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パブロン中毒さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 914
性別 女性
ホームページ http://ameblo.jp/cluttered-talk/
自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

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1.  オアシス 《ネタバレ》 
なるほど巷の評価の高いこれは、ジャンルとしては「ロミオとジュリエットの韓国版」というべきものだ。 つまり「障害のある愛」。 ヒロインの障害を指しているのではなく、「愛」に対する障害という意味である。 そして、そのジャンルにおいても、特にこの作品は「当たり前のことは当たり前ではない」ということを表現することに、全力を絞っている。そこに特化している。 「愛への障害」というものはいろいろあるが、「当たり前のことは実は当たり前ではない」ということを表現するにおいて、これほど「濃い」手法というものも、ほかにないだろう。 「濃い」という意味では、「少しわかりやすすぎる」と言えなくもない。 言えなくもないが、他の二番煎じというわけではなく、そして作品に対する情熱は充分に感じられるので、私も、飛びぬけて質の高い作品という評価をしたい。 また、本作で数々の賞を受賞したムン・ソリについては、日本では寺島しのぶくらいしか匹敵する女優がいないであろうと私は思う。韓国の俳優層の厚さを感じる。 個人の好みで言えば、「障害のある愛」ジャンルでいうならば、「ブエノスアイレス」のほうが芸術性で優るとしたい。また、邦画では、くだんの寺島が主演した「やわらかい生活」も、「オアシス」に引けを取らぬものと私はしたい。豊川悦司がフェロモンを全開にしての渾身の演技が光るので。 「オアシス」は優れた作品であるが、足りなかったものがあるとしたら、それはおそらく「フェロモン」であろうと私は思う。 「ブエノスアイレス」におけるレスリー・チャン、「やわらかい生活」におけるトヨエツにあたるものが、ない、といえば、ない。 そもそも「オアシス」において「フェロモン」が必要だったのかというと、必要がなかったのかもしれないが、私はこのジャンルにおいては、ぜひとも男優のフェロモンを求めたい。 ソル・ギョングは優れた演技を見せたが、フェロモンが出ているとはいえない。 どんなテーマを追求しても、「濃い」という点においては、韓国映画ではほぼ共通しているようであり、それはそれで持ち味であるから、単に好みの問題である。 が、「殺人の追憶」におけるような、「かゆいところに手が届かない」程度に薄味な表現というものもまた、共存しているというところが、韓国映画の多様性、奥深さを感じさせるのである。
[DVD(字幕)] 8点(2012-06-13 21:56:41)
2.  鬼ママを殺せ 《ネタバレ》 
ダニー・デビートはさあ…なんか、撮るほうには向いていないような気がしますね。 役者さんとしてはもちろんおいしいキャラで、「撮ってください」と言わんばかりの人物です。 だが「おまけつき結婚生活」といいコレといい、どうしてここまで不発にしてしまうかねえ、と私は出演者に同情してしまいます。 ビリー・クリスタルという、観客を笑わせないほうが難しいような役者を得ながらこのていたらくだ。…クリスタルは相当がんばっていました。こんなダメダメな脚本でも、全力投球していたと思います。なんだかスゲーかわいそうです。 だいたい、「ママを列車から捨てろ」という題名と内容が全然合っていないじゃないか。 あそこでは、殺しかねたママが絶妙のハプニングにより列車から転落するべきなのです。 その後は、転落したママの存在を世間から取り繕っていくことにより、新たな笑いが取れるじゃないですかあ。それで、実際にはママは死んでいなかったということでもいいし、何らかの偶然でママの死体が運ばれて絶妙のタイミングで発見される、ということでもいいのです。