21. 刑事コロンボ/断たれた音<TVM>
《ネタバレ》 コロンボ自身が知らなかったように、犯人がこのゴミ処理装置の操作を知らなかったとすれば、近くに操作盤があったとしても、それをいじることはしないでしょう。クスリの件もしかり。ネタが、ワタシ子供の頃好きだった、推理クイズの域を出ていないような気がします。が、しかし。難聴のチェスの名人っていう犯人の設定。冷静でいようと努めるんだけど、感情の高まりを抑えられない。R・ハーヴェイの演技。共感得られないだろうと思いつつ、ワタシ、「マルサの女」の権堂、つまり山崎努を思い出しながら見てました(なんだ、それ)。コロンボの顔が魅力的なシーンが多かったとも思います。ワタシは、好きなエピソードです。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2020-07-19 15:54:16) |
22. 刑事コロンボ/偶像のレクイエム<TVM>
《ネタバレ》 実はもう一つ〇〇があったというところがミソの本作ではあります。しかし、本作の犯人はどう見ても連続殺人を犯すような狂気や、あるいは知性を感じさせません。品のいいおばさんなんだ。殺しの手口も割とおおらか。凝った設定ばかりが先走っているような一作でした。【追記】なおワタシは、品のいいおばさんによる連続殺人のうまいミステリーがあったら、観てみたいとも思っています。…あれ、もしかして本作はそういうのを狙ってたの?うーん。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2020-07-05 16:41:19) |
23. 刑事コロンボ/黒のエチュード<TVM>
《ネタバレ》 まあ、胸の花が証拠になるんでしょうけど、あの場に奥さんが居合わせて(仕組んだものなのでしょう)、その点だけは夫のためにも嘘がつけなかったというところがポイントなのでしょう。それでも、奥さんをなびかせようとする犯人の狂気。警察のスタッフに向けての謎の「チャオ」。終幕は結構良かったと思っています。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2020-06-11 17:45:24) |
24. 刑事コロンボ/もう一つの鍵<TVM>
《ネタバレ》 稚拙な殺人者といえば、古畑任三郎シリーズの、田中美沙子さんが犯人をやったエピソードを思い出します。「哀しき完全犯罪」。彼の作では被害者である夫の本当の優しさを犯人確定後に観客は知る、という切なく趣深いお話でしたが、しかし。本作の犯人は、ただ単に稚拙、場当たり的。コロンボとの絡みも、ほぼ警官であるコロンボを遠ざけ、嫌悪するのみ。しょうもない人が、考え浅く、取り返しのつかないことをしただけの話でした。つまらん。 [CS・衛星(吹替)] 2点(2020-05-25 05:16:57) |
25. 刑事コロンボ/指輪の爪あと<TVM>
《ネタバレ》 プリマーとの初対面の時、「私は運命論者。なんでも信じてしまう」などと言いつつ、ラストシーンでは「私は、運なんて信じない」などとシレッと言ってます。ああ、やっぱり、コロンボはとんでもなく性格が悪いなあ。罠にかかって自白した犯人に、追い討ちかけなくてもいいのに。【追記】アングロファイルさん、ありがとうございました。なるほど、性格が悪すぎると思ったのは、翻訳のせいでしたか。意地悪なのは、岸田恵子さんなのですね。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2020-05-10 10:02:28) |
26. 刑事コロンボ/死者の身代金<TVM>
《ネタバレ》 以前、シリーズの他の作品のレビューで、コロンボは発達障害ではないかと書きました。本作では、強迫神経症と犯人に言われてましたが。やはり初期作品である本作をみて、本シリーズはコロンボのある種の病状の物語とも読めるのでは、という考えを新たにしました。どうやら、本人にも病識はあるようですし。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2020-04-19 06:54:45) |
27. 刑事コロンボ/逆転の構図<TVM>
《ネタバレ》 プロカメラマンの行いが愚かすぎてつらい。ダシュラーがバカだとは思っていなかったけど、プロカメラマンのことは大分早い段階から、そうだと踏んでいたんじゃないでしょうか。新聞紙のことから、わざわざ暖炉に捨てた写真のことからなにもかも。奥さんのいまわの際の写真を見て、露出とかフレーミングとかいう人間、オカシイですよね。「人のズボンにかじりついたら離れない小うるさくて生意気なスピッツ」発言も、やましい気持ちのない人からは決して出ない発言なんですよ。ラストシーンのコロンボは、バカがやっぱりこのカメラに手を伸ばしちゃったよって、うんざりしているようにも見える。シスターのシーンは好きなので5点です。 [地上波(吹替)] 5点(2019-07-15 21:07:47) |
28. 刑事コロンボ/歌声の消えた海<TVM>
《ネタバレ》 ああ、これはいいですね。シリーズ中、そのトレードマークとはいえ、どんなときでもコートを着ているコロンボが少しうっとうしかったのですね。スーツや私服のコロンボは、刑事としての腕で勝負している感じがします。階段を駆け下りるときなど、動きももっさりしてなくて、軽快でした。ウィリアム・ドリスキル氏が脚本したコロンボがワタシは好きです。 [地上波(吹替)] 9点(2019-07-05 09:53:18) |
29. 刑事コロンボ/祝砲の挽歌<TVM>
《ネタバレ》 つくづくコロンボは犯人次第だと思いますが、今回の犯人は最低じゃないですか。校長が学生に罪をなすりつけるってありえんでしょ。被害者ヘインズの男女共学にする構想だって、むべなるかなでしょ。ケインズ、経営者なんだし。自分の王国を荒らされなくなくって、殺しをやってしまう。すべてが露見してからも、失った権威にすがりつくように、大義を口にし、学生たちに指示をする。オラ、こんな犯人イヤだよ。冒頭の砲弾に細工をするシーンのみ、息詰まる感じでよかったです。 [地上波(吹替)] 3点(2019-06-30 05:38:38)(良:1票) |
