61. 怒りの用心棒
《ネタバレ》 ケネディ暗殺事件をそのまんまネタにするとは、また随分大きな創作態度に出たものであるが、いろんな登場人物をもっともらしく配置した割には、人格造型が中途半端で、じめじめと盛り上がりに欠けるまま終わってしまった。そもそもこの主人公、結局最後まで、ほとんど何もしていないようにしか見えないのだが・・・。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-03-31 01:26:00) |
62. 一枚のハガキ
《ネタバレ》 この設定で主演が大竹しのぶって、もうその時点でありえないでしょ、80年代ならともかく・・・。演出も脚本も随所で中途半端で、見るべきところがありませんでした。あえていえば、最後に一気に家が崩壊して麦畑に生まれ変わる強引さくらいか。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2015-01-31 02:51:21) |
63. いつか晴れた日に
様式時代物の体裁を纏ってはいますが、中身は完全な「ラブコメ」そのものですね。各人物の関係や動きなどはなかなか凝っていますが、場面場面が比較的短時間に抑えられているのが惜しく、せっかく巧者の俳優を集めたのですから、もっと長い会話と芝居の応酬が見たかった。しかし、本作のMVPは何といってもケイト・ウィンスレット。当時20歳、映画デビューした直後とはとても思えないほど、台詞のない場面でも確固たる存在感を示している。エマ・トンプソンも、いつものように堂々と風格のある芝居をしているが、内心ではびびっていたんじゃないだろうか。 [DVD(字幕)] 8点(2014-09-05 02:50:56) |
64. いつかギラギラする日
《ネタバレ》 導入部はスピーディーでコメディチックでもあって、深作監督がこんなハリウッド~なことをやるのかと驚きます。しかし、後半、重心が慶子ちゃんと一八に動くにつれてこけていきます。むしろこの2人は、若者がどんなに頑張っても本職のギャングやヤクザには一蹴されてしまった、の方がかえって存在感が出たのでは?他方、せっかく千葉さんと石橋さんをはめ込んでおきながら、石橋さんは早々に退場、後半復活して何かやると思っていた千葉さんも、あっさりフェイドアウト。何でそういうことになるんでしょうね。これでもかというほど潰しまくった車の山がもったいないです。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-02-26 00:54:08) |
65. インドシナ
《ネタバレ》 これはアジア版「愛と哀しみの果て」ですね。植民地が舞台だけあって描写の仕方もやたら植民地主義丸出しじゃないかとか、途中から主役が全然別になってるじゃないかとか、見ているときはアラの方が気になっていたのです。しかし、ナレーションの受け手を終盤入口で明らかにし、しかもラストはジュネーブ協定とからめるなどして形良くまとめられると、妙に印象が良い気がしてくるから困る。 [DVD(字幕)] 7点(2013-09-09 03:12:12) |
66. イーオン・フラックス(2005)
前半は馬鹿っぽいところにかえって見所があったのですが、真面目につくり始めた中盤以降、急速につまらなくなってしまいました。もっともらしいキャラをいろいろ出しておいて何一つ料理されていないのも、制作者の腕の限界を感じます。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2013-08-27 01:14:29) |
67. イースト/ウエスト 遥かなる祖国
《ネタバレ》 第二次大戦後の亡命帰還者というのは映画でもあまり見ることがないので、勉強になります。この作品は、途中、いろいろな人がいろいろな意味で問題なんですけど、その積み重なりがクライマックスのパートに達するに至って、物語が力強く色づいてきます。ただし、登場人物の日常生活はちょっと緩い気がして、敵方はもう少し頭良さそうに描いてほしいところでした。 [DVD(字幕)] 7点(2013-08-15 03:05:43) |
68. 伊豆の踊子(1963)
《ネタバレ》 百恵版との比較になってしまいますが、こちらの吉永・高橋・大坂・浪花というキャスティングは、妙にみんな人物的安定感が出てしまい、百恵版の作品中に漂っていた先行き不安な何かが危ういようなニュアンスが消えていますね。ただ、監督が同じであるせいか、演出のポイントには共通点が多々あり、こちらでやり残したことを百恵版でやり尽くした、ということになるのかもしれません。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-07-12 11:02:11) |
69. 怒りの河
何だか、ひたすらみんながワーワー騒いでいるだけで、見ていて疲れました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2013-05-28 00:43:55) |
70. いつか読書する日
