1. 瞳の奥の秘密
《ネタバレ》 なかなか見ごたえのあるサスペンスです。 個人的にはスペインの法制度がどうなっているのかに不案内だったため、わかりにくい点もありました。 冒頭の美しい朝食シーンが非常に印象的で、そしてただちに美しいものが徹底的に破壊され、25年後にあの美しい朝食に匹敵するほどおぞましいラストに収斂されていくと。 美しいものとおぞましいものがなぜ匹敵するのかと、いうことは表現しにくいのですがそれは代償というに近いのかもしれず、失ったものの美しさと、その代償のおぞましさは、匹敵するほどのものでなければならないのではないかと。 ひとつだけいえば、犯人が簡単に釈放された部分には、いささか強引なご都合が感じられました。あそこをもう少しなんとか説得力のあるものにできれば。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-20 20:36:18) |
2. ヒラリー・スワンク IN レッド・ダスト
《ネタバレ》 この作品はひどい。 製作の意図が欺瞞に満ちている。 私はこういうものは認めない。なぜなら。 「殴られ殺された人々よ、白人どもの過ちを許し、国民統合を目指そうではないか。」つー、ツツ様のありがたい教えを広めるための映画でしかないではないか。 まずもって、ンポンドやシゼラの両親が祈っている相手は「白人の連れてきた神」ではないですか。 …なんつー欺瞞なんでしょう。殴られ殺された側が、殴り殺した側の「神様」に許しを請うているという、この類のことを皮肉に描いているならともかく、当然のように演出されれば、「ヘンである」と思わないほうがヘンであろう。 そういうシーンをやたらと見せるわ、最後にツツ様の教えを大写しにするわ、もう「プレゼンテッドバイ クライストチャーチ」と書いてあるのと同じです。 そういう作品なんだってばこれは。 残酷なシーンをやたらと見せればいいというものではないだろう。「遠い夜明け」を見よ。 ラストで白人の女と黒人の男が抱き合って「理解しあって明日を目指そうね」みたいなゆる~い演出は全くもっていただけない。 だいたいなあ、殺されたスティーブは、発言できないじゃないか。 彼が自分が殺されたことに対して誰かを許したいのかどうか、許すなら誰と誰なら許すのか、フルコンフェッションで恩赦を得られる制度についてどう思っているのか、今後黒人と白人はどうつきあっていけばいいと思うのか、彼は、発言できない。 それが死んだ人というものなのだ。 だから、死者までもが「許し」を望んでいるかのような表現は、作り手は決してしてはならない。 常識からいえば、下っ端のシゼラが殺され、幹部であるンポンドが釈放されたということは、ンポンドが取り引きをしたということだ。ちょうどオウムの上祐のように、スパイとなることで、組織の「一部」を犠牲にして「大部分」を守ったというふうにしか考えられない。両親が息子を探し続けているのを知りながら、14年間も死んでいることを教えてやらないのはどう考えてもおかしいのだ。 それを、「ンポンド善玉」で押し通すうえ観客も騙せると思っているこの作品はどうかしている。 確固たる見識もなく、教会の支援があるからといって下手に南アフリカを描いて「遠い夜明け」のような偉大な作品に泥を塗ったということで、見る価値なし、と決定。作り手はビコに詫びよ。 [CS・衛星(字幕)] 0点(2010-10-09 21:26:38) |
3. ヒューマンネイチュア
《ネタバレ》 スパイク・ジョーンズとミシェル・ゴンドリーとチャーリー・カウフマンが集結したというと、知る人ぞ知るものすごいスタッフ陣ということになるのであろう。映画界で最もエッジーなところにいる彼らの才能が…結集したと…言えるのだろうか??? 皮肉で人を喰った演出はちょいとキューブリックの「博士の異常な愛情」の雰囲気を真似たような感じがする。テーブルマナーを学ぶネズミとか多毛症の女性とか類人猿として育った人間とかが、すべて何かの象徴として提出されているといううっとうしい話なのだが、決定的なものが足りないのです。 それは、「突っ込み」役の存在だ。だいたいここでは全員がボケているわけだから、ボケたまま話がどんどん進むとそれは、「わかるヤツだけにわかればいい」ということになってしまいます。 ボケには突っ込みが必要なのです。…つまり「アダプテーション」におけるチャーリー本人の役割のような、「ボケている事物に対して違和感を表明する」キャラクターがどうしても必要なので、それはライラ本人が独白でノリ突っ込みしつづけるということでもよかったし、でなければ第三者的な立場のキャラを創設して突っ込ませ「違和感を表明する」べきであった(もちろん突っ込み方はソフト突っ込みでもかまわない。)。 そうなっていないので、「ヘンな人たち」が「ひたすらヘンなことをしている」というふうになってしまうのです。 全員がボケているだけでは、見世物にならない。 だからイマイチつまんないのです。基本ができていないので、この3人は日本のお笑いで勉強したらいいと思う。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-01-11 15:29:56) |
4. PTU
