1. ゴールデンカムイ
<原作未読、アニメは2期途中まで視聴>映画かTVか配信か、詳しいことは分からないが続編もすでに撮影済みらしいことが最後に明らかになる。つまりこれは「1」で序章に過ぎないのだが、アクションは迫力があり、全体を通してワクワク感があった。舞台は明治時代の北海道。小樽にしてもアイヌのコタン(集落)にしても美術に抜かりが無く、お金をかけるべきところにはしっかりかけているのが伝わってきて好印象。こういう大作を任されるのは今の時代、山崎賢人が鉄板となっている。それに対してはもちろん好意的な声ばかりではないのだが、彼は運動神経が良くアクション適性が高い。さらに本作では体作りも頑張って"不死身の杉元"に説得力を感じさせた。これは大したものだと思う。山田杏奈、玉木宏、舘ひろし、矢本悠馬、勝矢など脇を固める面々も魅力的なキャラクターとして存在していて、広大な北海道で繰り広げられる三つ巴の戦いはとても面白いものになりそうだ。続編待望。 [映画館(邦画)] 7点(2024-01-20 12:02:15) |
2. ゴジラ-1.0
《ネタバレ》 時代を戦後間もない頃に設定した理由について山崎監督は単純にゴジラに似合うという他に、武器も満足に無い中でどうやって立ち向かうかが面白く、また怖さにも繋がると述べた。これが功を奏していて一発目の放射熱線を見たときの絶望感たるや凄まじいものがあった。「これ倒すの無理じゃん…」っていう。ネタバレになってしまうが、この時代設定はもう一つ、命を粗末にしすぎた過去との決別というドラマも生んでいる。生まれ変わった新時代を生きることが英霊への慰めだ。共感できる結末に安堵。さて映像だが、戦闘機が出てくれば「永遠の0」を、戦艦が出てくれば「アルキメデスの大戦」を思い出した。日本のVFXを牽引してきた山崎組の集大成ともいえるような迫力ある映像にお馴染みの音楽や効果音が添えられ「新しいけど懐かしい」そんな感覚に浸れた。米国産ゴジラも全然悪くないけど、本家の誇りを感じさせたマイナスワン、申し分ない出来であった。 [映画館(邦画)] 8点(2023-11-07 18:45:24)(良:1票) |
3. 恋は光
<原作未読>メインは大学生4人。このうち3人が慎ましやかで、見ていて気持ちが良かった。泣き叫んだり、怒鳴ったりすることはなく(そういう映画を一概に批判しているわけではない)ゆる~い感じで進んでいくのがまた気に入った。そして3人のうち2人はいわゆる変人でちょっとした笑いも提供してくれる。さらに、和を感じさせる美しい風景が添えられているのだ。ああ、これは良い映画だなと。きっと爽やかな青春ラブコメディの傑作として残っていくのだろう。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2023-02-19 01:02:34) |
4. ゴジラvsコング
《ネタバレ》 "映画館で観てなんぼ"系の作品なのは承知だけど、それにしても気持ちが乗らなかった。二大怪獣の共演だけどメインは明らかにコングの方。類人猿だけあってその表情には親しみが湧くが、戦いでは2連敗してモヤモヤ…。ゴジラはゴジラで爬虫類色が強くなって魅力半減。聞いたところによると東宝はゴジラ負けを決して許可しないらしく、そこへの当てつけかと勘ぐってしまった。2019年の「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」はもっと面白かったと記憶しているが、監督が変わっちゃったんだね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-05-08 21:35:43) |
5. コーダ あいのうた
フランスのオリジナル版は未見(というかそもそもリメイクと知らなかった)。主人公ルビーは家族で唯一の健聴者。これまで両親・兄の耳となり口となってきた。ルビーは大好きな歌で生きていきたいと思っているが、家族を助けるため夢を諦めるべきだろうか? 簡単ではない問題だけに重たい空気になってしまうが、適度な笑い(主に下ネタ)と、ルビーの美しい歌声がこれを和らげてくれた。主演のエミリア・ジョーンズは歌手ではないようだが、役にしっかり説得力を持たせていてあっぱれと言う他ない。終盤の展開はまあベタではあるけど、手話で気持ちをぶつけ合う兄貴とのシーンなんかはやっぱり泣けた。家族愛に溢れる素敵な映画。V先生もナイスなキャラだね。 [映画館(字幕)] 7点(2022-01-31 23:31:30)(良:1票) |