30. 刑事コロンボ/溶ける糸<TVM>
《ネタバレ》 外科医が出てきて「溶ける糸」とくれば、縫合糸を使った殺人と察しがついてしまうじゃないかと思いきや、溶ける糸を使った手術の疑惑から物語が始まる。冒頭のゆで卵のシーンは、笑うところなのだと思いますが、ちょっと警部いい加減にしましょうよ、と思ってしまいました。激高する警部が見所かと思います。 [地上波(吹替)] 7点(2019-05-25 07:55:13) |
31. 刑事コロンボ/別れのワイン<TVM>
《ネタバレ》 さまざまな本シリーズの犯人を見てきましたが、エイドリアンが最もコロンボに近い人物だったかと思います。偏執的で、なんかイチイチちょっと嫌味な感じで。女性に弱そうなところもそうですな。ですので、最後のシークエンスは、コロンボにしてもエイドリアンにしても、やっと分かり合える友だちに巡り会えたような、同じ病状の人を相哀れむような、そんなやさしい印象がありました。 [地上波(吹替)] 7点(2019-05-19 23:47:44)(良:2票) |
32. 刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM>
《ネタバレ》 ワタシにとって、コロンボ最高傑作です。劇中流される「ウォーキング・マイ・ベイビー」がちゃんとカッコいいのがいいです。凡作のコロンボなら、被害者の睡眠薬の服薬量が2倍であるだけでも、奥さんと犯人として自白させそうだけど、諸事情で安易な終幕を迎えないのがいい。あと執事が最後まで、執事としての矜持を崩さないのもいい。ワタシ、かつて、コロンボはシリーズトータルで10点だけど、個々の作品は平均6点と書いたことがありました。結局、うまいテレビドラマであって、それ以上の高揚感はないという意味でした。本作についても、初見時(10数年前)観たワタシは、それほどの感慨もなく、ただ面白かっただけだっただけでした。しかし。年齢を経て老いを知ることで、また評価が変わりました。やさしい映画だ。それでいて、さりげない。 [地上波(吹替)] 10点(2019-03-26 19:49:13)(良:1票) |
33. 刑事コロンボ/ロンドンの傘<TVM>
コロンボは、いわゆる、近頃話題の「発達障害」なのではないでしょうか? 「殺人処方箋」のレビューでも申し上げましたが、一連のシリーズは、彼の病状の物語ととらえると、どこか腑に落ちます。 [地上波(吹替)] 5点(2019-02-25 15:26:36) |
34. 刑事コロンボ/権力の墓穴<TVM>
《ネタバレ》 25ドルの時計バンドが買えなくても、乗ってる車の査定が80ドルでも。犯人逮捕のためなら、自腹でアパートを借りる。思わぬ、プチ富豪刑事っぷりが好き。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2019-02-06 23:10:32) |
35. 刑事コロンボ/殺しの序曲<TVM>
《ネタバレ》 もういかにも足がつきそうな、凝ったアリバイ作りの仕掛け。頭のよい人がついやってしまいそうな感じです。自己顕示欲に負けて、自供してしまうのも、頭のよい人がやりそうな感じです。ラスト、すがるような思いで、コロンボにIQテストのようなことをするのも、頭の良さそうな人の感じ。頭良さそうあるある満載でしたね。お前の頭よさげアピールはもう沢山なんだよ、って言いたげなラスト近くのつっけんどんなコロンボが好き。しかし、ホントに頭のよい人は、殺人を起こさないでしょう(なんだそれ)。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2019-01-25 23:10:56) |
36. 刑事コロンボ/策謀の結末<TVM>
旧シリーズ最終話ということで、気負いすぎている感じがします。ミステリー要素が弱く、警察ドラマっぽいんだ。最終話だからこそ、サラッといつも通り終わるとカッコよかったんだがな、と思いますね。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2018-12-27 16:22:51) |
37. 刑事コロンボ/美食の報酬<TVM>
《ネタバレ》 ああ、コレは好きだ。ギリギリの綱渡りでがっちり「証拠」をつかむところが好きだ。料理好きで芸者好きとは思わなかったよ、コロンボ。 [CS・衛星(吹替)] 9点(2018-12-07 20:36:48) |
38. 刑事コロンボ/魔術師の幻想<TVM>
《ネタバレ》 実行可能性が証明されようと、アリバイが崩されようと、動機があろうと。重要参考人であることと、「やったか、やってないか」は別のような気がするんだがのう。犯人が最後に手紙を燃やしちゃったのは、しつこいコロンボをどうしても驚かしたかったからに違いない。似合わないコートを着たコロンボはかわいいなあ。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2018-12-05 08:15:28) |
39. 刑事コロンボ/意識の下の映像<TVM>
《ネタバレ》 久し振りのコロンボとのご対面でしたが、これはちと無理筋じゃないか。その線で一流の犯人だから使った手法でしょうけど、こんな捜査方法がアリなら、なんかいろんなことができちゃいそうだ。サブリミナルって、元となる衝動や不安があってのものだだとしても、可能性が高まる効果なワケでしょう。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2018-12-03 22:29:24) |
40. 犬猿
《ネタバレ》 取りも直さず、ニッチェの江上さんの才能を発掘した功績を評価したい。今後、日本映画界で彼女はエラいプレイヤーになるはず。でも、本作についてはそれだけなんだな。口当たりのよい「和解」では終わらないとは思ってましたが、ワタシが吉田監督に求めているものは、もっと絶望的な展開です。 [DVD(邦画)] 5点(2018-09-09 16:34:38) |