Menu
 > レビュワー
 > 目隠シスト さんの口コミ一覧。4ページ目
目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順12345
投稿日付順12345
変更日付順12345
>> カレンダー表示
>> 通常表示
61.  THE CODE/暗号 《ネタバレ》 
『探偵事務所5』の他作品は未見ですが、同監督の『私立探偵濱マイク』シリーズは鑑賞済み。ですからこの作品の楽しみ方は、観始めてすぐに理解しました。世界観を受け入れられるかどうかが全て。そう頭では分かっていたのですが、イマイチ入り込めませんでした。レトロ感覚を活かしたハイセンス・オシャレドラマ。濱マイクも似たようなコンセプトですが、こちらは永瀬正敏の役者の色香と作風がマッチしていたのが功を奏した。本作の主役はご存知のとおり人気女形。色香は十分です。でも本作で尾上の魅力が引き出されていたとは言い難い。世界観とキャラクターが融合していないので、監督の狙いが上滑りしているような。単純に古臭いドラマに見えてしまいます。オールドタイプが好みなら当時のドラマを観ればいい訳で、新しいセンスが付加されてこそ本シリーズに価値が出ると考えます。どうやら日替わり定食風に主役が変わるシリーズのよう。役者がハマれば面白いのかなと。暗号解読については主役が一人で勝手に行ってしまうのがバツ。探偵とくれば、今はコナン君、昔は明智小五郎。謎を解き明かすワクワク感が命です。観客にもその楽しみを分けて欲しい。最後にアンタッチャブルかも知れませんが一言だけ。エースのジョーは、もしかしてラディッシュ役者か?そのメタファーで白いスーツなのだとしたら、この監督は侮れない。
[DVD(邦画)] 5点(2010-10-01 21:19:24)
62.  サヨナライツカ
妻投稿■画はキレイ。お話は原作の方がいい。『ミッドナイトイーグル』の方が面白かった。6点。(以上がカミさんの感想。【はち-ご=】さんスタイルを真似てみました。)興味の薄いこのジャンルを久々に観たのは、カミさんがDVDを借りてきたから。『ミッドナイト~』以来数年ぶり、夫婦揃っての映画鑑賞でした。「男女の性質の違いが良く表現されていたね。」「西島の体温の低い演技が良かったよ」などと、カミさんには利いた風な口を利いたものの、頭の中はこんな感じ→ ミポリン!パンツを脱いじゃうの!!うぉぉぉ~リビドーMAX!東ックス!『毎度お騒がせします』よろしくティロリロリーン♪乳首出るかな?何色出るかな?チャラチャチャンチャンチャチャチャチャン♪(サイコロトークの音楽で)え?ええッッ??見えなかったんですけど。シャラポワ、もとい、ポッツンさえ無かったんですけど。何?あれか、旦那がスタンド“エコーズ”を発動させたのか?「ヨメの乳首を死守しろ!」って。何を~ッ負けないぞぉ~!それなら、こっちはスタープラチナだ!精密な動きでコマ送りをしろ。オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラッ!!って、何書いてるだろオレ。無駄にスペースを使ってごめんなさい。いつにも増して感想に内容が無い…。
[DVD(邦画)] 5点(2010-09-22 19:26:45)(笑:1票)
63.  最強兵器女子高生 RIKA 《ネタバレ》 
