1. 追跡(1962)
町山智浩の推薦で見ました。 私にとっては見事なハズレ映画でした。 この映画は確かに、後々作られるサスペンス映画やアクション映画に多大な影響を及ぼしたかもしれません。 ですが、シナリオがズサンすぎます。 まず冒頭、銀行員のヒロインに「銀行の金を渡さないとお前と妹の命はない」と悪人が脅してきます。 そこへどういう訳か、ヒロインはFBIに電話するんです。 電話をしていることは悪人に知られ、彼女は一言だけ話して電話を切ってしまうんです。 そこからとんでもない展開が起こります。 たった一言で切られた電話をきっかけにFBIが総動員で彼女の救出に向かいます。 この時点で、この作品は駄作だと思いました。 犯行にも及んでいない悪人を探すために、FBIはヒロインを餌に、銀行の金まで都合をつけて、躍起になるんです。 当時のFBIはここまで暇だったんでしょうか? 話が矛盾過ぎて終始イラつきました。 一番イラついたのは、この映画を見るのに、DVDを購入しなければならなかったことです。 Amazonで中古も取引されていないし、ヤフオクにも出品されていません。 この映画に興味を抱いた方が、私のレビューを拝読し、購入するのを留めてくれるよう祈るばかりです。 ホント、駄作ですよ。間違いなく。 [DVD(字幕)] 2点(2021-07-02 02:31:28) |
2. 月の輝く夜に
いかにも80年代に作られたメロドラマって感じでした。 シェールが主演女優賞を取ったようですが、群像的な作り方なので、主役を演じているように見えません。 1時間40分くらいで終わったから、よかったと思います。 もう一度見たいとは思わない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-01-28 21:06:10) |
3. 追憶(1973)
レビューの多くに「赤狩り」って言葉を見受けるけど、正直、時代背景に私自身、投影できなくて困りました。「ヘイズコード」という当時映画製作に与えられた規則を知ったのは、つい最近のことで、そうは言っても、ケイティの、ハベルへの愛と生涯を政治運動に捧げる姿勢の両方を取ろうとすることに感情移入できず…。というわけでこの点数であります。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-12-15 07:42:23) |
4. ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間
懐かしい映画でした。テレビドラマは日本中で好評でした。 シェリル・リーは今見ると、とても高校生には見えません。 デビッド・リンチは苦手です。 雰囲気を味わう映画です。 [地上波(字幕)] 5点(2013-02-17 01:42:17) |
5. 追跡者(1998)
《ネタバレ》 逃亡者がとても面白かったのでDVD購入して本作を観賞しました。 今回の逃亡者が何故罠にハマってしまったのか、そのへんの本末がイマイチよく理解できなくて不完全燃焼でした。 本当の黒幕が誰なのか、全くわかりません。 誰か教えて下さい。 [DVD(吹替)] 6点(2012-03-04 00:53:19) |
6. 罪と罰(1970)
以前、どっかの演出家のブログを読んでいて「『罪と罰』も読んだことがないのに役者を目指すなんて…」とか、お怒りになって書かれてあったのを思い出したけど、なんで「罪と罰」を読まないと役者になれないのかと自分的に「?」って感じでした。 まぁ、それはともかく、レンタルショップにもあまり置かれていない本作をやっと観ることが出来たのですが、原作を読んだのがずいぶん昔だったので、こんなシーン有ったかな…なんて思いだしながらの観賞でした。 キャスティングは原作(江川卓訳)にピッタリ。BGMというものがほとんどない中でも、およそ3時間半、退屈せずに観賞することが出来ました。 私は理解力のないせいか、あの有名な「大地にキスをする」行為が何故、神に許しを乞う意味になるのか分からなかったのですが、単純な意味だったんですね。 映像にしてもらって初めて分かることもあるんだなぁって思いました。 因みに、その意味なんですけど、犯罪を犯し、神様の創造された大地を汚してしまった償いを自分の唇で拭う。まぁ、私も、この主人公と一緒でちょっと理屈っぽいのかな。 ソーニャ役の女性が魅力的でした。 原作は、本編の後も、もう少し続くのですが、久々に有意義な時間ができたと思える素晴らしい映画でした。 因みに、原作未読だと、意味不明、つまらないだけですから注意してください。 [DVD(字幕)] 9点(2011-10-30 21:04:55)(良:1票) |
7. 追想(1956)
《ネタバレ》 バーグマン演じるアンナとブリンナー演じるポーニン将軍の愛の近づき方が、とても微妙な速度なので、理解しづらい人もいるのではないでしょうか? 誰もいない大広間を真ん中に映し、左右別々の部屋からアンナとポーニンの声だけで会話をするシーンはとても面白く思えました。 字幕を担当した人のせいか、忠実でありながら洒落たセンスのセリフ。 アンナとブリンナーの口論を最後に突然舞踏会が始まり、二人のツーショットは映さないで「愛」を描いたラストには意外な感動を覚えました。 邦題のセンスが悪すぎます。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-11-26 04:01:05)(良:1票) |
8. 椿姫(1921)
