1. ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館
《ネタバレ》 はぁ、またか・・・。 導入部分から前半にかけてはとても良い雰囲気だったのに。 中盤からはやはりお化け屋敷と化していく。 いや、いいんですよ。お化け屋敷。ただ手法が大きな音と、『突然ばぁっ!』の繰り返しは嫌いなんです。 ぞっとしたいんです。ぶるぶるしたいんです。ドキドキしたスリルを味わいたいんです。驚かせてほしいわけじゃないんです。 なんだからホラーはこーゆー路線のものばかりになりましたね~。 ストーリーやキャラ、そういったもので恐怖を演出してほしいものです。 途中からデイリーが主人公に協力してくれますが、それまでは主人公ひとりぼっち。ぼっちホラー。 好みじゃないんですよね~。シチュエーションやストーリーにもよりますが、やはりホラーは複数人いるほうが面白いです。 こーゆー映画にしては、最後がバッドエンドっていうのも後味が悪い。せめて『呪いは続いている・・・』くらいの余韻で止めてほしかった。主人公ファミリーの息の根止めてどうすんの。 亡くなった妻も、愛する夫と息子がどこぞの性悪ばばあ霊に呪い殺されたっていうのに、そんな穏やかに微笑んでたらだめでしょ。もうこの際ファンタジーになっちゃっても良いから、悪霊から夫と息子を守ってほしかったよ。 悪霊のおばさんだって、いろいろ事情はあるんだろうけどサ。あんたの息子を苦労して探し出して、再会させてあげたんだから、見境なく呪い殺してんじゃないよ。 え?そのほうが客にウケて金になる?そりゃ最低だね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2024-03-11 03:02:01) |
2. 裏窓(1954)
《ネタバレ》 ええ~?ここまでつきあったのに、真相もやもやって何?ジェフリーズたちだけすっきりした顔して、こっちは全然すっきりしないんですけど。 でもジェフが寝落ちする前に、確かに悲鳴のようなものは聞こえたし・・・。 結局ソーワルドはジェフを殺しにかかったし・・・。 家に不法侵入されて、指輪を盗られただけであれば、警察に電話すればいい。でもそれをしないっていことは、ソーワルドはやはり妻を殺していたってことでいいのかなぁ・・・。う~ん、そこは最後はっきりさせてほしかったなぁ。 終盤は結構盛り上がるのですが、序盤から中盤がなにせ退屈。軽妙洒脱なトーク劇だけでもたせるには少々長すぎです。 でもサスペンスだし、ミステリーだし、きっと面白い何かが起こるのだろうと見続けた結果がこれか~。 そしてこの作品一番のミステリーは、リサがなぜジェフにそっこんなのかということ。 歳だって離れてそう。かと言ってお金があるようにも見えない。年上ならではの包容力や魅力も感じない。しかもリサに対して否定的な意見ばかり言って、結婚する気もない。いや、ほんとリサはこの人のどこが良いんでしょ? もしかしたらこの映画は、『いるはずのない理想の女性』を登場させた、当時の男性たちの願望詰め合わせ映画として人気だったんじゃなかろうか・・・。 [DVD(字幕)] 3点(2023-07-22 03:30:10) |
3. ウィッチマウンテン/地図から消された山
《ネタバレ》 こーゆー映画大好きです。 途中なぜかだれてしまったときがありましたが、全体的にテンポが良く、スピード感があります。 ストーリーも単純明快で◎。宇宙人の兄妹を二人の地球人が助ける話ですね。 兄妹二人は、両親が地球で行っていた植物再生の研究結果をGET。その後自分達の星に帰るだけ。ですが兄妹をつけねらう母星からの暗殺者。更にはアメリカの政府関係者も兄妹を狙っている。四面楚歌の中、暗殺者やアメリカ政府から逃げつつ、宇宙船を取り返し母星に帰れるのか。ってな感じの、平凡ストーリー。真新しいものは一切ありません。そこであえて言いたいのです。だから良い。動機やストーリーがはっきりしていると、余計なことごちゃごちゃ考えずに気楽に見られる良さがあります。 