「女子高生」「チャンバラ」「ゾンビ」といった人気コンテンツを惜しげもなく(恥ずかし気もなく)盛り込んだ、“何処かで見たような”低予算映画。予想に違わぬB級以下の作品でした。ちゃんと?無駄にオッパイも出ます。キャッチーな素材なだけに、退屈しないのは在り難い。女子高生に伝説のゾンビハンターの右腕が装着される件。「天才外科医が手術したからくっつきますよ」という言い訳を用意しているのは良いところ。屁理屈も気配りのうちです。この調子で「何故一人だけ理性を持ったゾンビがいるの?」や「グロリアンって誰?」等、物語の根幹にかかる謎も解き明かして欲しかった。爆発オチコントさながらの結末。提示されていた幾つかの仮説(政府の安楽死薬がゾンビを生み出した・米軍によるミサイル攻撃・グロリアンを倒すと全てが元に戻る)を丸ごと肯定する太っ腹ぶり。「お馬鹿映画だからいいじゃん」な開き直りを感じますが、何となく納得してしまうから不思議。爆発って理性も吹っ飛ばす力があるみたいです。この手の映画に慣れている人が観る分には、そこそこ楽しめるのではないかと。最後に謎の「歩けます」表記について。主人公の親友がガムテープで床に書いたメッセージです。ある意味、本作最大のミステリー。シュールなギャグ?それとも「活路は自分で切り開きます」「私はゾンビじゃない」という魂の叫びと受け取っていいのでしょうか。さっぱり判らんです。
[DVD(邦画)] 4点(2009-07-02 21:21:21)
64.  サラマンダー 《ネタバレ》 
設定や物語の合理性を問うと、正直厳しいです。でも、そこを曖昧にして気楽に観ればそんなに悪くないかと。サラマンダーの造型は悪くないし、困窮した人々の描写もきちんと出来ている。怪物討伐のスカイダイビングなんて破天荒具合もマル。それにサラマンダーを悪の枢軸国やテロリズムに置き換えてみるとなかなか面白いです。(以下余談)サラマンダーの繁殖について。ロンドン地下から出てきた最初の1匹から瞬く間に増えたという設定。ということは、1匹目は雄と雌、両方の役割を担っていたのではないかと推測されます。性変換するタイプの生物(魚に多い)の可能性がある。せっかく雄を殺した訳ですが、サラマンダーが再び繁殖するのは時間の問題では…。
[地上波(吹替)] 6点(2009-05-18 18:57:28)
65.  魁!!男塾(2007) 《ネタバレ》 
週刊少年ジャンプ黄金期を支えた名作(迷作)漫画『魁!!男塾』。30代男性の認知度は相当高いと思われます。かくいう自分も直撃世代。しかし「あらすじ」はほとんど知りません。忘れたのではなく、最初から知りません。でも結構読んだ記憶はあるのです。待合室で、本屋の立ち読みで、時間潰しに最適な漫画でした。“読み切りでもないのに一見さん大歓迎”。これが原作漫画の特徴と考えます。画の迫力と勢いだけで読ませてしまうパワーがありました。本作はそんな原作の特性と魅力を、見事に再現していると感じます。主演も務める監督をはじめとした、演者の“理解”が素晴らしいのでしょう。世界観がブレません。大真面目にバカをやる清々しさ。ある意味、厳粛とも取れるバカワールドです。その結果、狙ったネタは全てスベっている(注:正確には作品世界に同化している)のですが、そうでない部分で爆笑しました(例:急にリアルファイト風に様変わりする桃VS伊達戦。一号生の中に混じっているオッサンとか)。松尾率いる一号生応援団。本格的な振り付けで見栄えがします。要所を締めているのも好印象でした。本気具合が伝わってくるから、茶番劇が格別なものに変わるのです。ただし、着ぐるみは本物の熊に変わりませんけども(笑)。軸となる極小路の成長や、桃太郎との友情ドラマの処理が上手ければ、もうワンランク上の娯楽作品に化けた気がします。でも十二分に及第点でしょう。続編を希望です。それにしてもホームチームと瞬間メタルの相方って、何処に出てたんでしょうか?
