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パブロン中毒さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 914
性別 女性
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自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

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1.  ターミネーター4 《ネタバレ》 
ターミネーター…シリーズにしては安かった。 なぜこんなに「安さ」を感じるのかというとやはり、今回の「主役」であるべき人造人間マーカス役の俳優が「薄」かったからではないかと思ふ。 今回は、カイル・リースが若すぎるために主役としてのボリュームを持ちえず、また、本来なら唯一のビッグネームであり絶対的スターとして物語に君臨するべきクリスチャン・ベールが、「ジョン・コナー」であるにもかかわらずその役割を果たすようになっていない。この理由は単純に出番が少ないからということだけではない。だいたい妻の出し方もあまりにも適当だ。これでは夫婦の関係もよくわからないので、ジョン・コナーという人を描くというふうには作られていないのだ。 この作品の主役は人造人間マーカスであるように作られているのだ。 けれども、肝心のジョン・コナーはクリスチャン・ベールであるわけだから、薄い俳優が演じるマーカスをヒーローとするにはそちらの引力が強すぎるというところもあり、そうかと思えばカイル目線になってみたり、どうも軸があっちこっちしているからマーカスに照準をしぼって感情移入するというところまで行くことができない。また、観客が「見たい」と期待している「コナーとカイルの関係」についても描写が少なすぎる。不完全燃焼型映画。 そして、マーカス役の俳優が予想以上に薄いことがとてもいけなかった。 ほとんど記憶に残らない顔をしている。 それならそれでそういう役柄があるだろうに。 クリスチャン・ベールと張り合って、自分のほうに観客を釘付けにするということには、なっていない。 するとこの話は「誰が」ヒーローなのか、ということがはっきりしないまま突然「心臓移植」に突入して終わるとかいう、お粗末な脚本なのである。 う~んなんというか、少ない出番でもクリスチャン・ベールを引っ張り出すことが出来なかったとしたら、「ターミネーター」という名前がついていようが完全なB級として消えていくタイプの映画。 作品全体としてはB級でいいのだが、ベールが出たことによって辛うじて「Bの上」くらい。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-16 00:34:36)(良:1票)
2.  ダウト ~あるカトリック学校で~ 《ネタバレ》 
時代設定はケネディ暗殺の翌年ということになっています。 原作ものらしい。 メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンの両芸達者の激突が見どころです。 孤立無援でも、誰にも感謝されなくても、「善」を達成できるかどうか。 というようなテーマだと思います。 善はもちろんキリスト教の神さまの決めた「善」です。 少年愛がいけないのかどうかは、時と場所によって違います。 これはキリスト教の話なので、キリスト教の神さまがいけないと言っていればそれは(ここでは)いけないことなので、いいのかいけないのかについての「ダウト」というものはそもそもない。 校長は国が決めた法に対して忠誠を誓っているからここまでの行動に出たというわけではありません。 で、話のゆくえとしては、自分さえ目をつぶれば四方八方丸く収まるのであって、誰も協力してくれなくて、騒いでも誰にも感謝をされないという場合の「善」について、それをできるかどうかということが、シスターアロイシスに信仰上の試練として問われていて、彼女は見事にそれを成し遂げた、ということになります。 どこまでも宗教的な話で、まあ大した話ではないのにここまで仕上げたのは2大芸達者俳優をブッキングできたからかなあ。 ホフマンのいかにもな変態神父はいやらしすぎて見ていられません。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-14 23:06:34)(笑:1票)
3.  ダイアリー・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
