1. 極道の妻たち 決着
《ネタバレ》 今回は一応、不正金融との対決みたいなのがテーマだったのでしょうか・・・。しかし、信用金庫とのあれこれを全然処理しきれていないのはもちろん、そもそも筋立て自体がグシャグシャで、誰が何の理由で誰を狙っているのかがほとんど分かりません。大体、こうして振り返ってみれば、そもそも竹内力自体は何のために消されたのでしょう。そこが安定しないので、いくら敵討ちだとか言われても、話が成り立ちません。●中条きよしは、意外に悪ヤクザ役が似合っています(このシリーズには前にも出ていますが、それとはえらい違いです)。この路線でほかにも作品を残してほしかったと思うくらいです。愛川欽也も、一見しょぼくれたおっちゃん風で実は、という立ち位置がなかなか合ってますが、最後に博打で勝つというだけで終わっていて、もっと人格変化を見せてほしいところでした。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2024-02-23 00:29:25) |
2. 極道の妻たち 危険な賭け
《ネタバレ》 今回は「先代組長の死去に伴う跡目争い」という入口で、一応、毎回新たなテーマに挑戦してはいるのですね。志麻さんの立ち位置も、組の中心というよりは地方の有力組長というのがやや斬新かも。キャスティングも、小粒感のあった前々作と前作を反省したのか、今回は、石橋・原田・火野と、なかなかの曲者を揃えていますね。と思っていたら、石橋さんはともかく、あとの2人はえらく登場時間が短かったのですが。ただしそれでも、火野さんの、ただ立っているだけで醸し出される異質感というか死神感(?)は、絶品です。●で、筋書については、途中からは誰が誰をどういう理由で狙っているのかがよく分からなくて収拾がつかなくなっていますし、皆様おっしゃるとおり、若者二人の恋愛沙汰(というかこれなら「発情沙汰」に近いが)は、はっきり言って邪魔でした。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2024-02-19 00:50:21) |
3. 極道の妻たち 赫い絆
《ネタバレ》 前作よりさらにキャストが小粒になった感がありますが、それでも内容的には悪くないのです。ところどころ、名シーンと称すべき場面もあります。しかし、まず基本的なところで穴がありすぎて・・・。●そもそも、志麻さんと宅麻伸が、そこそこ連れ添った夫婦というところに無理ありすぎでしょ。志麻さんは15歳年上なのですが、並ぶと母と息子にすら見えます。というか、宅麻伸はどう見ても極道顔ではないです。本作は夫婦間の愛憎がメインテーマっぽいのですから、この点は致命的です。●逆に、渡辺裕之はもうちょっと出番作れなかったのかな。塀から出てくるの遅すぎですよ。●鈴木砂羽は、もうちょっと綺麗に撮れなかったのかね?ここが志麻さんの対立軸なのですから、もっと丁寧に収めてほしいところでした。●一方で、志麻さんと若いチンピラの疑似母性愛みたいのがサブテーマっぽいのですが、赤坂君ではちょっと荷が重すぎました。頑張ってるのは分かるけどね。●しかし、下っ端でもボス組長でも自在に演じてしまえる萩原流行さんは、やはり偉大。点数はこの方に対して。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2024-02-17 00:19:00) |
4. 極道の妻たち 最後の戦い
《ネタバレ》 最初のところでかたせが岩下の妹分ということになって、今回は二人が共闘していく路線なのかな・・・と思っていたら、なぜか話が発展しない。かたせは岩下とどう連携しているのか分からず、というかむしろ勝手に一人で行動している。これでは盃の意味もありません。また、出所した稔侍さんをストーリー上どう扱いたかったのかもはっきりせず、登場人物の関係が崩壊する以前に物語が崩壊している。結局、各登場人物がばらばらに動いているだけでした。哀川翔とか石田ゆり子の若者組も、全然活用できてなかったなあ。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2024-01-23 21:06:45) |
5. 心のままに
あまりの安直さに唖然。そもそもこの「躁鬱病」の描写って、正しいんですか?(素人考えながら、躁状態であることと、妄想状態になることとは別なのでは?)大体、「躁鬱」とかいいながら、鬱の方の描写はほとんどないじゃん。それと、患者と恋愛感情を持つようでは本来はその時点でただちに医者失格であり、それを物語的に乗り越えようと思うならばよほどの何かが必要なはずですが、この作品ではそれも全然ありません。 [DVD(字幕)] 3点(2023-01-11 23:55:44) |
