1. 鴛鴦歌合戦
《ネタバレ》 東京は京橋の国立近代美術館フィルムセンターにて鑑賞。 16mmだったので、大スクリーンとは呼べず、又、かなりピンボケ画像だったのが残念。 さて内容だが、時代劇ミュージカルであり、歌って踊って、ちゃんばらもアリの内容。 楽しいが、ミュージカルを苦手とする私には相性が悪かったようだ。 しかしながら、お春さんのあまりに可愛すぎる言葉の数々にプラス1点。 「チェッ!」もサイコーでした。 私も言われてみたーい。 [映画館(邦画)] 5点(2021-07-30 23:59:08) |
2. 朧夜の女
実に身に迫るお話・・・あー、怖い。 戦前の東京の風景、戦前の江戸っ子とそのおかみさん、実にいい味が出ている。 1930年代中盤の日本映画というと、とかく真面目すぎたり、単純すぎる人情劇が多かったりもするが、本作はその点において異質。 世の中の生臭い部分を隠すことなく表現し、人間の卑怯な部分、薄情な部分を描きながらも、その一方で人間の持つ温かみや人情をも描き出している。 こうした絶妙な按配が、今も昔も変わらない「現実社会」というものを、これ以上なくリアルに演出している。 これが実に見事で、五所平之助監督の人間味すら匂わせる作品に仕上がっている。 1930年代の日本映画の中でも、隠れた傑作と言えよう。 [ビデオ(邦画)] 8点(2021-06-15 11:32:55) |
3. オペラハット
《ネタバレ》 話はテンポが良くて楽しいんだけど、どうにも都合が良過ぎる展開。 特に最後の法廷シーン。 あれは主人公の勝ちありきで進行していく。 都合が良過ぎず、もう少し展開にリアリティがあれば満足できたのだが… [インターネット(字幕)] 5点(2021-01-21 20:35:03) |
4. オーケストラの少女
とにかくご都合が良すぎる。 しかも主人公の少女がモンスターすぎる。 タクシー代を踏み倒し、嘘をつきまくり、人の迷惑を考えない。 そして歌も心地良くはない。 私にはとことん合わない映画でした。 [インターネット(字幕)] 2点(2020-09-16 20:54:49) |
5. オズの魔法使
《ネタバレ》 見ていたら寒気がして体調が悪くなった! オズの国は主人公以外の登場人物が全て気色悪い! オェ〜となったところで、やっとたどり着いたラストは夢オチと、救われない終わり方。 寒気と吐き気に襲われ続けました! [インターネット(字幕)] 0点(2020-09-14 21:38:10) |
6. 乙女ごころ三人姉妹
成瀬巳喜男監督の記念すべき初トーキー作品。 うーん、まったくもって期待はずれ。 というか、期待が大きすぎた。 戦前の成瀬作品としては有名すぎる作品だけに、残念で仕方ない。 内容が分かりずらいのもあるし、古臭さも否めない。 何回か観れば、もっと良さが分かるかもしれない。 [ビデオ(邦画)] 3点(2009-01-20 01:11:34) |
7. 御誂治郎吉格子
前半は話がわかりづらく、惰性で観ていたが、後半はよく理解できました。 まあ、本作は観て楽しむというより、ほぼ元のまま現存している貴重な作品を観るという部分に、観る価値があるのではないでしょうか。 [ビデオ(邦画)] 5点(2008-05-02 00:54:09) |
8. 女だけの都
ジャック・フェデーは『ミモザ館』がそれなりに良かっただけに、本作にもそれなりに期待したが、かなり退屈だった。 同じく苦手なルネ・クレール作品に通ずる独特の遅いリズムが体に合わなかった。 [ビデオ(字幕)] 4点(2007-11-30 14:54:36) |
9. 大人の見る絵本 生れてはみたけれど
小津のサイレント作品は大体観てきたが、本作は特別秀でているとは感じなかった。 本作が他の小津サイレント作品に比べ、高く評価されている意味が分からない。 というか、他の小津サイレント作品って、そもそも観ている人が少ないだけの気がする。 本作にこれだけの評価が集まるのであれば、もっと他の小津サイレント作品を観て欲しい。 そんな気持ちになってしまった。 [ビデオ(邦画)] 5点(2007-11-26 21:58:03) |
10. 大いなる幻影(1937)
ラストシーンがとても印象的な映画です。 又、ディタ・パルロがとてつもなく魅力的!! ジャン・ギャバンとのシーンにはメロメロになりました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-10-13 10:36:53) |
11. 折鶴お千
《ネタバレ》 溝口健二の、現存する数少ないサイレント作品の一つ。 原作は泉鏡花。 主演は“最後の大女優”山田五十鈴。 そして舞台は、私の大好きな場所の一つでもある「神田明神」である。 これだけでも満足間違いナシの組み合わせ。 しかもラストの主人公ふたりの再会シーンは、『山椒大夫』の基礎となったと言われているだけに、なお更期待も高まった。 私がレンタルしてきたビデオテープは、活弁付きのもので、恥ずかしながら活弁付き映画を観るのは初めての経験。 再生を始めて、いきなり気張った女性の声と共に映像が流れ始め、かなりの違和感をおぼえる。 しかしそれも数分後には何ら気にならなくなり、むしろ分かりづらい活弁ナシのサイレントよりも心地よく感じた。 本作は、傑作『残菊物語』とも共通する、「女性が無償の愛を男に捧げる」というテーマを扱ったもの。 その女性役を山田五十鈴が演じるのだが、その鬼気迫る演技に脱帽。 その迫真の演技を見せた山田五十鈴も勿論すごいが、それを引き出した溝口の手腕はさすがの一言。 それと70年前の神田明神を見れたのも良かった。 前述した通り、大好きな場所なので何度となく訪れたことがあるのだが、本作で見た神田明神は全くそれとは異なっていた。 しかしそれよりも、当時の万世橋の辺りから神田明神が見れたという事実の方が、私にとって新鮮だった。 しかも万世橋の辺りに駅があったとは。 東京を舞台にする古き映画を観ると、こういう発見があるので楽しい。 最終的に主人公の女性は気を違えてしまう。 気を違えた理由は、自分を犠牲にしてまで守ってきた男性が遠い処に行ってしまったからというもの。 理由としては判らなくもないが、気を違えるという説得感には多少欠けるような気がした。 しかしながら、その男性が気を違えた女性と再会を果たす本作のラストシーンは、山田五十鈴が鬼気迫る演技を見せる名シーンであった。 本作が名作と謳われる理由は、このラストシーンに集約されているのではないだろうか。 “再会のラストシーン” これを溝口に描かれたら、観ているこっちは従順にも圧倒されるより他はなし。 やはり溝口健二の映画は素晴らしかった。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-09-02 22:35:01) |