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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1891
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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21.  デスティニー・イン・ザ・ウォー 《ネタバレ》 
1942年、4月。太平洋戦争の真っ只中、それまで劣勢に立たされていたアメリカ軍は一気に反転攻勢へと出るため、東京への空爆を開始する。パイロットとして爆撃作戦に参加したジャックは、与えられた任務をこなし、そのまま中国重慶へと向かっていた。だが、途中で日本軍の反撃に遭い、そのまま爆撃機は中国山中へと墜落してしまう。パラシュートで何とか脱出したジャックだったが、降り立ったのは日本軍の完全なる占領地であった。敵に見つかれば命の保障はない。絶体絶命の危機に陥った彼を助けてくれたのは、村外れで幼い娘と暮らす若い未亡人インズだった――。戦争で夫を亡くしたというインズの家で、密かに暮らし始めたジャック。明日をも知れぬ生活の中で、いつしか二人は惹かれ合っていく。だが、日本軍の捜索の手は次第に迫ってきて……。戦火の中で出会った、アメリカ軍兵士と中国人の若い“寡婦”との悲恋を終始淡々と描いた歴史ラブ・ロマンス。完全中国資本の対日戦争映画ということでけっこう構えて観たのですが、日本軍の残虐描写はそこまで過剰ではなく、わりかし抑制が利いていたと思います。監督が中国人じゃないからってのもあるかもですけどね(ただ、56人のアメリカ軍を助けた報復に日本軍は25万人も中国人を殺したと言う最後のテロップには、同じ日本人として「ちょっと待てやー!」と反論したくなっちゃいましたけど)。肝心の内容の方ですが、確かに描きたいテーマも明確だし演出も細部まで丁寧だし役者陣も静かな熱演で頑張っていたしでとても好感は持てるのですが、いかんせん終始暗いんですよね、これ。内容が内容だけに暗くなっちゃうのは分かるのですが、もう少し明るい部分というか、過酷なドラマの中にも何処かに息抜きが欲しかったところ。アメリカ人を匿う寡婦の女性もなんか暗い家の中でずっと無言で機織りしてて、娘は娘で学校で苛められて泣いてるし、二人で夕飯食べるシーンも全然楽しそうじゃないし、言っちゃ悪いですけどどうにも辛気臭くて仕方ない。音楽がほとんど使われていなかったのも一因かも。とはいえ、こんなに淡々としていながら最後までちゃんと魅せきるこの監督の手腕は確かなものだと思います。要は好みの問題。僕はそこまで嵌まりませんでした。
[DVD(字幕)] 6点(2020-03-18 13:30:44)
22.  テリファイド 《ネタバレ》 
理屈では説明できないような不穏な事件が相次ぐ、アルゼンチンのとある街の一画。排水溝から突然聞こえてくる謎の声、風呂場で不合理な死を遂げる主婦、そしてバスに轢かれて死んだはずの少年は次の日、無残な姿となってリビングに座っていた――。自分の手におえないと判断した担当刑事は、その手の超常現象を専門的に研究する科学者たちに調査を依頼する。やって来た彼らは、すぐにこの一画の家々に禍々しい何かがあることを直感するのだった。不審な事件が起こったそれぞれの家に泊まり込み、独自に調査を開始する科学者たちと刑事。やがて、彼らはこの世のものとは思えない凶悪な何かと対峙することになる……。アルゼンチンを舞台に、そんな理屈では説明できない現象に巻き込まれる人々の恐怖を独自のセンスで描いた新感覚ホラー。何の予備知識もなく、ギレルモ・デル・トロがハリウッドでリメイクすることが決定したということで今回鑑賞してみました。いやー、なかなかに禍々しい映画でしたね、これ。一軒の家から始まった呪い?が次々と周りに感染拡大していくという、いわばアルゼンチン版『呪怨』のようなお話なのですが、一つ一つのエピソードがいちいち人の神経を逆なでするいや~~~な感じのものばかりで、見れば見るほどじわじわと背筋に冷や汗が拡がってしまいました。特に、墓場から戻ってきてリビングにただただ座ってるだけのあの腐乱少年!気持ちは分かるけど、お願いですからもう大人しく帰ってくださいって感じでしたわ(笑)。なんか本家『呪怨』にも似たようなキャラが居てましたけど、こっちはこっちでやーーーな感じですね。他にも角度によって見える異形のじじいだとか、戸棚の中から血を吸う化け物だとか、目にガラスが突き刺さったじいさんだとか、けっこう濃いキャラ揃ってます。呪いの拡大はもはや阻止できないという後味の悪いオチもベタですけど、ホラーとしてはあり。南米独特の乾いた空気の中に日本的なじめっとした恐怖を融合させようというこの試みは、確かに新感覚と呼ぶべき新しいもの。デル・トロのリメイク版も今から楽しみな、なかなかの掘り出し物でありました。うん、7点!
