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コメント数 982
性別 女性

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1.  十三人の刺客(1963) 《ネタバレ》 
これぞ娯楽時代劇、って感じで悪役の殿様が徹底して憎憎しく、勧善懲悪がはっきりしててとても分かりやすい。ま、単純なパターンなんですけど待ち伏せ作戦という展開が頭脳戦でもあり面白い。13人の刺客に対して明石藩側が53人、一人4人やっつければいいのね、と単純計算してたら、千恵蔵親分と寛寿郎は作戦本部にいて戦ってない、、why? 猫の手も借りたいくらいの手薄なのになぜかおっとり構えてるのが不思議~ 袋のねずみ状態で弓矢をあれだけ射掛け、切りまくっても敵がなかなか減っていくようにも見えず延々と戦いが続くのはちとクドイ気もするけど、ラストの対決に武士らしい筋を通す気骨を見せた千恵蔵がかっこよくて貫禄十分。 他月形龍之介とか時代劇でおなじみの名だたる面々はみなそれぞれ存在感があってさすがです。
7点(2005-01-25 22:30:59)(良:1票)
2.  春夏秋冬そして春
無邪気に遊んでいる春、煩悩の誘惑に負ける夏、罪を犯し俗世から戻った秋、再び修行に励む冬、そして繰り返す春。 静謐で美しい四季に重ねて一人の男の人生が繰り広げられるが、「人の一生は重荷を負いて遠き道を行くが如し」という家康の人生訓そのもののような冬のくだりがことに印象深い。子供の頃魚や蛙やヘビに石の重石をつけて遊んで老僧に諭され、幾たびの春夏秋冬を重ねた男が、弥勒菩薩を抱えながら自らに石の重石をつけて険しい山を登っていく。山頂に鎮座した菩薩がはるかに見下ろす風景はまるで神が下界を見ているようだが、深い山中の湖と庵というこの地自体が浮世離れしていて素晴らしい。そして菩薩と共に合掌する男の境地も煩悩を越えて悟りを得たように見える。 言葉ではなく映像で東洋(仏教)思想あたりを感じさせる手腕が新鮮で見事だった。         
8点(2004-11-26 23:07:52)
3.  ジキル博士とハイド氏(1931)
いくつかある中で私が見たのは本作だけなんですがなかなか面白いです。 やはり印象的なのは善と悪の二重人格を行ったり来たりするジキルとハイドの変身シーン。映像マジックで何でもできてしまう今なら何てことはないけど、32年の作品でワンカットでハンサムから醜いサル顔へと変わっていくのを見せるのは大したことだったんじゃないでしょうか。 特にラストの撃たれたハイドがジキルに戻るところが一番滑らかな感じでよかった。 人間の悪なるもののハイド氏の顔がいかにもの凶悪相ではないので恐くはないけど、この悪が醜いというのや殺人場面で殺す場面を直に見せないというところにこの時代の節度とセンスの良さを感じる。   
7点(2004-11-16 21:56:12)(良:1票)
4.  ジョーイ(1977)
現在でも白血病といえば大変な病気ですが、お話の70年代初めには今よりもっと治療も困難で難しい病とされていました。 これは実話だそうですが確かにお涙頂戴という感じはありません。長男の奥さんのナレーションにあるようにこの家族はみんなが優しくて、ジョーイを常に気遣いつつも特別扱いはせず、なるべく普通の子供としてに過ごせるよう にと心がけます。昏睡で植物状態になった時も諦めず家に連れて帰って看病し、覚醒してからは皆で根気よくリハビリに協力して奇跡的な回復をします。辛い治療を選択して良かったのかと悩む母親は詳しい治療記録をつけていたりと、これは病気の家族がいればさもありなんという現実的な感じがします。 泣けたのはジョーイの期待に応えてフットボールで最高の賞をとった兄のスピーチのシーン。 ここまでの話が淡々としつつも感動的なのでもうどうしようもなくボロ泣きです。あぁ、、思い出しても泣ける・・・ ジョーイのその後もナレーションで淡々と語られるだけなのがいいです。