《ネタバレ》 ワーナーのDVDの特典映像に入っていたので、「グレタ・ガルボ版」の後、観賞したのですが、本作はストーリーは同じでもコンセプトが違います。こちらのサイレントバージョンは「毒」を沢山撒き散らすことで「愛」を表現しています。それ故、かなり分かりやすいストーリーになっています。悲惨さで泣かせるシーンが多く、昔朝ドラで放送された「おしん」を思い出します。ラストシーンでマルグリットとアルマンを対面させるかどうか、ガルボ版のリメイクの際、かなり検討されたのではないでしょうか。是非、見比べてください。 [DVD(字幕)] 8点(2010-02-11 15:53:39)(良:1票) |
9. 椿姫(1937)
最近CGばかりが目立つ映画を観て失望の連続でしたが、やはり古典映画はセリフ一つに奥の深さを感じますね。 私が一番訴えたいのは、愛に対して情熱的なのは、やはり男性の方が強いのかと 女性は理想ばかり追求する生き物のようしか感じませんでした。 男性は悪く言えば未練たらしい。しかし、そこには命を掛けた愛が本作に込められていると思います。 勿論、グレタ・ガルボ演ずる娼婦にも愛を感じます。しかし、それは男性から求められた影響が強く響いてくるのです。 最近は、年収400万円以上でないと女性は結婚対象として男性を見ることが出来ないと聞いています。そういう女性の方には是非、自分に適した男性と出会えるといいですねと言いたい。勿論、皮肉をたっぷり込めて言ってるのですよ。 この映画は、三輪明宏さんの書籍の紹介で知ることが出来ました。とても感謝しております。 最近は、心の淋しさを不特定多数の男性とセックスすることで解消する女性が増えているようですが、この映画を観て、少しでも考え方を変えていただければ「幸福」は一歩づつ近づいていくのではないかと思います。 私も現在失恋したばかりで、人にアドバイスを言える立場ではありませんが、これから先も、純粋な愛を相手に訴えていく人生を送りたいと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2010-02-10 02:22:04) |
10. 月とチェリー
読み切りのコミック本って感じです。最初は退屈させない展開で面白いと思いましたが、一時間越えたあたりから、この男のジメジメした心境についていけず、「あ~、だんだんつまんなくなってきたなぁ…」と感じてしまいました。 女が男の書いた小説を「女がわかってない」と投げつけていましたが、本作は、監督が女性のせいか、いかにも女が描く男性像で「逆に男がわかってない」と言いたくなります。 ちょっと無意識に悪い文章が続いてしまいましたが、80分で終わったので、それなりには楽しめました。 [DVD(邦画)] 7点(2009-10-17 07:56:41) |
11. つぐない
《ネタバレ》 キーナ・ナイトレイと言われても知らない私にとっては何故このジャケット、このクレジットの順番なのかさっぱりわからない。 この映画は主人公は明らかに妹のブライオニーである。 13歳のブライオニー役を演じたシーアシャ・ローナンは「ペーパームーン」のテイタム・オニールに匹敵するほど魅力ある女優である。(モー娘の加護ちゃんに似てなくもないが…) シーアシャ・ローナンが出ているシークエンスだけ判断すれば間違いなく10点あげたいところ。 原作未読なので何とも言えないが、姉カップルと妹の人生が途中からつながらなくなってしまうため、特に男の戦場シーンには倦怠感を覚える。 タイトルの「つぐない(贖罪)」は妹の気持ちと判断していいと思うが、それなら全編妹の目線で話を進めないと、謝罪する気持が伝わらないと思う。 前半はモタついていてついていけない。早く本題入れよって思った。監督の音声解説を聞いてみたが、冒頭から「そんなの分かる訳ないじゃ~ん!」と言いたくなったのが率直な感想。 最近観る映画は偶然か、時間軸をずらして、先に結果を見せておいて後から「実はこうだったんですよ」というシーンを作るケースが多い。流行りなのか?本作もそうだ。なんだか誤魔化されているようで気分がよくない。ストレートに見せてほしかった。 似たような作品で、松本清張の「天城越え」(映画は田中裕子主演)を思い出した。あちらのほうが人間の本質をついていると思う。 [DVD(吹替)] 4点(2009-02-16 16:19:37) |
12. 鶴は翔んでゆく
期待しなかったせいかわかりませんが、大当たりの映画です。主役の女優さん(タチヤナ・サモイロワ)、メッチャ綺麗です!ジャケットとまるっきり顔が違います。スタイル、表情、歯並びの良さまでカメラはしっかり捉えています。DVDはデジタル処理が徹底的になされているせいか、「アンナ・カレーニナ」より綺麗に撮れてます。 外見だけではなく役者としても最高に輝いています。疾走する戦車の行列に、まるでお豆腐でも買いに行くかのように平気で横切って行ったり、燃え盛る炎の中に飛び込んだりと、全てスタントなしでやってます。世界中探してもこんな女優さん見たことありません。聞いたことありません。もうビックリです。っていうか普通やらせないでしょう。 内容は反戦映画に思われがちですが、普遍的な「愛」を、たった91分で表現しているだけの物語です。愛し合い、愛され、そして愛を与え…もう本当に胸がつかえ涙が出ます。 この時代のソビエト映画は、小道具、伏線、シャレードと、世界の映画界の先陣を切っています。観客を充実させるテクニックが満載です。 [DVD(字幕)] 10点(2009-02-01 02:34:42)(良:2票) |