もちろん、つっこみどころは山ほどあります。ですが、こーゆー映画は、あえて矛盾をつっこまない。効率やら能率やらを考えない。ただ楽しむ。それこそ映像だったり、アクションだったり、コメディ劇だったり、楽しむ要素はいくらでもあるわけです。 ドウェイン・ジョンソンは『センター・オブ・ジ・アース2』でも似たような役柄でしたね。この人が子供とからむとやけに面白い。それに温かい気持ちにさせてくれます。 最後はディズニー映画らしく気持ちの良いハッピーエンド。休日に見るのにぴったりの作品でした。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-11-16 02:34:40) |
4. 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん
《ネタバレ》 思っていたより重く暗い話でした。ですがぱっと見明るくポップなテイスト。なんとも変わった味わいの作品です。 邦画ならではの雰囲気と言えなくもないです。(嘘だけど)こーゆー雰囲気は洋画では決して味わうことができない。(嘘だけど)もちろんドラマでもこーゆーのは撮れない。(嘘だけど) ですので、こーゆー作品は貴重だと思います。(嘘だけど)良い、悪いは別にして。面白い、面白くないは別にして。 この作品は、大政絢のファンあれば問題なく楽しめてしまうのがある意味問題かもしれません。(嘘だけど) 大政絢がかなりかわいいので、プロモーションビデオとして楽しめてしまう。(嘘だけど) ラブストーリーとして、みーくんを羨ましいとさえ思ってしまう。(嘘だけど) まあ、実際はみーくんではなかったわけですが。まーちゃんにとっては自分ひとり逃げた道真より、最後まで一緒にいてくれた主人公のほうがみーくんなのでしょう。 それにしても大政絢が出演している映画を初めて見たのですが、演技が上手でびっくりです。(嘘だけど) まーちゃんの壊れっぷりを見事に表現出来ていたと思います。(嘘だけど) [DVD(邦画)] 6点(2020-09-22 03:41:02) |
5. ウォッチメン
《ネタバレ》 『ウォッチメン』だけならまだしも『ミニッツメン』とやらまで過去にいたようで、その両方が冒頭の回想シーンに登場。これは混乱します。 『暗い』『グロい』は映画の味なのでまだ良い。 ですが『わかりにくい』『不親切』はだめでしょう。 特に『ヒーロー』やら『超能力』やらが存在する、まさに架空のSF世界であれば、その世界観の認識がとても大事。そこを断片的な映像情報の羅列で済ませて『はい、本編』はいささか不親切。もちろん本編のほうで説明不足の部分を補いながら進行してくれるのであれば問題ありませんが、本編は本編で謎の元ヒーロー殺しの謎でいっぱいいっぱい。 更にはまだコスチューム姿とヒーロー名さえ一致していないのに、元ヒーローの方々の本名までばんばん出る始末。覚えるのが大変です。 とまあ、文句ばかり言っちゃいましたが、じゃあ嫌いなのかというと、結構好きだったりします。こーゆーの。 規格外のDr.マンハッタン。No.2はオジマンディアス。この二人は人間離れしています。 ナイトオウル、ロールシャッハ、コメディアンが強さ的には横一列でしょうか。ラストがシルクスペクター。 結構強さのバランス感覚が良くて、見ていて確かに面白い。 黒幕はオジマンディアス。なのですが、全員が手法は違えど『平和』という同じベクトルを向いているのが救い。 最も正義に対して潔癖だったロールシャッハが、合理的平和を最優先するDr.マンハッタンによりその命を散らしてしまうのは衝撃的であると同時にとてもドラマチック。 そしてすべての真実が闇に葬られたかのようにみせかけて、ロールシャッハの手記が出版社のもとに届く結末。 真相が分かった今、もう一度最初から見てみたいとも思いますが、見返すにはちょっと時間が長すぎるのが欠点。 時間を長くしすぎている原因のひとつに、Dr.マンハッタンの哲学の講義があります。この辺りをばっさりカットして、もう少しテンポよくしてくれたら8点以上の価値があります。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-08-23 02:25:42) |