とーても期待していただけに、見たことすら一週間後に忘れそうな内容に唖然とす。 だめっす。 もはや流行りを越えてお約束の域に達した感のある「ゾンビでドキュメンタリー風映像」だが、巨匠までそんなものに手を出さなくてもいいではないか。しかも、こんなトホホな出来になっちゃって…。 もう何を見ても「作り物ですね」としか見えないお粗末な画面。 そして巨匠はなぜかよくわからない哲学に走ってしまい難しいセリフをいっぱい入れてみる。「撮ることに意味がある」かどうかは、内容で示すんだよ。そんなんセリフでなんべんも言わせてどうするんだ。 怖くない、面白くもない、見ているだけで嬉しい俳優が出てるわけでもない、なんにもない、ああ無情。 「エスケイプ・フロム・リビングデッド」「REC」「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」と〝ゾドキュ〟を見てきたこの夏だが、なんという収穫の無さ。私の求めるゾンビ映画はいつ誰が作ってくれるんだろう。
[地上波(字幕)] 4点(2010-10-10 01:17:06)
4.  ダウト 《ネタバレ》 
受付のサエない警官が、変な作り話をしますよね。二重人格についての。 これズルだと思います。私はレイ・リオッタが二重人格でダニーなのだとばっかり思っていたのですが。 ダニーが実はあいつだったと判明しても、全然嬉しくないわけさ。他にロクな候補者も見せずにズル使ったあげく「どうだ驚いたか」と言われても。 そして、この話はフォードがダニーだったというオチに導かなければ全く面白みがないと思うわけです。そうでなきゃ、後手後手のレイ・リオッタが単に「あまり頭の切れない検事」というように見えるのです。だいたいあの記者についてなんのフリも与えられていないのに、実はこうだったんだよ~ん、と言われても。 つまらない。一番近い感覚は、例えば途中経過を見せないで「脱出しました!」という結果だけ見せられたマジックとかじゃないかな。
[地上波(字幕)] 3点(2010-08-17 19:01:40)
5.  ターネーション 《ネタバレ》 
アメリカでは一部の層にウケてヒットしたらしいですが、ジョナサン・カウエットというゲイの俳優さんが撮り貯めたビデオを編集したドキュメンタリーです。 まあ、非常に見づらいです。マトモに見るならもれなく眩暈や頭痛が付いてきます。 こういうカットバックというのかフラッシュバックというのか本当にやめてもらいたいなあ。人間の視覚能力なんて、そんなに進化しているわけがないんだからさあ。 内容が衝撃的だということでウケたようですね。幼いころからゲイを自覚していたとか、母の波乱万丈人生とかいうことで。 本人は、母が12歳だかで屋根から落ちて頭を打ったことが、息子である自分の不幸の根源であると思っていて、まずそのことをいうためにこの作品を作ったみたいです。題名もそんな意味なんでしょう。 非常に驚くのは、このヒトは、子供のころから撮り貯めた大量のビデオを、ちゃんと保管していたのだという事実です。当時はディスク化もできないから、保管に場所を取りますよね。しかも、住居も転々としたりしたわけです。…いったいどうやって保管していたのか。 さて、私はひととおり見てちょっとズルだなあと思わざるを得ませんでした。 母に関する事件や病歴は細かに説明しているのに、自分のことをあえて省いているところね。 ジョナサンの人生にとっての大事件が、意図的に省かれていますね。ジョナサンのゲイライフの白眉といえる初体験や、大人からの虐待の有無などが、全くありません。 なんだかこれでは「不幸はすべて母のせい。その母の不幸は屋根から落ちたせい。」ということだけを提示されて、それを吟味する要素を伏せられている気がしてくるのです。 母や祖父母にとって不名誉であったり到底世間に公表するべきでない事実を明らかにしているのに、自分のことは言わないのです。ローティーンのころドラッグやアルコールをやったという程度のことしか。 もしかするとこの時点のジョナサンは、己の受けた傷を公表するほどには回復していなかったのかもしれません。けれど、不特定多数の他人に映像を提供するなら、基本的に誠実でなければならないということを無視しています。そしてそれは自分で考えているよりも容易に他人に見破られてしまうのです。 もしも「ターネーション2」があって、そこでジョナサンが隠したいと思っている事実を明らかにするつもりだったなら話は少し違いますが。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-04-21 12:52:48)
