。小学生の時地団駄を踏んで悔しがり、今に至るまで何をやっても詰めが甘い私は、詰めのきっちりなされた仕事振りに敬意を表します。 [DVD(字幕)] 7点(2009-06-28 18:48:44) |
12. 刑事コロンボ/偶像のレクイエム<TVM>
《ネタバレ》 最後に彼女の真意が現れるに至るストーリーはよく練られており、見応えがありました。今回の警部は「罪を憎んで人を憎まず」の思いを強くされたのではないでしょうか。 [DVD(字幕)] 7点(2009-06-15 01:44:41) |
13. 刑事コロンボ/祝砲の挽歌<TVM>
校長を全面降伏に追い込んだ、警部の決め手の理詰めの鮮やかさは、シリーズでも屈指で感服させられます。校長の「私は悔いてはいない、あれは必要だった、何度でもやる。」という敗北宣言。一見信念に溢れる人物のようですが、生徒に罪を被せようとした行為は、作戦成功の為には小さな犠牲はつきものだという幹部軍人の考えが垣間見えて不愉快で、恥を知れと言いたいです。警部が生徒に接する様子を見ていますと、校長には欠落している温かみがあり、規律だけでは人は育たないように感じました。 [DVD(字幕)] 7点(2005-04-01 20:36:56) |
14. ゲッタウェイ(1972)
妻のとった行為に、怒りからか、嫉妬からかこだわりを捨てられない器の小さいマッコイですが、逃げる、生き延びるという本能の部分の凄みは、マックィーンの身のこなしの鮮やかさと相まって魅了されます。子供や孫を儲けて穏やかに過ごす事はなく、その時、が来るまで、ゴミとともに転がり落ちたように何としてでも逃げ続けるのでしょう。報いであっても二人一緒なら幸せなのでしょう。余韻の残るラストでした。 7点(2005-03-19 12:57:22) |
15. 刑事コロンボ/権力の墓穴<TVM>
どうして友人を助けるのか理解出来なかったのですが、助けたのではなく利用したしたたかさには感心しました。しかし、コロンボのしたたかさの方が桁違いに上で、警部、ちょっとやり方が汚いじゃないですか!と申し上げたいです。真面目一点張りの考え方では仕事の成果が出ない場合もある事を感じた作品です。 7点(2005-03-18 09:04:09) |
16. 警部
ベルモンド、今作のアクションは彼にしては控え目。こんな警部何処にも居てませんと言えるムチャクチャぶり。フィリップ・サルドの哀愁漂うスコア(+1点)に似合わぬ、男気を感じない起承転結が物足りないところですが、カラリとした中にも色気漂うベルモンドの笑顔には惹き込まれました。 [DVD(字幕)] 6点(2021-08-24 14:15:40) |
17. 刑事コロンボ/策謀の結末<TVM>
笑う時の口元がダスティン・ホフマン似の犯人。内面のゲスさを言葉遊びで飾り立てる確信犯の本性が警部によって明らかにされていくところは見応えがありました。決め手が弱い事、ドン臭い税関が何時になくスケールの大きい事件を盛り下げてしまいました。 [DVD(字幕)] 6点(2009-07-30 17:41:35) |
18. 刑事コロンボ/さらば提督<TVM>
《ネタバレ》 犯行の模様、同僚とのやりとり、真犯人の存在とその動機、解決後のエンディング。毛色の変わった作品で、本サイトにて事情を知り大いに納得しました。真犯人判明の決め手がお粗末に過ぎ、期待が大きかった分ガックリ度が激しかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2009-07-03 03:40:41) |
19. 刑事コロンボ/ロンドンの傘<TVM>
傘、シェイクスピア、執事、蝋人形館等、ご当地色を生かした事件は楽しめました。無理やりにも程がある「賭け」はこれがアメリカ流だと言いたかったのでしょうか。奥さんの百面相が凄いインパクトでした。 [DVD(字幕)] 6点(2009-06-15 01:22:06) |
20. 刑事コロンボ/意識の下の映像<TVM>
「本当にそんな効果があるのか」というサブリミナル効果への驚き。「何て狡いやり方だ」と地団駄を踏んだ(当時はどの作品でも犯人を応援していました)警部の罠。子供時分の記憶が残っている作品です。犯人対警部の攻防は見応えがあり、警部の禁じ手も今は支持出来ます。それだけに、あの場所から物証が出てきた事が残念です。この犯人が何時までもそれを残しておく筈がないと私も考えるからです。 [DVD(字幕)] 6点(2009-06-07 02:21:18) |