[DVD(邦画)] 7点(2008-12-20 18:44:06)
66.  サウスバウンド 《ネタバレ》 
日本に居ながらにして日本人を辞める?義務は果たさないけど、国防やインフラの恩恵は受け続けるつもりでしょうか。学校なんか意味がないから行かなくていい?自分は立派な思想を持てるくらいの高等教育を受けてきたのに、子供には受けさせないつもりでしょうか。トヨエツはそれが出来ない事を知っている。知っているのにあえて言っている。だからタチが悪い。そして痛々しい。彼は何故無邪気に笑っていられるのでしょうか。全共闘時代を自らの中で消化(昇華)して社会に適応していった大多数の同志。でも彼はいまだに当時を引き摺っているのだと思う。心の時計は止まったまま。信念を持つことは素晴らしい。純粋であることも素敵です。でもそれ以上に、前に進むことが大事だと思います。頑なではもったいない。心を成長させてこそ人生の醍醐味がある。意に沿わないことは「ナンセンス!」で片付け、自分の正義以外は認めない。それってカッコイイ生き方とは思えない。ただ楽な思考に逃げ込んでいるように見えます。結局、日本を逃げ出す羽目になったトヨエツ夫妻。小学生の子供2人を残してどうするの。でも彼の中では「こちらからオサラバしてやった」くらいに変換されているのでしょう。あんなに清々しく笑えるトヨエツを羨ましいと思います。それはホントにそう思う。人生はたくさん笑った者の勝ちです。でもそれだけじゃツマラナイ。
[DVD(邦画)] 4点(2008-12-05 19:53:00)(良:1票)
67.  最終絶叫計画
本家の知名度。それがパロディ作品の成否(興行上の成功)に大きく関わってくると思います。主たる元ネタは『ラストサマー』と『スクリーム』。ホラー映画好きなら必須ですが、『13日の金曜日』や『ゾンビ』ほど、一般層に浸透している作品ではありません。つまり一般ではなく映画ファン、それも一部のホラーマニアを対象とした守備範囲の狭いパロディだと思いました。一般ウケはそもそも無理な話。でも『ラストサマー』を“楽しめた”人なら、本作も楽しめる可能性は大です。自分もそう。かの作品はこれっぽっちも面白いと思わないけど、“楽しめた”クチではあります。バカ映画が嫌いじゃなくて、下ネタを嫌悪しなければ本作も多分イケるでしょう。そもそも、エログロと笑いの関係は密接ですし。ただマニアックな作品ながらハマリ度はイマイチでした。元ネタにパワーが無いからかな。こればかりは如何ともし難い。最後に本編で出てきた名台詞を紹介しておきます。「小さなトンカチだって上手く使えば釘は打てるんだよ!」この言葉に感銘を受けた野郎にだけお薦めします(泣)。
[DVD(吹替)] 6点(2008-11-05 18:54:19)(笑:1票)
68.  三十九夜 《ネタバレ》 
スピルバーグより、黒澤明より、先に覚えた映画監督の名前は、アルフレッド・ヒッチコックでした。極上のサスペンスの中にユーモアのエッセンス。そしてロマンス。エンターテイメントはかくあるべきと思いました。小学生の頃の話。本作は名作『北北西に進路を取れ』の原型と聞き、CSにて鑑賞しました。確かにヒッチコック作品に間違いない。でも粗さが目立ちます。洗練されているとは思えない。一番の難点は主人公に感情移入し辛いことでしょうか。無実の罪を晴らすために何をしたらいい?それが物語のキモ。でも自分なら途方に暮れると思う。事件解決のためのヒントや道標が圧倒的に不足しています。女スパイの地図は手に入れた。其処まではいい。目的地は決まりました。でもその後が続かないのはツライ。成り行きに身を任せるだけでは、ワクワクよりも不安が募ります。サスペンス一辺倒ならそれもいいですが、本作が目指すであろうエンターテイメントでは物足りないと感じてしまう。脚本に肉付けが欲しいと感じました。例えるなら、ピースが幾つか欠けているジグソーパズルの肖像画。その絵が“何か”は分かるけど、完成品としては今一歩。贅沢な意見を述べました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-10-24 19:19:55)