[DVD(字幕)] 7点(2019-12-28 12:59:07)
23.  天国でまた会おう 《ネタバレ》 
第一次大戦終結後のフランス。戦場で顔に重傷を負い声を失った青年と、恋人と生活を失ったしがない中年男。絶望のどん底に生きていた彼らは、ある日、国を相手にした巧妙な詐欺を思いつく。それは戦争終結を記念した、各地のモニュメント建設を巡る公金奪取計画――。身寄りのない孤児の女の子を相棒に、彼らは戦争中にとある因縁を抱えた実業家を標的にして着実に計画を実行していくのだったが……。主人公二人のトホホな感じ、戦争により顔の下半分を失った青年が常に被っているマスクのシュールな造形、そしてマジック・リアリズム的手法を駆使した摩訶不思議な世界観に、「なんだか僕の大好きなジャン・ピエール・ジュネっぽい!」とけっこう期待して今回鑑賞してみました。うーん、確かにこの不思議な世界観は僕の好みにばっちり合ったのですが、いかんせんストーリーの見せ方がいまいちな印象でした。全体的に凄く分かりづらいんですよ、これ。例えば、あの悪役の実業家が主人公の死体を偽装するくだり。後々思い返してみれば、あの自分の後見役の爺さんの跡取りをとっとと死んだことにしたいという思惑だったと分かるのですが、ここら辺の見せ方が凄く下手。また、主人公たちの手伝いをする女の子も凄く魅力的なのに、その登場シーンがあまりにもそっけなさ過ぎていまいち印象に残りにくい。全体的な演出が終始こんな感じで、なんだか非常に勿体ないように思ってしまいました。この摩訶不思議な世界観はけっこう好みだっただけに残念です。
[DVD(字幕)] 5点(2019-12-06 00:23:53)
24.  ディザスター・アーティスト 《ネタバレ》 
2003年、誰にも注目されずひっそりと単館上映された映画『ザ・ルーム』。だが、そのあまりにも支離滅裂な内容とあまりにも意味不明な演出の数々とあまりにも大根な役者の演技等によって、今世紀最大の駄作として評判を呼び、今やカルト作として一部で熱狂的な支持を得るに至っている。本作はそんな珍作の監督・制作・主演を果たしたトミー・ウィソーとスタッフたちの波乱に満ちたその撮影現場を描いたスラップスティックなコメディ。恥ずかしながら、僕はこの作品も監督を務めたウィソーのことも何も知らなかったのですが、いやー、良い感じのバカですね~、この人。有り余る自信だけは誰にも負けないけど、才能は欠片もない。現代のエド・ウッドとも呼ぶべき、そんな愛すべきバカなんですけど、奇跡的に何故か金だけは無尽蔵にあった。なので何億も掛けてこの映画を製作することが出来たのだけど、周りの人間にしてみたらほんと迷惑千万ですよね。途中から完全に駄作となると分かっていながら最後までこのバカに付き合わざるを得なかった、周りのスタッフたちの労力を思うとご愁傷様という言葉しか出てきません。でも、客観的に見るとなんか面白い。自分の信念に従って頑張ろうとすればするほど空回りするその姿はコメディの原点かも知れませんね。自分で書いた脚本なのに台詞をなかなかちゃんと言えず、何十テイクも撮影を重ねるなんてあり得ます?おかげで周りのスタッフたちの方が完璧に台詞を復唱できちゃうシーンには笑っちゃいました。そして紆余曲折の末になんとか完成し、盛大に金をかけて決行されたプレミアム試写会での失笑の嵐には、逆に変なカタルシスがありましたね。居合わせた主演女優の「これっていつまで続くの…」や「駄作だと思う俺が変なのか?」という言葉には笑わざるを得なかったです。いやー、なんかこの『ザ・ルーム』って映画、逆に観たくなっちゃいましたわ。うん、なかなか面白かったっす!!7点!!