6.  ダーウィン・アワード 《ネタバレ》 
筒井康隆の短編にもマヌケな死に方をした人の年表ってのがありました(フィクションです)。 この作品は、マヌケな死に方の再現部分がとてもおもしろくて、つなぎとなるファインズとライダーの部分がいまいちつまらないというバランスの悪い残念作です。 マヌケな人びとを見ているのってどうしてこんなに楽しいんでしょう。それも、そこそこ名前のある俳優が演じているうえ、演出がナチュラルなのでフツーの市井のマヌケな人を見ているようで、このユルさ加減がとても楽しいです。 それなのに、ファインズとライダーのシーンはどうしても「有名俳優がシナリオ通りに演技しています」という感じで、要らないロマンスを無理やり詰め込んでしまって残念です。 とにかくロマンスを入れなきゃいかんというのは、もうこれは彼らの病気かもしれないなあ。この話にロマンス要らないでしょう。 ロマンスを入れなきゃいけないと思うからファインズなんて持ってくるので、ここはスティーブ・ブシェーミなんかが丁度いいと思うんです。 とにかくボランティア参加(と思われる)俳優陣は、みんな楽しそうでユルくていい感じ。どうせならアークエット家は姉妹の参加も欲しかったところ~。特に、ロケット男のバカ友を演じたブラッド・ハントが光っていて「ヨーロッパとか?」のボケがたまりません。あと、お約束としてこういう場合、カメラマンは最後まで顔を出すべきではありませんね。 エンドロール後のおまけに似たパターンを見た覚えがあるが、なんの映画だったか思い出せない…ダッチワイフがアジアに着陸するシーン…。 ちなみに字幕の翻訳が的を得ていてとても良かったです。このくらいの訳が丁度いいです。一箇所間違いがありましたが。クリス・ペンが「It’s effective」と言うところを「(犬が)くわえたぞ!」と訳していましたが「(導火線に)火がついているから爆発するぞ!」の意味です。まあ彼は割舌が良くないので私も10回以上ヘッドフォンで聴いてみてやっとわかったけど。 ファインズとライダーのシーンをバンバン飛ばしながら、大笑いして見るのが正解です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-04-16 16:58:10)
7.  ダーク・ハーフ 《ネタバレ》 
はい、ぜんぜんおもしろくないですね。なんにもひっかからないです。 どうしてこういうことになるかというと、特に作り手が無能だからというわけでもないがやっぱりカレの場合はゾンビを出さないとおもしろくならないのです。 そして、どうすればおもしろくなったのかと考えますに、おそらく「自分の知らないうちに何かをしでかしている」とか「肉体を持ってしまった虚像の扱い」に集中して見せ方を工夫すべきだったのでしょう。…見たところ、な~んの工夫もしてありません。とーてものっぺらとしたシロモノで、ロメロは消しゴムでクレジットから名前を消したいと思っているに違いありません。 キングに寄りかかって、つまりはウルトラスーパーなストーリーテラーの力を過信して映像になっているものがいっぱいありますけど、やっぱりそういうことではダメで、キングものの場合は原作者を怒らせるくらいにカスタマイズされていないとおもしろくならないです。つまりキューブリックしか達成した作り手はいないということになりますけど。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2009-12-12 17:46:20)
8.  大統領の理髪師 《ネタバレ》 
ソン・ガンホって本当にいいですね~。「殺人の追憶」から好きですけども、この顔で何度も主役が張れるといういうすごさ、主役を張らせるというすごさ、それを受け入れる国民性、韓国の底知れぬ深さを感じます。日本でソン・ガンホ型俳優が主役を張ることは決してないですから(日本人の優男好みは小谷野敦の著書に詳しい)。 そうはいっても、ソン・ガンホはというかカレの顔は役を選びますから、この先も育ちの良さそうな役をやることはありません。役者としてどう思っているのか私にはわかりませんが、ガンホは死ぬまで庶民をやってほしい。雑草魂を演じ続けてほしい。 内容のことで少し言いますと、仙人じいさんのお告げ(?)のうち、「体の病は自分が治すから心の病は父親が治せ」でしたから、ナガンがお茶を飲んでも歩けるようにならなかったのは「心が治っていなかったから」ということですね。 それが、父が新大統領に反抗して袋叩きにあったら歩けるようになった。ということは、ナガンは「権力者に尻尾をふる父」に売られて交番に連れていかれたこと、そのせいでひどい目にあったことを、実は許していなかったし、傷ついた心が修復されていなかったのですね。