69.  13/ザメッティ 《ネタバレ》 
大金の賭かった危険なギャンブルに挑戦する主人公。何処かで見たようなシチュエーションだなと思ったら、福本伸行マンガの黄金パターンでした。好きな設定です。主人公がどう窮地を切り抜けるかが見所。でも起死回生のひらめきも、舌を巻く戦略も出番無し。あまりにも運否天賦の要素が大き過ぎます。主人公がタイマン勝負まで生き残ったのは単純にツイていたから。それに主役がラストまで生き残るのはお約束。イマイチ盛り上がりません。でも、最期の勝負は今までのゲームとは違いました。一応戦略が立てられる。ズバリ“相手よりも早く引き金を引くこと”。先に殺してしまえば、相手の銃に弾が入っていようがいまいが関係ありません。問われているのは運よりも、反射神経と、どれだけ腹を括れるかということ。前者は若い主人公に分がありそうですが、後者の要素は経験豊富な相手の方が一枚も二枚も上手。事実、最初の撃ち合いでは相手に先に引き金を引かれています。でも仕切り直しの勝負で先に撃ったのは主人公でした。精神力で相手を上回ったのが分かります。修羅場を潜り抜けたことで、彼は飛躍的に成長したと感じました。この後の主人公の行動の見事さと言ったら!もうパーフェクト。素晴らしい頭の冴えと、用心深さを見せ付けます。ロシアンルーレットよりも、よほど見応えがある。刑事の尋問に対する受け答えはお見事でした。彼は金を掴むべくして掴んだ。それだけにオチは残念でした。彼がサバイバーズギルトに近い感情を抱いていたのは納得できますが、何も無策のまま殺されなくてもいい。今の彼なら、いくらでも対策は講じられたでしょう。本作については、定石どおりの結末では勿体無いです。
[DVD(字幕)] 7点(2008-10-21 22:11:49)
70.  サイドカーに犬 《ネタバレ》 
本来あり得ない“本妻の娘と愛人の友情”が、これほど自然な形で成立したのは何故でしょう。もちろん薫が幼かったせいもあります。でもあれくらいの年頃でも、男女の機微は分かるもの。女の子なら尚更です。薫が愛人であるヨーコをすんなり受け入れたのは、彼女が無防備だったからだと思いました。まるで親戚のお姉さんが遊びに来たようなノリで、ヨーコは薫の懐に入ってきました。無防備な相手には、こちらも防御を解いてしまうものです。薫はヨーコを敵と認識する前に、彼女を認めてしまいました。好きになってしまったのです。決め手は、コーラを一緒に飲んだ時。大人の女性に「尊敬する」と言われたら、小学生くらいの娘だったらメロメロでしょう。おそらくヨーコは薫に気に入られようと計算をしていません。薫を所詮子供と侮ってもいません。きっと彼女は相手の肩書きに興味がないのです。大切なのは人格のみ。だからこそ不倫にも躊躇が無いとも言えます。彼女は彼女の基準で生きているということ。真っ直ぐに、ひたすら正直に人と向きあえるヨーコは、途方も無く魅力的だと思いました。その反面、怖いとも思いますが…。「サイドカーの犬」はパートナーに目的地まで連れてってもらう人。薫はそういうタイプだといいます。多分母親もそうなのでしょう。思い通りにならないけれど楽チン。一方ヨーコは自力で目的地へ向かうタイプ。薫にとっては新鮮な価値観でした。自力で漕ぐ自転車の心地よさを、薫はヨーコから教えてもらいました。その結果、今の彼女があるのです。ちょっと大変だけど、薫は自力で自らの人生を漕いでいます。彼女の中にある理想は、颯爽と風を切るヨーコの姿。憧れと共にキラキラと輝く。成長期の出会いは、その後の人生を左右します。正直、薫を羨ましいと思いました。
[DVD(邦画)] 9点(2008-08-27 21:42:06)
71.  さくらん 《ネタバレ》 
