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1.  妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ 《ネタバレ》 
シリーズ第3作。前作は山田洋次監督の「男はつらいよ」シリーズ以前の作風のようなブラックさがあり、面白かったんだけど今更そこまで戻るのかという疑問も残った。3作目となる今回は1作目のような雰囲気に戻り、安心して見ていられる映画になっている。初期の山田監督のブラックな喜劇も個人的には好きなのだが、やはり、山田監督はブラックな作風よりもこういう安心して見れる作風の喜劇のほうが良い。それに、今回も「男はつらいよ」を思わせるシーンが多く、うたた寝をしている間に泥棒(笹野高史)に入られ、へそくりの大金を盗まれてしまった妻(夏川結衣)を夫である長男(西村雅彦)が責めるシーンなどはいかにも寅さん的(「そういう言い方はない」というセリフも「男はつらいよ」シリーズで何度も出てくる。)だし、1作目のレビューでも書いているが、家族が些細なことからすぐけんかになるのも「男はつらいよ」シリーズを思わせている。家に泥棒が入るというシチュエーションも山田監督が監督を手掛けた回ではなかったが「新 男はつらいよ」の財津一郎をつい思い出して笑ってしまった。そして次男(妻夫木聡)が妻(蒼井優)といっしょにおばあちゃんを捜しに行く場所がまさかの柴又というのがニクイ。これはもう、山田監督の「男はつらいよ」シリーズへの思い、ファンへの思いというものが感じずにはいられない。(このシーンではとらやの面々や御前様、源ちゃんらがどこからか出てくるのではとつい思ってしまった。)サブタイトルが戦前の成瀬巳喜男監督の映画のタイトルからの引用であることからも分かるように、長男が妻を迎えにいくクライマックスの大雨や稲妻、創作教室の先生(木場勝己)が朗読する林芙美子の小説など、成瀬監督を意識しているのが分かるし、山田監督が成瀬監督のファンで、受けた影響も大きい監督なんだというのがよく分かる。(成瀬作品、あまり見ていないのだが、本作を見終わって久しぶりに見たくなった。)それにしても、この映画に登場する平田家は家族になにか問題が起こるとすぐに家族会議を開くなどいつもながらにすごく団結していて、見ていていつもこういう家族っていいなと思うし、自分もこの家族の一員でいたい、そういう気持ちになってしまって、シリーズをずっと見ているからか、この家族がすごく身近な存在に感じる。このシリーズは母親も好きで一緒に見ることが多いのだが、長男の妻が家出するところから話が始まっている今回はこの長男の妻にとても共感したようで、見終わってすごく面白かったと言っていたし、ぼくも母親に対する感謝の気持ちでいっぱいになることができた。シリーズの次回作があるかはどうかは分からないが、もう2、3本はこのシリーズの新作を見たいなぁ。最後にこれも1作目のレビューでも書いたことなのだが、山田監督はシリアスな映画もいいのだが、いつまでも喜劇映画を撮り続ける監督であってほしい。心からそう思う。
[DVD(邦画)] 8点(2019-03-17 01:08:59)(良:3票)
2.  釣りバカ日誌20 ファイナル 《ネタバレ》 
シリーズ最後の作品となる第22作。今回の舞台は脚本を担当している山田洋次監督の映画でも舞台になることの多い北海道で、最後にここを舞台に選んだのはなにか嬉しい。また、末期の作品ではスーさんの出番が少なくなっていたのだが、最後となる今回はスーさんも出番が多く、あらためてこのシリーズの主役は浜ちゃんとスーさんだと感じさせてくれるのも良かった。前半ではいつものように若いカップル(吹石一恵、塚本高史)の恋愛と、ヒロインと母親(松坂慶子)の母娘関係が描かれていて、まさかいつものようにこのまま終わるのではと思っていたらそうではなく、後半にスーさんが倒れてしまうという展開になるのは完結編らしい展開で、いよいよ終わるという一抹の寂しさが漂っている。