8点(2004-10-22 12:59:54)(良:3票)
5.  少年の町
イエイエ、私も妥当なご意見だと思います。二人並べたクレジットの大きさ、多分それは錯覚です(笑)。並べた場合左手(トレーシー)の方が格上なんでしょうけど、そう言われて今見ると確かに大きな扱いですね。 これはネブラスカに実在した神父の実話ですが、行動的でヒューマンなフラナガン神父をトレーシーが熱演してアカデミー賞受賞というので映画史に残る作品です。 神父は不良少年や恵まれない環境から道をそれてしまう子供達を救うため、数人の子供と共に始めた小さな家から段々規模を広げ、とうとう郊外に数百人規模の広大な少年の町を作ってしまう。この町というのが学校や郵便局や床屋まであって、少年達の自主運営で営まれ自治権まで持っている。 「誰も悪い子なんかいない」という信念の神父は子供達を信頼し、町には塀もないし監視するものもいないが誰も逃げ出したりしない。町の市長もみなの選挙で選ばれるというのが民主的でいかにもアメリカらしい話。 話の中心はホワイティという悪童がイロイロあって心を入れ替えいい子になるという、まぁ甘いといえば甘い道徳的な泣かせる話仕立て、というのはこの時代にありがちなんでともかく、これが戦前の実話というところですごいなぁと感心させられてしまいます。 子供たちの福祉施設とすれば理想的な話で、今でも参考になるところがあるんじゃないかと思ったりします。   
7点(2004-10-20 16:47:10)
6.  白い風船
いたってシンプルな話だが出てくる大人や子供の態度からなんとなくイランという国が伺えるようで興味深かった。 子供が困っていてもそうそう甘い大人ばかりじゃないというところが現実的。最後の子供達の態度もイスラム社会じゃアラーの神の思し召しとか言って、人の親切や施しも当たり前のことで別段お礼を言うほどのことじゃないっていうことなんでしょうか、、? 住む世界が違えば暮し方も考え方も違うっていうのは当たり前のことだけど、日本に住み異文化体験の乏しい身ではなかなか理解しかねるようなエピソードにちょっとびっくり。右往左往した騒動の末、目的を達成した兄妹はとっとと消え、親切な風船売りの少年が一人残されて座り込んでる図、というのはなんだか寂しい感じが漂う。    
6点(2004-10-02 15:36:26)
7.  シャイアン
勇猛さで知られるシャイアン族は先祖伝来の地イエローストーンから何千キロも離れた砂漠のインディアン居留地に移住させられたが、移住時の約束は守られず劣悪な環境の中飢えや病気で多くの人々が死んでいく。 たまらず故郷を目指す旅に出る彼らに警備隊が出動するがそれは尾ひれ葉ひれがついて、先住民がさも残虐行為を働く恐ろしい悪人のように宣伝される。 確かに西部劇では悪者扱いだった先住民が実際にはどんな目にあったのかという一端は描かれてはいる。 しかし中盤のダッジ・シティでワイアット・アープとドク・ホリディが登場し、コメディタッチで展開する部分だけがまるで軽い娯楽作のような作りでちょっと違和感がある。まぁここが一番生き生きしてて面白い気はするんだけど、この中途半端な流れを別にしても話が表面的なだけという気はする。 E・G・ロビンソンやカール・マルデンなど何気に存在感のある俳優が出ているのは楽しめる。   
5点(2004-10-02 15:25:23)
8.  人生は四十二から
