41. 16歳の合衆国
《ネタバレ》 映画の中で言わんとするテーマは正直ほとんどわかりませんでした。わかったのは、少年院の中で教育を司る先生のような人物でもモラルに反するようなことをするんだなってことぐらいですかね。まあ完全に潔癖な人なんているわけないし、当たり前なことなんですけど。じゃあその少年院の中でのパール(=ドン・チードル)とリーランド(=ライアン・グーリング)の違いは何なんだって言われたらわからないんですよね。てゆーか、あんな簡単に不倫する男がしたれ顔で何説教しとんねん、ってちょっとムカッとしました。リーランドもリーランドで、あの状況では彼女の弟を殺したのは彼女にフラレたからと思われても仕方ないでしょう。しかも悪質な事にその弟が精神障害者だったのをいいことにそれを利用して、さも弟のほうが死にたがっていたかのように話をするリーランドはとても身勝手な人間にしか見えませんでした。彼女のフリかたもどうかと思うぐらい勝手な感じでしたしね。 結局妙に自己主張の強い人間達のセルフストーリーって感じでしょうか。あまりにも共感できるところの少なさにビックリ。 もしこの映画が「オレの合衆国だ」ってぐらい自分を中心に回ってるぜってことをアピールしたい映画なんだとしたらある意味理解できた事になるんだろうか。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-02 01:08:57) |
42. シルベスター・スタローン ザ・ボディガード
《ネタバレ》 もっとシリアスな映画かと思ってたんですが、なんだコメディか・・・。なにを偉そうに「マフィア・ギャング映画」のカテゴリーに並べられてんだ。スタローンにコメディはさっぱり似合いません。しかもコメディとしても中途半端な出来。どこで笑えばいいのか、どこでしんみりくればいいのか、どちらも微妙なので当然感情移入も出来ませんでした。ヒロインもまた魅力が無い。あんなヒステリーの女性を誰が好きになるんだろう。唯一よかったのはやはりスタローン。コメディの空気から完全に浮いていましたがスタローンの存在感は確かに健在でした!ヒロインの元彼がうそをつくたびに銃で天井を撃ち抜くシーンなんかスタローン節満開☆それだけにあのヒロインとラストにくっついてしまったのはショックでした。誰だよあんな脚本考えたの。ありがちだし。今時こんな脚本じゃ誰も感動もしないし面白いとも思わない。スタローンの健在ぶりに点を入れたいと思います。 4点(2004-12-20 22:05:17) |
43. シッピング・ニュース
《ネタバレ》 ダメ男にも見てておもしろいダメ男と、見ててそれ以上見ていたくなくなるくらいほんっとにダメな男の2種類がありますよね。この映画でのケビン・スペイシーは言うまでもなく後者。物語的には本当のダメ男でないとその後の変化が際立たなくなるからダメなんでしょうが、主人公クオイル(=ケビン・スペイシー)にそこまでの変化が終始見られず、結局、極ダメ人間からちょい暗いおっちゃんに進化したぐらいの成長しか見られなかったので印象としては大変中途半端。 唯一子供と遊ぶ(遊ばれる?)シーンでのみ、苦悩の人生を生きたクオイルから心の底からの笑顔が見られたように思います。ジャーナリストなんかよりそっちのほうが合ってるんじゃないかと思ったぐらい良い笑顔でした。あれは多分演技じゃないでしょう。演技だとしたら仕事より楽しそうにする意味がない。あと、「恋に落ちたシェイクスピア」のエリザベス女王が出ていてびっくりしました。最後のほうでやっと遺骨の灰をパクってトイレに入れた意味がわかりました。ネタ引っ張りすぎだろう。しばらく混乱でしたね。監督さん、もっとわかりやすくお願いします。ちなみに、ジュリアン・ムーアはこの映画で一番美人に見えました。 4点(2004-12-12 21:53:19) |
44. 修羅雪姫(2001)
《ネタバレ》 メインのストーリーはともかく、サイドストーリー的な城所さん(=佐野史郎)と隆(=伊藤英明)の話が省略されすぎてる感がありました。というより、全てにおいてバックグラウンドの情報が少なすぎるために全くその時代感がわかず、そのためにどうしても「おなはし」を観ている、という感じが抜けなかった。 さらに言うなら、全体的にほとんどのキャストのセリフがまったくなってませんでしたね。素人目に見ても、「ああ、芝居してるなあ」って感じでした。演技で自分を捨てきれていないと言うのはプロの世界においてはタブーに等しいはず。こんな演技をしてるようではなるほど、いくら考えあぐねても伊藤英明なんて俳優は記憶にないはずだ。この映画で良い演技をしていたのは白雷役の嶋田久作と城所さん役の佐野史郎くらいでしょう。あとはわざとらしいものばかりでした。コンセプトは嫌いでないだけに残念。 4点(2004-10-18 01:35:43) |
45. 樹海村
