1. トーク・レディオ
《ネタバレ》 ラジオ・パーソナリティがリスナーと延々と議論を繰り広げる映画と聞いて、限定状況下での話とは面白そうだな!と思い軽い気持ちで鑑賞したのですが、予想の遥かに上を行く恐ろしい映画でした。 主人公のバリーはあるジレンマを抱えている。全国ネットで自分の番組を持つことはパーソナリティーにとって非常に大きなステータス、しかし彼の信念は"何でも言える番組"だ。大企業がバックに付いたからといって、放送内容に規制が入ることを彼は頑として拒否する。 しかしその自由奔放なトーク内容によって育ち上がったのは端的に言うと極右思想だ。「ユダヤ人虐殺はでっち上げだ」「ユダヤ人は首吊りにしてやる」「白人のカネがよそ者(移民)の助成金に使われるのは我慢ならん」「ホモは地獄に行け」「言うことを聞かないガキはベルトでメッタ打ちにする」「近所に住む移民が気持ち悪い」etc...聞くに堪えない戯言が毎日の様に彼のラジオには電話でかかってくる。 物語の主張が明確になってくるのは、ケントがゲストとしてスタジオに登場してからだ。バリーは彼に「今日のテーマはアメリカついてだ」と言い様々な話題を振るが、如何にも80年代のノー天気なロックに嵌っている風貌のケントはちゃらんぽらんな回答を繰り返す。その後、他のリスナーに話を振っても返ってっくる言葉は「あんたイカスぜ!」「大ファンなのよ!」等、バリーが求めるリスナーの姿からは程遠い。彼の番組はリスナーと同様に計らずとも空虚な存在に成り下がっていた。この時のバリーの絶望感といったら筆舌に尽くし難い。ラジオとは言え表現の発信者としてこれ程打ちのめされる展開も中々ないだろう。 その度にバリーは彼等に同様の汚い言葉を浴びせかけ、罵り、糾弾する。最後のメッセージは「お前等は何者でもない。考える脳味噌もなく、権力もなく、未来もなく、希望もない!何もない!」という台詞だ。頭にあるのは気に食わない人間を見つけ、執着し、攻撃し続ける事だけ。最終的には対象の命を狙う。しかもこれはデンバーで実際に起きた殺人事件を元にしているらしい。何と恐ろしい話だろう。 違う意見を持つ者を攻撃し続ける不特定多数の悪意を描いた傑作です。観終わってからフト気づいた。「あれ?これ今の日本じゃね?」 [DVD(字幕)] 9点(2014-01-29 00:28:50)(良:1票) |
2. ドラえもん のび太の恐竜
《ネタバレ》 もともと1つのエピソードだったものを長編化したためでしょうか、後半の恐竜ハンター絡みの冒険パートはかなり設定が雑に感じる作品です。のび太はドラえもんの力を借りず、独力だけで恐竜の卵を発見し、ピー助を育て、別れる決心をする。この段階までで充分感動的であるし、映画が終わっても問題が無いように感じてしまいました。ただこの映画は劇場版ですので、後半の恐竜ハンターに追われ白亜紀を冒険する羽目になるパートを継ぎ足したといった所でしょうか。短編映画として綺麗に終わってても良かったかなと思える作品です。というか幼少のころ、なぜか好きだったカマキリを家で飼おうとしたら母親から大反対されて泣く泣く逃がした身からするとやっぱり前半が最もグッとくるのである。 [ビデオ(邦画)] 8点(2012-03-22 23:18:04) |
3. トロン
《ネタバレ》 当時の映画としては革新的なアイデアだったんでしょうが、現在では最早ありふれているストーリーなので、個人的には普通の出来の映画に感じました。若いジェフ・ブリッジスを観れたのが嬉しかったかな。トロン・レガシーに期待。 [DVD(字幕)] 5点(2010-12-26 14:41:57) |
4. トップガン
何でかは分りませんが、この映画は昔から好きになれない作品です。何でだろ?やや無条件に恋し恋される主人公が気に食わないのかなも。情けねー。 [地上波(吹替)] 4点(2010-12-12 17:31:56) |
5. 時をかける少女(1983)