さすが写真家監督。原色使いが美しく、一枚一枚の画が実に鮮やかでした。ただ「艶やか」とまでは行かなかったのが残念。本作の狙いが其処に無かったとしても、もう少し生々しさやエロが欲しかったと思います。でないと、主人公をはじめとする遊女たちの心情が伝わり難い。彼女らが抱く切なさや苦しみ、痛みは、心の底に在る想い。同じく生の基礎に位置する性と相まってこそ、強く観客の心に届けることが出来たと思います。オッパイはいっぱいでも全然エロくない。ドロドロに描く必要はありませんが、キレイ過ぎても物足りないです。ビードロの中で泳ぐ金魚は遊女の象徴。囲いの中でしか生きられない。意味は伝わってきますが、画を差し込む頻度が多くて煩わしい。このような表現は、少なく効果的に使ったほうがイキだと思います。ラストは恋する男と逃避行する主人公。お花畑の中を駆ける2人は美しい。でも着の身着のままでは、この先が危ぶまれます。所詮廓を出ては生きていけない身。自暴自棄なのか?いやそうではないはず。本作のメッセージはあくまで前向きだと思う。世俗に捕らわれずに“生きる”ことを選んだのだと感じます。それを印象付けるためには、旅支度くらいさせても良かったと思いました。金魚ではなく鮒。桜ではなく野に咲く花。どちらも美しい。表層の美しさと共に、内面の美しさも描いて欲しかったと思います。
[DVD(邦画)] 5点(2008-02-12 19:01:57)
72.  THE 有頂天ホテル 《ネタバレ》 
キャストは豪華。エピソードも盛り沢山で飽きさせません。キーアイテムを介しながら、絶妙に各物語が絡み合っていく見事な脚本。さすが三谷幸喜。旺盛なサービス精神には頭が下がります。ただ思ったほど満足感が無いから不思議。まず思い当たるのが役者の問題。序盤からお馴染の俳優陣がぞくぞく登場。人気者の顔を拝めるだけでも有難い。でもメインディッシュばかりなので、気後れしてしまう。「そんなに沢山食べられないよ」と思ってしまう。食す前から胸がいっぱい。だから意外と箸が進まない。たまに知らない役者さんを見かけると、ホッとしてしまう。某プロ野球球団の話ではないけれど、やはり配役にもバランスが欲しい。無色で味のない役者さんの大切さを知りました。“自分らしく生きる”というテーマに沿ったエピソードの数々。奇跡に頼らない落としどころは自分の好み。個人的には松たか子の強さにグッと来ました。でも盛り上がりに欠ける。クライマックスのパーティ会場で、“締め”が欲しいと思いました。オダギリが書いた垂れ幕は、今宵の出来事全てを象徴する文字。これを効果的に使うのも手だったかと。画に魅力が出てくれば、三谷映画は鬼に金棒だと思います。
[DVD(邦画)] 6点(2008-02-02 18:22:40)
73.  ザ・グリード 《ネタバレ》 
因果応報、勧善懲悪の原則がキッチリ守られているお約束どおりの展開が心地よいです。ラスト、たどり着いた孤島での続編も観てみたいです。
[地上波(吹替)] 5点(2008-01-20 20:04:26)(良:1票)
74.  酒井家のしあわせ 《ネタバレ》 
言った瞬間に「しまった!」と気付く失言。認識不足や思い違いからくる判断ミス。ちっぽけなプライドが邪魔をしてしまうこと。人生は“失敗”と供にあります。後悔しない日なんて無いくらい。心の傷、しこりになってしまう事も多々ある。重なると大変です。だから消化が必要。ユースケの消化方法は、笑化することでした。笑い飛ばしてしまおう。家族には不評のようですが、これがなかなか効果的。酒井家のしあわせの秘訣だと感じました。どうやらこの秘技は、息子にも受け継がれた様子。彼は失恋を引き引きずらずに済みそうです。(いや、やっぱ引きずるかな。スゲー可愛かったし。)誰でも経験するような、身近なエピソードの数々。ユースケの病気にしてもそう。お泣頂戴オチではありません。お話は悪くないと思いました。ただ物足りないです。映画としての味わいに欠けるというか。その理由を考えてみると、友近に行き着きました。彼女の演技は決して悪くありません。真摯に役と向き合っており、好感が持てます。でも、シチュエーションコントに見えてしまう。イロモノのイメージは絶大です。(それだけお笑いとして優れているということ。)彼女だけでなく、多くのお笑い芸人が俳優のポテンシャルを備えているのは明白です。キャラに付いているイメージを考慮した配役で、どんどん活躍して欲しいと願います。ただ本作の場合は、ミスキャストだと思いました。