[DVD(字幕)] 7点(2019-06-13 17:42:51)
25.  テルマ 《ネタバレ》 
厳格な両親に過保護に育てられた少女、テルマ。大学進学とともに大都会オスロで一人暮らしを始めた彼女は、生まれて初めて体験する様々な事柄に戸惑いを隠せない。初めての友達、初めての自炊、初めてのパーティ、初めてのお酒、そして初めての恋――。自分なりに折り合いをつけ、新生活にも少しずつ馴染んでいくテルマ。そんな中、彼女は学校で原因不明の発作を起こし倒れてしまう。偶然居合わせた同級生の女の子に助けられたテルマは、次第に彼女と仲良くなってゆく。やがて自分が彼女に恋をしていることに気付いてしまうのだった。そして、そのことをきっかけにテルマの回りで不可解な現象が起こり始め…。ノルウェー発、そんなミステリアスな若い女性の隠された真実を巡るサイコロジカル・ホラー。いかにもヨーロッパ的な静かで淡々と進むアーティスティックな作品なのですが、この監督の研ぎ澄まされた感性はなかなかのものですね。孤独な少女テルマの宗教的な葛藤がやがて説明できない不穏な事件を引き起こすまでを、北欧的な乾いた空気の中で先鋭的に描き出すことに成功しています。身体に纏わりつく蛇の悪夢や明滅するストロボ、氷の張った湖の底で泳ぐ魚など印象的なシーンも多く、特にプールで溺れかけたテルマが水面めがけて泳いでいったらそこが水底だったというシーンは忘れがたい印象を残してくれました。また、ストーリーの宗教的なバックボーンの扱い方もうまく、個人の感情と社会の倫理観の相克など深いテーマをさらりと開陳させる手腕の鮮やかさも見事。テルマは現代のキリストとして新たな価値観を作り出すのか?奇跡の力を手にした、そんな彼女の今後を想像させるラストなども深い余韻を残してくれます。調べてみると監督はデンマークの鬼才ラース・フォン・トリアーの親戚だとのこと。なるほど、この神経病資質な感性は血筋なのですね(笑)。若干思わせ振りが多すぎて、幾分か冗長な面もなきにしもあらずだけど、このシャープで研ぎ澄まされた感性は一見の価値ありです。
[DVD(字幕)] 7点(2019-05-17 16:55:07)
26.  デトロイト 《ネタバレ》 
1950年代、デトロイトで実際に起こった暴動を背景に黒人と白人との埋めがたい溝を描いた社会派ドラマ。いかにもキャスリン・ビグローらしい全編を貫く緊張感は確かに凄いとは思うのですが、いかんせんストーリーが弱い。実話と言ってもこれは一方の側の意見のみを全面的に取り上げた内容なわけで、実際どうだったのかは正直藪の中なわけじゃないですか?もう少しそこら辺の事情を汲めるような取り上げ方は出来なかったものか。例えば、もっと白人の側に立った人間の視点を取り入れてみるとか?じゃないとこのラストはかなり救いがなさ過ぎて、なんかモヤモヤした後味の悪さが残るのでちょっとしんどいです。迫力のある映像や分かりやすいストーリーテリングなどはさすがの安定感だっただけに惜しい。
[DVD(字幕)] 6点(2018-11-02 22:41:31)(良:1票)
27.  T2 トレインスポッティング 《ネタバレ》 