ママの死体が偶然ミンチになっていてソーセージになって2人の口に入る、というグロいオチでもかまわないのです。 …とにかくなんのオチもないこのシナリオで、いったいどうするつもりだったのかダニー・デビート。 冒頭の複線はなかなか良くても、いつもまとめられない。「不発」という言葉はカレのためにある、ような気がするのだった。もうカントクはしないほうがいいと思います。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2010-03-11 17:52:18)
3.  オーロラの彼方へ 《ネタバレ》 
「誰の」かは知らないがまちがいなく「作り手の中の誰かの」思い入れでできた作品なのではないかと思う。 そして私はこのごろ思うのですが、「個人的な思い入れ」を嬉しがって映画に挿入したりすると必ず失敗する。「個人的な思い入れ」を見せられて嬉しいのはどういう場合かというと、それが「ジョン・レノンの思い入れ」とか「エミネムの思い入れ」とか、思い入れている人物そのものが「大衆の思い入れ」の対象に成り得る場合だけでしょう。 1969年のさまざまな出来事にしても、自転車の練習やメジャーリーグの試合結果や父親の突然死にしても、ここでは結局「作り手の誰かの思い入れ」もしくは複数の人物の思い入れのツギハギ、にしかなってないのです。 なので、作品としてはパッとしないです。冒頭のラジオで看護婦連続殺人のニュースを聞いた時点で、その後の展開がある程度読めてしまうという安易さだ。ジム・カヴィーゼルがダメだというのもありますけど。 悲しそうな顔の俳優、ということで選んだのでしょうが、コイツを出すためにエリザベス・ミッチェルの髪と目をわざわざダークにしなければならなくなってしまい、しかしそうまでして出すほどではなかった。 こいつは悲しそうな顔をしているばっかりで、ほかには何もできなさそうな男に見えるのです。「シン・レッド・ライン」ではそれなりだったが、たぶんカヴィーゼルは使いにくい俳優だと思います。 次々に過去と現在を変えていってハッピーエンドで終わる、というのも、ああ誰かの思い入れなんですね~というふうに私は思う。でも、普通はこの話だったらパパはどうしても死ななければ済まないと思うけどね。凡作以下。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-01-07 13:39:44)
4.  終わりなし 《ネタバレ》 
日本人にはほとんど発音できないし覚えられないという気の毒な名前の監督ですな。おかげで、なるべくならこの人を無視して通り過ごしてしまおうなどと思ったりしないでしょうか。 そんなものぐさは私だけでしょうが、この作品は日照の少ない国らしい独特の暗さが炸裂していました。 ほどよく日が当たれば人々は笑顔になり、あんまり日が当たらないとへの字口になる。 あんまり日が当たらないだけでなく、暖房しないと生命の維持ができないようなところに住むと、とても険しい顔になってきます。ポーランドというところはこの当時政治状況も悪くて、男も女も人はみなとても険しい顔をしています。私はそれがなにより怖い。 その険しい顔の男女しか出て来ないこの作品では、二人の女が夫を取り戻そうと四苦八苦します。 1人は生きた状態で夫を確保できたけれど、たぶん心は取り逃がしてしまったのでしょう。 もう1人は夫を取り戻すために自分があっちの世界へ行ってしまう。 この話では、弁護士秘書以外の大人も子供も男も女もそれぞれの人が私的な欲望だけで動いていて、それは最後までそうなのです。 しかも、死んだ人間までそうなので、アンテクの亡霊はこういった場合にお約束の「妻子の幸福を願って」いるのではなくて、妻を呼び寄せようとしているように感じられる。そして?マークとか突然のエンジンストップとか黒い犬とかで死人が現世に直接作用してしまうという特異な展開により、ウラはアンテクの存在を信じてしまうのです。 