でもスーさんが亡くなって終わりという風にはならないのがこのシリーズらしく湿っぽくならずに良かった。最後はスーさんの会長退任で終わるのだが、それに続くエンドロールのバックの映像でレギュラー出演者が一同に会し、カーテンコールを行うという演出は今までこのシリーズを見てくれていたファンに対する関係者たちの感謝の気持ち、これがじゅうぶんに感じられ、途中飽き気味になった時期もあったものの、このシリーズをまだ寅さんシリーズを見始めるより前の中学の頃からずっと見ていることもあってか感慨深いものがあり、無性に感動してしまった。確かに寅さんシリーズ同様に初期の頃、寅さんと同時上映していた頃、栗山富夫監督の時代の作品の方がシリーズとしては面白かった気はする。でも、このシリーズは紛れもなく、寅さんシリーズとともに松竹を代表する喜劇映画で、誰もが安心して楽しんで見ることができるシリーズなんだと思う。そんなシリーズを21年間の長い間、支えてきた西田敏行と三國連太郎、浜ちゃんとスーさんにこちらからも感謝したい気持ち、そしてお疲れさまという気持ちが自然と湧いてくる。本当に今までありがとうの気持ちを込めての7点。それにしても、少年時代から長い間見ていたシリーズの最後の回を見るっていうのは感慨深さもあるんだけど、それ以上にやっぱり寂しさを感じるなあ。そういえば最近は寅さんや釣りバカのような毎年必ず作られるような実写のシリーズもの日本映画がないのがまた寂しい。これも時代だろうか。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-03-15 01:21:58)(良:1票)
3.  釣りバカ日誌19 ようこそ!鈴木建設御一行様 《ネタバレ》 
シリーズ第21作。今回は別府が舞台なのだが、鈴木建設の社員旅行で訪れるというのがちょっと異色。でもその社員旅行にスーさんは参加していないのでシリーズとしてはちょっと物足りなさがあるし、シリーズレギュラーの谷啓演じる佐々木が一度も登場しないのもいくら次長になったからと言ってもなにか違和感がある。(既に谷啓が体調を崩していたのか?。)でも、シリーズ自体をかなり久しぶりに見るのだがストーリーとしては派遣社員や格差といったテーマを取り入れつつも軽い感じで進んでいくのはいつもと変わらない感じで安心して見ていられるのが良い。今回のゲストは常盤貴子演じる鈴木建設の派遣社員の女性と山本太郎演じる浜ちゃんの後輩なのだが、この二人が結婚するまでを描くのももはやパターンと化していてマンネリと言えばマンネリなのだが、多くをこのシリーズに求めているわけではないので、シリーズとしてはコレでいいと思う。でもこのシリーズで山本太郎と竹内力が共演しているのは「バトル・ロワイアル」とかを連想してしまい、少し不似合いにも思えた。ゲスト二人の恋物語が適当なのはいつものことなのだが、今回は鈴木建設の社員同士ということがあってか結婚式まで描かれている。浜ちゃんが考えていたスピーチとまったく同じことを先に総務部長がスピーチで言ってしまうのは10年ほど前に見た「祝辞」(シリーズ初代監督である栗山富夫監督の映画。)とまったく同じ展開で、見ていてつい懐かしくなってしまった。その総務部長を演じているのが佐藤浩市というのがサプライズな見どころで、格差をテーマにしていても結局最後は世襲なのねと強引に納得させられるキャスティングなのがある意味すごい。佐藤浩市の若い頃は三國連太郎との親子関係は悪かったみたいだが、関係が修復してからは共演も多く、一度はこのシリーズでの佐藤浩市のメインゲスト出演、本格的な親子共演を見たかった気がする。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2017-02-19 12:34:31)
