1. 並木道
《ネタバレ》 親に反発して古アパートで一人暮らす少年が、周囲のいろんな人とやりとりして・・・という筋立て。しかし、主人公の少年はもちろん、その「いろんな人」もことごとく、何かが微妙にずれていて、変でもありおかしくもある。話はあっちこっちに飛んでいるようで、それでいて一直線に進んでいく。とにかく一筋縄ではいきません。結局は何かが起こりそうで起こらないんだけど、作品の雰囲気からは、人生なんてそんなものという悟りあるいは諦念すら感じさせないではない。なかなか味わいがあります。 [DVD(字幕)] 6点(2022-09-21 00:05:46) |
2. ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生
《ネタバレ》 なんかね、肝心の登場人物たちがイラッとする人ばっかりで、何とか助かってほしいと思わせる存在ではないので、ゾンビが迫ってきてもハラハラしないんですよ。それと、テレビで割と詳しくああだこうだと状況が伝わってしまうのも、情報遮断ゆえの恐怖という味わいを削いでいます。回線がつながらない中でちょっとずつ映像が入って、断片的に分かる、とかの方が良かったと思います。●一方で、ゾンビの発生原因や個々の変異経過は一切無視しているのは素晴らしい。この的確な判断こそが伝説のスタートになりました。できれば道具は使わないでほしかったけどね。 [DVD(字幕)] 5点(2021-10-01 00:21:31) |
3. 名もなく貧しく美しく
《ネタバレ》 双方が聾唖者という設定を逆に生かして、主演の2人が存分な演技を見せつけている。また、出産を無事に行って幸福の前兆を感じさせながら、一瞬の隙にその子を亡くならせたり、次の子とも実の親子でありながら上手くいかなかったりと、現実の厳しさという要因にも配慮しているのが、作品に厚みを加えている。 [DVD(邦画)] 6点(2015-01-24 21:00:02) |
4. 何がジェーンに起ったか?
《ネタバレ》 ほとんどのシーンは家の中で、閉塞的な空間の中に陰湿な描写が延々と続く。ジェーンにくっついて外に移動したとしても、彼女はさっさと用事を済ませ、またこの閉塞空間に戻ってきてしまう。演出力の高さやカメラの巧さも加わって、もう止めてくれ~状態。しかしラスト10分間で場面は一気に青空の下に移動し、それと並行して、それまでのシーンが一気に色を変える。単に残虐非道なだけではなかった、哀しみをたたえた憎み合い。そんな緊迫感があったら、役者陣もやりがいがあっただろう。 [DVD(字幕)] 7点(2014-02-27 01:30:04) |
5. なにはなくとも全員集合!!
《ネタバレ》 てっきり、ドリフが暴走してひたすら笑わせてくれる作品かと思って待ちかまえていたのですが、実は三木のり平が完全に主役であって、ドリフのメンバーは標準的な脇役だったのですね。笑わせ方もオーソドックスで大人しくて、消化不良ぎみではあるのですが、若かりし頃のメンバーの動く姿が鑑賞できるという点では、価値があります。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-06-11 00:13:20) |
6. ナバロンの要塞
《ネタバレ》 撮影や音響関係の頑張りは認めますが、内容的には、すごく重大なことをしようとしているはずなのに、登場人物の雰囲気も行動も何かのんびりしていて、緊張感がありません。裏切り者を割り出す部分は、ミステリーの解決編的な冴えがあって印象的でした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-02-27 02:43:16) |