1. 狼の紋章
《ネタバレ》 「幻魔大戦」で知られる平井和正のウルフガイシリーズを東宝が映画化した珍品中の珍品。物語のキモとなる狼への変身場面が今となっては失笑モノのチャチさなのが余りに致命的。まぁバラエティでのお笑い芸能人としての志垣太郎しかご存じない向きには、意外なほどニヒルかつワイルドな犬神明を演じる元祖イケメンの彼を垣間見ることが出来るという点と、本作がデビューとなる初々しい松田優作がフンドシ一丁でヒロインの女教師をレイープする全然初々しくないシーンの資料的価値(のみ)に3点。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2006-09-29 15:48:44) |
2. 男はつらいよ 寅次郎恋歌
BSで鑑賞。初代おいちゃん森川信の味わい深い「バカだねぇ…!」もコレで聞きおさめ。うーん、残念無念。おいちゃん役はやっぱアンタが最高だったよ!森川信、最後の輝きに‥オマケして7点! [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-08-28 00:41:15)(良:1票) |
3. オール・ザット・ジャズ
《ネタバレ》 確かにボブ・フォシーの執念みたいなものは伝わってくる…。が、私小説っぽい描写でのフェリーニ(「81/2」やら何やら)丸パクリ状態に呆れてしまったクチなので、余り高い評価は致しかねる。こっちの製作年がフェリーニ作品より前だったら大絶賛したかもね。あと、キャストについてもニ、三言いたい。先ず何と言っても「何故ボブ自らジョー・ギデオン役を演じなかったのか??」という遣る方無い不満が残る。当時54歳なら充分にイケたと思うけどなぁ。ロイ・シャイダーもまぁ熱演してはいるが、何だか道路工事の現場監督みたいな風情で”ブロードウェイ・ミュージカルの売れっ子演出家&振付師”というインテリジェンスに欠ける、もしくは芸術家的なオーラが漂っていないのは致命的。ここは画面に有無を言わさぬ説得力を持たせる意味でボブ本人こそが適役だった!と強く思うので、彼以外の人選は所詮ミスキャストと感じるのは必定かと。最後に天使(死神?)役のジェシカ・ラングなんだけど…個人的にこのヒトどうしてもギラーミン版コングがチラついて全く受け付けない~!ジュゼッペ・ロトゥンノの流麗極まるカメラワークと官能的なボブの振付に6点。ま、ミスキャストで4点マイナスとも言う。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-05-01 22:33:15) |
4. 女ガンマン・皆殺しのメロディ
《ネタバレ》 英で製作され、全編スペイン・ロケという(日本では地上波TVオンエアのみの)未公開ウェスタン。本場アメリカのバート・ケネディが脚本・監督し、メインキャストもアメリカ俳優なので伊のマカロニよりは幾分見応えがあってマシかも。本作でラクエル・ウェルチが扮するは夫を殺され、自らもレイープされた復讐に燃える「女ガンマン」ハニー。彼女が賞金稼ぎロバート・カルプの指導を受けて銃の腕前が上達していく過程を割と丹念に描いているので、後半の復讐劇に転じたハニーのガンファイトにも一応の説得力がある。拳銃の入手ひとつにしても銃職人(クリストファー・リー)の元で製作される様子をキチンと挿入しているし(フツーはいつの間にか装備)。難点は…せっかくラクエル・ウェルチというナ~イスバディな素材を得ながら、充分に活かしきれていない中途半端さ。レイープ場面は顔面ドUPのみ!入浴シーンも背中のみ!!”パンティ一枚にポンチョを羽織り生脚を剥き出し”という際どい大胆なコスチュームも、中盤でカルプが「コレを着ろ」とジーンズを履かせてしまいパー(余計なことしやがって!)、と寸止めのストレスが溜まりまくり。あと、スティーヴン・ボイドの存在が全く意味不明なのも御都合主義でNG。特にラストは何のこっちゃ。4点マイナース。 6点(2004-10-08 16:58:06)(笑:2票) |
5. おもいでの夏
少年が年上の美女に恋するというジャンル映画の草分けたる本作を”ありがち”と斬って捨てるのは如何なものかと。マリガンの情感溢れる演出に8点…。 8点(2003-12-12 01:09:08) |
6. 男はつらいよ 奮闘篇