これはもう表情や仕草などチャールズ・ロートンがとっても魅力的で大好きな作品。はじめイギリス貴族の召使としての立場を何の疑念もなく守っていたラグルズは、アメリカ人の新主人と同じテーブルに座ることさえ身分が違うからとためらう。 人は平等だと身分などに頓着しない主人は彼を大佐と呼んで友人のように振舞うので、 彼も次第に自由の楽しさを味わうようになる。(この主人の妻は身えっ張りなのだが、彼は妻に下品と嫌われても自分好みのチェックのスーツにこだわったりするのが可笑しい) 居酒屋でリンカーンの演説を知らないかという話になった時、アメリカ人の客に次々尋ねても誰も知らないというのに本で学んでいたラグルズが平等、自由、理想を説いた「人民の人民による人民のための国家」という有名な演説を見事に暗誦するシーンが圧巻。紆余曲折を経て得意の料理、サービスでレストランを開いて新しい人生をはじめたラグルズを、新旧主人や大勢の客が「彼はいい奴だ、誰もが褒めてる♪」と歌いながらエンディングになるシーンではいつも感動して胸が熱くなる。 リンカーンの演説のように、誰にも平等にチャンスがあり自由に生きることができるというアメリカの理想を描いているが、これぞかつてのアメリカの良心そのもの。他にも彼と親しくなる未亡人が「夜明け前は暗いものよ、苦あれば楽ありよ」など励ます言葉も優しく、こうした全篇に漂う暖かさがなんとも心地よい。   
9点(2004-09-26 22:00:42)(良:1票)
9.  少女ヘジャル
ドラえもんさんの素晴らしいレビューに尽きるので同感、と一言でもいいのですが、、 見た時点ではトルコのクルド人関係の政治、社会状況などについて全く知識がなかったので、なぜルファトがああも頑なにクルド語を話すのを禁じるのか分からなかったが、後でトルコは1923年の建国から91年までクルド人同和政策でクルド語を禁じていたと知った。その他トルコのクルド関係の事情についていろいろなことを知ることができた。  実際両親ともクルド人の少女ディランちゃんもサキネなど他のクルド人役も全くクルド語を知らず、映画のために特訓して学んだという。ルファトは元判事でそういう法を守った体制側の人物だから、クルド語しか話さない少女にトルコ語を話させようとするが少女は押し付けに反発する。「頑固なクルド人め」とルファトがつぶやくシーンがあるがお互いに頑固なままでは理解しあえない。お互いの文化を尊重し歩み寄る姿勢なくして理解も共存も叶わないというのはこの二人やトルコとクルド人に限ったことではない。字幕のクルド語はカッコつきで示されるがある種の言葉が通じないのはユーモラスなシーンになっている。  他にも冒頭の警察の襲撃のあと生き残った少女がソロリソロリと部屋を脱出していくのはハラハラするようなスリルがあるし、やもめのルファトや彼に想いを寄せる未亡人の老後の孤独、老人と少女の心が徐々に通じていくというヒューマンな話は優しく心に響く。女性監督で脚本も書いたハンダイ・イペチクの語り口は巧みで暖かく、5歳のディランちゃんとルファトのシュクラン・ギョンギョルの自然な演技も見事だった。   
8点(2004-09-25 23:41:33)(良:2票)
10.  白い恐怖(1945)
記憶を失った男は誰なのか、どんな過去を持っているのかとミステリアスな謎を解いていくスリリングな展開が面白い。ハンサムな正体不明の男に惹かれ彼を信じて救おうとする美人の精神科医、ペックとバーグマンのツーショットを見てるだけでもうれしいので、何故ああまで信じ切れるのかなどチラッと浮かぶ疑念はこの際無視。 やたらめまいをおこしフラフラする軟弱なペック(意外に可笑しい)を力強く助けるバーグマン、というのがなかなか良いです。まさに愛は強し。 精神分析や夢判断をキーにしたところは新鮮で、映像的にも見所のある上質のサスペンスだと思います。 8点か迷いつつ、、
7点(2004-09-13 19:10:40)(良:1票)
11.  白と黒のナイフ