4.  つむじ風 《ネタバレ》 
久しぶりに見る渥美清主演の喜劇映画。つむじ風のごとく突然現れた風来坊の男の起こす騒動を描いているが、やはり演じるのが渥美清だけあってこの主人公のキャラクターは寅さんそのもので、やはり渥美清にはこういうキャラクターが似合っているし、喜劇俳優としての面白さや魅力も出ている。桂小金治や伴淳、さらには伊藤雄之助とのやりとりも面白く、彼らと渥美清のやりとりを見ているだけで楽しい映画である。桂小金治は女房(沢村貞子)の尻に敷かれた失業者を演じているのだが、希望を持った明るいキャラクターに描かれていて、失業者であることを全く感じさせていないのがいいし、そのことによって見ているこちら側も元気になれる。些細なことから家族を巻き込んでいがみ合いを続ける伴淳と殿山泰司もどこか愛らしい。でも、やっぱり渥美清の面白さがよく出た映画になっていて、渥美清の演技を見ているだけでなにかこう、癒されるし、渥美清という俳優はやはり最高の喜劇役者の一人だと改めて思わずにはいられない。その渥美清のほか、個性的な出演者たちの魅力を引き出す中村登監督の職人監督としての演出も手堅い。はっきり言ってこの映画自体は傑作や名作ではない。それでも渥美清の喜劇俳優としての魅力はじゅうぶんに感じられる。それだけであゝ見て良かったと思える映画だった。この映画で渥美清は主題歌も歌っている。渥美清が「男はつらいよ」シリーズ以外で主題歌を歌っているのを初めて見た(珍しいなあ。)が、これが新鮮で、その歌声も印象に残る。
[DVD(邦画)] 8点(2014-05-22 16:23:23)(良:1票)
5.  終の信託 《ネタバレ》 
周防正行監督が「それでもボクはやってない」に続いて手がけた社会派作品。「それでもボクはやってない」と同様にメッセージ性の強い作品で、周防監督がこの映画を通して言いたいことはよく分かる。しかし、出来としてはかなり微妙で、まず、主人公の女医(草刈民代)にほとんど感情移入ができないのが残念。(「それでもボクはやってない」のように題材が身近でないということもあるかもしれないが、それだけではない気がする。)また、この女医と担当患者(役所広司)との関係が医者と患者の信頼関係以上のものが描かれておらず、患者が死んだあとの女医の対応にも違和感を感じる。このシーンは本来笑ってはいけないシーンなのに思わず笑ってしまった。ここまでははっきり言ってダラダラしている部分も多く、退屈に感じていたが、クライマックスの女医を検事(大沢たかお)が追及するシーンは、大沢たかおの迫真の演技のおかげで非常に見ごたえがあり、ここから急に面白くなった。でも、この検事は悪役として描かれているが、主人公がどう言い逃れをするかよりも、検事がどのように主人公を追い込むかに興味がいってしまうというのは映画としては少々まずく、やっぱり主演の草刈民代の演技力不足を感じてしまった。全体的な構成もバランスが悪く、ラストあれで終わりではなく、裁判まできっちりと(字幕で説明するのではなく)描いてほしかったし、現在進行のシーンを検事局ではなく、裁判中の法廷にすれば可能だったはず。周防監督の作品は今まできっちりと作り込まれたものが多かっただけにこの映画は凡作という印象が拭えないし、奥さんである草刈民代を主演に起用しているからか、周防監督が気を抜いてしまったように感じる部分もある。(さっき書いた死んだ患者を前に主人公が号泣するシーンは役所広司を周防監督に置き換えて考えたほうが自然かもしれないが、劇中の設定は夫婦ではなくあくまで医者と患者なのでそれでもリアリティーはまったく感じられない。)しかし、検事の追及はきちんと周防監督らしいリアリティーを感じるし、テーマや題材は悪くない。でもこの映画は主役に草刈民代を起用したことが、周防監督にとっても映画自体にとってもよくなかったのではないかと思えてしまう。とにかくこの映画の主役に草刈民代というのはミスキャストで、もし、周防監督が伊丹十三監督のように奥さんを女優として売り出したいと考えて起用したならこういう重い映画ではなく、もっと娯楽要素の強い映画で起用したほうがまだ良かったかもしれない。
