61. サマリア
《ネタバレ》 私の感覚ではついて行けそうもない映画だが、何となく伝わってくるものはある。娘の援助交際を知った時、娘を問い詰めることなく、男の方だけを許せぬ存在と思う歪な親心。そのため人を殴り殺し収まりがつかなくなるが、最後は娘を残し自首する結末になる。ここで思ったのは最後に車の運転を教えたこと、それがは娘が自分の力で生きていくことを教えているようにも思う。 死んだチェヨンにも不思議な魅力を感じる。援助交際といえど常に明るく笑顔を絶やさない。死んでもなお笑っている少女に、どんな男も癒されたのではなかろうか。 [DVD(字幕)] 6点(2011-07-10 14:35:38) |
62. 最高殊勲夫人
「青空娘」に続いての鑑賞。原作監督主演が同じメンバーでの映画だが、サラリーマンということで、いくらかは源氏鶏太らしくなっている。同じシチュエーションが2度も起こった。ならば3度目はあるのかということが注目の的になるが、途中までで結論が見えてくる。2度あることは3度あるのだと・・・。 あとはどのようにまとめるのかということだが、これも無難に落ち着いた。 [DVD(邦画)] 6点(2011-07-01 13:13:10) |
63. サザエさん(1956)
《ネタバレ》 私は子どもの頃(50年以上も前)「ジャンケン娘」と「サザエさん」を見たことがある。「ジャンケン娘」は元祖三人娘(美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ)、サザエさんでは江利チエミが主役を務めた。 大人っぽい歌を歌う美空ひばり、西洋のハイカラな歌を歌う雪村いづみと違って、彼女は明るく庶民的で、まさにサザエさんそのものだった。 ところが私の記憶にしっかりと残っているのはテレビのサザエさんシリーズ、サザエさんはもちろん江利チエミが演じたが、マスオさんは小泉博ではなく川崎敬三だった。 映画のサザエさんは確か二人が結婚するまでの映画だったと思う。おもしろい映画だったことはよく覚えているが、小泉博の顔がどうしても思い出せず、すぐ川崎敬三になってしまう。 江利チエミは明るくお転婆なサザエさんを演じているが、実生活は大変苦労をした人である。大きな不幸を抱えながらもおくびにも出さず、強く生き抜いた人でもあった。早すぎた死(美空ひばりよりもなお早い)に哀悼の意を献げたい。 [映画館(邦画)] 6点(2011-04-19 08:05:19)(良:1票) |
64. サスペリア(1977)
PART2がサスペンスならば、これはまさしくホラー映画。残酷なシーンは大嫌いで見たくないはずなのにまたまた見てしまったのだが、嫌いな映画なのに私を惹きつける何かがある。人はゴブリンの音楽だというが私にはうるさいとしか感じられないし、ジェシカ・ハーパーの魅力かな。 [ビデオ(字幕)] 5点(2017-05-18 15:47:23) |
65. さらば恋の日
17歳の少年と年上の女性、それに少年に思いを寄せる少女とくれば、ストーリーはほぼ予想できる。これに金持ちのプレイボーイが一枚絡んで・・・となるのだが、親戚一同が集まるので登場人物が多く少々雑多な感じを受ける。もちろん目を引くのは、妖艶なジーナ・ロロブリジーダ、もう少しエロティックに迫るのかと思ったら少しものたりなかった。 [DVD(字幕)] 5点(2014-04-06 07:32:02) |
66. 残雪(1968)
《ネタバレ》 「愛する二人が実は○○だった」はよくあるドラマのストーリーで、青春ラブロマンスが一転して悲恋映画となる。この映画の中で一番感動したのは、主演の舟木一夫でもなく大好きな松原智恵子でもなく、彼女の母を演じた千石規子だった。本当に心がこもっていると思う。余談だが、この映画にはザ・モップスというロックバンドがちょっとだけ登場する。そのボーカルを担当していたのは後に有名になる鈴木ヒロミツだ。 [映画館(邦画)] 5点(2013-11-11 22:38:37) |
67. 西鶴一代女
戦後の映画なのにずいぶん古臭さを感じるし映像も暗い。そこに描かれている女性像はなお暗い。溝口映画なのに好きになれない作品だ。それに田中絹代の年齢に合わない娘役というのもぞっとする。 [DVD(邦画)] 5点(2013-11-03 22:52:43) |
68. 最後の賭け(1997)
《ネタバレ》 前半は結構退屈、のんびりしていて少しもサスペンスらしくない。だがムッシューKの登場とともに急に引き締まる。バックに流れるプッチーニのオペラ「トスカ」も効果的。こそ泥のくせにマフィアから半額だまし取るとは大胆不敵だが、命だけ助かったのは幸運だと思う。 [DVD(字幕)] 5点(2013-05-11 08:35:36) |
69. サラリーマン忠臣蔵
森繁、小林、加東という常連が出ているが、それまでの社長シリーズとは違う記念映画だ。忠臣蔵を現代サラリーマン社会で描いたもの、パロディだ。だが筋書きにやはり無理が見られると思う。問題は刃傷松の廊下、浅野がなぜ吉良に斬りかかったかじゃなくて殴ったかだが、ちと理由付けが弱すぎるのではないだろうか。その他良くできていると思うが、本来の軽快さも不十分。 [映画館(邦画)] 5点(2012-08-03 14:41:13) |
70. さよならエマニエル夫人
