1. 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
先ず、京都アニメーションは21世紀になってから、数々の名作を配し、海外まで人気を轟かせた功績は大きい。 そんな会社に対して八つ当たりで行われた犯罪でこの映画に携わった多くのアニメータが亡くなった事は 残念で仕方がない。故に、ここに哀悼の意を示したい。 さて、だからと言って映画の評価は別物である。 原作を知らない、TV版を見ていない身としては、かなり素直に見られた気がしている。 分かりにくい所は多々あるが、内容的にはかなり面白いと思う。 但しシナリオは正直言えばシャマラン並みに複雑怪奇だ。 現代のある手紙から過去の話に遡って物語が始まるのはよくあるパターンだ。これ自体は悪くない。 でも物語に関連してくる話と、現代との結びつきは嘗て祖母が毎年誕生日にドールという郵便サービスから手紙を受け取っていたという事以外に関連性が無く、その意味で現代に生きる少女が全く狂言回しの役回りを演じきれていない。 それがどういう事になるかと言えば、物語の整合性を求めない事となり、結果的に少女の必要性を感じない結果になっている。また、話の盛り上げ方が良く分からない。ドールと呼ばれる仕事を請け負う女性を主人公にしている割に、ラストでの感動が無いのだ。これはその前に挟まれているエピソードがあまりにも悲劇且つ感動的である為、そちらに全てを持っていかれた感が強いと思う。これってシナリオが悪いのか、演出が悪いのか…まぁどっちもだと思うね。 内容自体は決して悪くないのだが、映画単体で考えると、少し首を捻らざるを得ない。 [映画館(邦画)] 6点(2021-06-16 12:43:33) |
2. 劇場版 マクロスF 恋離飛翼~サヨナラノツバサ~
《ネタバレ》 えーと、やっていることは基本的に「劇場版 超時空要塞マクロス 愛おぼえていますか」の焼き直しです。元々マクロスF自体が超時空要塞マクロスの焼き直しになっているというのが判っている人にはそこを楽しむしか無いという感じがします。しかしながら、焼き直しだという事を判っている人が見たとき、ポイントポイントで昔のマクロスを髣髴させるシーンが出てくるのだけど、残念ながら全然生かされていない事に愕然とするわけです。例えばシェリルが投獄されて獄中で壁に作詞してるなんていうのがあるけど、それをアルトは目撃しておきながら、全然その後にいかさなかったりしてね。時間が決められているのに必要以上の演出を盛り込むから、個々の話の整合性がちゃんと取れていなかったりして、それを力技で押し切られても、【あにやん】さんの仰るとおり、付いていけなくなるのは必然だよね。また、所々でコメディリリーフも入れているのだけど、それが結構くどくて、返って無駄だと感じたし、挙句の果てがラストの特攻で、まさかあんなオチにして往年のマクロスファンはどのくらい納得できると思っているんだろう?と、疑いたくなるほど。ああいうオチにしてしまうから、ラストの持って行き方も残念だし、エンドロールのへの展開だって、絶対にランカのライブシーンを入れるべきで(ひょっとして、ビデオソフト化するときに「完全版」とか銘打って出したりして(笑))、そうなってこそマクロスの劇場版としての焼き直しとしての良さが出てくると思うんだけどね。(まぁ、そんな事をしても評価は1点プラスしかあげられないけど) マクロスFから見ている人にとっては、ランカやシェリルが可愛くて、派手なライブシーン(でも、あれはPVでやるような演出であって、お世辞にもライブ向きとは思えませんが)や見事な歌声があれば満足なんだろうけど(現にあたしの友人にはそう言う輩がいるので)、別にPVを見に来た訳では無いあたしからすると、それはやっぱり片手落ちでしか無いんじゃないかな、と思いますね。だって、ランカやシェリルといった主役の可愛さはこの手の映画では必然だし、元々このマクロスというシリーズ自体が歌をメインテーマにしているのだから、当たり前の事であって、それ以外のところでどのように観客に見せられるかが大事だと思うのだけどね。 [映画館(邦画)] 5点(2011-03-09 17:31:58) |
3. K-19
事件自体はミリタリ関係が好きな人であれば良く知っている程度の話で、それに対してあたしはどうこう言うつもりも無いが、ハリソン・フォードをこの映画に起用するというのがちょっと違うかな、という気がしてならない。いや、ハリソン・フォードは非常に良い役者だとは思うのだが、彼だけ変な違和感があるんだよね。それがなんだろうと考えると、彼が物凄くロシア人っぽく見えないってことなんだよね。物凄くハリウッド映画的な葛藤の見せ方をするって所に違和感があるとあたしは結論付けました。勿論、あたしがロシア人を十分に知っている訳では無いけど、どうしてもこういう部分でハリウッド映画のスタンダード・プロットに乗せ過ぎなんじゃ無いかって気がします。既に冷戦が崩壊している時期だし、時代も経っていることを考えると、もっとロシア海軍の協力を得ることも可能だったんじゃないかという気がしてなりません。 [DVD(字幕)] 5点(2011-02-06 18:17:47) |
4. ゲゲゲの女房
テレビドラマで人気があったから映画でも・・・とか思っている人は注意した方が良いですね。内容的にはこっちの方がかなり水木色の濃いドラマに仕上がっています。シナリオだけ読んだときは、かなり辛いんじゃないかとも思ったのだけど、開けてみたらどうしてどうして、物凄く面白くなっていたと思います。演出と役者が上手いのだろうね。吹石の布江役、クドカンの茂役というのは非常に良く出来ていて、こういっちゃ悪いのかもしれないけど、テレビドラマの二人の役とは明らかに見た目の印象が悪いのだけど、魅力は持っていると思うんだよね。演技の上でも特別なことをしている訳では無いのだけど、だからこそ面白く見えるという事もあるのだと思います。 [映画館(邦画)] 8点(2011-01-24 08:15:53) |
5. K-9/友情に輝く星
この手の映画って、非常にノリが軽いんだよね。この映画もご多分に漏れずそうなんですね。動物ものと考えるとこれで良いのだけど、コメディとしてみればかなりレベルが低いんだよね。家族で観るには良いけど、もうちょっとギャグがキツくても良いと思うんです。その方が物語が締まったきがするんだけどね。 [映画館(吹替)] 6点(2010-10-31 23:10:25) |
6. 刑務所の中
おもしろいなぁ。 原作のマンガもおもしろかったけど、 映画で原作のテイストをちゃんと再現している所は本当に良いと思う。 あたしの知り合いに元受刑者がいるのだけど、その人と見ていて、頷きながら笑ってたから、かなりリアルなんでしょうね。受刑中の話になると、本当に食事の話しか出てこないんですよ。「塀の中の懲りない面々」とかも面白いと思ったけど、あっちはいくらかダークサイド寄りなのに、こっちはダークサイドも感じられない。殺人の受刑者もなんか陽気、そんなものかもしれないね。 でも、山崎努って本当に懐の広い役者だね。どんな役でも自分の役として昇華してる。 脇も良かった。個人的には香川照之と木下ほうかが物凄くいい役だったと思う。 [DVD(邦画)] 8点(2006-09-23 17:02:26) |
7. ゲロッパ!