《ネタバレ》 『樹海村』と言うタイトルと、作中での「樹海には自殺しようとして死にきれなかった人たちのコミュニティが存在する」という設定からそういうものを想像(期待?)していたのですが、全然そんなものが出てくる気配はなく、ただただ変な箱が出てきたら人が死ぬフラグが立つ話でした。コトリバコ?というのですか?他の方のレビューを拝見してるとそっち方面では有名な代物らしいのですが、寡聞にして存じ上げませんですみません。 「〜村」というシリーズにしたいという優先順位が勝ってしまって、面白いものが作れなかったのかな。この映画は名付けるなら『コトリバコ』とでもすればいいのにってくらいメインは箱。「村」的なものはほとんど見ることができず話が終わってしまいました。 最近ホラーというジャンルに対して、悪い意味でハードルが下がってしまったように思います。ITの発達により、誰とでもどこからでも連絡が取れたり写真を撮れたり。「そこにあるもの」や「そこにないもの」に対して考える機会が減ってしまったように思う。そのせいなのか、唐突に化け物が出たり人の人格が変わってしまったりしても「怖い」というより「何してるんだろう」という感じ。 『リング』や『らせん』などのホラー作品は昔大好きでした。今のホラーが楽しめないのは時代のせいなのか、自分のせいなのか。どっちなのかな。 [インターネット(邦画)] 3点(2021-11-11 20:57:14)(良:2票) |
46. 屍人荘の殺人
《ネタバレ》 原作既読です。読んでからだいぶ時間が経ってるんですが、この度prime videoで配信されてるのを見つけて鑑賞に至った次第です。 で感想ですが、原作ってこんなにコメディータッチな話でしたっけ?と戸惑うことがしばしば。確かに小説のほうでも明智さんとか剣崎比留子のキャラは浮世離れしていていわゆる「変人」として描かれていましたが、それは人に笑われたり態度がふざけている「変人」ではなかった。どちらかと言うと学者然として普通の人がしないようなことにのめり込むようなタイプの変人で、だから物語のキャラクターとして魅力があったのだと思います。映画ではこの二人が完全にネタキャラとなってしまっていて、これはもう『屍人荘の殺人』としては楽しめなくなってしまいました。じゃあ他のキャラは大丈夫だったのかと言うとそんなこともなく、全体的にコミカルにふざけた雰囲気で描かれてしまっているため、原作を読んで映画を観た人で満足する人はおそらくいないのではないかと。 と言うわけで、原作基準で評価すると0点。原作を一旦忘れて映画単体で評価するとしたら4or3点ってところですかね。 個人的に、小説の明智さんは本当に魅力的で逞しい変人というイメージだったので、映画でここまでふざけたなよっとしたキャラで使い潰されたことにただただショックです。 残念の一言。 [インターネット(邦画)] 3点(2021-06-12 18:36:46) |
47. 処刑教室(2008)
《ネタバレ》 私が行くレンタルショップにはこの映画は3本しか置いてなく、借りよう借りようと思いながらもいつもレンタル済でした。で昨日、ようやく発見した一本を借りて楽しみに持ち帰ったのですが・・・、失敗でした。あまりに退屈な内容に、何回一時停止して横に置いてあった『はじめの一歩』を読んでしまったことか。 新聞部に所属する冴えない幽霊?部員のファンク君。作中ではほぼファンキー君。この重みもクソもない彼が主役ということで早くも興ざめ。個人的にマスコミが嫌いというのもかなり影響しますが、人を陥れるような内容の記事を裏付けもせずに載せるなっての!!そうやって人ひとり破滅させておいて、後々になって陥れた生徒会長の名誉回復のために奔走。なら最初っからやるな。一応答案泥棒の真犯人を突き止めるために話は進んでいきますが、観賞側には進行がゆるすぎる。どこまでいってものらりくらりした流れにイライラしたり。 誰が答案を盗んだかとか、それを利用して犯人が薬を売りさばいてたとか、極端な話どうでもいい。 要はそれらを通じて作中のキャラ達がどれだけ成長したのかとかそういうところがやはり面白いんだと思う。しかし自分でばら撒いたゴミを自分で回収するかのようなこのストーリーにはほとんど魅力を見出せませんでした。残念。 [DVD(字幕)] 3点(2011-09-21 09:20:29) |
48. 10億分の1の男
《ネタバレ》 もっとすごい運試し勝負が見れると思って借りたのに全然ダメじゃん!! 唯一良かったのは森の中の全力疾走シーンだけであとはありがちなロシアンルーレットがあっただけ。かなり盛り上がりに欠けました。中途半端にキャストの背景を話の中にいれたのがそもそも間違い。「キューブ」みたいにキャラの背景紹介なんかほとんどせずにひたすら色んな運試しをしてくれたらもっと面白くなったに違いないのに。せっかく良い素材がある映画だったのに完全に使い方を間違えてるのがとっても残念です。内容を期待させたこの映画のパッケージに文句を言いたい。はっきり言って微妙な作品でした。絶対人には勧められないな。 3点(2004-12-25 22:09:15) |
49. 幸せになるためのイタリア語講座