アンテクの霊が存在することを確信したからこそ、自由にコミュニケーションが取れる状態にするためには自分がそっちに行くしかないという選択をすることになるのです。 「社会のため」「組織のため」「友人のため」「子供のため」とかいう「自分以外の誰かのため」という行きかたを全部捨てて、ウラはアンテクのところへ行くので、ひたすら個人的な目的を達成したといえる。 ウラが子供を捨てたことも充分に意外ですが、死人が〝善人〟にならずに私的な欲望のために動くというのも洋の東西を問わず常識を裏切っていると思います。私は観客を裏切ってくれる映画が大好きなのだが、コレに関してはどうも喜べないイヤ~な気持ちで終わりますね。所詮は凡人なので、「死んだお父さんは、妻子の幸福を願い見守っている」と思いたいのです。  
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-12-24 19:05:54)
5.  大いなる陰謀 《ネタバレ》 
あまりにもわかりやすすぎる構成で政治的なメッセージを発したりすると、「映画」としての価値が果てしなく低下するなあ…という見本のようなものになってしまったのではないか。 レッドフォードの力でストリープとトム・クルーズを集めたものの、集めた効果は「メリル・ストリープとトム・クルーズが出てるね」以上でも以下でもなく(ほかに監督としても有望なピーター・バーグも出ている)、なにかとても説教臭い(それぞれが決断する前に考え直せという)映画としか思えぬ。 この作品に示されているようなアメリカの構造は、あらためて映画で見せられないとあそこの国の国民は気がつかないというようなアホなことがあるのか?「ワグ ザ ドッグ」は?マイケル・ムーアの仕事とかは全く無意味だったというのか? もしかすると、そうなのかもしれない。レッドフォードがこんな初心者向けのわかりやすすぎる説教臭い映画をしかも比較的短い上映時間で作ったということは、そういうことなのかもしれない。NYなどは文化的にはアメリカであるとは言えず、アメリカは本当は巨大な田舎であるのだから。 そのことについてこんな映画を見せられて日本の観客が思うことは「へえーとってもしんどそう」というものだたぶん。日本の一党支配の構造や官僚の利権についての映画を見せられたら他国の観客が思うのと同じように(でも徴兵制やわが国の海外派兵やマスコミについて考える際には参考になるともいえる)。 ちなみにマレー教授のしていることは自分の教え子の中から志願兵を出して自己満足するというとんでもない欺瞞ではないのか。「皆が共犯関係」にあるこの話の中で、レッドフォード自らの役だけが善玉であるはずがない。
[DVD(字幕)] 5点(2008-12-18 14:55:00)(良:1票)
6.  おわらない物語 アビバの場合 《ネタバレ》 
別々の役者が同じ人物を入れ替わり立ち代り演じる、という場合には、誰が演じてもそれは間違いなく「アビバ」である、というくらいに脚本中で「アビバ」が人物として成立していることが必要です。この場合は「無垢である(モラルをもたない)」というのが共通項となっているようです。 原題が「回文」なのですが、アビバの名前はもともと回文だから「行って戻る」、ですが、変態小児性愛者兼ヒットマンのアールは死の直前に「本名はボブ」と言います。これも回文ですから、この時点で「先に進んでいると思ってるようだけど、実は折り返し(この先同じ)だよ」という意味だと思います。ラストで、ユダがなぜだかオットーに改名しますが自分で言っているようにこれも回文なので、「最初に戻った」なのだと思う。 アビバの堕胎児は女の子でしたが、なぜ性別をはっきりさせているのかというと、アールに誤射されて死ぬのもフライシャー医師の娘だからですたぶん。「回文」なのだから、アビバの堕胎児とフライシャーの娘が対比関係にあるのです。そして、フライシャー狙撃についてのアビバの態度は、事前も事後も全く罪悪感がなく、ないどころか「やれ!やれ!」「アールは何も悪くない」というものですから、殺人に加担しています。