[DVD(邦画)] 6点(2008-01-09 19:43:03)
75.  サンシャイン 2057 《ネタバレ》 
死に行く太陽に核爆弾を落すミッション。それは、地球の命運が掛けられた人類最後の賭け。筋立ては実にシンプルです。一つの計画変更から次々と歯車が狂っていく定番のパターン。これが実にいい。緊張感の途切れない展開でグイグイ物語に引き込まれました。テーマは神との語らい。海が母のイメージならば、太陽はもっと生命の根源に迫るもの。生を許さぬ灼熱の太陽の中に命を感じるのだから不思議です。陳腐な言い方ですが、生命はそれだけで奇跡だと痛感しました。生きるためにあまりにも多くのモノを必要とする人間。空気、水、食料、太陽。何が欠けても生きていられない。人間にとって太陽は何なのか?普段意識することすらありません。それほどに遠く、そして全てを超越した偉大な存在。その強大な力を目の当たりにしたイカロス1号のキャプテンが、錯乱したとしても全然オカシク無い。神に対する畏怖の念。それは生きるもの全てのDNAの中にも刷り込まれている“キマリ”だと思えます。ですから船長は殺人鬼でも怪物でもありません。彼の主張の方が正しいのかもしれない。ただ、神の前では“塵”に過ぎない無力な生き物だからこそ、生きるための抗いを許して欲しいと願います。哲学、宗教の要素を孕んだSFサスペンス。映像も美しい。
[DVD(字幕)] 8点(2008-01-01 11:29:59)(良:2票)
76.  THE焼肉ムービー プルコギ 《ネタバレ》 
(最初の投稿失礼いたします。)焼肉への“こだわり”や“愛”を感じたい。「焼肉が好き!」という魂の叫び、肉を焼く煙と香り、肉汁のしたたりを感じたいと思う。観終わって思わず焼肉屋へ足を運びたくなるような。それが、食を扱う映画に自分が求めるもの。でも残念ながら本作にはありませんでした。焼肉の魅力が伝わって来ませんでした。焼肉をしている画は沢山あります。でもその画に付加価値がない。良く言えば日常の風景に溶け込んでいる。食=人生というテーマにも沿います。でも物足りない。食い足りない。もっと貪欲に“美味そうな画”を入れて欲しかったと思います。それに食材に対するリスペクトが感じられなかったのも残念。ラーメン屋が試行錯誤の過程でスープを捨てるのは分かる。勿体無いけど仕方ない。でも焼肉屋が修行で焼いた肉を食べずに捨てるのはどうだろう。その他にも肉をモノとして扱っているシーンに首を傾げます。ラストのバトル。最高級カルビをあえて不味く料理。流れ的には、その意図も分からないではない。でも料理人なら耐え難いことだと思う。食材に対する感謝と、食する人への思いやり。食文化を扱う映画に必要不可欠なものだと思います。人情話+焼肉。もっとホットでいいと思いました。淡白で低体温なコメディは別の料理の時にお願いしたい。キャストはやたら豪華でしたが、おなか一杯にはなりませんでした。
[DVD(邦画)] 3点(2007-12-26 18:43:27)
77.   《ネタバレ》 
