41. 二十日鼠と人間(1992)
主演2人のキャスティングが問題。ゲイリー・シニーズは、監督業務に気をとられたのか、いつもの実力が全然発揮できていないし、マルコヴィッチがこういう役だと、絶対いどこかで何かやってきそうな気がして、とても設定したとおりの人格には見えない。また、各シーンの描写もどこも同じように淡々としており、ポイントやメリハリといったものが見えません。ラストの容赦ない締め方に5点。 [DVD(字幕)] 5点(2009-05-20 02:07:56) |
42. ハモンハモン
《ネタバレ》 想像したほどエロくないじゃん。ただし、各登場人物の、前後のことも考えてなければ空気も読んでいない適当すぎる直情型思考回路はまことによろしい。人間はこんな行動様式でも十分生きていけるんだという変な勇気が湧いてきます。大の男が骨付き肉で真剣に殴り合うというシュールな構図を堂々と撮ってしまう図太い神経にも好感。 [DVD(字幕)] 6点(2009-01-30 00:22:12) |
43. 春にして君を想う
《ネタバレ》 人工物からして見当たらないアイスランドの茫漠とした風景、その中を頼りなく、しかし決して止まらずに、走らずに、確実に歩き続ける主人公2人、必要最低限の凝縮された会話、そこから醸し出される年季の入った信頼感。細かいことをいう前に、この作品はその珠玉のような世界を提示できた時点で成功です。重要な場面でもさらっと流れているので見ているときには注意が必要ですが、ラストの埋葬の場面にはすべてを結実させて昇華させる強力なインパクトがあります。陰影を強調した撮り方も作品世界に適合しており、印象的です。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-09 01:06:19) |
44. 激しい季節(1998)
《ネタバレ》 交通事故の被害者が加害者の女性に惚れちゃったら、その女性には夫がいて、しかもその夫は・・・というお話。筋立てだけを見ればどうということはないのだが、手際の良い編集と節度を保った演技により、しっかりと引き込む内容になっている。登場人物はひねった行動も外した行動もとらず、むしろみんなが愚直なほど一直線。この誠実なつくりには好感が持てます。カメラがさりげなく頑張っているのも好印象(女性宅初訪問時の移動長回しとか、刑務所面会室での表情同時映しとか)。また、最近では珍しくなったかもしれない、優しさと喜びが溢れるベッドシーンもポイントが高い。 [DVD(邦画)] 7点(2008-12-17 01:42:24) |
45. バッド・チューニング
《ネタバレ》 93年製作とはにわかに信じがたいそのまんまな青春コメディです。ストーリーらしいストーリーは存在せず、登場人物たちの動きもものすごく適当です。「初体験/リッジモント・ハイ」とか「セント・エルモス・ファイヤー」とかが好きな人は楽しめるでしょう。ただし、ところどころ妙に陰湿な場面もあり、特に理不尽ないじめっ子に物語上の何の制裁もなく、そのまま仲良くやっちゃってるのはちょっとびっくり。あと、ロックの代表曲炸裂しまくりの選曲も、リンクレイターらしくて微笑ましい。 [DVD(字幕)] 6点(2008-09-03 23:25:06) |
46. 母の眠り
《ネタバレ》 ありがちな内容のようにも見えますが、よく見るとなかなか味わい深いです。母の闘病という変化を軸にしながら、それはあくまでも軸にすぎず、作品の主たるテーマは、母と娘の間の確執、そして娘の父に対する反発と理解。そして、一番破綻するように見える父と母の間こそが、最も安定した関係であることが徐々に分かります(メリルの「私はあなたよりもずっとお父さんを知っている」の一言が意味深)。ただし、メリルとレネーの演技の相性は決して良いとはいえず、それぞれが別の方向を向いて独自に芝居をしているような印象を受ける。それと、130分は長すぎ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-01-09 00:56:13) |
47. ハーレムのヴァイオリン教室