前作から20年、あのどうしようもないクズどもが中年になって帰ってきた!!前作をこよなく愛する自分としては、あの四人に再び出会えただけで感激ですわ。てか、20年も経ってんのにどいつもこいつも相も変わらずのクズっぷりに――シックボーイはヒモになってるおねーちゃんを使って美人局、スパットはヘロインが止められず相変わらずどん底生活、ベグビーはイタい性格が災いして長年の刑務所暮らし、そして前作でクズから脱却したかと思われたレントンも冴えない中年に――もう苦笑いしながら最後まで楽しまさせていただきました。何気にお遊び好きの女子高生だったダイアンが敏腕弁護士になっていたのも嬉しいサプライズ。ダニー・ボイルは歳とっても映像&音楽センスが全く衰え知らずですね~。なかなかナイスな続編の登場でございました。
[DVD(字幕)] 8点(2018-04-28 00:02:13)
28.  天使が消えた街 《ネタバレ》 
イタリアで実際にあったアメリカ人留学生殺人事件を基に、事実と妄想を幻想的に交錯させて描いたサスペンス・スリラー。きっと監督はデビッド・リンチのような作風を意識して製作したのだろうけど、出来上がったものは酷い代物でした。とにかく、現実と妄想のそれぞれの取り扱い方が恐ろしく稚拙。現実だと思って見ていた映像が実はドラッグが見せた妄想でした、という細かい夢オチのようなことが延々と繰り返されるため、観ていて本当に苛々させられます。挙句、最後までずっと引っ張ってきた事件の真相も結局はうやむやのまま終わるし、「なんやねん、それ!」と僕は怒りさえ込み上げてきました。観るだけ時間の無駄です。3点。
[DVD(字幕)] 3点(2016-08-29 21:42:04)
29.  デッドマン・ダウン 《ネタバレ》 
凶悪なギャング組織の一員として、ボスの命令なら簡単に人を殺すことも厭わないヴィクター。数ヶ月前から謎の脅迫を受けるボスの忠実なしもべとして組織の中でめきめきと頭角を現していた彼だったが、ある日、向かいのマンションに住む女性ベアトリスに人を殺すところを見られてしまう。「このことを警察に知られたくなかったら、あたしの顔を傷物にしたあの男も殺して!」と、飲酒運転によって彼女の顔に傷を負わせた男への復讐を強要されるヴィクター。しかし、彼もまた数年前に起こった悲劇的な出来事によって心に深い傷を負った復讐者だったのだ…。都会の片隅で孤独に生きる男と女の互いの過去と未来がスリリングに交錯する重厚なクライムサスペンス。全編に都会の夜の空気を緊密に漂わせた濃厚な雰囲気とまったく先の読めないストーリー展開とで、僕は最後まで充分楽しむことが出来ました。うん、なかなか良かったっすよ、これ。感情を必死に抑制しながら淡々と復讐をこなしてゆくコリン・ファレルの静かな熱演は見応え充分でした。彼が、組織の一員を演じながらビルの屋上から仲間を狙撃するというシーンは、まあベタっちゃあベタですけど素直に手に汗握っちゃいましたもん。そんなヴィクターに結果的に騙されてしまうことになる親友役を演じた、ドミニク・クーパーもいかにも情熱的な若いチンピラって感じでなかなか良かったです。まあ、あんなに綿密に考え抜いた作戦(いくらなんでも回りくど過ぎるんちゃう?って突っ込みはナシよ笑)が狂っちゃったからって最後は一人で乗り込んでいって、「オラオラオラ!!」って銃撃戦で力ずくで解決しちゃうってとこはあれでしたけど(笑)。それでも静かな怒りを胸に秘めた男の重厚な復習劇としてだけじゃなく、心に癒しきれない傷を抱えた孤独な男女の大人のラブストーリーとしてもよく出来ていたと思います。うん、7点!