いや、これだけ評価の分かれる映画は久々ですね。あたしは全面的に○。テレビであれだけの毒を吐く人の映画と言う事でかなり斜に構えて見てる人も多いでしょうね。でもこの映画って絶対的なエンターティメントですよ、ハリウッドスタイルでは無いけど。邦画流にいえば”喜劇映画”ですよね。コメディでは無くて、喜劇映画。まぁ、確かに傍から見ると亜流にも見えるかもしれないけど、これってアメリカ映画で言うところのアメリカン・ニューシネマの線に近い映画じゃないですかね? そんなこと思いつつ、映画を見ていてちょっと感覚をダブらせた映画があってそれが「ブルース・ブラザース」なんですけど、そう思うと結構この映画に惹かれる理由がわかるんですよね。ただ、決して万人受けする映画でない事も確かです。特に日本人には地方の特異性を毛嫌いする人がいますから尚の事でしょう。あと、間違ってもJBフリークはこの映画に期待しちゃ駄目ですよ。そういう映画では無いですから(でも、あの初来日の話を知ってる人ってどのくらいいるんだ・・あたしは知らなかった・・笑・・)、後、この映画に本物が出てこない意味はやはり理解してる人は少ないのかな?あえて全然似ていないJB出したのも十分に意味があったと思いますけどね。あ、そうそう、JBでてるんですよ、ホンモノもね。しかしあれだけとは言えよく出てくれたモンだ。 10点(2004-05-03 20:01:33)(良:1票) |
8. 原子力潜水艦浮上せず
これ最初に見たとき、ドキドキしたなぁ。ジャンル的にはパニック・ムービーなんだろうけど、潜水艦、乗っているのが軍人ってとこがあまりパニックの演出にならないだけに違った緊張感がありましたよね。 8点(2002-10-18 22:35:37) |
9. ケルベロス 地獄の番犬
一応、「紅い眼鏡」の続編って言う事なんだけど、なんか拍子抜けでしたね。面白いんですが妙な話の展開が多くてやっぱり理解出来ない部分があります。音楽はあたしごのみの非常に良いギターサウンドなんだけど、そればかり印象に残ってしまいました。 5点(2002-10-13 10:51:36) |
10. 幻魔大戦
原作が好きなだけに映画がどうもなぁ・・・ 5点(2002-07-12 23:13:26) |
11. 刑事物語 くろしおの詩
このシリーズが段々と崩壊していくきっかけの映画だと思っています。とにかくコメディ要素をふんだんに盛り込んだお陰でストーリーが実に曖昧、おまけに署長(植木等)まで壊れてる(笑)。おとり捜査を前提にヤクザになるって言ったって、警官じゃ面が割れるでしょう(笑)。 6点(2001-11-09 17:39:17) |
12. 刑事物語3 潮騒の詩
沢口靖子のデビュー作です。演技は稚拙なんだけど、あたしはこの時の沢口を見て、沢口靖子は絶対売れると確信してました、根拠なんてありませんでしたが(笑)。シリーズを通して格闘ネタが段々と変わってくるのですが、あたしはこの映画が一番シーンとして充実していたと思ってます。 7点(2001-11-09 17:37:52) |
13. 刑事物語2 りんごの詩
どうしてなのかな、このシリーズでは絶対に恋が成就しない様になっているんだよね。しかも今回のヒロインはあっという間に殺されちゃうでしょ。1作目よりはコメディ要素を盛り込んでいるんだけど、何箇所か除いて完璧に失敗してます。シナリオは面白いんだから、演出をもう少し何とかできないのでしょうか? 8点(2001-11-09 17:36:16) |
14. 刑事物語
武田鉄矢の脚本・主演でこの映画は実に泥臭い出来上がりの映画になっています。しかもヒロインは聾唖者で、最後に振られて去っていくという、「男はつらいよ」の刑事版という形式を取っている。泥臭いんだけど丁寧に撮られていて、見ていて飽きがないです。 7点(2001-11-09 17:35:14) |