本人のナレーションではなんにも気にしていないようにしてありますが、実はそういうことです。 ということは、この作品の大きなテーマは「庶民は権力に対してどういう姿勢で望むべきか」というようなことになります。韓国人にとっては不可欠なテーマなのですね。 もうひとつ、私はこの作品を見ていて「人権」という感覚がいかにアジアに適さない「白人が創造神信仰に基づいて頭で考え出した観念」であるものかふか~く理解しました。 アジアには「人類皆平等」とか「子供だけは別扱い」という考え方は適さない、のです。それはいいとか悪いとか置いといて、実際にそうなんですね。この映画の作り手だって、西欧仕込みの「人権」がどんなもんかはちゃんとわかっていますが、作れば「あえて」こうなるのであって、それがアジアなんですよ。 「まだ適さない」なのか「もともと無理」なものなのかは、わが国を含めて人権が輸入されてせいぜい数十年ですから、わかりません。 わかりませんが、この作り手は「現実にオレたちは(アジア人は)こうなんだよ」ということを強力な説得力をもって示していると思う。この強さは理屈を説かれたくらいでどうにかなるものではなさそう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-11-14 19:25:18)(良:2票)
9.  タロットカード殺人事件 《ネタバレ》 
老いてからのウッディ・アレン作品をいくつも見ていますと、ある知人の言葉がよみがえります~。 その人は広告デザインの仕事をしていましたけど、「人のクリエイティビティは20代で終わる。30代以降は、20代に貯めたアイディアをアレンジして食いつぶしていく」ものなのだそうです。 なんだかこの言葉が最もあてはまるのはウッディ・アレンなのではないでしょうか。 そら、「マッチポイント」のような異色作も出しましたが、アレとて「20代の遺産」だと思います私は。70過ぎて思いついたものではなかろうて。 さて、金髪で若くてガタイのいい女と絡むというマンネリパターンを繰り返しているここ数年ですけども、いいかげん飽きてきた感じは否めない。それなりに面白いですよ。もちろん他の作り手のものとは一線を画していますけど、ハッとするような場面もありますけども、この先何本撮ろうとももう「新しいもの」は出てこないということに今さら気がついたのでした。 アレン作品を見るたびに期待していたのだが、悲しいけれどもカレには一応の見切りをつけるしかない。70過ぎれば「20代の遺産」を食いつぶしても当然ですよね。 ジョー・ストロンベルのパートだけは非常に面白かったです。逆にヨハンソンとヒュー・ジャックマンが絡みだすと極端にスピードが落ちたうえつまらなくなりました。最も寒かったのはヨハンソンとアレンの絡み部分で、見た目がどうとかいうよりも「無理」という言葉が浮かんだ。 ジョー・ストロンベルを前面に出してカレを主役にしたらよかったのでは~?カレだけがキャラ立ちしていてあとは霞んでいましたね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-09-30 15:26:38)
10.  ダークネス(2002) 《ネタバレ》 
「本国スペインでは大ヒット」という前ふりが全然ウソに思えるほど、な~んの新味もない話です。 こんな使い古された話を、どう料理すれば大ヒットになるのかというと、それはひたすらに、ああひたすら~に「演出」です。そして、ホラーに対してあまり目の肥えていない観客(スペインの人たちごめん)も必要だ。 レナ・オリンなどというクセのあるベテラン女優を起用したワリには「べつに彼女でなくてもよかったのでは…」との疑問が。なにかもったいないという気がする。 んでまあ、本編はこれでもかの「演出」責めでして、まーこれだけなんでもないフツーの話(ホラーとしては)ならここまで「演出」しなければ見せようがないよなあ、と納得もしたくなる。 最後はどうしようもなくなって、とにかく暗くしてなにも見えない攻撃で〆るという無謀さだ。 …たいしたことない話を演出の腕前だけでどう見せるか、というのもひとつの醍醐味なのだろうが、この作品はそこが突出しすぎ。いくらなんでもやりすぎ。ソースかけすぎ。 や、話のつまらなさゆえにこんなに演出に凝らなければならないくらいなら、最初からもっと面白いストーリーを使ったらどうなのよ、という素朴な疑問を消せないよなあ。 ともかくスペインの観客のホラー沸点は相当に低いと言わざるを得ない。日本や香港のホラーは怖すぎてとても見られないだろうなあ。これって自画自賛かな(違うだろ)?