[DVD(字幕)] 7点(2014-07-06 21:19:53)
30.  テイク・ディス・ワルツ 《ネタバレ》 
本当は小説家になりたかった、今はライターとして生活しているマーゴは、結婚して5年になる夫と共にアメリカの片田舎で平凡な日々を過ごしている。料理研究家の夫は物静かでとっても優しいのだけれど、彼女はそんな毎日に何か物足りなさを感じているのも事実だった。そんなおり、マーゴは近所に住む貧しいながらも画家志望の青年ダニエルと運命的な出会いを果たす。「駄目、夫のことを裏切ったりなんか出来るわけないわ…」と必死に感情を押さえ込むマーゴだったが、情熱的な青年ダニエルによって彼女の心のドアは徐々に開かれてゆくのだった。という前半のあまりにもな、一昔まえのレディースコミックのようなベタな展開に、「どうせ、この人妻が速攻でこのダンディな男と一線を越えて快楽に溺れてすぐに夫にもそれがバレてこの後ドロドロな展開が続くんだろー、あーあ、失敗したぁ」と辟易しながら観てたのだけど、意外にも主人公マーゴが全然そんな一線を越えないばかりかかなり切実に悩んでいくという展開(それに女たらしのジゴロ風だったダニエルもけっこう真面目な奴だったし)にだんだんと惹き込まれていきました。決して綺麗なわけじゃないしスタイルだってなかなかのぽっちゃり具合(かなりリアルなタイプの笑)なのに、中盤辺りからいつの間にか彼女のことを好きになっていく自分が居ました。確かに、あの何も悪いことしてないかなり善い人な〝夫〟側の視点で見れば、むちゃくちゃやり切れないストーリーではありましたけれど、まさにワルツを踊るようなセンス溢れる綺麗な映像で描き出された登場人物各々の繊細な心理描写とかなかなか良かったですね。特に、マーゴが苦悶の末に発した「デートの約束をしましょう。ただし、今から30年後の2040年8月5日午後2時に。場所はあなたと初めて出逢った場所。きっと来てね、ダニエル。35年も夫に尽くしたら、きっとあなたとのキスくらい許される…」という言葉にはラストシーンの余韻とともにかなりジーンときちゃいました。うーん、切ない!ただ、決して夫婦で観てはいけません。気まずくなります(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2014-02-24 17:51:04)
31.  デタッチメント 優しい無関心 《ネタバレ》 
学級崩壊など当たり前、誰も教師の言うことなど聞く耳を持たない荒れた不良校へと着任することになった非常勤教師ヘンリー。どことなく冷めた視線で生徒たちと接する彼だったが、彼なりに子供たちを取り巻く環境を少しでも変えたいという情熱を胸に秘めていた。しかし、なかなかうまくいかない現実に徒労感を募らせ始めていたある日、客から殴られレイプされた売春婦の少女エリカと出会う。息詰まっていたお互いの人生に共鳴しあうかのように自然に同居することになった2人だったが、彼らを取り巻く現実は何処までもやるせないものだった。「アメリカン・ヒストリーX」という、未だに主演のエドワード・ノートンの熱演が強く印象に残っている(逆を言えばそれ以外は印象に乏しい)作品を撮ったトニー・ケイ監督の久し振りの新作。なんだけど、何をメインに描きたかったのか、いまいちテーマが絞り切れていないような印象を持ってしまいました。ストレスから心を病んでゆく同僚の教師たちや、写真にしか自分の居場所を見出せない太り気味の女生徒、認知症を患うヘンリーのお祖父ちゃん、そして彼と同居することになる心の片隅にどこか純粋な心を保っている売春婦エリカなど、各々のエピソードが最後までいまいちうまく絡み合ってきません。全編を覆うセンス溢れる美しい映像や実力派の役者陣が織り成す淡々としながらも心に残る演技など光るものが多かっただけに、惜しい作品でありました。
[DVD(字幕)] 6点(2014-01-26 19:04:20)
32.  ディラン・ドック デッド・オブ・ナイト 《ネタバレ》 