[DVD(邦画)] 5点(2013-08-12 16:21:34)
6.  劔岳 点の記 《ネタバレ》 
雪を撮らせたら右に出る者はいないと言われるキャメラマンである木村大作が自ら脚本と監督を手がけた山岳映画。映画キャメラマンの監督作品を日本映画で見るのは初めてのような気がするが、どうしても新田次郎の原作を映画化したかったという木村監督の思いがよく伝わってくる反面、山の険しさ、厳しさと美しさを表現したいという思いが強すぎる故か、どうも木村監督の興味がただ山を撮ることだけにあるように思え、山に挑む主人公たちの人間ドラマにはほとんど興味がないかのように思えるほど、人間ドラマが薄く、葛藤というものが描かれていないばかりか、上映時間の都合か最後もいきなり頂上にたどりついたような印象で、カタルシスを感じないし、物足りない。全部生撮りで撮影の現場は録音技師の斉藤禎一が負傷するなど過酷だったようだが、映画を見ていてその過酷さが伝わって来ないし、作っている側は感動しているのかもしれないが、見ている側の感動は薄い。同じ新田次郎原作で木村監督が撮影を担当している「八甲田山」のほうがドラマとしての見ごたえはあるのではないかと思う。エンドロールが「俺たちは苦労してこの映画を作ったんだぞ。どうだ。」みたいな感じがして、なんだかこの映画がすべて撮影に関わったスタッフ・キャストの自己満足を満たすためだけに作られた映画のように思えてしまったのがなんかイヤだった。そういうことをされると所詮はそういう映画だったのかということしか印象に残らなくなる。ここに2点マイナス。
[DVD(邦画)] 3点(2011-05-05 14:34:04)
7.  憑神 《ネタバレ》 
降旗康男監督が「鉄道員(ぽっぽや)」に続いて浅田次郎の小説を映画化した時代劇。浅田次郎原作の映画はこれまで2本(「鉄道員(ぽっぽや)」、「壬生義士伝」)しか見ていないが、面白いと思ったことがなく、降旗監督の映画もどちらかと言えば苦手なので全く期待していなかった。前半は軽いコメディータッチで降旗監督にしては珍しいと思ったが、ちょっとギャグがくどく感じられる部分もあり、あまり笑えない。死神(森迫永衣)が登場するあたりから映画の雰囲気がシリアスになるが、なにやらコメディータッチが気がついたらいきなりシリアスモードになってしまった印象で少し違和感を感じたし、盛り上がるはずのラストもちょと。でもそれだけならまだ良かった。原作のある映画だと、原作者自身がカメオ出演することがよくあるのだが、さすがにいちばん最後の浅田次郎の登場シーンは強引すぎるし、はっきり言ってただ出演したかっただけではないのかと思えてしまう。もし、そうでなければ何がしたいのか意味不明だし、もっと言うとなにもこんなことしてまで本人役で出なくてもと呆れる。この映画も最初に思ったとおり、以前見た2本と同じくあまり面白くはなかったが、この原作者登場シーンさえなければ、もう少しは印象は違っていたかもしれない。
[DVD(邦画)] 3点(2011-04-13 18:28:54)
8.  椿三十郎(2007)
黒澤明監督の「椿三十郎」を森田芳光監督がオリジナルと同じ脚本を使ってリメイクした時代劇。さすがに同じ脚本なだけあって話は面白いし、黒澤監督の言葉どおりいい脚本さえあればどんな監督でも面白い映画は出来るんだなと実感した。しかし、話は面白いんだけど、やはり織田裕二演じる三十郎には三船敏郎のような威厳も貫ろくも感じられず、どう考えてもミスキャストで本人はそうとう頑張って演じているのは分かるのだが、かなりの違和感を感じる。森田監督の演出もチャンバラのシーンで三十郎に息切れをさせたりして違いを出そうとしているが、ラストの決闘シーン(オリジナルを初めて見た時にかなり衝撃を受けた。)