[CS・衛星(字幕)] 3点(2009-09-02 19:35:33)
11.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 
脚本がダメなところにもって、ワイズマンという若手監督の未熟さが露呈してしまったというか…。 FBIやNSAが全くの無力でなんにもしないところとか(だいたいトップがアラブ系アメリカ人だなんてあるわけないじゃん)、強引に娘人質エピソードに持ち込んだり、これだけの労力を投入した犯人の動機が不十分だとか現実味のかけらもない脚本であるのだが。脚本がダメダメであった場合でも演出で少しでもマシになったかというと全くそんなことはない。コロコロと人が死に、マクレーン本人もテロリストの仲間を次から次に殺していくのだが、その描き方がまさに「ここで死んでいるのは端役ですからご安心を。メインのキャラクターは決して死にません。」というようなものだ。…ゲームぽい。 バンパイア映画にCGや特殊メイクをじゃかすか使って喜んでいるのはそんなに不自然なことではないが(ワイズマンは)、ダイハードにそれを持ち込まれるとは。だいたいあの戦闘機は垂直浮上していなかったか? 映画というよりはサバイバルゲーム・ダイハードスキンヘッドバージョンを、コントローラー不要でプレイしてくださいつーような無味乾燥な後味である。しつこいようだがダイハードⅠはそのリアルさにおいて観客を釘付けにしたのであーる。
[DVD(字幕)] 3点(2008-07-22 20:42:09)
12.  タッチ・オブ・スパイス 《ネタバレ》 
日本人から見たら全く違いのわからないギリシャ人とトルコ人の問題で「楽園」から追放された少年の回想物語。 ええと、ギリシャ人が住んでいたキプロス島にオスマントルコ帝国が侵攻して、オスマンが崩壊したあとはイギリスが植民地にして、戦後は独立したが人口の多いギリシャ人と少ないトルコ人の間がうまくゆかず(宗教が違うし)、ギリシャ人の政府がトルコ人を迫害したためトルコ本国が怒り…ああややこしいったら。 というような事情が、ファニス少年を「楽園」イスタンブールから追い出したのです。ファニスのその後の人生は「楽園落ち」として営まれていくのだ。本人がそのように自覚していたのだからして。 ファニスが成人しても長らくイスタンブールを訪れなかったのは怖かったからです。自分の記憶の中にある「楽園」がこわれて違うものになっているのではないか。もしかして初恋の少女に恋人が居たり、結婚していたりするのではないか(その方が普通だろ)。ファニスは「内なるイスタンブール」を守るためにイスタンブールに行くことができない。 が、おじいさんの死でイスタンブールを訪れたファニスは、恐れていた「初恋の少女の結婚」を知るけれど、別居しているということで「自分の居場所があるかも=楽園はまだ自分を拒否していないかも」といっぺんに浮かれてしまう。この時点でファニスはまだ「楽園落ち」の世界を生きている。 けれど彼女が夫の元に戻り、去って行ったときはじめてファニスの「楽園落ちワールド」が終わって夢から覚めた。という話だと思う。 さておじいさんがギリシャのファニス一家をいっこうに訪れてくれなかった理由、私はこう思う。 おじいさんは少年ファニスにとってまるで魔法使いのようだった。スパイスや料理をネタに周りの人を巧妙に操ったりする。子供にとっては魔法使いそのものだ。 しかしおじいさんの魔力は、イスタンブールの街及びあの店と屋根裏という装置とセットだったのだ。 ギリシャに来たら、おじいさんの魔力は発揮できない。彼は普通の老いぼれだ。おじいさんはそんな自分を孫に見せたくない、昔のイメージを守りたかった。 おかげでファニスの記憶には、魔力にあふれた活気あるおじいさんだけが残った。 なにかこう、「男のセンチメンタル」全開な話だが最後は「女のリアリズム」で終わったなあ。トルコやギリシャの食文化へのこだわりは一見の価値があるかも。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-06-13 14:39:22)(良:1票)
13.  ターミネーター3 《ネタバレ》 