ニューオーリンズで私立探偵として平凡に暮らすディラン。しかし、彼には誰も知らない秘められた過去があった。少なくとも人間にとっては。そう、彼は街の夜の暗闇に暗躍するモンスターたちのトラブルを仲裁する冥界探偵でもあったのだった。過去に起きたとある出来事をきっかけにそんな仕事から引退していたディランだったが、一人の女性から依頼されたある殺人事件の調査をすすめていくうちに、いろいろあってゾンビと化した相棒と共に吸血鬼や狼男たちの壮絶な争いへと巻き込まれてゆく。という、設定だけ聞けば一昔前に流行ったアンダーワールドとかのCGを多用したホラーアクション作品を髣髴とさせるのだけど、今作は何処までもノリノリのコメディタッチの作品へと仕上がっておりました。いかにもクールで男前なディランと、突然ゾンビと化してしまった自分にワーワー大騒ぎしているお間抜けな相棒との軽妙なやり取りとかは普通に面白かったのだけど、いかんせん世界観があまりにも幼稚過ぎてちょっと付いていけません。いくらコメディタッチの作品とはいえ、ストーリーに突っ込みどころが多すぎますって、これ(敵に閉じ込められた絶体絶命のピンチを、ゾンビは土掘るの得意だからと穴掘って易々と脱出しちゃうって、おい!笑)。それに最後に出てくる世界を支配するはずの強大な悪魔が、予算の都合かかなりちゃっちかったのには苦笑しちゃいました。本来、こういう馬鹿馬鹿しいノリはけっこう好きなんだけどなー。うーん、これはいろいろと残念賞な映画でありました。でもまあ、適度な暇潰しにはなるよ。
[DVD(字幕)] 5点(2014-01-13 17:59:35)
33.  テッド 《ネタバレ》 
映画館でも大ヒットし、何処のビデオ屋さんに行っても猛プッシュ、世間の評判もすこぶる良かったので期待して鑑賞してみました。確かに、可愛いクマのぬいぐるみがおっさんになってしまって、ハッパきめるわ、下ネタ言いまくるわ、仕事中に女とHするわ、デリヘル呼んで部屋にう〇こさすわ、というめちゃくちゃな発想は良いと思うのだけど、面白いですか、これ?下品なネタもけっこう嫌いじゃないし、馬鹿馬鹿しいのも大好きだけど、残念ながら僕には合わないタイプの下品&馬鹿馬鹿しさだったため、最後まで一秒たりとも笑えませんでした。それに僕が日本人のせいか、フラッシュ・ゴードンのくだりもいまいちピンとこず。壁壊された隣のアジア系のおっさんも可哀相なだけで笑えないし。変態っぽいストーカー親子もいったい何がしたかったのかよく分からんし。うーん、期待してた分だけ、僕にはかなり残念な作品でありました。
[DVD(字幕)] 3点(2013-12-05 20:52:02)
34.  テール しっぽのある美女 《ネタバレ》 
近所のゲオで準新作・旧作一週間50円キャンペーンというのをやっていて、これは借りとかなきゃあかんやろー、と調子に乗っていっぱい借りすぎちゃって(おかげで今週はたくさん映画を観なければならなくなった…)、そんななかに含まれていた、普段は絶対に借りないであろうB級感満載のエロティック・ファンタジー。パッケージに描かれていた尻尾のある全裸の女がもっと活躍するのかと思いきや、意外にエロ要素は低め。代わりに、画面に横溢するチープな低予算感と、恐らく時間稼ぎと思われるスローモーションの多用に終始睡魔が…。もっとおっぱい見たかったよー。あと、尻尾女の女優さん、お腹出過ぎで妖精感がかなり減じてるんですけどー。看板(パッケージ)に偽りあり過ぎ!でもまあ、50円だと思えばそんなに腹も立たないかな(劇場で1800円払ってこれを見せられたなら、獅子奮迅の怒りが湧き起こってきただろうけど笑)。
[DVD(字幕)] 4点(2013-11-10 23:30:13)
35.  ディヴァイド 《ネタバレ》 
なんの説明もなされないまま、いきなり冒頭から核戦争(らしき?)カタストロフィが巻き起こり、マンションの地下室へと追い込まれてしまった種々雑多な人々。地上に出るべきか、このままここで救助を待つべきか、各々に葛藤を重ねていたら、突然に現れた防護服姿の男たちによって唯一の扉が溶接されてしまう。「どうせ、低予算で作られた、よくあるB級SFじゃろう」くらいの心持ちで鑑賞してみたら、これが意外や意外、なかなか良く出来た密室劇で良い意味で僕の期待を裏切ってくれました。追い詰められて次第に獣性を剥き出しにする男たち、心の弱さからそんな男に引き摺られる婚約者、子供をさらわれ次第に狂気に捉われる母親、そしてそんな極限状況の中で必死に理性を保とうとする主人公エヴァ。