をああいう風に演出したのは単に映倫規定に引っかかるのを恐れただけなのではと感じてしまった。ただ、カラーになったことで椿に色をつけるという黒澤監督のやりたかったという演出が(当たり前だけど)出来てるのは良かった。しかし、白黒作品で椿の花だけ色がついてるというのが本来の黒澤監督の意図なんだろうな。奥方役の中村玉緒は若い頃の大映の時代劇のイメージが昨今のバラエティー番組のイメージよりも自分の中では強くなってしまっているが、やはり、最近の姿を見るとバラエティータレントのイメージに戻ってしまい、演技力はあるんだけど、入江たか子と比べるとどうも何か違うのではないかと思うし、城代家老を演じる藤田まことも伊藤雄之助のインパクトに比べると普通の印象。話が面白かったのは事実だが、演じる俳優によってこうも人物の印象は変わるのかと思った。(トヨエツの室戸はこれはこれでありだと思うが、三十郎と睦田夫婦に関してはオリジナルのほうがいい。)大島ミチルの音楽はどことなく彼女が担当したゴジラ映画の音楽っぽく聴こえなくもない。これを見て若人が黒澤映画に興味を持ってくれると嬉しいが、やはり個人的には三十郎は三船と黒澤監督あってのキャラだと思う。
[DVD(邦画)] 5点(2011-02-24 14:29:19)
9.  つみきのいえ
滝田洋二郎監督の「おくりびと」とともにアカデミー賞を受賞したことで話題になった本作。あまり期待せずに見たけど、映像の感じがとてもよく、静かでゆったりとした雰囲気の短編でとても味わい深い良作だと思う。ストーリーはかなり地味ながら、ちょっぴりほろっと来るような感じ。後半の妻とのことを回想するシーンではセリフなど一言もないのにきっと幸せないい夫婦だったんだなあということが想像できてつい感動してしまった。制作のROBOTといえば本広克行監督や山崎貴監督といった監督のいわゆる最初から話題性のある大作映画を作る会社というイメージがあるのだけど、この映画はそういう派手さが全くない小品で少し意外に思うものの、こういう淡々とした作品も作れるのかと新鮮に感じた。それから長澤まさみによるナレーションあり版とサイレント(映像と音楽のみ)版を両方見たけど、サイレント版はナレーションあり版よりもさらに味わい深く、サイレント版の方が断然良かった。
[DVD(邦画)] 7点(2009-04-20 02:24:06)
10.  月形半平太(1961)
「月さま、雨が・・・。」「春雨じゃ、濡れて行こう。」というやりとりが有名な「月形半平太」の何度目かの映画化作品だけど、実際見てみるのは今回の本作が初めて。東映時代劇を見るのはかなり久しぶりだったが、半平太を演じる主演の橋蔵が実に魅力的でかっこよく、殺陣も華麗で美しく、役柄にもピッタリとはまっている。しかし、ストーリーがあまり面白くなく思ったよりはちょっと退屈してしまったのが残念。マキノ雅弘監督の映画はついこの間見た「決闘高田の馬場」に続いて2本目だったのだが、あの映画に比べるとかなりの物足りなさが残る。とはいえクライマックスの寺でのチャンバラシーンやそこでの橋蔵のそれまでとは違う鬼気迫るリアルな演技はとても良かった。以前、「この首一万石」を見た時も思ったが、橋蔵はこういうリアルな演技もうまいと思う。(あまり彼の出演作を見ているわけではないのだが。)それから、丘さとみらが演じる半平太を慕う女たちの使う京言葉がなんとも品があり美しく印象的だった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-09-10 18:32:54)
11.  釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束