ストーリーは原作に忠実であり、しかも展開も流麗で飽きさせないのですが、個人的にどうも「時をかける少女」のSF混じりのお話が苦手で乗り切れませんのでこの点数です(じゃあ観るなって話ですが……)。大林宣彦監督らしく、映画を支配する画は本当に美しい。どのカットも完成されつくしているのが良く分かります。その完璧さゆえに、逆に作り物らしく見え過ぎてしまったことも事実ですが。それでも良い作品だと思います。 [DVD(邦画)] 5点(2010-12-11 00:09:54)(良:1票) |
6. ドラえもん のび太の大魔境
《ネタバレ》 ドラえもん映画の中でもギャグシーンが多い一作だったと思います。畳みかけるようなギャグの連続は見ていて普通に面白かったです。でもそれに時間を割き過ぎたせいか、イヌの王国に行ってからの展開が少し淡泊すぎた気もしました。 あと最後のロマンス展開は蛇足かなぁ。相変わらず主題歌はいいです。 [ビデオ(邦画)] 6点(2009-03-02 22:51:54) |
7. となりのトトロ
ここまでボーッと観ているだけでノスタルジックに浸れる映画も珍しい。近所のおばあちゃんと一緒にいるのが何故か怖かった経験があったりして笑えました。 [地上波(邦画)] 8点(2008-08-30 18:46:27) |
8. ドラえもん のび太と鉄人兵団
《ネタバレ》 この鉄人兵団の何が素晴らしいかって、話自体は小さな子どもには理解できなくても、他の部分でしっかり楽しめるように出来ていることだと思います。 大人はのび太やしずかちゃんのリルルに対する思いやり、リルルがその優しさに触れて人間という生き物の素晴らしさを学ぶ事、そしてラストのリルルとしずかちゃんとの会話に象徴される人間とロボットの和解に感動できます。子どもはザンダクロスと鉄人兵団との戦いに興奮できるでしょう。 最後のリルルの死(リルルはロボットですが、彼女は壊れたのではなく、死んだのです)は涙なしには私は観られませんでしたが、感動を全く押し付けてくる感じが無かった事も良かったです。私のドラえもん映画のマイベストです。 [ビデオ(邦画)] 10点(2008-08-05 15:44:05)(良:2票) |
9. ドラえもん のび太の宇宙開拓史
面白かったんですけど、すごくまあまあな出来だと思いました。 初期のドラえもんはこんな感じなのかな。 [ビデオ(邦画)] 5点(2008-08-05 15:24:23) |
10. ドラえもん のび太の宇宙小戦争
《ネタバレ》 スネオの玩具の戦車で戦ったり、しずかちゃんの牛乳風呂など、少年時代の夢を掻き立てるストーリーは素晴らしいかったです。あと周知の通り、主題歌の「少年期」の出来が秀逸すぎます。 でも何度考えてもラストに大きく戻ってそれで終わりってのはどうかと思いました。どんでん返しが素晴らしいって言ってる人がいますけど、あれではどんでん返しっていうより、最後の展開が思いつけなかったからああしてしまったとしか思えませんでした。 [ビデオ(邦画)] 6点(2008-08-05 15:17:28) |
11. ドラえもん のび太の魔界大冒険
《ネタバレ》 ドラえもんの冒険ものとしては個人的にナンバーワン作品です。いきなり自分にそっくりな石像が降ってきて、しかも中から悲痛な叫び声が聞こえてくる。普通にホラーですよね(笑) 終盤にそれまで張ってきた伏線が上手く利いてて良いです。 相変わらずタイム・パラドックスの概念が凄く曖昧ですが、これはこれで子ども映画としてありかなと。 [ビデオ(邦画)] 9点(2008-08-05 14:58:47) |
12. ドラえもん のび太の日本誕生
《ネタバレ》 形状記憶セラミックスで出来た土偶が結構不気味で怖かったです。ドラえもん映画って食事シーンがいつも楽しそうで良いですよね。のび太の大食漢っぷりには笑いました。 最後は他人に助けてもらってしまったのでちょっと残念でした。 [ビデオ(邦画)] 6点(2008-08-05 14:54:50) |
13. ドラえもん のび太のパラレル西遊記
《ネタバレ》 かなりドラえもん映画では怖い方です。のび太のママや出来杉君が鬼に変わってしまっていたのはトラウマでした。 映画としてはテンポもよく、ギャグとシリアスのバランスも良い。最後の、のび太の逆転劇にはワクワクしたものでした。 [ビデオ(邦画)] 8点(2008-08-05 14:51:45) |