本作のマドンナ、花子を演じた坂田アキこと榊原るみの可憐さに…7作目だから洒落で7点w。寅の母親を演じたミヤコ蝶々も(第2作以来の)再登場ながら相変わらずイイ味出してるし。それにしても、やっぱり「おいちゃん」役は森川信に限るネェ…!! 7点(2003-09-16 04:04:20) |
7. オーメン2/ダミアン
矢張り監督がリチャード・ドナーではなく、ドン・テイラーに交代したコトが最大のミスだろう。ショッキングに煽り続けるパワフルさに絶望的に欠けている。どなたも指摘なさっているが、ジョナサン・スコット・テイラー君のダミアンは第1作のハーヴェイ・スティーブンス坊やの不気味さの足下にも及ばない。結局第3作まで作られるが最早”蛇足”以外の何物でもないと思う。二番煎じの典型だね、コリャ。5点! 5点(2003-07-16 02:15:59) |
8. オデッサ・ファイル
うーーーん、サスペンス映画としちゃ、そう悪くはナイ方だとと思うけど、フォーサイス原作をなぞっただけで深みが無いと言えば確かにそうかも。「ジャッカルの日」は原作もさることながら、ジンネマンの演出力が半端じゃなかったからナァ…。そこまで要求するのはロナルド・ニームにゃチト酷か。個人的にはジョン・ヴォイトが好きじゃないのも大きかったな。マクシミリアン・シェルとマリア・シェルの姉弟が出演しているが、共演してないのは残念。けど、そこそこ面白かったし…7点くらいかな。 7点(2003-03-22 17:12:26) |
9. 王になろうとした男
70年代のジョン・ヒューストン監督作品にして渋さで売り始めたショーン・コネリーの主演作。かの有名な「ジャングル・ブック」の著者でもあるラドヤード・キプリングの原作を基にした雄大な冒険ロマン映画だが、まぁ題名そのものがネタバレというのが痛し痒し(^^)。共演のマイケル・ケインは、この時期駄作(「スウォーム」やら「ポセイドン・アドベンチャー2」やら…)に出演しまくり男を下げっ放しだったが、本作ではショーン・コネリーと行動を共にし彼の死を見届ける友人役を好演しており、やや面目回復。クリストファー・プラマーがケインの回想を聞くキプリング自身に扮して冒頭とラストに出演している。ラストのコネリーの最期がチト間抜けだが、まずまずの力作なので未見の方は是非御覧頂きたいナ。 7点(2003-02-02 00:00:11) |
10. 大いなる勇者
世俗を離れ、孤高に生きる主人公ジェレマイア・ジョンソンをヒゲもじゃで演じるロバート・レッドフォードの静かな演技が心に染みる佳作。アンドリュー・キャラハンによる雄大なロッキーの景観が素晴らしく、シドニー・ポラック監督の意図的に派手さを避けた詩情溢れる演出も見事。ジョン・ミリアスが共同脚本に名を連ね、実にイイ仕事をしている。 8点(2003-02-01 01:58:57) |
11. O嬢の物語
”そういや、コリンヌ・クレリーって確か「007/ムーンレイカー」でボンドガールも演ってたよなぁ…(遠い目)。今何してんだろ?”とか観てる最中にあれこれ余計なコトを考えてしまうくらい、つまらないエロ映画。サービスして4点…(遠い目)。 4点(2003-01-22 02:49:43) |
12. オーメン(1976)
多分オカルト映画ブームに便乗して企画されたのだと思うが、他の有象無象のクズオカルト作品と一線を画すことが出来たのは、何よりデビッド・セルツァーの脚本の秀抜さとリチャード・ドナーの堅実な演出に負う所が大きい。無論オスカー(作曲賞)の功労者ジェリー・ゴールドスミスの終末感に満ち、不安感を煽るスコアも相当に貢献しているが。ちょっと悪魔側に有利にコトが運び過ぎていて、結局人間側はベビーシッターを殺す程度の反撃しか出来ないのが、虚々実々の手に汗握る攻防にまで辿り着いておらず、もう一つ盛り上がりに欠ける結果となっている。 7点(2002-12-31 23:51:13) |
13. オリエント急行殺人事件(1974)
原作読んでたんで、豪華キャストを楽しむと割り切れば、当時の濫造オールスターパニック映画群なんかより遙かに見応えアリ。本作に限らず、クリスティにはイカサマ結末が多いので、原作を読もうという方は要注意です。特に遺作の「カーテン」は読後に激怒すること必至! 7点(2002-12-15 21:50:47) |