今回TV放送でしみじみ見直してみたら、なんだ…とんでもなくよくできているじゃないか! やはりモストウ、あなどれない。 なにしろ、これは50%コメディだったのだ…しかも、「ドハハ」笑いを一切用いない(というか、1と2からの流れで使えなかったのだろう)中での、この笑いのセンス…すごい。 ローケンが瓦礫をはねのけてすっくと立ち上がるその無表情、これだけで、もう笑いがとれているじゃあないか。生まれたてのようなベビーフェイスに鋼鉄の肉体。ひとたび何かにぶつかれば、その効果音は「ゴン!」…みごとなコントである。とにかくローケン部分はほとんど笑えるのだ。 そして、シュワちゃん部分は、明らかに笑いをとる事を狙ったシーンではなく、ジョンやケイトとの会話部分に、見事なコントが盛り込まれている。その際のジョンのリアクションが難しかったことだろうと思う。だって、「ターミネーター」3部作であるからには、あからさまに「コント」だと分かってはいけないんだもの。 そして、「サルだサルだ」とバカにしていたジョン役のニック・スタールも、よく見ればそんなに悪くないではないか。 そりゃあ、オーランド・ブルームのようなホモくさい美形ではないにせよ、ジョン・コナーというキャラの程よくスレた感じがその目元あたりにちゃんと出ている。「放浪」してきた感じを出しつつ、なおかつコントと分からないようにコントをこなすということで、なかなかがんばっていると思う。 そしてシュワちゃん。やっぱりあの鋼鉄ボディはCGくさいよなあ、とか、スタント多用したんだろうなあ、とかいうことも、もう、どうでもいいんだどうでも。 だって、ターミネーターはシュワちゃんでなくてはならないのだもの。 もはや「3」においては、シュワちゃんはその老体にムチ打って、画面に映っているというだけで、許されるのだ。今回も、語り草となるようなキメのシーンもモストウはちゃんと用意してあったのだけど…銃弾を口からプッと吹いて「二度とするな」ってとこね。やっぱりモノマネはされないのかなあ。ちょっと残念。 3回くらい見ると、あまりの面白さにやめられなくなります。メチャメチャ笑えます!
[DVD(字幕)] 9点(2007-06-30 22:47:46)(良:1票)
14.  ダ・ヴィンチ・コード 《ネタバレ》 
映画「ダヴィンチコード」そのものよりも、その周辺について興味深い現象が起きている。 例えば、私の居住地域はまあほとんどロー・クラスの住民しか住んでおらず、当然民度も低い。よって通っているのも場末のショボいツタヤであるのだが、ここでは先週の解禁日もその翌日も「ダヴィンチコード」は全巻出払っていたという状態であった。ヨドバシでは、題名を大声で連呼し、DVDが野菜のように叩き売られていた。 今週、ひととおり内容を見てみて、さらに疑問は深まった。 なぜそんなに「ダヴィンチコード」が見たいのか?〝ダヴィンチコード〟なのに? ここでいう〝ダヴィンチコード〟なのに?は、当然「いくらトム・ハンクスが主役を張っているとはいえ、タカが辛気臭い宗教映画(しかもバタもの)ではないか」という意味である。 もっというと、「クリスチャンなど日本人の1%しかいないではないか。しかもここは果てしなく民度の低い○○○(地域名が入る)ではないかあ!解禁日から張り切って借りてる奴のうち何人が常日頃から宗教に興味があるというねん」であった。 話題と宣伝により雪だるま式に底上げされたあげく、内容などに全く関係なく○○○の住民でさえ先を競って借りていった「ダヴィンチコード」…その周辺がイタすぎると私は思う。 さて、その作品については、「オドレイ・トトゥがアメリカ人の役者と絡むのはミスマッチすぎてダメ」「だいたい私はヨーロッパ人の女が舌足らずの英語をしゃべるのがあまりにも汚く聞こえて耐えられない」によりドンドンドーンとランクダウン。 ハンクスが最も得意とする「どんな観客をも酔わせる微妙な感情表現」がほとんど必要のない脚本であるので、全然彼である必要もなかった。ひたすらストーリーを追っているだけの映画であるから、かえってトム・ハンクスという役者が発するあたたかみがうるさく感じられてしまうくらいなので、もっと才気走ったクールな役者を配するべきであった。 冒頭で、M修道僧サイラスのマゾ描写を無駄なくらいしつこくやったくせに、期待してたら単なる鉄砲玉扱いで尻つぼみに殺してしまうし。 ラングドンというのは、特殊な視覚能力があるという設定らしいのだが、それについてもなんの補足も説明もなくご都合な感じのみ残る。ご都合といえば全編これご都合なのだが。 私としては、「ギャザリング」とか「悪霊喰い」と同レベルの宗教映画と位置づける。