ということは、対比関係から考えると、堕胎で殺された女の子についても、アビバは殺人に加担しているということを示しているのだと思う。 家出したアビバはきれいな場所も汚い場所も通って、水のように流されます。けれど、流れ着いたところは元の場所。「母になる」という計画も全然進まないまま。 そしてパーティーでマークが運命論を語るのですが、この、マークとの会話をする女優がなぜジェニファー・ジェイソン・リーであるのか、これは偶然ではないと思います。 「アニバーサリーの夜に」で、母親になるのが怖くて夫に隠れて堕胎したのは誰でしたっけ?ソロンズは、ラストに来て「生殖能力の有無を別にしても、アビバは本当は母親になる気が無いのだ」ということをジェニファー・ジェイソン・リーを使うことでほのめかしているとしか思えない。実際にアビバは殺人に加担していることになっているし。 それでも「希望」という問答無用の言葉を頼りにオットーとの不発なセックスに励み、満面の笑顔で「いつかきっとママになるわ」のラスト。果たしてアビバの言葉は「欺瞞」といえるものなのでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2008-07-07 15:00:40)(良:1票)
7.  オーメン(2006) 《ネタバレ》 
感動的なダメさであった。 この間ご本家を見たばかりなので、どこが同じでどこが違うかはっきり分かってしまった。 ほとんど元祖に忠実な運びであった。が、ここまで忠実にしたのにこんなにダメになるというところが、なんだかすごい気がする。 脚本は元祖と90%同じなんだから、何がダメって演出もダメだがやっぱり一番ダメなのはキャスティングだな。あとライティングを明るくしすぎ。清潔すぎ。こんなんヨーロッパと思えない。 リーブ・シュライバー、そこそこのエリートさは漂うものの、貫禄がなさすぎる。毒気が全くなくて、いい人に見えすぎる。去勢されたボンボンて感じだ。おまけになんだか顔が丸くて太りすぎ。ダメだ。 ジュリア・スタイルズ。ボーン・アイデンティティ2に出てた人ですね。この人の顔に似合わず野太い声は迫力があって好きなんだが。ダメだ。全然エリート外交官の奥さんじゃない。ケイトというのは、お嬢さんなんですよ。だから、非常事態に賢く立ち回れなくて、ウツになって、死んで(殺されて)しまうの。お嬢ということは、もっとツンとしてなくちゃいけない。親しみやすくてはダメ。「あたしに気安く口をきかないで」と顔に書いてあるような美人じゃなくちゃいけない。だから、この人じゃダメ。 この夫婦というのは、二人とも常日頃から他人に命令口調でものを言っている人たちなわけです。ところが、命令の言葉が全然板についてない。「お願い」しているみたい。 庶民じゃないはずの夫婦なのに、そこらのマクドナルドでハンバーガー食べてたとしても違和感ないでしょ。ダメダメ。 首吊りナニーも、唯一で決め手のセリフが全く迫力もなく果てしなく印象が薄いし、新聞記者も、ただのいい人で毒気なし。ブーゲンハーゲンなんて親切に説明しすぎのこれまたいい人。ミア・ファローは不気味だが、不気味さと主人に媚びない対立ぶりでは元祖が勝る。 結果的に、ほとんど同じ脚本でここまでダメにできるという実験にさえなってしまった哀れなリメイク…感動的なダメさである。
[DVD(字幕)] 3点(2006-11-03 23:41:43)
8.  男が女を愛する時(1994) 《ネタバレ》 
豪華キャストで有名監督なのになぜいまひとつ話題にならない作品なのか、見て納得。 アンディ・ガルシアはどう考えてもミスキャスト。悪いけどギャング映画ならもってこいの情感に欠ける演技も、ヒューマンドラマにはお呼びでなかった。色気が出すぎているので彼には父親役はムリである。どうも本人も子供が嫌いなんではないかと見た。 そのうえ脚本が薄っぺらい。チンタラしているうえにアリスの心の闇に迫っていない。つまり依存症とは何かが全く描けていない。そういう意味でもサンドラ・ブロックの「28DAYS」にも遠く及ばない。 