葉月に憑かれた者は、みな殺人者に。相手を海水で溺死させるという手口。それは彼女が病院で折檻されていた手法と同じ。主人公だけは、彼女の居場所を突き止めたので赦してもらえた。終盤、事態は飛躍的に悪化。葉月自ら殺人鬼と化し、世界は終焉へ向かう。これが物語の外郭です。でも真相については判然としない。ここをどう解釈するか。それが黒沢作品のお楽しみ。ではいつものように自分なりの解釈を。押さえておきたいのが、葉月の心情。彼女は一人で寂しかった。誰も私のことを気にかけない。絶望の中、残像が焼きつく程長い時間、彼女は外を眺め続けた。幽霊となった葉月は、船で見かけた人の夢(意識)の中へ潜り込んだ(オダギリ説)。“自分を相手にしなかった者を殺してやる。”それが彼女の復讐。葉月に感化された者は、大切な人を手にかけた。医者と奥貫はその心情を吐露。ロン毛男も婚約破棄されている。全員、強い孤独と疎外感を抱えています。「全てを無しにしたい。」葉月と同じ想い。そこに付け込まれた。勿論、これは役所にも当てはまる。小西の行動から、生前2人の関係は疎遠になっていたものと推測されます。そこで疑問。何故幽霊の小西は、あんなに役所と睦まじいのか?役所を怨んで当たり前。「(殺されて)仕方がなかったの」なんて言うはずがない。幽霊の小西は、生前の小西とは別人です。その正体は…。役所は2人の遺骨を同じカバンに詰めます。ラストカットは小西の叫び。それまで叫んでいたのは誰。似たようなワンピース。2人が同時に出現していないこと。これらから導かれるのは、小西=葉月。役所は葉月にとって特別な人。記憶の中に自分を留めていてくれた唯一の人。葉月は彼を愛していた。「叫」は恐怖に慄く悲鳴ではなく、孤独な魂救済の叫び。そして切ない恋の叫びでした。世界に終わりが訪れたのは、誰もが孤独を抱えているから。みんな葉月を受け入れてしまう。ロマンス的に解釈するなら、“あなた以外は何もいらない”ということ。以上です。本作では観客の“思い込み”を巧みに利用しています。特徴的な赤い服、男のロン毛、タイトル。前半大いに惑わされます。このあたりの仕掛けは流石に上手い。ただ残念だったのは、全然怖くなかったこと。『LOFT』より演出的に冴えていたものの、やはり有名女優の起用は難がある。本作は怖くなければ意味がありません。ホラー⇒ロマンスの転換に驚きが生まれないから。
[DVD(邦画)] 7点(2007-12-04 18:20:05)(良:2票)
78.  サンキュー・スモーキング 《ネタバレ》 
タバコ業界への世間の風当たりは相当強い。もはや“喫煙=悪”は社会のコンセンサスです。圧倒的に不利な情勢の中、広報担当者である主人公の手腕が問われます。それが物語前半の“フリ”。広報戦略やディベートの面白さ。黒を白と言い換えるマジック。そこへ観客の興味を誘導します。ところが後半に入って様相は変わる。その仕事ゆえ世間から疎まれる父と、それでも尊敬する息子との絆を描くファミリードラマへシフト。勿論そういう展開もアリだと思います。ただ、フリに対してのオチは欲しい。それはラストシーケンス、ドクロマーク法案の公聴会でやってきます。法案推進派の大物議員VSタバコ業界を代表する主人公の論戦。どんなロジックで主人公は法案阻止を図るのか。それが前フリに対するオチ。さらに父としての尊厳を示す場でもあります。まさにクライマックス。議員の意地悪な質問「あなたは子供にタバコを勧めますか?」に対する主人公の答は「子供の自主性に任せます」主人公の上司は、ヤッター!言い負かしぞ!と興奮ぎみ。議員は「痛いところを付かれた」的なリアクション。でも自分はあっけに取られました。逆襲の一撃でも何でもない。至極真っ当な受答えに思えるから。おそらく自由を勝ち取った意識のあるアメリカ人と、そうでない日本人とでは、主人公の主張する“自由”に対する認識が違うのでしょう。ただ、いずれにしても自分には物足りなかった。サプライズが欲しいと思いました。さらに主人公は結局タバコ業界を離れるという。これまた平凡な着地点に思えます。フリは良かったのに、オチはイマイチ。何だか煙にまかれた気分です。タバコだけにね。お後がよろしいようで。いやよろしくないか(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2007-11-20 18:47:12)(良:1票)