ジャックが果たして本当の犯人なのかどうか、次々登場する証人達の法廷でのやり取りはあきさせないし、 犯人を匂わすような人物まで登場させたりでつい騙されてしまうような話は結構面白い。 弁護士のグレン・クローズは魅力的だが、有能な弁護士が依頼人とあっさり関係するなんて安っぽい手を使ったのがマイナス。  
6点(2004-09-13 19:05:55)
12.  白いカラス
ホプキンス、キッドマン、エドにシーニーズ、これだけ豪華な面々を使ってもったいない、、というのが一番。 それともキャストが豪華すぎて話が散漫になったのか、、、それぞれも特にいいところもなかったし。 肝心の話も白い肌の黒人に生まれて白人と偽って生きたシルク、彼に関わった人たちの苦悩も人物描写も中途半端に薄くて心に響いてこない。  ホプキンスの人種の苦悩話がメインかと思えば、なにしろキッドマンなのでこの老いらくの恋がメインのように見えてしまうし、 キッドマンはともかくホプキンスまでアップ多用は気になる。   
4点(2004-06-25 18:32:24)
13.  シルミド/SILMIDO 《ネタバレ》 
酷い話ですよねぇ、いくら犯罪者だとはいえ国の都合で死ぬほど過酷な訓練をしておいて、方針が変わったからと殺して存在自体を闇に葬ろうなんて、、 たとえ彼らが犯罪者であろうとなかろうとこんな人権無視は許されない。 政治的にも微妙な話をこの時期映画化したというのもかなり大胆なことかもしれない。  映画はすさまじい訓練や反乱銃撃戦の殺戮と、最初から最後までハイテンションで息を詰めて見るような緊張感の連続。 アン・ソンギ、ソル・ギョングはじめ演じた俳優達はみな迫真の演技だったがさぞ過酷な撮影だったことだろう。 画面からは汚名を着せられたまま闇の中に埋もれていたこの人たちの真実を、多くの人に伝えたいという熱い思いが伝わってくる。  立場は違っても閉鎖された場所での3年の訓練でお互いに情を通じる間にもなっていたのに、殺さなければ殺されるという状況に追い込んだ国家の非情さが恐ろしい。 双方共に国策の犠牲者で悲劇というしかないが、国が人の命をかくも軽く扱うというのは昨今の日本とて人事ではない。  「立派な兵士」になる訓練というのは、人間性を全く否定し機械のような殺人マシーンにすることだというのがよく分かる。 これも含めてどれも恐ろしい話でとても重い。 消されていた歴史の暗部を掘り起こしたという意義は大きいし、犠牲者達への熱い思いもよくわかる。佳作以上の力作だとは思う。  しかし気になったのはバックミュージックが過多で必要以上にセンセーショナルに感じたこと。 悲劇的演出もやや過剰気味でこれもシュリに似て韓国らしいという感じがした。 悲劇は作る側は冷静に、むしろ控えめな演出にしたほうがもっと素直に感動できただろうと残念な気がする。  
7点(2004-06-15 18:09:35)(良:1票)
14.  死刑台のメロディ
アメリカの暗部、アメリカの汚点、冤罪の多そうなアメリカでもここまで露骨な冤罪は映画にできなかったんでしょう。 しかも人種差別・思想差別による偏見からというのは言い訳もできないところで、触れられたくない「古傷」かもしれない。  アメリカの話なのに全篇イタリア語というのは違和感があるが、イタリア人のコミュニストというだけで無実の罪を着せられて死刑になってしまう話には怒りを覚える。 世論がいくら沸騰してもでたらめな裁判は覆らなかった。これでは死刑廃止の声がおこってもおかしくない。  それにしても赤狩りといい、かつてのアメリカの共産主義に対する反感は想像以上にすさまじいというのが伺える。 事件のことは全く知らなかったが、これは事実を忠実に映画化したというからおよそはこのとおりだったのかもしれない。 この作品からは事件を闇に葬らせてはおかないというような気概を感じる。それは脚本やら演出、被疑者や弁護士を演じた俳優の演技など全てから、、、 いくら弁護しようが結論は変わらないと諦観するに至ったサッコの表情がかえって強く訴えてくる。  やり場のない怒りに美しいJ・バエズの歌が流れるのがなんとも物悲しい。 手紙を歌にしてたんですね。ラストの歌は知ってましたが背景がこれであったのは初めて知りました。 私も勢いでつけると9点くらいつけたくなりますが・・