6. ヴィンセントが教えてくれたこと
《ネタバレ》 こーゆー映画嫌いです。 これって、普段真面目に生きている人が良いことをしてもスポットが当たらない。 ですが不良が良いことをすると、途端に美談に見えるのに似ていませんか? ヴィンセントって聖人ですか?私にはただのクズにしか見えませんが。 子供が困っていれば誰だって手を差し伸べます。 愛する奥さんの洗濯だったら私だってやります。 お国のために戦場に行ったことは、そりゃあ立派なことだと思います。ですがみんな大なり小なり社会のために働いているわけです。彼だけが特別立派なわけではありません。 そして、そういった善行が、金を踏み倒して良い理由になるんでしょうか。 子供を競馬場に連れて行くところまではまだ許しましょう。 ですがそこで大穴を当てたのであれば、借金を返済するのが筋です。外れたフリを子供にまでさせて借金を踏み倒すところを子供に見せつけるのはクズです。 子供のために口座を作ってあげたのには感心しました。ところがその口座から勝手に金を引き出して競馬でスる始末。 『それは奥さんのため?』いやいや、だったら最初からギャンブルなんてするんじゃねえよ。 何か月分も入居費が溜まっているから出て行ってくれと言われるのは自分の責任。むしろ今まで待っていてくれたことに感謝すべき。 酒とギャンブルに溺れるから金がないんでしょーが。どんな良いことをしようがクズはクズです。 どこかで良いことをしているからって、他者に迷惑をかけることを肯定するようなエセ美談はうんざりです。 こんな人間を賞賛するかのように盛り上げる過剰なクライマックスの演出には虫唾が走ります。 むしろ聖人は、オリバーであり、マギーであり、ダカであり、介護職員であると思います。 [DVD(字幕)] 3点(2020-07-31 11:36:49)(良:1票) |
7. ウルヴァリン:SAMURAI
《ネタバレ》 これだけがっつり日本が舞台なのに、製作に日本が全然からんでいないっていうのが不思議な感じです。そうできない業界やお役所や法律の問題でもあるのでしょうか。日本を舞台にした映画製作のハードルが高い結果、間違えた日本の描写しか出来ない現状であれば、日本側にも責任の一端はあるのでしょう。 それでもねぇ、日本の役者さんをもっと起用することはできると思うのですが。日本人じゃない人に日本人役をさせる意味がいまだにわかりません。しかもこのグローバルなご時世に。ウィル・ユン・リー演じる原田はとりあえず黙っててください。あなたが口を開くたび気が散ります。 とびはねる剣道。法事に襲撃するヤクザ。まあ、日本のことを知らないとこうなりますよね。かと思えば、ごはんにさした箸は注意するし。『ワタシ、ニホンノ、コーユーブンカシッテマスヨー』って自慢されているみたいです。 シリーズ中最もミュータントが少ないのが物足りないです。こりゃあ評価が低いのもうなずけます。スピン・オフ作品とはいえ、出てくるミュータントがヴァイパーだけじゃあ食い足りなくて当然です。 この作品は『X-MEN』を見せたいわけではないのかも。『ヤクザ』『サムライ』『ニンジャ』『カタナ』と、事前にアメリカ人が見たいものをアンケートにとって、それを順に並べてみました。って感じです。だとしたら『ゲイシャ』もいれなきゃ。ウルヴァリンハマルデムサシボウベンケイミタイダタヨ。時代はどんどん変わるのに、外国とりわけアメリカが日本に求めるイメージって全然変わんないですね。 『新幹線アクション』は面白かったです。そっから先は失速する一方。なにしろウルヴァリン弱い弱い。私がゲーセンで操作していたウルヴァリンは鬼のように強かったんですけどねぇ。 終盤に近づくにつれてアクション面では見所がどんどんなくなって、じゃあストーリーが面白いかっていうとある意味面白いけどそれはファニー的な面白さでありまして。でもなんか怖いものみたさで最後までだらだら見れちゃう感じの作品です。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-06-06 09:02:48) |