《ネタバレ》 またタイトルに騙された・・・。この邦題つけた人に文句が言いたい。「幸せになるためのイタリア語講座」って言うよりこれはむしろ「幸せになるためのイタリア旅行」でしょう。あの講座の中で幸せそうなシーンなんかほとんど見てないし。よくあんなしゃべりの講師でみんな腹が立たないなと、自分は腹を立てながら観ていました。 理容師の母親なんか、娘にモルヒネを増やすように頼むときは「おまえは天使のようだよ。」とか言ってるくせに断られた途端、「このあばずれが!!」って、そりゃおまえだよ!!、とか突っ込みながらの鑑賞だったので正直気持ちいいもんではありませんでした。 でも一つだけすごく感動と言うか、感嘆したのが、最後のエンドクレジットの出し方です。初めてあんなエンドクレジット見ました!普通映画って画面下のほうからただズラズラと製作関係者の名前がひたすら単調に出てくるだけなのに、まさかこんなやり方があったとは・・・!エンドクレジットだけなら今までで最高の映画です(どんな評価だ、笑)。でもエンドクレジットって、その映画を観た人が心の中にジーンと感じる余韻を残してもらうための重要なものですよね。それだけに、他の映画ももっとこういうところでも頑張ってほしいと感じました。ストーリーも大事ですが、話が終わってエンドクレジット中に観客が帰ってしまうってやっぱりなにか寂しいですよね。ビデオだったらそこで即停止→巻き戻し→ビデオ屋へ、だし。この斬新さに2点入れたいと思います。でも話はダメ。 2点(2005-02-18 23:07:36) |
50. しあわせの法則
《ネタバレ》 なんか好きになれなかったなあ・・・。もっと純愛映画みたいなものを期待してたのにわりとドロドロした感じの映画だったし、ケイト・ベッキンセールに「おい!そこで流されんのかよ!」とかつっこみながら観てたせいもあって疲れたってのも正直ある。てゆーか、いくら雰囲気に流されてもあんな男に傾いていくとかあり得んだろう。全然魅力を感じなかったんすけど・・・。オレが男だからだろうか?同じ感じでクリスチャン・ベールのおかん役のおばはんにも全く魅力は感じなかった。こういうタチが悪い意味で「アメリカン」なとこを見せてくる映画を観ると、やっぱりアメリカには行きたくないという思いが強くなります。「いくらミュージシャンとかやっててえらくても、関わりたくは無いなあ」みたいな感情が溢れてきます。ある意味アメリカを象徴するものであるドラッグとか、それとは別に不倫とか、そういう普段近づきたくないものを当たり前のように扱ってる世界に行って、それに慣れてしまうのが怖いですね。できればこういう映画はあんまり世に出回ってほしくないっていう気持ちが個人的にあります。こういうのを観てドラッグとかに興味を持つ若者が増えたりしないかとか不倫が流行らないかとか心配になります。映画って大衆が観るものなんだからもっと道徳性を持たせてほしい。 2点(2005-02-08 23:41:57) |
51. ジェリー
《ネタバレ》 スロ~~~なカメラワーク。スロ~~~な展開。BGMもほとんど無し。雰囲気だけは前面に押し出され、で結局、大したことは起きない。10分で済ませられる話をただ冗長に100分で見せられたって感じでしょうか。冒頭のドライブのシーンなんか、いつになったら脇から突然トラックが出てきて大惨事になるんだろう!!ってワクワクドキドキしながら待ってたのに、何も起きず、ハイキングだとこのやろう(怒)ふざけて周辺を走り回ってたら迷いましただって??知らねーよもうそんなん。確かにけっこう歩いてた感じはあったけど、高台から確認できないくらい遠くに来たの??逆にすごいわ・・・。 何かのゲームみたいに、登場人物になりきって砂漠をうろつくってのならまだ面白いかもしれないが、椅子に座ってゆったりと眺める映画鑑賞という形のエンターテイメントとしてはこれは完全に終わってると思う。映画館なら暴動が起きてもおかしくないレベルだと思うんだが・・・。 [DVD(字幕)] 1点(2011-03-07 15:49:09) |
52. 少林少女
《ネタバレ》 まあ・・・ひどいなあこれは。 何がひどいってまず、私はCM見て影響されて映画館行ったんですけど、あまりにもCMで期待させる内容とかけ離れたものでした。『カンフーハッスル』や『少林サッカー』を観て影響された、って言う人もこの映画は別物だった、と後で気づくと思います。上記2作のネームバリューにあやかった紛い物です、これは。 ストーリーももちろん破綻していて、『カンフーハッスル』などは時に笑えるようにストーリーをおもしろおかしく工夫していますが、『少林少女』のそれは話の流れが大変勝手で、観てる側は全くついていけません。鑑賞済みの方はご存知でしょうが、主人公の凛(=柴咲コウ)がラクロスチームのメンバーと打ち解けるまでの流れが・・・はしょりすぎ!!!チームのメンバーと心を通わせる大事なシーンを完全にすっ飛ばして、観客置いてけぼりでした。 ・・・とまあここには語りきれないくらい穴だらけのストーリーで、同じくらいアクションシーンも退屈です。これもやはり前述の2作のようなものを期待すると手痛いしっぺ返しに遭います。ある意味放送事故です。 最後に、この映画あまり火は出ません。 [映画館(邦画)] 1点(2008-05-14 00:53:15) |