8点(2004-06-13 17:33:46)(良:2票)
15.  新婚道中記
アイリーン・ダンの笑顔って大好きです。このコメディエンヌぶりは見てるほうも思わずにっこりとなってしまうほど魅力的。 歌って踊ってというサービスもあるしね。あ、もちろんグランドのコメディアン振りはこの頃からすでに堂に入ってます。  お話はちょっとした夫婦喧嘩から離婚話に発展して、、というたわいないものですが、セリフがしゃれててクスリとさせられるのや犬のスミスの芸達者ぶりなどが楽しい。 他にも帽子とかハト時計とかちょっとしたところに気が利いてるのがおしゃれ。 でもA・ダンの帽子とか衣装はなんか大胆に奇抜でした。。。  夫は妻の音楽会に乗り込んで騒動を起こすし、妻は夫の婚約者の家でわざとひんしゅくを買うような下品な行動をとりと、お互い喧嘩してても未練たっぷりという可愛らしさ。 30年代ロマコメって喧嘩話でも浮世離れしてて夢が一杯ってところが単純でほほえましい。   
7点(2004-06-12 23:52:16)(良:1票)
16.  上意討ち 拝領妻始末
「切腹」の小林正樹監督と脚本の橋本忍コンビでこれに勝るとも劣らずというほどの見事な時代劇。 モノクロの端正な映像も、侍社会の不条理や非情さを見事に描いた脚本も双子のように似ている。  出演者では三船は無論のこと悪妻の大塚道子、翻弄される嫁の司葉子、悪役の神山繁、 三船の友人で後に決闘することになる仲代達矢などみな重厚で素晴らしかった。 (唯一バカ殿が人のよさそうな村松達雄なのは惜しいが大した問題ではない)  三船が演じる侍は悪妻に耐え続けてきた苦労人。息子には優しくて気立てのいい嫁をと望んでいたのに、なんと出産後の殿様のお手つきを押し付けられる。 嫌々承知して結婚したがいちは意外にもいい嫁で、息子の加藤剛とも仲睦まじく娘も生まれる。 それが跡継ぎがいちの産んだ息子に回ってきたため彼女を返せと言ってくる。 翻弄されるいちや家族は親戚の命運まで巻き込んでの決断を迫られる。 上役の有無を言わさぬ身勝手さや不人情ぶりに対し、人として当然の主張をする舅と夫、物のように扱われる哀れないち達が気丈に抵抗し道理を主張する展開に引き込まれてすっかり彼らに感情移入させられる。  三船の舅は自らの愛のない夫婦に比べ息子夫婦の愛情の深さに打たれ彼らの理解者となるが、深い人間味を見せて素晴らしいし孤軍奮闘する殺陣の見せ場もある。 いちは非情な運命に翻弄されながらも誇り高く自己を貫く強い女性で、司葉子はこれを見事に体現していた。  私はむしろ切腹より好きですが見る人が少ないのは残念でもったいない。これはぜひにとお勧めしたいです。    
10点(2004-06-11 17:52:38)(良:1票)
17.  忍ぶ川
忍ぶ川というのはヒロインの志乃が働く小料理屋の名前。 そこで訳有りの27歳の大学生哲郎と出会って、というラブストーリーなのだが主演するのが栗原小巻、加藤剛というこの時代きっての美男美女カップル。当時はただもううっとりロマンティックだった。 久々の再見ではそれ以上に、傷ついた魂が寄り添いあうような純愛が静かに激しく感じられてやはり感動する。  二人とも家庭的に暗い影を負っているが木場、洲崎とそれぞれの思い出の土地を歩き過去を打ち明けあう。 お互いの傷を感じて親しみを増し、志乃の実家栃木を訪ね家族に会うが父の死で一家は離散、紆余曲折の末彼らは哲郎の故郷秋田で結婚する。暗い過去に決別し、二人がここから新たな人生を生きていくというまさに人生の門出。  昔見た時もこの結婚初夜が印象的で、特に毛布に二人でくるまって雪明りの道を行くソリの鈴の音を聞く所が美しい。 加藤剛は和製G・クーパーといった感じなのでそれはもうウットリの美しさで、小巻さんもしとやかな美しい女性像なので男性ならメロメロでしょう。 この年このカップルで「忍ぶ糸」というのもあったが、こちらよりはずっと印象深い作品です。   