6. 恋におちたシェイクスピア
《ネタバレ》 最初に見たときは、美術や衣装関係の豪華絢爛さとか、俳優陣の装丁負けしないテンションの高い楽しそうな演技に目を奪われていたのですが、実は脚本も細部まで凝りに凝っているというのが後で分かりました。最初はただの三文脚本家とただの演劇好きのお嬢様から始まって、それを最後にロミオとジュリエットに持っていくために、あらゆる工夫がなされています。その中で、ジョン・ウェブスターやクリストファー・マーロウなんかの小ネタも挟みつつ、マーロウの死をめぐる顛末がロミオとジュリエットのクライマックスにつながっていくだなんて、もう笑みが止まりません。これだけの内容を詰め込んでおいて、2時間ちょっとできっちりまとまっているのも凄い。 [映画館(字幕)] 8点(2022-12-03 16:35:01) |
7. 恋に落ちたら・・・
おいおい、タイトルに偽りありだろ!この地味で暗くて鬱々した話から、どうやったらこのタイトルがつくわけ?いや、地味でも味わいがあればいいんだけど、中身も、どうでもいいような何の発展もない話が延々と続くだけです。デニーロの中年オッサン丸出しのラブシーンなんてのも、できれば見たくなかったなあ・・・。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2022-06-22 23:26:42) |
8. 御法度
いやそもそも、何で土方がたけしなのよ。当時のたけしの年齢からしても、20歳くらい違ってるんじゃない?かりに違っているのはいいとしても、ああいう老成した大将みたいな芝居をしてはだめです。終盤の入口から、演技がまったくできないトミーズ雅に重心がシフトしてしまったのも、さらに足を引っ張ってしまいました。●結局これって、大島監督が「戦メリの夢よもう一度」の感覚だけで作ってしまったのではないのかな・・・。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2021-10-18 02:08:11) |
9. コン・エアー
《ネタバレ》 こういう設定なんだったら、ケイジ/キューザック/マルコヴィッチの巴戦がいかに頭脳と死力を尽くして展開されるかという点が肝なのに、まず、キューザックが終始慌ててあたふたしているだけで、まったく有能そうに見えない。ケイジも、もうちょっと何か極限状態下での才能を表してくれるのかと思ったら、終盤入口くらいまで、基本的にはじっと我慢しているだけ(まあ、護送機という単純な構造では、工夫もしにくいとは思いますが・・・)。一方で、ただでさえ極悪非道なマルコヴィッチに、ただ座っているだけでそれを上回るど迫力を発散するブシェミが加わってしまったため、全体がバランスを崩しているのです。もっとも、ブシェミの使い方はなかなかトリッキーで、あの「バイバ-イ」のシーンは、割と好きだったりしますが。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2020-11-08 17:39:21) |
10. こうのとり、たちずさんで
《ネタバレ》 川越しの結婚式のシーンをはじめ、重量感とインパクトのある(ありすぎる)ショットはいくつもある。しかし、よく分からないのは、何で主人公をわざわざレポーターに設定して、その視点からの作品にしてしまったのかということ(この監督にはほかにも同じ手法はあるが)。しかもその上で、主人公が特に何がしたいわけでもなくああだこうだうろうろしているだけなので、結局はせっかくの作品世界が収縮してしまっている。 [DVD(字幕)] 5点(2019-09-09 03:13:46) |
11. ゴースト/ニューヨークの幻
《ネタバレ》 伏線を駆使する脚本の周到さとか、ウーピーの巧さだとか、デミの可愛さとかはもちろんですが。一番この作品を心に残るものにしているのは、主人公サムのステップアップの過程を、きちんと順を追って描いていること。最初はただ途方に暮れているだけ、話しかけもできなければ相手に触れもしない。せっかく得た犯人の情報も使いようがない。その状態から、「オダ・メイを味方につける」「物を触れるようになる」「真犯人の悪だくみを阻止する」といった課題を1つずつ(それも自然な流れで)克服し、最後は「モリーと意思疎通をする」という最大にして最難関の課題を達成するのです。その一本の筋と、それに向けた主人公の「意志の強さ」が確固としているからこそ、この作品は単なるラブロマンスを超えて見る側の心を捉えたのですし、その後も語り継がれる作品となったのです。 [DVD(字幕)] 10点(2019-07-15 01:49:44)(良:1票) |
12. 殺したいほどアイ・ラブ・ユー