《ネタバレ》 「ミュージック・オブ・ハート」で描かれたヴァイオリン教室のドキュメンタリー版です(こっちが先ですが)。「ミュージック~」では、教室ができあがるまでとできあがってからが半々くらいの割合でしたが、こちらは後半部分がほとんどで、つまり教室の存在が有名になって、生徒たちが詰めかけるようになってからの状況を前提としています。つくり上げるまでの苦労や裏話の部分も見たかったのですが、その無名な頃の映像なんて誰も撮ってないんだろうから、仕方ないか(とはいえ、インタビューや資料撮影はできたと思うけど)。その代わり、日常的な指導の光景は、存分に見ることができます。「ミュージック~」ではメリル・ストリープが演じていたロベルタ・ガスパーリ先生の、叱るときは容赦ない、しかし決して感情を爆発させない、ヴァイオリンへの真剣さに満ちた指導は、教育モデルとしても参考になります。カーネギー・ホール公演の実際の映像も最後に登場し、いかに凄い光景だったかが分かります。 [地上波(字幕)] 6点(2007-08-31 01:22:30) |
48. ハネムーン・イン・ベガス
賭博のカタに相手の妻を要求する男、それを即座に拒否せず悶々と悩む夫、怒りながらも何だかんだで引き込まれていく妻、と出発点の時点で3人が3人ともほとんど最低の人格レベルなので、話としてまったく面白くないし、コメディチックな部分も笑えない。ニコラスとジェームズ・カーンを鑑賞するために何とか見られるという、それだけの作品。 [地上波(吹替)] 4点(2006-04-05 22:24:21) |
49. パリのランデブー
全3話のオムニバス構成なのだが、どれについても、起伏の乏しい会話が適当に続いて、適当なところではいおしまい、という感じ。シチュエーションが全部会話で説明されており、それ以外の特段の装飾もないため、この内容であれば、舞台でも表現できるわけだし、映画という形にする意味は何もない。 [地上波(字幕)] 3点(2005-11-23 02:14:43) |
50. 八月のクリスマス(1998)
《ネタバレ》 ラブシーンすら登場しない、ラブストーリーの秀作。最初に見たときは、あまりにも何も起こらない展開に少々肩すかしをくらった気分だったが、よく見ると、主人公ははじめから死を覚悟しており、そのために決して自分の恋愛感情を発展させないように強靱な意志で押さえつけていたのがよく分かる。周囲に何も悟らせずに、淡々と死を迎えるための準備を行っていた主人公の精神力が素晴らしい。そして、それを表現するために、余計な演出をすべて排して清冽な空気を醸し出してみせた制作者の姿勢にも好感。 [映画館(字幕)] 8点(2005-04-24 21:22:03) |
51. パーフェクト・サークル
この作品の舞台は、どこか遠くの「戦場」などではありません。ごく普通の一般市民の日常生活の中を、平気で銃弾が飛び交っているのです。幾多の軍隊もの戦争映画など、裸足で逃げ出すほどの緊迫感に満ちています。ただし、主人公の死の幻想云々という設定は、不要だったと思います。 [地上波(字幕)] 7点(2005-04-12 04:01:52) |
52. ハマーアウト
わざわざ少年の目を通す必要はなかったと思うが・・・そのせいで、不倫の関係がいつの間にか生じてしまったり、着地部分も尻すぼみになったりしてしまって、主題がぼけてしまった。 3点(2005-03-16 04:08:40) |
53. ハード・プレイ
バスケットのプレイのシーンは面白かったのですが、登場人物の思考回路はさっぱり理解できませんでした。 4点(2004-06-17 00:04:37) |
54. ハリウッド・ミューズ
シャロン・ストーンはミスキャストです。単なるわがままおばさんにしか見えません。あの役はもっと若い人にやらせるべきです。アルバート・ブルックスも、本当の単なる鈍いおっさんにしか見えず、コメディの部分が全然出ていません。点数はオチの部分のみ。 2点(2004-06-13 01:35:01) |
55. パーフェクト・カップル
まったくどうでもいいような題材なのだが、最後まで見られたのは、エマ・トンプソンとキャシー・ベイツの巧演があったからこそである。 4点(2004-02-09 01:49:55) |
56. ハワーズ・エンド
「眺めのいい部屋」が駄目だったのでこの作品も期待していなかったのですが、やはり駄目でした。誰が誰とどういう関係なのか、最後までほとんど理解できませんでした。 4点(2003-12-08 01:19:45) |
57. 裸の銃を持つ逃亡者
相変わらず笑えました。90分があっという間でした。 6点(2003-04-28 01:52:34) |