79.  三匹荒野を行く
本物の動物が主役となる映画はあまり得意ではありません。今まで観たのは『ベイブ』くらい。動物たちの動きを勝手に人間側が解釈する行為がナンセンスに思えるから。所詮人間の一人よがりではないかと恥ずかしくなる。でも本作を観て考えを改めました。それにこだわることの方がナンセンス。ありのままを楽しめばいい。そう思わせてくれる“何か”が本作にはありました。まず素晴らしかったのが、動物たちの動き。役を理解しているとしか思えない見事な演技には、素直に拍手を送りたい。また動物たちが喋らず、ナレーション主体であったことも違和感を無くすことに一役かっています。日本語ナレーターは、あの久米明。彼ほどの適任者は他にいません。食の問題から逃げなかったのも好印象。犬も猫も肉食。だから野生動物を狩って食べる。当たり前の事です。でも残酷という理由で、その現実から逃げている作品がいかに多いことか。(飼いならされた彼らに捕食能力があるかどうかは別にしても、)当たり前の事実を当たり前に描く姿勢は、やはり気持ちがいいです。もうすぐ2歳になる娘と一緒に本作を鑑賞しました。当然娘は物語を理解していないでしょう。(たぶん。)でも満面の笑顔でした。きっと“何か”の答えはその笑顔の中にあるのでしょう。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2007-08-09 18:14:32)
80.  サイレントヒル 《ネタバレ》 
物語開始早々、主人公はサイレントヒルに到着。実にあっけない。普通の映画なら、辿り着くまでにひと悶着ありそうなもの。サイレントヒルはゲームのフィールド。ここからが勝負だということ。手っ取り早く本題に入ります。話が早いのは観ていて楽です。ただしリスクはある。「ここから本番ですよ。」といきなり言われても戸惑ってしまいます。主人公に感情移入する暇もなければ、世界観を掴む余裕もありません。物語に厚みも出ない。そこで重要なのが“割り切ること”。原作ゲームのプレイ経験よりも、ゲーム慣れしていることが大事だと思いました。作り自体がゲーム。舞台は廃墟。雪の如く舞い落ちる灰。この世のモノとは思えぬ生き物たち。問答無用、視覚で圧倒されます。絶対にヤバイ。早く逃げたい。でもそうはいきません。娘を救い出さなくては!母の想いは一貫しています。手錠をしていようと関係ない。その覚悟の瞳に心を打たれます。さらに驚くべきは、子供と血が繋がっていないということ。その事実を知って感極まりました。母親とはそういうものなのか。もちろん主人公は、シャロンに魅入られていたという解釈が可能です。彼女がシャロンを引き取った時点から、復讐のシナリオは始まっていたと考えるほうが自然でしょう。でもどんな親も子に魅入られているようなもの。子供にとって母親が神であるなら、母にとって子は命そのもの。理屈ではなく共感できます。惜しいのは、クライマックス前に主人公が恐怖から開放されてしまうこと。事実上、彼女があの部屋に到着した時点でゲームクリア。恐怖の源である闇の力を我が身に宿してしまえば、もう怖れるものはありません。復讐の殺戮は、もうSHOWでしかない。オチには納得しました。ただ好みを言えば、もう少し希望を残して欲しかった。ゲーム原作の映画としては、破格の出来だと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2007-07-18 18:25:15)(良:2票)
030.13%
1110.49%
2311.38%
3994.40%
41587.02%
540918.17%
649622.03%
748921.72%
836616.26%
91446.40%
10452.00%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS