41. トイレット
《ネタバレ》 この監督さんの作品は初めて観たのですが、なかなか独特な雰囲気がありましたねぇ。最初のほうは、オタクで淡々としたキャラの主人公にちょっとやんちゃな妹、ひきこもりの兄というその構成と語り口がいかにも紋切り型で、なにかのアメリカ映画の真似事のようにしか感じなかったのですが、全編に渡ってちりばめられるユーモアが凄く独自性があるなと思いました。クスクス笑っちゃったし、見終わった後はほんの少し元気を分けてもらったような気分。冷静に振り返って考えてみると、中身やメッセージ性はほぼゼロの内容なんだけど、しいて言えば日本のトイレは世界一ということかな、、、、(笑)。便座が温かいと最高だし、ウォシュレットは特に女性には必需ですし。 [DVD(字幕)] 6点(2011-09-11 22:58:09) |
42. トロッコ
《ネタバレ》 じんわりとした感動の余韻残る、なかなかの良作だったと思います。印象深かったのは、カメラのゆっくりとした横移動の動きですね。台湾の森の鮮やかな緑や、田舎の家ののんびりとした風景を悠然と切り取って、映画の緩やかな流れを作り出していく。そして空気感漂うオーケストレーションが作品の世界をさらに盛り上げていく。一番のピークは、やはりトロッコを少年2人と若者で声をあげながら滑走するあのシーン。その前まで、ちょっと憂鬱な展開だったところにあの盛り上げがくるから、その流れがまるで人生そのものを讃えているかのようで奥深い感動が覚えましたね。そして2人がやっと家に帰った時に、夕美子が敦にきつくあたるのだが、「僕はいらない子なの?」と泣きながら言う敦を見て「あなたは一番大切なの」と抱きしめ、凱も一緒に3人で抱き合うシーンは凄くぐっとくるシーンでした。 [DVD(邦画)] 7点(2011-08-07 00:36:14) |
43. 塔の上のラプンツェル
《ネタバレ》 3Dで鑑賞すれば、もっと素晴らしい映像体験になったんだろうなぁ、、、。僕は吹き替えで観たのですが、ラプンツェルちゃんの声が中川翔子だとは最後まで気づかず、後で知って驚き。もの凄く上手かったですね。ラプンツェルとフリンが最初に出会うところの、フライパンを使ったコミカルなシーンは思わず笑ってしまったし、街で見かけた小さい女の子たちに髪を結わせるシーンのアイデアの素晴らしさ。そして夜空いっぱいに舞うたくさんの灯りのシーンの美しさなどなど、印象深い場面が数多い。ああいうシーンていうのは、脚本だとただのそっけない文字の羅列で書かれているだけなんだけど、それを映像化させることで音楽と相まっていかに素晴らしいものに出来るか。この、脚本では書かれない映画的表現にやっぱりディズニーの腕の見せどころがあると思うんですよね。ディズニー長編50作品目ということだそうですが、それに相応しい完成度だったと思います。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2011-07-22 20:50:44) |
44. トロン:レガシー
《ネタバレ》 一言でいえば、話のつまらなさを映像の素晴らしさが覆い尽くしてる作品、とでも言えばいいでしょうか。元々ディズニー資本のファミリー映画なので、それほど深い内容を求める必要はないと思いますし。ただ、ちょっと小難しい設定だったりするので子供には理解不能かも。個人的には、1982年の「トロン」のリメイクでなく、続編としての位置づけで引き続きジェフ・ブリッジスとブルース・ボックスライトナーがそろって出演しているのが良かったです。いずれにせよ、映像は本当に見事としか言いようがなく、構成やらカメラの動きまで実に緻密に作られていて驚嘆致しました。とにかく、格好よければそれでいいのです。フリスビーで戦うシーンもなかなかですが、一番のピークはやっぱりバイクでの戦闘シーン。あれを見ていて思ったのは、この作品の真の主役は「光」じゃないかと。それは闘いというよりも、ブルーとオレンジの光が、まるでダンスでもしてるかのような綺麗さ。途中で、サウンドトラックを務めたDaft Punkがカメオ出演してるのもファンとしては嬉しい。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-06-08 22:43:13)(良:1票) |
45. 特攻野郎Aチーム THE MOVIE
《ネタバレ》 リーアム・ニーソンはまたいい感じに年取りましたね。ますますま渋い俳優になったなぁと。いやはや、それにしても、実に馬鹿馬鹿しいアクション超大作。たとえば最初のほうで、男が感電したら一回転するシーンありますよね。あの時点で、「感電しただけでなんで大の男が一回転するねん!」なんて思いましたが、要するにそういうノリの映画だってことを早くから知らしめてる訳ですね。最初から最後まで「ありえない」の連続。そのありえなさを、頭空っぽにして楽しんで下さいというスタンス。特に、落下する戦車が湖に着水する一連のシーンはほんと凄い(笑)。人間、若い頃はなんでも出来そうな気が根拠無しにあって、年取るとそういうのがなくなっていくけど、このおっちゃん達ならなんの不可能もなさそうです^ω^ [ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-04-29 22:47:51) |
46. 東京島
《ネタバレ》 なんというリアリティのなさだろうか。とにかく生温いし、生き生きとした人間が描かれていない。全てにおいて中途半端である。何が言いたいのかもわからないし、少なくとも私の理解の範疇を超えた作品であることは間違いない。唯一良かったのは、窪塚洋介のキャラを活かした面白演技で、その持ち味はそれなりに笑えて楽しめはした。だがそれもほんの一瞬である。コメディならコメディで、真面目路線なら真面目に、きちんとスタイルを統一して作るべきだろう。 [DVD(邦画)] 4点(2011-02-24 19:25:40) |
47. トイ・ストーリー3
《ネタバレ》 ピクサーにはこれまで何度も泣かされてきたけれど、本作は自分の流れ出る涙の量が一番多かったです。終盤の、焼却炉に巻き込まれながら、皆で手を繋ぐシーンからもうすでにウルウルし始め、ラストのアンディとの別れで顔面崩壊。ただの別れだったら、センチメンタルな気分で泣かされて終わるだけだが、本作はそうじゃない。また新しい担い手によって、おもちゃ達は第二の人生を歩んでいく。これが素晴らしいなって思うんです。別れは悲しいから、切なくなるのは当たり前なんです。それで終わるんだったら、あまたの数ある感動ムービーと一緒。だけどこれは違う。こんなにも、爽やかで前向きな別れのシーンを、私は他に知らない。 [ブルーレイ(吹替)] 8点(2010-12-08 22:20:05)(良:2票) |