[DVD(字幕)] 5点(2006-11-11 15:17:28)(良:1票)
15.  タブロイド 《ネタバレ》 
90分台という時間的な制限のためか、脚本の問題か、ベニチオの二面性への踏み込みが浅いように感じる。 冒頭の沼での沐浴場面などはミステリアスで興味をそそられるが、収監されてからは彼が犯人であって、マノロを騙して利用しようとしていることがどんな観客にも分かっているので、「ベニチオの言うことは本当か」「誰が犯人か」というところ以外に盛り上げる要素を作らないとダメ。 それは当然「切り込むマノロとはぐらかすベニチオの手に汗握るやりとり」でなければならないのだが…。残念ながら大不満である。せっかくダミアン・アルカザールという食えない役者さんを起用しながら、持ち腐れの感。 巨乳の姉ちゃんがプロデューサーというありえない設定のうえ、どうでもいいようなセックスシーンを意味ありげに入れてみたりして時間を無駄にし、肝心のところに手を抜いている。こういうストーリーで、サービスエッチなんていらないんだよ。ほんとに。ハードに行けハードに。 カメラマンやプロデューサーが、良心の呵責に悩まされてマノロとぶつかりあったり、個人行動に走るような展開もあってしかるべき。(だって、女の子の死体があるのを知っていながら誰にも言えない状況なんですよ?) また、生真面目な警部の絡ませ方もわざとらしく、意外性のかけらもなくうまいとはいえない。 エンディングのもっていきかたは、アメリカ映画では絶対に不可能な展開で、ある意味余韻を残す。(森の中の建物の内部を一切見せないで、「ああまたやっちゃったなあ。しかも義理の息子を。」と観客に分からせる。) 自分以外の男のタネによる子供を殺し、同時に家ではベニチオ本人のタネによる赤ん坊が誕生、なんだか、ライオンのオスの乗っ取り行動に似ていますね。大変皮肉です。 しかしなんにしても力不足。 レグイザモはそれなりにイカしていたんだけどなあ。あの巨乳は本当に必要なかった。 
[DVD(字幕)] 6点(2006-10-15 12:14:34)
16.  ダークシティ
なぜ5点。それは主役の俳優さんに納得がいかないから。 イギリスの俳優さんだというが、これだけ濃い顔なのに、オーラがゼロだ。そして髪型がヘンなうえ、顔に似合わずけっこうずんぐりした体型。ゲイリー・シニーズに似ているにもかかわらず、シニーズのような品もスター感もなし。100分間中一度も魅力を感じなかった。そのうえ名前を知らなかった(覚える気なし。)ジェニファーやウィリアム・ハートと比べると、そのオーラの無さが目立つなあ。 というわけで主役の俳優さんが好みじゃないという下世話な理由により、終始ついていけなかった。けっこうおもしろい話なのに。でもずっと夜なので疲れた。
[DVD(字幕)] 5点(2006-07-23 01:06:34)(良:1票)
17.  太陽を盗んだ男
ジュリー(演じる教師)は全くやる気がなくなってやさぐれた精神状態の中年男である。それはなぜでしょう。答えは「資本主義」の毒にやられてしまったからです。 そういった視点から見ると、これは個人的な問題なのに、実は個人的な問題でない。 「PINK」という岡崎京子の漫画を思い出す。 それは確か「資本主義に負けてしまった女の子の話」と作者が言っていた。深く納得。 この作品のジュリーも「資本主義」の毒と闘っていた男なのだ。そして刀折れ矢尽きる寸前に天啓のようにある方法を思いついた。 そして彼の見つけた「個人VS資本主義」の闘いに勝つ究極の方法は、「オカネ」を用いずして他人より優位に立ち、己の要求を通すという方向性のものであった。と、私は思っている。いっぽう「PINK」の女の子は、「自分の持ち駒のうち、需要があるものを売る(普通の人はそれを売らないが)」という最も「資本主義」を全うする道を自ら選び歩んでいるのだが、ここに、「資本主義に何の疑問も抱かずこれを全うするあまりに、人間性や尊厳を失う」という問題が当然生じてしまったわけだ。