シリーズ第20作。わが地元である岡山でロケをしたということで公開時地元テレビのローカル番組でやたらと宣伝されてた。だからというわけでもないが、今回はテレビ放送を待たずしてDVDでの鑑賞。前作がかなりつまらなかったので全くと言っていいほど期待していなかったが、ここ最近あまり見られなかった浜ちゃんとスーさんの絡みが今回は多く、またここ最近の定番であった男女ゲスト二人の恋愛劇も今回はいつもより控えめだったので久しぶりにこのシリーズらしい作品になっていて(前作では守られていなかったシリーズのいわゆる「お約束」も今回はきちんとあって○。)楽しめた。浜ちゃんが自分の会社が進める建設事業の反対運動に加わるという話は初期の作品でもあった気がするけどまあいいか。ワンシーンだけ出てきてセリフも一言だけの小沢昭一がさすがに若い頃に出演していた川島雄三監督作ほどではないもののそれでもやっぱりどこか怪しさのただようインパクトのある役柄ですごく印象的。しかし同時にやはりどこか川島作品に出ていた当時と比べて物足りなさも感じる。ところで、星由里子が岡山弁しゃべってると10年ほど前のNHK朝ドラ「あぐり」での野村萬斎の母親役を思い浮かべてしまう。そういえばあのドラマ、高嶋政伸も出てたなあ。
[DVD(邦画)] 6点(2008-09-09 11:52:22)(良:1票)
12.  妻は告白する 《ネタバレ》 
なんといってもヒロインを演じる若尾文子。先週見た同じ増村保造監督の「青空娘」では明るく元気なヒロインを好演していたが、この作品では一転して夫殺しの容疑をかけられた妻という役を妖艶に演じていて、演技ももちろん素晴らしいのだが、川口浩を自宅に呼び寄せて、「夢を見るのよ。あなたの夢よ。」などと語りかけてくるシーンなどこの作品の若尾文子には何やら今までにない色気を感じる。とにかく容姿はもちろん声も妙に色っぽい。そこへきて監督は増村保造である。今年になって見た増村作品は「好色一代男」、「青空娘」。いずれも普通に楽しめるといった感じの作品だったが、この映画では若尾文子をロープで縛ったり、山で三人がザイル一本でつながれ宙吊りになっているシーンとかも妙にエロティックで増村監督の本領発揮といったところ。映画は法廷サスペンスとしての面白さを保ちつつも、それ以上に一人の男を愛してしまった女の情念を描ききった人間ドラマとして非常に深い作品になっていて、正直言ってここまで凄い映画は見たことあるだろうか。とくに、ラストの若尾文子が川口浩の勤める会社にびしょ濡れ&やつれた表情で現れるシーンは凄まじく、そして怖い。こんな凄い若尾文子の演技を見てしまうと、若尾文子の今まで見た出演作の中でこの滝川彩子という役をベストアクトに挙げたくなってしまう。「青空娘」のレビューで若尾文子の魅力に尽きる映画だと書いたけど、本作も若尾文子の「青空娘」とは違う魔性的な魅力あっての映画だと思うし、そんな若尾文子を撮る増村監督の撮り方もうまい。出来としても今まで見た増村作品の中では最高の映画ではないかと思う。まだこの二人のコンビ作は数本しか見ていないが、もっと見たくなってしまった。
[DVD(邦画)] 9点(2008-07-17 13:29:17)(良:2票)
13.  釣りバカ日誌17 あとは能登なれ ハマとなれ! 《ネタバレ》 
メインである石田ゆり子と大泉洋の恋のエピソードがなんか適当に感じるし、だからといって浜ちゃんとスーさんにも見せ場らしいシーンがないので(そういえばいつもの「合体」シーンもなかった。)全体的にあまり楽しめない。このシリーズは特に期待はしていないが、いつもそれなりに楽しんでいるシリーズだけにちょっと今回は残念だった。
[地上波(邦画)] 3点(2008-01-07 19:33:21)
14.  釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった♪♪