中盤までは皆さんの巧者ぶりに、笑えまではしないもののそこそこ楽しめましたが、途中でネタが尽きたのか、一気に手抜きに走ってしまいましたね(警察が来たあたり以降)。主人公夫妻の下の子としてこっそり登場し、翌年「カーリー・スー」で見事な主演ぶりを見せることになるアリサン・ポーターちゃんに+1点。 [DVD(字幕)] 4点(2019-01-14 22:13:03) |
13. 心の旅
これは、受傷からの立ち直りの記録でもなければ、家族の交流をテーマにしたものでもありません。1人の人生における「喪失」と「再生」の表現に挑戦した作品なのです。それに気付いたときに、この映画が一気に輝いて見えました。突っ込みが甘い部分とか、駆け足の部分もなくはないのですが、少なくとも、無駄な場面、無駄な台詞はほとんどありません。伏線が全部裏返るラスト15分にもぞくぞくしました。 [DVD(字幕)] 8点(2018-01-16 03:24:48) |
14. コップランド
《ネタバレ》 これだけ有名キャストを詰め込んでおいて、これだけ料理し切れてないとは・・・。何のために出てきたのか分からない人がたくさんいます。スタローンも何がどう変わって、そして何を生かして最後の逆転に至るのか分からないし、そもそも敵方にも頭脳も戦略も見当たらず、最初から強そうに見えないので、それを破るカタルシスがありません。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-01-24 02:13:40) |
15. コーカサスの虜
《ネタバレ》 捕虜交換云々という話だとは知っていたので、もっとはらはらする展開かと思っていたら、何とも牧歌的な雰囲気なので驚きました。あえてエンターテインメント性を排する方向をめざしたのかもしれませんが、それでも、前提としての敵味方の緊張感まで感じられないのは問題です。例えば、冒険家がどこかの集落にたまたま迷い込んで、戸惑いながらも何とか現地の民と交流する、というような場合と、あまり違いが感じられません。なので、いざ事態が変化して行動を要する局面になっても、何でいきなり慌ててるの?という感じになってしまうのです。 [DVD(字幕)] 5点(2015-06-02 02:22:50)(良:1票) |
16. go(1999)
《ネタバレ》 同一シーンを角度を変えて繰り返すパターンは好きなので、点は甘め。悪人っぽく見える人も何だかんだで善人になっていくのが面白い。ただ、各ストーリーの相互の絡みはもう少し欲しかったとは思う。 [DVD(字幕)] 7点(2015-01-17 01:51:12) |
17. ゴジラVSデストロイア
《ネタバレ》 都市襲撃のシーンで、下の方では車や列車が当たり前に動いている。この辺の志の低さだけで、どんなスタンスで作られたかが分かります。そもそも、どういう危機が起こっていて、それに対し、どういう人たちが、どういう対策を取ろうとしているのかという基本設計がまったくなくて、ただ怪獣が暴れていてただみんなが慌てているだけなんだから、制作者は何がしたかったのかさっぱり分からない。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2014-08-04 02:19:30) |
18. ゴジラVSメカゴジラ
怪獣たちの戦いを存分に見せきってくれるところは好印象。ただ、それに対して大きく足を引っ張っているのが役者陣で、使い方が全然考えられていない。これだけ揃えておいて、みんながそれぞれワーワー騒いでいるだけなんてね・・・。辛うじて演技が見られるのは小高恵美くらいか。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-08-03 03:43:40) |
19. 恋のからさわぎ(1999)
導入部からしてもろに設定のための設定になってしまっているし、ジュリア・スタイルズもこの頃はまだ演技が未熟だったのか、ただ高飛車なだけで、全然魅力的に見えない。なので、いくら登場人物がいろいろ頑張っていても、最後が楽しみに感じられないのです。エンディングのLetters To Cleoの「甘い罠」のカヴァーは面白かった。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-02-25 01:57:28) |
20. 恋する惑星
《ネタバレ》 前半と後半が全然つながっていない時点で、何がしたかったのかが分からない。"California Dreamin'"の使い方がしつこすぎるのもマイナス。フェイ・ウォンが合い鍵で忍び込んであれこれやるといったところは新鮮だったので、その辺の観点をうまく使えばもっと面白くもなったと思うのに、そういう方向には行かなかったね。 [映画館(字幕)] 5点(2014-02-09 20:09:12) |