8点(2004-06-06 16:39:28)(良:1票)
18.  12人の優しい日本人
二転三転するストーリーも面白い上、進行と共に12人の陪審員のキャラクターも少しずつ明らかになってくる、さらに陪審制度の危うさなども盛り込まれて良く出来た脚本だと感心する。 全員無罪の中、一人「話し合いましょう」と言って有罪を力説して皆を説得する序盤から、畳み掛けるような会話やギャグの数々はいかにも三谷幸喜らしい。  有罪が多数になり決定寸前でなお無罪を捨てない2人あたりからは急激にサスペンスフルな盛り上がって見事な展開になっている。 この経過を見ていただけの私もこの事件が有罪か無罪かと共に考え、結論を出したような気分になっているし、陪審員の立場も裏表共に明らかになっている。  見る者をここまで引き込み、オリジナル以上にひねった話をコメディタッチで見せきったのはうまい。ただもともと芝居向きの脚本だと思うけど、セリフまわしや演技も時に芝居じみてるのが少々気になった。  
8点(2004-06-05 11:41:50)
19.  深呼吸の必要
皆さんのお勧めで急遽見たのですが確かに優しく癒されるような映画ですね~ 平良さんのおじいとあばあの我が子を見るような優しさがなんとも素晴らしいです。 あんまり自然なんで本当の農家の人かと思ったくらいですが、実際島の(田舎も)人ってあんなおおらかで優しい感じがします。  昔、北海道の畑の草取り体験で「いつでも休んでいいよ」と優しく言われるとかえって一生懸命やろうと思いましたから、後半彼らが自主的に頑張るのもこの二人の優しさゆえだと思います。 きび刈りのバイトの話は昔沖縄に行ってた頃も聞きましたが、これは男性向きの仕事だと思ってました。(男の子だってきついでしょうから、ここのモデル体型の華奢な女の子達はさらに大変だったことでしょう)  でも生きる原点とでもいうべき、一日中肉体労働をして食べて寝て、それが自他共に喜びになって充実感を得るというのはなかなか得がたい経験です。 だからリーダー格の子が自分を当てにして待っていてくれる人のために、と喜びつつ全国をヘルパーバイトで回ってる気持ちもよく分かります。 出演者達の表情からもこうした気持ちの変化は伝わってきます。  人の心を慰め癒してくれるのは自然や包み込むような人の優しさなんだと改めて思いまます。多くを語らないラストですが、彼らもここで癒されまた元の場所に戻っていったという余韻がじわじわきてポロポロ泣けてしまいます。このときの歌もいいです。 さりげなくて地味ですが大切なことを思い出させて、疲れてる人をそっと慰めてくれるような映画でした。  
8点(2004-06-01 18:14:49)
20.  シュレック
ドンキーの吹き替えが山寺さんだからと吹き替え版で見たのが失敗だった。姫はいいがシュレックの吹き替えに終始違和感が、、有名人よりイメージにあった声優を使ってほしい。絵はとてもいいと思うし意外性のある話も悪くはない。ただ個人的好みの問題で、ラップなどの歌やノリなどこういうアメリカンテイストはちょっと苦手。
6点(2004-05-24 20:57:50)
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