《ネタバレ》 夫婦の間に女性を加えて3人で愛し合ったり、別の夫婦を加えて4人で交わったり(4Pと書くと下品になるのでこうは書かない)、自由な恋愛とセックスは前作、前々作で確立されたはずだった。お互い干渉せず焼き餅を焼かず、そして秘密を持たない。そういう夫婦の主義が、映画監督グレゴリーの出現によって崩れる。今まではセックスは楽しむためだけのものと思っていたエマニエルが、グレゴリーに対して最低の人と思ってしまったのだ。これは裏を返せば彼を相当意識したということに他ならない。エマニエルもそしてまた彼女の変化に気づいた夫ジャンも、初めて嫉妬という感情が芽生える。そしてさよならエマニエル夫人となるのだが、忘れていた昔の自分に戻ったのか、一時的な気の迷いなのだろうか。少なくともジャンはまだそう信じているみたいだ。 今までのエマニエル夫人はストーリーがあってないようなものだったが、今度のは結構ストーリーがはっきりしていて良かった。しかし同じようなストーリーの繰り返しでは続かないと見て、監督が終わらせたのだろうかとも思うが定かではない。 それはそうと、昔映画館で見たときは肝心な部分がぼかされていたが、ヘアー解禁になったせいか、DVDではしっかり拝めるようになった。時代も変わったものだ。 [映画館(字幕)] 5点(2012-04-28 22:14:15) |
71. 西城家の饗宴
《ネタバレ》 家族愛をテーマにほのぼのとした感じはとても良いが、元海軍大佐の父親が協会の金を流用するとは信じられない。一遍に見る気が失せてしまった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-03-10 11:21:18) |
72. 三銃士(1973)
豪華キャストなのにドタバタしすぎて軽薄に思える。コメディなのだろうが、笑えない。 [映画館(字幕)] 4点(2013-03-01 15:53:37) |
73. ザナドゥ
トラヴォルタと共演したグリースはそれなりのミュージカルだったが、このザナドゥはいただけない。大変な酷評を受けたのを覚えている。ジーン・ケリーは老体だし、若者は魅力不足、肝心なオリヴィアも歌は良いが演技は・・・と言った具合。ギリシャ神話とかミューズとか言っても、どうも映画にはマッチしなかったようだ。 ところで今DVDで気づいたが、何とスティングのロレッタ・サリーノが端役で出ているではないか。 [映画館(字幕)] 4点(2012-09-08 06:15:13) |
74. サブウェイ123 激突
「地上で起こっていることは地下ではわからないしまたその逆も」というのが原作やオリジナル映画だったが、今やネット社会、リメイク版では犯人やガーバーの素性から何までわかるという展開。だからこの映画では設定は同じでもオリジナルとは現代風に大きく変えられた。その意味で原作映画と比較してみるとおもしろい。 しかし、それも中盤までで後半は恐ろしく雑な作りで、トラヴォルタとワシントンの二大スターのパフォーマンスだけになってしまうし、人命も軽くなってしまう。やはりオリジナルの方が断然好き。 [DVD(字幕)] 4点(2012-04-19 07:07:21) |
75. サハラに舞う羽根
1939年版の「四枚の羽根」も見たけど、それ以上に過酷で生々しく壮絶だった。もうこうなると何のために戦争をしているのかわからないし、ハリーの心情や行動はもっとわからない。そしておまけは超人みたいなアブーがどうして守り神になってくれるのか。 [DVD(字幕)] 3点(2015-09-07 14:11:34) |
76. 3人のゴースト
ディケンズの「クリスマス・キャロル」を現代の米国に舞台を変えたものだけど、ここまでドタバタで騒々しくては感動も何もあったものじゃない。内容は改変してもそれなりの良さがあればいいのだが、名作が泣く。 [DVD(字幕)] 3点(2014-06-11 20:14:44) |
77. 殺人の追憶
ひどい映画だ。最初の頃の間抜けな捜査はコメディかと思ったが、結局は横暴でずさんな捜査、これでは何も解決できないのは当たり前か。暴力シーンや品のないシーンが多くなじめない。 [DVD(字幕)] 3点(2012-04-27 21:12:02) |
78. 三匹の侍
農民側対役人側というように最初は敵味方に分かれていた3人が、最後は一緒に正義のために尽くすお決まりパターンのテレビの三匹の侍は、長門勇の泥臭さとユーモアもあり結構おもしろかったが、これはまったくおもしろくない。むやみやたらに人が斬り殺され残酷で血生臭い。茶の間と劇場公開でこうも違うものか。ちなみに映画の後のテレビシリーズでは、丹波哲郎に変わって加藤剛が出て人情味が増していた。 [映画館(邦画)] 3点(2012-01-25 22:12:35) |
79. サマータイム・キラー
オリビア見たさに見た映画であったが、結果的には記録的大失敗だった。もともと殺し屋というのが嫌いな上に、ストーリーもまったくおもしろくない。誘拐した娘と恋に落ちるという設定も安易だ。 ところでクリス・ミッチャムだが、ほんとに親父に似ている。いや親父以上に甘いマスクだ。それゆえ黒眼鏡をはずしたらまるで殺し屋に見えない。また警察側のカール・マルデンもさえないし・・・。 [映画館(字幕)] 3点(2011-08-31 21:22:57) |
80. ザ・タイガース ハーイ!ロンドン
脱退した加橋かつみの代わりにサリーの弟シローが加わった新生タイガース、この頃の人気はすさまじく、キャーキャー叫ぶ女性ファンには私はつくづくうんざりしていた。たしかにこの映画にあるように寝る時間さえなかったのかも。(それにしては3本も映画ができた)そのせいか前作「華やかなる招待」ほど元気がないしおもしろくない。魂をとられるというのも陳腐だし・・・。ロンドンの風景も大したことなかったが、唯一勝ちがあったのはピンキーとフェラスの映像が見られたことか。 [DVD(邦画)] 2点(2014-11-01 14:19:55) |