8. ウルヴァリン:X-MEN ZERO
《ネタバレ》 X-MENシリーズはアポカリプス以降を除いて、ほぼ一通り観ています。ただ最後の作品を観たのが結構前なので、ビクターやストライカーが誰なのかはまったくわかりませんでしたね。ただその人たちのことを覚えていなくても鑑賞に差し支えはありませんでした。問題なく楽しめたので良かったです。 個人的には序盤、ウルヴァリンが唯一チーム行動をするシークエンスが凄い好き。結局チームを抜けることにはなりましたが、このチームのメンバーは戦闘力の高いキャラから電気、瞬間移動系と多彩で魅力的。このメンバーでの活躍で映画一本作っても面白そうです。正直言うと、ゼロやらウェイドやらフレッドやらは、単純に身体能力が優れたエージェントってだけで、ミュータントとは認識していなかったのですが、彼らも一応ミュータントになるんですか? ストーリー。親切にしてくれた老夫婦、殺されます。瞬間移動のナイスガイ、殺されます。恋人、最後に殺されます。主人公、記憶をなくします。死んだ恋人を見て、『いや、しらないやつだ』。と言います。超切ないです。 そんなわけで、とても爽快とは言えないのです。にも関わらず、暗い気持ちになりすぎず、最後まで見てしまえる面白さ。これはひとえに多彩なキャラクター達と、バリエーション豊かなミュータントバトルのおかげ。 スピン・オフ作品としては十二分に楽しい作品に仕上がっています。ダイヤモンド少女やトードみたない懐かしいキャラがチラッと出てくるのなんか、スピン・オフ作品ならでは。トードなんか覚えている奴いんのかっていうくらい個人的にはレアキャラ発見的楽しい瞬間でした。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-06-04 02:31:16) |
9. ウォルト・ディズニーの約束
《ネタバレ》 実話を元にしているから仕方ありませんが、メリー・ポピンズの原作者であるトラヴァース夫人がまず好きになれません。傲慢。高慢。謙虚さも聡明さも足りません。辛い過去があったのは同情に値しますが、それとこれとは話が別です。こーゆー人とは肌が合わないのです。共感もできません。周りにいる人間が親切な人ばかりだったから良かったようなものです。 トラヴァース夫人以上に気に入らないのがその父親。ヘレンの父と言うべきか。 現実逃避。アルコール中毒。家のことは妻に任せきり。子供に良い顔ばかりすれば、それは子供に好かれますよ。当たり前です。ですがそれが本当の愛情でしょうか。私は奥さんが不憫でなりません。これだけ苦労をかけられた挙句、父親はまるで忠告を聞き入れず体を壊して他界するわけです。娘だって甘やかしてくれる父親にべったり。 そんな父親と原作者ばかりにスポットが当たり、二人を肯定的な目線で描くストーリー構成。私はとてもそんな気分になれません。私はこの父親みたいな人間が本当に嫌いです。 キャストは良い。演出も良い。音楽も良い。みなさん名演だし、そもそも私はディズニーが大好き。ですから良い映画なのは間違いないのでしょうが、私的にはこれはナシ。 え?これって結構好き嫌い別れる作品だと思うのですが、違うのでしょうか。 ただ、この映画を見たおかげで、メリー・ポピンズを見てみたくはなりました。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2020-06-01 02:52:11)(良:1票) |
10. ウォーム・ボディーズ
