1. スペシャリスト/自覚なき殺戮者
《ネタバレ》 アドルフ・アイヒマン裁判を記録したビデオテープ350時間を2時間に編集し、デジタル加工を施している部分もある作品。「ハンナ・アーレント」で感じたそこらへんの無責任社員の言い訳を見せられるのかとゲンナリ状態でしたが。2時間に亘る証言模様で弁護士機能不全孤立無援公開処刑状態の中、背筋伸ばして感情的にならず整然と淀みなく証言する姿は決してそこらへんの無責任社員では無く、ユダヤ人への憎悪無きSS随一の実務能力を持つ怪物に見えました。ハイドリッヒの執事のようなアイヒマン(スタンリー・トゥッチ)「謀議」が浮かぶヴァンゼー会議の件で、ユダヤ人の運命を知らなかったと言うのに血圧激上がり。又、住民の引き渡しを拒否して処刑されたユダヤ人評議会員も居るというのに、傍聴人が叫ぶ「言葉巧みに我々を安心させ自分の家族だけを収容所送りから救った」輩の悪びれない姿にも激憤。人間の価値観・本質を見せられ、更に、ヒトラー型リーダーに従うアイヒマン型部下について考えさせられました。良作です。 [DVD(字幕)] 8点(2021-06-25 02:19:39)(良:1票) |
2. スターリングラード(1993)
只々悲惨な地獄絵図にグッタリ。空調の効いたリビングで鑑賞し、子供達と夕食(クリームシチュー)を摂り、お風呂上りにレビューを投稿。ありがたさを思い知る逸品。 [DVD(字幕)] 6点(2018-09-17 21:55:40) |
3. スモーク(1995)
14年間写真を撮り続ける理由が最後になってやっと分かる。映像だけで充分で語りは不必要だったと。消えない過ちを背負いながらも生きてゆくのに人情は不可欠な事を実感。不屈の苦労人 ハーヴェイ・カイテル 圧倒的な存在感の一品。 [DVD(字幕)] 6点(2018-09-17 08:24:39) |
4. 酔拳2
味のある脇役の面々が忘れられない作品。とりわけジャッキー作品の敵役ではピカイチのボスの面構え、いでたち、足さばきは何度見ても見惚れます。まずまず練れていたストーリー。最後の最後でプッツリ終わるのが何とも惜しまれるところです。 [DVD(字幕)] 7点(2011-06-19 04:47:15) |
5. スピード2
こんな出来栄えでスピードを名乗るとはスピード違反、最低速度違反です。 [ビデオ(字幕)] 3点(2010-04-12 00:11:48) |
6. ストレイト・ストーリー
それぞれのエピソードにおけるアルヴィンの言動と佇まいに、生を授かった時から、消え去ってくれない辛い思いも背負って行かねばならない定めと、毎日欠かさず何もかもを見守ってくれる大空のような存在に近づいて行く事が歳を重ねる事である素敵さを感じました。老いに対する怯えを軽減させてくれた本作に感謝。 [DVD(字幕)] 8点(2010-01-18 00:21:11) |
7. スリーパーズ
殺してやりたい程の憎悪を抱いていても、大抵の者は実行はしません。敢えて実行したのであれば、その責任をとるべきと考えます。自分の尻を他人に拭いてもらって喜んでいる二人の末路は、それなりのもののようでした。いろんな点でデ・ニーロ神父は印象に残りました。神父さん 、貴方の二人にかけた情けは二人のためになったのですか。 5点(2005-03-21 08:44:12)(良:1票) |
8. スーパーの女
ダメスーパーをふらりと訪れた女が立て直すお話を、監督、キャスト共に小慣れた感じで見せてくれます(花子の男口調には辟易しましたが。) スーパーの色々なエピソードをサラッと紹介しつつ、二つの店の物凄いネーミングやカーチェイスなど、お笑い部分も盛り込まれた、観ていて肩の凝らない楽しい作品に仕上がっています。精肉チーフの「どうせ、素人には判りゃしねぇんだよ」とほくそ笑む姿に、昨今の産地偽装など「見つからなんだら、何をやってもええんや」とでも考えている倫理観の欠如している方々が思い浮かびます。もっとも、 お客の側はお客の側で「見つからなんだら、何をやってもええんや」と思っている人もいるのでしょうね。 6点(2005-01-31 20:51:29) |
9. スピード(1994)
《ネタバレ》 バスはこの状況から如何にして脱するのか。もうハラハラ、ドキドキし通しで、飛行場での大爆発には心底スカッとしたものでした。緊迫感を後押ししてくれた音楽も記憶に残っています。その後の展開は大爆発の余韻のように感じました。悪役好きの自分にとってデニス・ホッパー演ずる偏執狂的ないやらしさに満ち溢れる犯人は、これぞ悪役といえる印象深さでした。あの対決とあの散り方はこの犯人には相応しくないように思いました。 8点(2004-10-31 00:34:43) |