1. エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に
《ネタバレ》 野球の奨学金を得た青年が大学の宿舎にきて、授業が始まるまでのバカ騒ぎ3日間を描いている。特につながったストーリーはなく、ただただ新しい世界と人間関係に触れ合い、スタートを切る前段階の数日。なのだが、30台半ばの自分が振り返れば、その時間がいかに大事で、そこで出会った友人たちがその後の人生にいかに影響を与えたかが身にしみる。でも、若いその瞬間は何も考えず、理性と環境に身を任せるまま。「6才のボクが、大人になるまで。」で、ある少年の成長を見事に描ききったリンクレイター監督が、わずか3日を見つめる中で、人生の瞬間の大事さを説く快作。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-12-11 22:49:38) |
2. エイリアン:コヴェナント
《ネタバレ》 「コヴェナント」は良くも悪くも、エイリアンシリーズの原点回帰である。1、2作の見どころを集めた作りで、新しい驚きや緊迫感はないがそれなりに楽しめる。「コヴェナント」を見ることで、肩透かし感のあった「プロメテウス」が、実はヴィジュアル、サウンドともに優れていたのだと思い直した。 [映画館(字幕)] 7点(2017-09-24 11:30:49) |
3. エル ELLE
《ネタバレ》 カメラは最初から最後までイザベル・ユペールを追いかける。これは彼女の物語だ。過去のトラウマからの解放と尽きない性への欲望を付きまとわせながら、周りを翻弄し、翻弄され、ひたすらに観客は戸惑わせられる。出てくる男がみんなダメな男ばかり。男性に虐げられた女性が主人公のサスペンスという前提をとりながら、実は女性賛歌のブラックコメディ的ドラマなのである。 [映画館(字幕)] 7点(2017-09-17 20:04:46)(良:2票) |
4. エージェント:ライアン
《ネタバレ》 平凡な仕上がり。これまでのライアン映画ではセリフでしか出てこなかった、兵士時代の大怪我とリハビリが描かれているのが興味深いくらいです。少々残念で、改めて傑作「レッド・オクトーバーを追え!」を見直してしまいました。 [映画館(字幕)] 6点(2014-03-13 07:53:00) |
5. 英国王のスピーチ
《ネタバレ》 題材はとてもおもしろい。英国王と言語障害を治す専門家との交流が主軸になっている。最後のスピーチはとても感動的だ。 けれど、よくできた映画なのにどこか物足りなさを感じた。なぜか。「エリザベス」や「クイーン」では、皇室に反発する側と主人公との対立が主人公の苦悩となって映画のおもしろさを際立たせていた。けれど、「英国王のスピーチ」に出てくる人たちは皆いい人なのだ。常に夫を支える王妃、物分かりのよい娘たち、いつも皇室に忠実な首相。唯一主人公を苦しめるのは自分勝手な兄くらいで、吃音以外に英国王に差し迫った問題が描かれていないのだ。 それだけに、主人公の兄を演じたガイ・ピアースが印象深い。ジェフリー・ラッシュと同じくオーストラリア出身のピアースだが、オーストラリア人役のラッシュと違い、声のトーンを変えてアクセントの強いイギリス英語で話しエドワード8世を見事に演じていた。ピアースは「ハート・ロッカー」でも冒頭で死ぬ印象的な役を演じており、オスカー作品に2年連続で出たことになる。作品選びがうまい俳優ですね。 [映画館(字幕)] 6点(2011-03-04 17:52:18) |
6. エンド・オブ・ホワイトハウス
《ネタバレ》 思った以上に血しぶき飛びまくり、拷問ありの見てる方が痛い映画でした。ストーリーは思ったままの展開ですが、飽きずには見れました。やりすぎ感ある強気の国防長官はいったい誰だろう、と思っていたらメリッサ・レオ。さすが、というか……感情爆発の演技力を必要としないこの映画の中ではやはり少し浮いていたかも。俳優陣はかなり豪華です。冒頭で死んでしまう大統領夫人のアシュレイ・ジャッド。主人公に助けてもらえなかった彼女が、復讐のためテロの黒幕となってラストに現れるんじゃないかと期待したんですが、それはない正統派映画でした。 [映画館(字幕)] 5点(2013-06-30 22:21:04) |
7. X-MEN:アポカリプス
《ネタバレ》 映画「X-MEN」の魅力はなんであったか。特殊能力を身に着けて生まれた人間(ミュータント)が、社会から恐怖の対象とされ実験台にされ、疎まれる。その中で、社会の善意を信じる側と、信じられない側が対立する。この両者のリーダーを、パトリック・スチュアートとイアン・マッケランというベテランの実力俳優が演じることで深みが生まれた。その中心には、両者の間で揺れるウルヴァリンがいて、その苦悩を怒りに変えて戦う姿に惹きつけられた。彼らの過去を描く新シリーズが始まって、最終章(?)となる今作。物語は、ただのこじつけでしかなく、ウルヴァリンはゲストでしかない。M・ファスベンダーは苦悩の象徴であるが、その苦悩の根源はナチスの迫害も絡んではっきりしない。プロフェッサーのハゲた理由が描かれわけだが、それ以外は魅力に乏しい作品である。ジェニファー・ローレンスは女優としての格が上がったからか、役柄の重要性が増してしまい、いつの間にかヒーロー扱いされていてよく分からない。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2018-06-18 22:54:05) |
8. エクス・マキナ(2015)
《ネタバレ》 AIの反乱というSF王道の題材だが、見せ場があまりにもない。映画的な演出は、口のきけないAIと社長のダンスくらい。映像はきれいなのだけど、残念に感じる作品。 [映画館(字幕)] 4点(2018-03-06 19:56:07) |