制作費ではケタが違うはずであるのに、これを見るなら、同じアル中更正ジャンルでも昨年正月に放送された篠原涼子主演の日本のTVドラマのほうが迫力があったと思う。 依存症それは、「受容と同化」によって、問題を起こしたときにはすでにその人のパーソナリティの一部と化しているのである。それを切り離したら自分でなくなるような恐怖、整形させられるかのような違和感、それが「依存症」。 この映画は「夫婦の絆」を描きたいのか「依存症に至った心の闇」を描きたいのか、「依存症からの脱出の壮絶なプロセス」を描きたいのかすべてが中途半端。ストーリーの起伏を考えるなら、退院後のアリスが再度依存症になるべきだった。依存症をなめてはいけない。マンドーキ監督の「僕の美しい人だから」でも、どうも展開不足を感じたが、こちらのほうがよりひどい。 しかしこの作品のアンディ・ガルシアを見ているとなあ、色気のある夫も程度問題だと思う。禁酒で施設に入所中の妻に、「今君の裸を想像していたんだよ」なんて、いいかげんにしてください。妻はそれどころじゃないちゅうに。この夫婦がうまくいかなくなったのは、夫が色気を出しすぎるのが原因と思うけどなあ。夫って、あんまり色気が無いほうがいいですね。
[DVD(字幕)] 5点(2006-10-08 15:11:54)
9.  オルランド 《ネタバレ》 
原作は読んでいません。 「オルランド」→「エイダ・バイロン」→「大天使ガブリエル」という芸歴はティルダ・スウィントンにしか有り得ないと思うと味わい深いものがある。性の超越を意識した芸歴である。 「オルランド」、かねてから気になっていた作品だった。ついに見てみたが、こういう作品があってもいいけどその中身は残念ながら監督さんの自己満足のように思った。「バージニア・ウルフをこんなに理解しているのは私だけ」ってか。 男性のときのオルランドがどうしても男に見えない。かといって女に見えるわけでもない。 男に見えないオルランドがある日突然女性の肉体に変身したからといって、ティルダ・スウィントンが女性だと知っている観客にとっては驚きは少ない。「男性」→「女性」というのと「中性」→「女性」というのは違う。「男の体でも女の体でもいいから人間として生きたい」という主題は、「中性」から「女性」への変化では説得力に乏しいように思った。 ラストの歌う天使はコントを思わせる。衣装とセットは華麗。
[DVD(字幕)] 6点(2006-09-18 19:34:24)
10.  オーメン(1976) 《ネタバレ》 
「信じられる事柄以外は除外する」という方針の勝利と思う。ダミアンは超常現象も起こさなければ、乳母も魔術を使うこともなくただ「ドアを開ける」とか「肉弾戦で闘う」というひたすら人間的な活躍に終始する。悪魔崇拝していたと思われる神父たちの儀式場面など全く見せないところも洗練されている。それらは観客の想像力に任されている。 世の中には時々信じられない悲惨な事件が起きるが、通常人々はことが済んだあとで新聞の活字や、TVのニュースキャスターの口からその事を知るだけだ。たとえば「オーメン」のストーリーが実際の事件だったとしたら、「駐英アメリカ大使は妻子を伴ってイギリスにやってきた。妻のキャサリンは慣れない土地で育児ノイローゼになり、自宅で偶然の事故にあったことにより、錯乱して病院の窓から飛び降り自殺。妻の死にショックを受けた大使は精神に異常を来たし、妄想を抱いて子供を殺そうとしたが駆けつけた警察に射殺された」という3行記事に成り得る。これに対する普通の感想は、「まあー、なんて悲惨な事件でしょう。エリートなのにそんな妄想を抱くなんていったいどうしたことでしょう。」というものだ。その3行記事をある方向に膨らませて肉付けし、「もしかするとその3行記事の内幕はこういうことだったかもしれませんよー」というのがこの映画で、観客は「暴露話」を見ているような錯覚に陥るのであった。巧みである。 また、「死」の場面の挿入の仕方もうまい。「これ撮るの大変だったんだよ、うまく撮れたよなー。せめてここも入れちゃえ」という気持ちをあくまで抑えたみごとな編集。低予算とは思えない丁寧な作風である。
[DVD(字幕)] 8点(2006-09-09 11:59:56)