確かに脚本上の瑕疵が目立つ作品ではあるけれど、それを補って余りあるセンス溢れる映像(ビニールで包装された無機質な通路や、銃を手に入れようとする時の変幻自在なカメラワーク、何より自らはなった業火に身を焼かれる狂った男の最期等)と、過剰なまでの暴力描写によって人間心理の深い闇を垣間見たような気がします。お金がかかっていそうなのは冒頭と最後のCG描写だけで、あとはずっと薄汚れた地下室だけで物語が進むという明らかな低予算映画なのだけど、監督の映像センスと役者陣の熱演、そして何より人の心を打つような映画を創ろうという情熱さえあれば、いくらでも面白い映画が創れるという見本のような作品でした。この監督の次回作にも期待したい。
[DVD(字幕)] 7点(2013-10-20 09:15:01)
36.  デビルクエスト 《ネタバレ》 
まあ、こんなもんだろうという期待をまったく裏切らない出来だった。どこかで見たようなシーンの連続に、予算の都合か、後半のいくにしたがってチープになる映像。まあ、それでもそこそこ楽しめる映画に仕上がっていたので良いんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 5点(2013-07-25 00:18:51)
37.  テイク・シェルター 《ネタバレ》 
統合失調症をテーマに、家族の絆を描いた作品。なのだけど、全く新味のない非常に退屈な作品だった。特に、何かが起こるわけでもない思わせ振りな映像が延々と続き、そして主人公がこれ以上ないというくらい魅力に欠けているせいで、見ていて本当にイライラさせられる。「ドニー・ダーゴ」やデビット・リンチ作品のような映画を目指して作られたのだろうけど、出来としては雲泥の差。そして、あのシェルターのドアを開ける開けないで家族と延々と葛藤したあのドラマはいったい何だったんだー!!と、思わず大声で突っ込みたくなるような最悪のオチ。久々に、こんなにつまらない映画を観てしまったわ。
[DVD(字幕)] 2点(2013-06-03 12:41:08)
38.  デンジャラス・ラン 《ネタバレ》 
とても手堅いアクション映画。ツボを押さえた演出とデンゼル・ワシントンの熟練の演技とで、単純に最後まで楽しめました。冴えない主人公と伝説の元CIA職員との逃避行は観ていて普通に楽しい。ただ、新しいところは一切なく最初から最後までどこかで見たことあるような場面ばかりなので、すぐに忘れてしまいそうな作品だけどね。
[DVD(字幕)] 6点(2013-05-17 15:02:19)
39.  デビルズ・ダブル -ある影武者の物語- 《ネタバレ》 
フセイン大統領の凶暴な息子の影武者になってしまった男のお話。基本的には、事実を基にした作品ということなのだけど、これはそんな事実を基にした作品の悪い部分がでてしまっている。何処までも残虐な人間がいて、そして何処までも理不尽な出来事が起こりました。そんなショッキングな出来事を映画化するからには、そこに何らかの思想や生きるエネルギーやらそんな監督の強いメッセージが込められていなければ単なるスキャンダラスなだけの不愉快な映画になってしまうのだけど、残念ながら今作は後者。それでも、ドミニク・クーパーの熱演はなかなか見応えがあったので5点。
[DVD(字幕)] 5点(2013-05-02 12:48:20)
40.  デビル・ストレンジャー 《ネタバレ》 
どうにも中途半端な映画だった。登場人物全ての行動に整合性がないうえに、ストーリーもお粗末なくらいにご都合主義。どうして主人公は見ず知らずの会ったばかりの怪しい男に軽々と付いていくの? どうしてたまたま二人で行ったバーに元会社の同僚や愛人が居て、特に理由もないのにその愛人は二人に付きまとってくるの? 挙句の果ては、頭のなかが「???」でいっぱいになりそうなほどの不自然なオチ。相変わらずの、サミュエル・L・ジャクソンのイヤ~な奴を演じさせたら右に出る者のいないだろう演技以外に、特に見るべきところのない映画。
[DVD(字幕)] 4点(2013-01-13 11:44:52)
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