《ネタバレ》 『ゾンビ』から『人間』に戻る話だとは全く知らず、終始興味津々で見ていました。 『ゾンビの目からみたゾンビの日常とゾンビ社会』『ゾンビとの共同生活』『脳を食べるとその人の人生を追体験』どれをとっても、面白いアイデアばかり。 舞台も良い。『荒廃した都市や空港』と、『生き残った人たちが生活する街』の対比がとても良い。 飛行機内で共同生活ってのも、秘密基地みたいで良い。そんで『いつ他のゾンビが機内に入ってきやしないかとハラハラする』、このちょいハラハラ感がクセになります。 前半のほうではゾンビ映画の世界を堪能できるのがポイント高い。もちろん、コアなゾンビファンを満足させる内容とは言えませんが、私みたいな『ゾンビっぽければなんでもOK』みたいな人種は十分満足できるわけです。 Rとその友人ゾンビ。この2人?が最初からゾンビよりちょっと人間寄りすぎない?ってのはちょっとマイナス。 それでもRが少しずつ人間へと近づいていく描写はとても丁寧で、流血するシーンには感動すら覚えます。言葉が少しずつ流暢になっていくなど、ディテールにこだわったプロセスの描き方は素晴らしいんじゃないでしょうか。 ただ、あえて水を差すなら、R以外のゾンビ達の人間化。さすがにこれは無理があったのではないかと思います。『Rとジュリーの手つなぎ』『看板の手つなぎ』、手をつないでいるところを見ただけで人間に戻れるんだったら、とっくにそうなっていただろうと思えてしまう。 とはいえ、子供ゾンビが人間の子供たちと遊ぶシーン、友人ゾンビが人間の女性から傘を開いてもらうシーンなど、ゾンビ映画とは思えない素敵なシーンが用意されているラストで、そんなささいなことは許せてしまう。 これだけでも希望がもてるのに、壁が壊される爽快な結末のおまけつき。良作です。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2020-05-07 00:53:28)(良:1票) |
11. ウォンテッド(2008)
《ネタバレ》 とっても面白い。全然飽きない。マンガチックな設定も個人的に好み。なのに気に入らないところがいっぱいある。どう評価したら良いか大変悩みます。 途中までは良かったんです。『昨日まで普通の冴えない人生送っていたのに、実は凄い才能を秘めていた。それは一流の殺し屋の才能だった』こーゆー中学生男子が妄想しそうなイタイ内容を実現してくれて本当に嬉しい。急に今日から暗殺集団の一員に。なんか憧れちゃうんですよね。こーゆーの。 ところが、この暗殺組織、壊滅しちゃう。悲しい。しかも身内同士で闘うラスト。勝ったところでカタルシスなんか感じるはずもなく・・・。 最初から最後まで、アンチヒーロー誕生の物語で明るくいけば良いじゃん。『毒を以って毒を制す』のノリは好きだから、法をすりぬける極悪人をプロヒットマンたちが華麗に成敗みたいな。このストーリーでいくにしても、倒すのはスローンだけにしてほしかったです。そんでウェスリーとアンジェリーナ姐さんと生き残った組織の人間で新体制の組織運営をやっていくみたいな。 父ちゃんが実は・・・ってのは、残念ながら途中で気付いちゃいます。これはあまり演出が上手いとは言えないので、サプライズとしては失敗かもしれないです。しかもさんざんひっぱっておきながら、父ちゃんがあっさり死んじゃう。これも良くないです。 死ぬのは良いんです。あっさりが良くないのです。 なんかね、前半のお気楽なノリと後半の暗いオチの食べ合わせが妙に悪い作品です。 でも『プロの暗殺集団』ってのは、やっぱ良いですね。ただ『伝説の暗殺集団』らしいですが、この人たちが劇中でやっていることはもはや〝暗〟殺ではないな・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-04-30 03:31:07)(良:1票) |
12. ウソはホントの恋のはじまり