11.  オーメン/最後の闘争 《ネタバレ》 
キツネ狩り!金かかっとる! イギリスの緑豊かな丘陵を馬と犬(大量)が同時に疾走するシーンはぜひ一度ご覧いただきたいものです。壮観。危険な撮影で大変だったことでしょう。 アイロン主婦!怖いです。でも憎い相手に一回ぶちかましてやりたい気もする。 それで?24日に生まれた子は全部殺されて、ナザレのイエスの再来も居なくなったのか?なんかオチがないな。でも子供や聖職者や看護婦まで総動員するところが微妙にリアルでよかったかも。集会でダミアンが演説するシーンは冗長に感じた。
[DVD(字幕)] 7点(2006-08-26 23:29:40)
12.  オープン・ウォーター 《ネタバレ》 
んん?「オチなし」「生還者なし」「説明なし」「何の教訓もなし」「やたらな怖がらせ」「ドキュメンタリー風」ってこりゃ、何かに似ているな。そう、「ブレアウィッチ」ですな。 冒頭の夫婦の関係部分とかけっこうシビアで期待してたのに。映画…とはいえない。もちろんドキュメンタリーでもないので…笑えないコント? 「ブレアウィッチ」と違って「助かる」と「死ぬ」以外の結末は選べないので、あとは「無事に救出されて浜辺でカクテルでも飲んでたらそれは実は夢だった」という「ジェイコブ」オチしかないし。しかし視聴後の「船酔い」には苦しめられる。
[DVD(字幕)] 3点(2006-02-18 22:32:17)
13.  オーメン~予兆~ 《ネタバレ》 
これはなんとも、不思議な雰囲気の作品なんですよねー。それぞれの出来事が、どういう関係にあるのか、それとも関係ないのか、途中まで全然わからない。タイの若者たちはけっこうリッチだったりするのね。(一部は?)そして女の子は信じられないほど超タカビーだけどあれでもフツーなのか?クレーン車が倒れるとこなんて、ものすごーく無利の有る強引な展開なのか?なんて思っちゃいますが、あらら。なんてこと。そんな破天荒なオチなんだ。これは初オチでしたねー。そういう意味で心に残る作品になってしまった。実は犬がとても好きなので。日本人ならすぐに「鶴の恩返し」と思うでしょうが、これは、「輪廻」なんですから「鶴の恩返し」とは違うんです。こんなとんでもない話を、なんで思いついたのかしら。それにしても、ああ、あのワンちゃんなんてかわいそーなの。けなげすぎ。
[DVD(字幕)] 8点(2006-02-11 01:17:40)
14.  陰陽師Ⅱ 《ネタバレ》 
真田よりはるかにマシな中井貴一を出しながら、このていたらく。なぜだ。萬斎さんの美しさを生かさないばかりか殺す方向へ行っとるじゃないかあ。踊ってるだけじゃダメなんだって。それなら狂言でも見れるんだから。殺陣だってば。狂言師が殺陣やるから、プレミアがつくんじゃんか。前作で爆発したあの美しいバトルシーンに勝るものを期待していたのにい。フカキョンは目障りだったぞ。萬斎さんの美しさを際立たせるなら、ああいう吸引力のある女は余計。その意味で、ほどよく老いた小泉今日子は正解であった。ああ不満。
[DVD(字幕)] 4点(2005-12-26 23:31:47)
15.  陰陽師 《ネタバレ》 
これが成功したのはひとえに萬斎さんの美しさゆえでございます。愛しています。 どこがどう美しいかといいますと、もちろん顔が端正、首のライン、尋常でなく姿勢が良い、そして公家ぽい衣装がピタリと肌に吸い付いたように自然。ひとつひとつの所作がうっとりするほど美しいのでございます。そしてそして、あのバトルシーン、ああ、なんということでしょう、萬斎さんは殺陣のプロでもないのに踊っているように美しい。こんな殺陣の振り付けは初めて見たのでございます。特筆に価するのが、バックしながら袖を振りふり防御しているところ。これ、ものすごく難易度が高いと思うよ。 しかし真田はどうしょうもないねー。どうしたらいいんだこの学芸会状態。JAC時代から進歩してないように見えるが。私に脚本を書かせてくれたら、憤死した早良皇子を「パラダイム」風のドロドロ状態で御所の室内に座位で登場させ、まわりに同じような手下をおいて、皇子には一言もしゃべらせない。そんで手下に「いよいよ宮の即位の時がまいりましたぞ」とか言わせて、そんで萬斎さんと対決させるの。いかがでしょう~。 萬斎さん以外なら、及川光博でもいいかな。