《ネタバレ》 導入部の主人公の描写は、いかにも情熱と縁遠い地道な生活を送ってきたという雰囲気がよく出ていて、そこそこ期待させるのです。が、その後がまったく続いていません。児童虐待も痴呆症も同僚の不倫も、それが出てくる必然性がなく、相互にあるいは本筋ともつながっていません。なので、ラジオの場面以降も、予定調和になってしまっています。それと、もっともらしく出てくる本とか読書とかいうタームも、全然利用されていないと思うのですが。 [DVD(邦画)] 3点(2013-01-28 00:46:39) |
71. 居酒屋兆治
説明台詞ばかりの脚本にまずげんなりするが、それぞれの登場人物も、何を表現するために出てきているのか全然はっきりしない。キャラクターの骨格が定められていないので、演者の芝居もすべて上滑りしてしまっている。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2013-01-03 23:24:44) |
72. イエロー・ハンカチーフ
《ネタバレ》 あれだけ独立した世界として完結している原作を、一体どうやってリメイクするのかと思っていたのだが、意外に、変えられる部分は変えていて、頑張って作っていると感じた。導入部の静謐な雰囲気はなかなかのもの。ただやっぱり、あの耐え忍ぶヒロインの凛とした誇りは、倍賞千恵子でないと難しいかな・・・。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2012-10-27 00:00:28) |
73. 伊豆の踊子(1974)
《ネタバレ》 単なるアイドル映画かと思いきや、意外にきちんとした作りではないですか。あくまでも旅芸人一座の日常描写に軸足を置いて、百恵と友和の接点はむしろポイント部分のみ。それが、主人公2人の感情の醸成の生々しさを湧き上がらせることに成功している。中山仁と佐藤友美の堅実なサポートも、作品に大きく貢献している。ところであの、定石通り盛り上げた後でのいきなり超不幸暗示ラスト・・・この監督はもしかして性格悪いのだろうか。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-08-21 03:16:26) |
74. 家の鍵
描写の対象としては興味深いところなのだが、ほとんど最後まで同じようなトーンで同じようなシーンを繰り返しているので、そんなに心には入ってこない。主人公はどこでどのように変わったんでしょうか。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-07-03 01:54:09) |
75. インビジブル(2000)
《ネタバレ》 視覚効果に無駄に凝っていながら、やっていることがその辺の小市民とまったく変わらない中盤までは面白かったのです。が、収束がただの単純ホラー+無意味な大爆発という凡庸なまとめ方だったのが何とも残念でした。 [DVD(字幕)] 5点(2012-06-14 03:01:59) |
76. インビクタス/負けざる者たち
マンデラ側とラグビー側のどちらに重点を置きたかったのかがはっきりせずに、しかもこの両者が物語としても融和していない(マンデラがそこまでラグビーにこだわった理由や背景がほとんど描写されていない)。もっともそれ以前に、イーストウッドがこのような優等生的素材を選択したこと自体が驚きなのだが。せっかくなら、むしろSP側を主体としてそこから見た物語を構築した方が、発展性があったと思う。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-06-12 00:26:52)(良:1票) |
77. 陰謀の報酬<TVM>
まったくどうということもなく、見所もありませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-06-01 23:10:06) |
78. イルマーレ(2006)
《ネタバレ》 じわっと丁寧に進んでいく前半はなかなかでしたが、途中から似たようなシーンが重なってきて、最後はあまり焦点も絞られずに終わってしまいました。せっかくのタイムトラベルものなので、その絶対的ハードルがもたらす切なさをもっと描出してほしいところでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-04-25 00:46:23) |
79. インベージョン
《ネタバレ》 変なゾンビとかモンスターが登場しないところには好感が持てますが、それならば、もっと一般生活を基調とした何気ない違和感に基づく恐怖を前面に出してほしいところでした。危機の起こり方や解決のし方がその辺のパニックものと変わらないので、結局、出てくるのが人間の形をしているだけで、やっていることはゾンビと同じという気がします。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-03-29 23:55:33) |
80. イヴォンヌの香り
ヒロインがさほど魅力的でない時点で、作品としては成り立っていません。描写としても、趣旨のよく分からない会話が延々と続いているだけです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-01-01 02:30:42) |