《ネタバレ》 思っていたより大分良いお話でした。 ストーリーもキャラクターもストレート。凝った演出やひねった展開はなし。だからこそ、サムやバーディやその友人達と一緒に、素直な気持ちで喜怒哀楽を感じることができます。そう、これはいまどきめずらしい王道ラブコメ。 コメディは下品すぎずソフトタッチ。どちらかと言えば言葉や台詞のユーモアで笑わせてくれるセンスが好き。 サムやバーデイが、それぞれ欠点はあるものの、応援したくなる人物に描かれているのがまた良い。 サムは作家志望。オリジナルの小説を世に出したい。そーゆー背景も応援したくなる要素の一つ。 そしてサムは自分の恋愛体験を小説にしていきます。それが出版社のお偉いさんにウケはじめる。派手なサクセスではないですが、仕事を頑張っている人の手堅いサクセスはなんだか嬉しくなります。 こーゆージャンルのラブコメって、恋愛が熱を帯び始めると仕事がそっちのけになることがしばしば。そーゆー展開は好きじゃないんですが、サムは違います。しっかり小説を書き進めていきます。だからこそ、クライマックスの作品会議で腹抱えて笑えるというものです。そして彼女からのダメ押しにまた爆笑。 主人公ははっきり言ってピエロだったわけですが、こんな幸せなピエロなら良いじゃない。 見ているときは楽しませてくれて、見終わった後は幸せな余韻が残る、そんな優しい映画でした。 [DVD(字幕)] 8点(2020-03-28 01:30:57) |
13. ウォールフラワー
《ネタバレ》 正直こーゆー映画の良さってよくわかりません。すごく共感できたり、デジャヴを感じたりするとまた違うのかもしれませんが。なにせ他の国のお話ですからね。人情の機微ってもんが、母国映画に比べるとピンとこない部分があります。 こちらのレビューを読んで『なるほど』『なるほど』『なるほど』・・・とうなずくばかりです。 とは言えですよ、『理屈で良い映画』と理解するのと、『良い映画だと心から感じる』のとではまた違います。 私はこの映画、心の琴線に触れることはなく、また、面白いと感じることもなかったのです。 チャーリーの良さに周りの人間が気付いていくっていう展開そのものは好き。ですがそればっかりだと物足りない。かと言って中盤から終盤にかけての暗い話はなんとかならんもんですかね。 『親友の自殺』ってのはおばさんのことでしょうか。そのおばさんから性的虐待を受けていた?そのおばさんが事故死したのが自分のせいだと思っている?チャーリーの抱える闇ってのが気になって最後まで見ちゃいましたが、答えは明示してはくれないのですね。これだけヒントあげたんだから、あとは自分で解きなさいってか。 ミステリー要素がある映画は好きなんですが、結末やオチをぼかしちゃうのはあまり好きではありませんね。 序盤で先生の質問に正しく答えられているのがチャーリーだけ。いち早くチャーリーの才能に気付いた先生のもとでチャーリーが少しずつ成功していくようなサクセスストーリー的展開があれば、また違った感想になったかもしれません。 [DVD(字幕)] 4点(2020-03-26 03:43:34) |
14. ウォーリー
《ネタバレ》 『荒廃した世界にロボット一人』っていう設定がどーにも退屈そうで、正直敬遠していた作品。ですがここでの高評価+予告が面白そうだったので、見てみることに。結果、食わず嫌いは良くないなーと思った次第です。突き抜けた面白さ、とは言えませんが満足できる映像作品でした。ちょっと笑えて、ちょっとハラハラできて、最後はちょっと泣ける、いつものディズニーでありいつものピクサー。やや警鐘を兼ねた色合いはいつもより強くなっている気はしますが。 思っていたより大分かわいいウォーリーとイヴ。どんなときでもイヴと手をつなぐことばかり考えているウォーリーのイノセントな感情が、いじらしく愛らしい。 太陽光で動くウォーリー。大量生産されていたようで、壊れた箇所は集めたパーツで自分で修理可能。こーゆーディテールがしっかりしているのが凄く良い。そして序盤のウォーリーの日常が、ちゃんとラストにつながっています。こーゆーのめっちゃ好きです。 いまいちなのは、やはり宇宙船でしょうか。いくらなんでも700年もあそこで人類が存続できたってのは、非現実すぎてついていけません。人間達は全員自堕落になり、全員同じ服。これはもはや手抜きに近い印象です。 それにしても、この作品で表現された『荒廃した地球』ってのはゴミの山で、すごくこれからの未来を予感させていて、空恐ろしくなります。人類が地球からいなくなって700年経過すると、再び地球は生命が存続できる環境に生まれ変わっていたってのは、とても強いメッセージ性を感じさせます。今現在、地球にとって最もゴミなのは他でもない人間だと言われているようです。 ブルーレイに特典として入っているショートムービーの『バーニー』がとても面白かったです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-03-06 13:07:26) |