[DVD(吹替)] 9点(2005-12-25 15:12:57)
16.  踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! 《ネタバレ》 
1にはそこそこ感心していたが2を見て「完全に失敗」感を強くした。やっぱり初回が成功しすぎると、いろんな雑音が入って、うまくいかなくなっちゃうのが常なんだな。やっぱり1は「羊たちの沈黙」をパクったところがイケていた要因だったのだな。あといかりやをうまく使ったところね。2は「1がうまくいったから2をつくらねばならぬ」という感じがありあり。何も面白くない。非Mの私には、真矢みきにいじめられても嬉しくもなんともなく、不快なだけだ。
[DVD(吹替)] 6点(2005-12-25 12:32:56)
17.  おまけつき新婚生活 《ネタバレ》 
誰もコメントしてないのにこういうこと言ってなんだけど、借りて後悔しきり。 名優ダニーデビートの余技であろうが、個人的には全く受け付けません。ダニーデビートは嫌いじゃないよ。バーサンが憎たらしすぎる。日本的には、年寄りには「かわいげ(多少の赤ちゃん返)」とか「(煩悩から解放されて)枯れた感じ」をどうしても求めてしまうんだな。笠智衆みたいなさあ。西洋の年寄りは枯れにくいとは聞いてたけどさあ。そんでまた、このカップルがやられっぱなしで、やることなすことバーサンにかなわないので、ものすごくストレスたまります。それは私が非Mであるせいかもしれないが。そんで最後までいっぱい食わされていたんじゃ、どこでストレス発散すればよいのじゃあ。こんな状況を楽しめるのは真性Mの方のみでしょうか。非Mの方にはおすすめしませぬ。バリモアはめずらしくダイエットに成功したのか美人に見えた。
[DVD(字幕)] 4点(2005-12-23 23:06:25)(良:1票)
18.  オール・アバウト・マイ・マザー 《ネタバレ》 
まんまコメディにもできる内容をあえてシリアスに撮った?このオカマは女と結婚してたり孕ませたりしていったいなんなんだ。盗み癖まであるのになんでみんなこいつに惚れる?しかも尼さんまで?ペネロペはいつものように不快指数全開。10人中10人の女が友達になってくれなさそう。女性の監督さんは使わないよね。極私的不快女優№1.
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-23 13:59:02)
19.  オールド・ボーイ(2003) 《ネタバレ》 
やっぱりとんでもなくグロいのね。韓国映画。発想よし。品がない。 女の子はキレイだけど、そういうことするシーンは早送りしてしまった。犯人のエリートがやたら裸を見せたがるのはいったい何。それにしても、女たちに主体性がなさすぎる。そんなに思い通りになんかなってたまるかー。姉とのシーンといい、エロくてグロくて成人映画どまんなか。あんまり若いころに見ると人生に影を落とすかもしれませんから28歳以上で見たほうがいいと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2005-11-18 23:09:21)
20.  追いつめられて(1987) 《ネタバレ》 
中野翠大絶賛の作品。最初に見たときは、いまいちピンと来なかった。最近DVDで見なおした。そしたらコスナーがかなりフェロモン出していた。そうだったのかー。うさんくさいラストも強烈であるが、秘書のホモ夫くんがすごすぎますぜ。あれはいかん。しばらく脳裡から出てってくれませんね。コスナーが最もかっこよく撮れていた一品です。
[DVD(字幕)] 8点(2005-11-16 22:54:07)
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