前回もそうだったけどメインゲストの男女の恋のエピソードに浜ちゃんとスーさんがほとんど絡んでいないのが残念ではある。おまけに今回は浜ちゃんとボブの絡みのほうに焦点があてられている感じで本来メインゲストであるはずの伊藤美咲と金子昇のエピソードはかげが薄く、また浜ちゃんとスーさんの絡みも少ないので不満がないわけではないが、だからといって面白くないのかといえばそうでもなく、浜ちゃんとボブのかけあいなどでそれなりに楽しめる。鈴木建設の社歌を社員全員がノリノリでうたっているオープニングシーンが強烈な印象を残しており、このシーンが個人的にはいちばん笑えた。
[地上波(邦画)] 5点(2007-01-18 03:11:26)
15.  釣りバカ日誌10
社長をやめてビルのメンテナンス会社に再就職したスーさんが鈴木建設に派遣される前半がとくに面白く、金子賢と宝生舞の恋のエピソードになる後半はやや失速してしまった感あり。屋上での浜ちゃんとスーさんの無声映画風会話シーンはなかなか楽しめた。ラストの唐突な高木ブーの登場にはちょっと唖然。
[ビデオ(邦画)] 5点(2006-11-21 02:49:52)
16.  対馬丸 さようなら沖縄 《ネタバレ》 
戦時中に子供たちを戦場となる沖縄から本土に集団学童疎開させるために航海中だった貨物船「対馬丸」が米軍に撃沈された実話をもとにした反戦アニメ。当然真面目な作りになっていて、当時のことがよく分かる内容となっている。それはいいけど、真面目すぎて正直映画として見た場合ちょっと退屈に感じる部分もある。(こういう映画の場合、それは仕方のないことかもしれないけど。)でも中盤の沈没シーンの作画はなかなか頑張っていると思う。(←こういう表現はこの映画に対してちょっと不謹慎かもしれない。)最後にエンドロールで実際に「対馬丸」に乗っていて死亡した学童たちの名前がズラーっとクレジットされるのは製作者たちの思いが伝わってきて良かったと思う。でもやっぱり一本の映画としてみたら5点が限界。
[地上波(邦画)] 5点(2006-08-25 02:07:52)
17.  釣りバカ日誌15 ハマちゃんに明日はない!? 《ネタバレ》 
江角マキコと筧利夫のエピソードに全く浜ちゃんとスーさんが絡まないのは少し残念だが、今回もそれなりに楽しめた。でも、「麦秋」のワンシーンを先に見せておいてすぐに同じシーンを再現するのはどうだろか。山田洋次の脚本にはこういうのがよく出てきてそれが不思議と映画の中で名シーンになっていることが多いように思うけど、今回はちょっと露骨に感じた。「馬鹿まるだし」や「男はつらいよ 寅次郎純情詩集」のように元ネタの登場シーンと再現シーンの間がしばらくあいていたら印象は違ったものになったかも。まあ、この映画の脚本自体そんなに作りこまれた様子はなく、見る側も気楽に見てるから本来はこういうことをいうのはヤボというものだけどねえ。
[地上波(邦画)] 5点(2005-12-29 00:12:28)
18.  釣りバカ日誌3
確か、浜ちゃんがリゾート開発反対運動に参加したら、それが鈴木建設の行う仕事だったというストーリーだったと思うけど、見たのが昔なのでよく覚えていない。
[ビデオ(邦画)] 5点(2005-05-31 13:44:18)
19.  釣りバカ日誌9
この回から脚本は山田洋次と朝間義隆のコンビが担当。そのせいもあってかシリーズ中ではけっこう真面目な内容だったと思う。でもそんなに印象はいつもと変わらない。
[地上波(邦画)] 5点(2005-05-31 13:37:17)
20.  釣りバカ日誌2 《ネタバレ》 
シリーズの事実上のスタートとなった作品。前作のラストで四国に帰ったはずの浜ちゃんがなぜか東京でみち子さんと生活しているのが初めて見たときちょっと変な感じだった。だが、現在のシリーズに比べるとこの頃はやはり西田敏行も三国連太郎も若くて、映画も面白い。
[地上波(邦画)] 6点(2005-05-23 22:08:06)
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