15. ウォーリアー
《ネタバレ》 久しぶりに映画を見て泣きました。しかもなぜ泣けるのかがよくわからない。『感動させよう』というあざとい演出もないし。ただ男達が殴り合っているだけなのに。ブレンダンがロシアの優勝候補の選手と戦っているあたりからもう涙がとまらんかった。 戦場で何かがあった、秘密を抱える天才格闘家トミー。娘の治療費で家のローンがピンチ!家族と家を守るため、決死の覚悟でリングに上がるトミーの兄ブレンダン。 圧倒的な強さで勝ち上がるトミーにはヒロイズムを感じ、奇跡の逆転劇を繰り返すブレンダンに感動する。 実況やニュースキャスターを利用した盛り上げ演出もすごく上手い。ブレンダンの教え子たち、校長、そして妻、みんながブレンダンを応援する様子がぐっときます。最初は携帯からの連絡を待ち、次はTVで応援し、最後は会場まで応援にいっちゃう奥さんが最高に良い。『賞金をもらう前にあなたの生命保険を受け取ることになるわ』と辛らつな言葉の中にあふれる愛情、名台詞です。 ノンフィクションでは描かれない人間ドラマ、戦いの背景、そこに至るまでのプロセスを映し出してくれるのが映画の最大の長所だと思います。長尺を感じさせない、充実した時間を過ごすことができました。 ・・・2人はその後どうなったのだろう。ナレーションでも良いので、トミーとブレンダン、そしてその家族がどうなったのかちょっと知りたかったですね。 [ブルーレイ(字幕)] 10点(2019-11-06 11:31:19) |
16. 宇宙人ポール
《ネタバレ》 宇宙人ポールを故郷に帰してあげるってだけの映画。ストーリーは単純明快。だからこそ、ちょっとゆるくてちょっと良い人たちの、コメディテイストな逃亡劇を楽しむことができるのです。単調になりそうなシナリオを、個性あふれるメンバーたちのおもしろおかしいやりとりで乗り切っちゃう力技。悪くないですね。 ポールは何十年も地球にいるために、すっかり地球かぶれしていて神秘的な雰囲気は皆無。登場シーンからして宇宙人らしさはゼロ。ただその容姿と特殊能力だけが、彼を宇宙人たらしめています。こんな宇宙人を出しちゃう発想の転換が最高ですね。エンターテイメントはこうでなくては。 ゾイルが実はポールの友人であり協力者だったというちょっとしたサプライズ。 宇宙人が宇宙人の人形のモノマネをしてやりすごすといった、ちょいちょい笑える演出。 工夫はいっぱい。ですがそれらをふまえても、ストーリーがのめりこむほど面白いとは言い難い。コメディも小ネタを散りばめただけでパンチは弱い。決してつまらなくはないのですが、暇つぶしの域は出ていない作品だと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-08-17 03:33:34)(良:1票) |
17. Vフォー・ヴェンデッタ
《ネタバレ》 クソつまんねー。90年代や00年代って、こーゆー不思議ちゃん映画が多い気がします。 ストーリーわかりづらい。それぞれの人物の目的がはっきり見えない。ばっきばきのSF設定に不自然なリアリティをねじこもうとして、凄い不協和音を感じる。近未来ならではの面白さはまるでない。とゆーか、たとえ未来のことはわからないとはいえ、SNSが浸透している現代から考えて、こんな時代錯誤な世界になるわけがないと思っちゃいます。 もし百歩譲ってこんな世界になったとします。だったらもっと勧善懲悪ストーリーの痛快活劇にせんかい、という超個人的な希望。そのほうがこちらも『夢のある娯楽作品だから。』と割り切って見ることができます。 では、悪口を言います。 無駄に暗い。 無駄にシリアス。 無駄なコメディ。 無駄に難解。 無駄に長い。 こーゆー作品が好きなひとはもちろんいるでしょう。私は無理。もう変化球すぎて無理。 観る人を選びすぎる映画。私の中ではカルトムービーの位置づけです。 私は『未来世紀ブラジル』系が大嫌いなのです。 ここでのレビューを拝見しまして、この映画とソリが合わない理由がなんとなくわかりました。 [ブルーレイ(字幕)] 2点(2019-05-10 13:57:20) |