作者の岡崎はもちろんこの「純粋すぎる資本主義」を肯定せず、「PINK」の主人公には思いもよらぬ不幸が突然訪れるが、本人がそれを知らぬうちに幕は閉じる。 「お金があればなんでも買えて楽しい」と「お金が(充分に)ないからなんでも買えるわけじゃなくてみじめで不幸」の間にある広い川の途中のどこかで、資本主義国に生きる誰もが「資本主義」と闘っている。 たいていの人は「資本主義」と折り合いをつけて(またはあきらめて)老いて死んでゆくが、時には特異な闘い方を発見する者たちがいて、それが「太陽を盗んだ男」でもあり、一方には「PINK」の主人公が存在する。両者は同じ戦争を別の方法で闘っていただけなのだ。 私とて、できることならお金の事を考えないで一生暮らしたい。 野球中継がいいとこで終わるとき、この映画を思い出すなあ。 
[ビデオ(吹替)] 6点(2006-07-19 23:02:12)
18.  ダーク・ウォーター 《ネタバレ》 
そうきたかラスト。 邦画リメイクでまたしても母性愛。「リング2」といい、リメイクじゃないが「フォガットン」といい、ほかにテーマはないのかというほどの母性愛の大洪水状態だな。ジェニファーが出るというので見てみたが正直言ってもう満腹だな。 白人女性にしたらガリガリでモデル体型のジェニファー、熱演してて悪いけど彼女の表現する母性愛はリアリティが感じられなかった。だいたい映画で「さあ母性だ」と正面きって押し付けられるのもどうかなあ。 べつに粗悪品ではないが、佳作ともいえない。 どんどん壊れていくジェニファーの神経症ぶりを鑑賞しつつ、我が身を振り返って「やば度」を検証するのが有効な利用法と思います。 それにしてもあれがティムロスとはクレジット見るまで気付かなんだ。 
[DVD(字幕)] 6点(2006-06-09 22:08:33)
19.  ダーク・プレイス<TVM>(2003) 《ネタバレ》 
不覚にもウルウルしてしまった。実話ものだから、これといったヒネリはない。事故が起こって、何人かの仲間が死んで、最後に助け出されるという、シンプルすぎるくらいシンプルなドラマである。この間に、掘削器を通して地上との通信や物資の差し入れという異色な展開があり、ただの救助ものとの相違が見られる。が、ほんとーうにシンプルな映画で、妻子との家族愛とか、善良な町の人々とか、善意あふれる記者とか、地上チームの奮闘ぶりとか、みんながみんないい人。鉱場長も自分が引き起こした事故のくせに、多少の嫌味はあるものの、結局は助けたい気持ちに変わりないようだ。ほとんどドキュメンタリーといっていいような気がする。こんなシンプルな映画を作るところ、まじめだ。ドイツ人は日本人と似ているとよく言われるが、確かに、みんなまじめでいい人。これがフランスで起こった事故なら、もっと臭みのある展開になったかも。いい意味で面白みのない話とも言える。が、昨今自殺サイトを利用したり練炭を焚いてしまうような若い子たちには、是非見て欲しいものだ。案外簡単に転向するかも。
[DVD(字幕)] 7点(2006-03-13 22:25:17)
20.  ダーク・スター 《ネタバレ》 
プロダクツだけなら0点かもしれないけど、シナリオがよいので飽きずに見られる。クルーたちのボケぶりったら。超くっだらないことでモメているし、すごくおかしいの。圧巻はあの、閉じ込められて向こうへ岸へ戻れなくなった例のシーン(説明しづらい)。あんなくっだらないシンプルなシーンであれだけ引っ張れて、しかも飽きさせない。カーペンターの特筆すべき才能はドラマ性(必然性ともいえる)。ラストも皮肉です。「2001年宇宙の旅」」のハルみたいにマジメじゃなくて、しかも「男性」の人工知能くんと、漫才状態突入。誰も思いつかない。もういっかい見てもいいな。いいなあほのぼの感満載で。「お金がない」場合はスネずに「笑い」に持って行くのが正解でありますね。(でも「MUTE」とか「REM」みたいな笑えないのもありか)
[DVD(字幕)] 8点(2006-01-29 20:56:15)
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