1. 座頭市(2003)
黒澤監督から直々に「日本映画を頼む」と言われた北野監督、自身初めての時代劇を撮るに当たって、やはりその存在を意識したのではないだろうか。個人的には『用心棒』、『椿三十郎』をリスペクトして黒澤監督に捧げた作品と思っている。実際、話の筋は『用心棒』に似ているし、最大の見せ場である服部との対決も一瞬で決するあたり、『椿三十郎』がそうであったように、正しい演出であろう。日本の伝統芸を紹介し、海外受けも狙っている点はあざといが、リアルな殺陣とその抜刀音、小気味よいギャグやタップ(!)、電子音のBGMなど新感覚の時代劇として成功している。 7点(2004-11-15 23:42:44) |
2. サウンド・オブ・ミュージック
中学の音楽の授業で、おそらく人生で最初に出会ったミュージカル映画。自分が幼かったせいか、『ドレミの歌』と『エーデルワイス』しか知らなかったせいか、当時は十分に楽しめたとは言い難い。前半のトラップ大佐の怖さと後半の逃亡劇の暗い印象が強かった。今回、久しぶりに観ると耳慣れた曲も多くなっていて、その高い音楽性に舌を巻く。今考えると、ロジャース&ハマースタインのコンビだから当然である。こっちが出処だったのね(恥)。この映画の偉大さを思い知らされる。空撮から始まる壮大なオープニングと堂々たるメインテーマ曲は映画史上に残る名場面であり、その歌声に一気に魅了された。幼い恋心を歌った『もうすぐ17才』、雷の恐さを忘れる『マイ・フェイバリット・シングス』、子ども達の可愛らしさが際立った『さようなら、ごきげんよう』など、素晴らしい曲のオンパレードに大満足。まさにミュージカルの金字塔。2度目の出会いは最高だった。 9点(2004-05-01 00:23:26) |
3. 猿の惑星
数年前、テレビでラストのネタバレしてたのを迂闊にも見てしまった(そんなん放送すんなよー)。それが残念ではあったが、SFの古典的名作として鑑賞させていただいた。まず猿の特殊メイクに古さを感じなかったのがスゴイ。猿の個性もよく描き出されているし、人間の愚かさというテーマも嫌味なく伝わる。予備知識なく観てナマの衝撃を知る人がウラヤマシイ! 6点(2004-01-31 21:49:32) |
4. 櫻の園(1990)
舞台がお嬢様女子高(?)ということもあり、全体的に上品な落ち着きのある作品に仕上がっている。好感の持てる佳作である。暖かな春の日差しに包まれた画面が心地よく、日常の中のささやかな非日常が爽やかに描き出されている。 6点(2004-01-23 14:47:39) |
5. さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅
子どもの頃、大好きだった“999”。ビデオは前作と併せて2本揃えていたが、こちらは数年前に手放した。ちなみに前作は今も手元にある。図らずも自分なりにこの映画の評価を下した結果かもしれない。ラストの別れのシーンとエンディング曲は切なくて印象的だった。池田昌子さんの声は、大人になった今聞いても心が震える思いがする。制作者の意図どおり、少年の心にメーテルが刻まれたってヤツですな。 6点(2004-01-17 00:13:56) |
6. ザ・ロック
数年前、知人に「コレいいっすよ。サイコーに面白い」と勧められて観たけど…あぁ、“期待して観ちゃダメ”パターン。展開についていけなかった。全然ストーリーに入り込めず、終始冷めた目で観終わってしまった。ちなみに勧めてくれた彼はVシネマ好き。私は1作も観たことナシ。人の好みのチャンネルって違うんだなぁ、と改めて思ったものだ。 4点(2004-01-07 01:53:18) |