18. ウェス・クレイヴン’s カースド
《ネタバレ》 予想に反してかなり面白かったです。 序盤の事故のつかみは完璧。崖から転落する車。車の中から女性を助け出す。これだけでもスリリングな展開なのに、何かを察知し怯えるクリスティーナ・リッチ。雰囲気作りが大変良いですね。助かったと思いきや『何か』に車の中から引きずり出されて引き裂かれる女性。体を真っ二つにされてもはいずる様子がいささかショッキング。この辺の描写は気合が入っています。 ストーリーもなかなか面白くて、エリーとジミーが少しずつ変化していく様子が楽しい。 エリーのターンは完全ホラー。ジミーはちょっとテイストが違って、もともとが『いじめられっ子』シチュエーションだったので、ある意味スーパーマン的演出あり。後半になればなるほど、ホラー的雰囲気がなりを潜め、コメディタッチが多くなります。 『狼男のベースは誰だ?』的なミステリー・サスペンスの様相が一転、元凶がわかってからはアクションコメディのノリ。よく考えると前半とのギャップがなかなか凄いんだけど、そこまで不自然に感じないのは映画のつくりが上手いのでしょうか。 飼い犬までウルフ化するなど、隅々まで手抜きが無く、テンポが良く、緩急があって最後まで楽しめます。 個人的には今まで見た『狼男映画』の中では一番面白かったです。 [DVD(字幕)] 8点(2018-04-21 14:59:33) |
19. ウエスト・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 ザ・B級。いや、C級、・・・Z級かも。 ホラーだけれど怖くはない。ゾンビものだけどゾンビの良さはあまり堪能できない。 でも全然面白くないわけではない。少なくとも見ている間、飽きはしないです。暇つぶしにはなります。 この作品が惜しいのは、ストーリーを変に凝ってしまったところ。1800年代から1950年代に行って、最後は現代と、時代を3つも見せてしまったのが良くない。こーゆー作品はもっとシンプルでわかりやすいほうが良いです。既視感なんてあって当たり前。『パクリじゃん。』って言われるくらいのほうが面白いんです。変にオリジナリティなんて出さなくて良い。例えるなら、速球もまともに投げられないくせに、かっこつけて変化球投げている感じです。B級、C級、Z級と割り切って、オーソドックスなゾンビパニックものにしちゃえばもっと面白かったろーに。もったいない。 [DVD(字幕)] 5点(2018-03-03 02:00:32) |
20. 運命じゃない人
《ネタバレ》 1つのストーリーを複数の視点から捉える面白い構成。 宮田君がマンションに戻ってくるたび、実はいろんな人が入れ替わり立ち代わり家に潜んでいたってのは面白いです。 こーゆー作品にしては、ストーリーが複雑すぎず、すっきりまとめられていたのも良かったと思います。これだけ時間が行ったり来たりしていても、全く混乱せずに見られたのは、作り手が見る側を意識している証拠だと思います。 キャラも非常にたっていて、『良い人すぎる宮田くん』『友達思いの探偵』『せこい組長』など、面白い人物が多い。 倉田あゆみはともかく、それ以外の人物は皆善良さがあって、後味も悪くありません。 ラストで会社の先輩が訪ねてくるシーンを重ねたことで、『たった一夜の出来事』を印象づけるやり方も上手いと思います。 映画としての面白さはまあまあ。個人的には、物足りなさが残る作品です。 [DVD(邦画)] 6点(2017-07-17 13:15:19)(良:1票) |