《ネタバレ》 すべての登場人物がコソコソと何かしている話。誰もが自分のプランだけはコソッと済まそうと思っていたのに、とんでもない殺し合いになってしまってうわー、というラスト。 マーの殺害場面しかり、こういう一瞬で勝負するタイプの作品は、集中して画面を凝視しなければ途端にわからなくなるため、このごろ苦手です。疲れます。あ、夏だからバテているし。 これがもし2時間あったら、休憩入れないとキツいなあ、と思う。 なんというか、バラエティに富んだ拷問方法をこれでもかと見せられた感じがする。どいつもこいつも他人をいたぶるが、ハゲが息子の仲間を丸刈り裸にして極小の檻に閉じ込めていたのが最もキツかった。何か「西太后」を思いだす。中国四千年の歴史である。 ダメ刑事のサアが偶然から命拾いし、冷徹な美人警部は一発も撃てずに車の中でもだえているだけという皮肉な最後。誰の側にも立たないニュートラルさ。 拷問シーンが苦手な人を除けば一度は見て損は無い作品。あっ私は拷問苦手だった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-08-11 12:37:03) |
5. ひまわり(2000)
《ネタバレ》 個人的にはラストのシーンを深読みする必要はないのじゃないかと思っていますが。行定作品というのは…どうにも見た後に気分が暗くなりますね。 行定作品(除く春の雪)を見るにつけ、この果てしないローテンション、「渡る世間は鬼ばかり」的なものに対するアンチ、というふうに私には感じられてきた。勝手にそう思ってしまうけれど、渡鬼的なものを憎んでいるからといって、ここまでのローテンションというのは…やっぱり私はヤだ。なんだか、うつ病の人しか住んでいない世界、のように感じられる。 で、監督お気に女優の麻生久美子、私には広末涼子との見分けがつかない。どっちにしても、女に好かれないキャラである。私も好かない。そして、「ひまわり」でもほとんどの女性に総スカンを食らうに足る嫌われ女ぶりを発散しまくる。 どういうところがそうなのかというのは女の人には言わなくてもわかると思うけど、ルックスもファッションも朋美の行動もそのすべてが、男性にしかウケないものであって、同時に女性に嫌がられる要素充分なんである。「ひまわり」は、男にウケて女に嫌われる朋美なる女性について、本人不在のところでストーキングしている作品…といった味わいだ。 ところで袴田演じる輝明なる青年であるが、なんと私は見始めて1時間以上経過しないと〝輝明〟が〝モテ夫〟を演じていることに気がつかなかった。…。モテ夫だったのか。しかし袴田って。袴田=モテ夫という役どころに、何%くらいの観客が気がついてくれるのだろうか。私の場合は、輝明=オダギリジョーかキムタクでもなければ、この脚本では気がつけない。 身長があるからといって、袴田が輝明であることはもともと無理だと思うのであるが、実は小学校時代の輝明を演じた少年というのが優れもので、どっからどうみても〝クラスで一番モテそうな子〟であった。いいなあ、この子。 音声が非常に良くない。意図的とは思えないほどの悪さだ。ヘッドフォン装着でも大変苦労した。なんだかとても長く感じてしまった一品だった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2007-10-12 20:49:55) |
6. ピアニスト
《ネタバレ》 ずっと前、美保純が気に入った映画として紹介していた。どうでもいいけど、美保純。ハネケ作品の中ではメジャーな位置にある一品みたいだ。が、やっぱり私はハネケ映画に謎解きしか求めていない不埒な観客だった。「隠された記憶」に興味を持ったのはそういうことだ。 で、比較的メジャーとされる「ピアニスト」は、私の謎解き欲を全く満たしてくれなかった。 淡々とした日常動作を単調な演出で延々と見せる合間に突然衝撃的な場面を入れるとかいう手法はもう慣れてしまったし、「ピアニスト」では途中からエリカの妄想をそのまま流しているだけだし…それにしては、「どこからが妄想なのか」という推理もそれほどしたくはならない。面倒な気すらする。 ラストの発表会の日にエリカの顔が全く腫れていなかったことで、「妄想だよ」とハネケはバラすけれど、バラされて感心するようなオチではない。と私は思う。ここでウォルターが朗らかな態度を取ることで、手紙自体も渡されていなかったとわかるし、おそらくホールのトイレ場面から妄想なんだろう。どうでもいいけども。 で、ついでにいうと、自宅のバスルームでのカミソリ場面から母親の「まあやだ、気をつけてよ」については、変態性を強調するというよりはエリカが生理の無い女性であることをハネケが強調したかったのだと思う。生理が無い、未だかつて来たことがないのか、妊娠以外の理由で来なくなってしまったのかは不明だが、とにかく現在無月経。なので、自傷行為癖も兼ねて、「ちゃんとある」ということをわざと母親の目に触れるようにしたということだと思う。…ここにきて、映画という媒体にタブーはあるべきなのか、などと考える。エリカが月経のあるふりをしたい、というところを表現するのはいい。そのために自傷までしているという脚本でもいい。…が、それをしているところをあんなふうに見せるのは私は断固批判したい。あなたはしょせん男でしょう。女性に対して敬意を払うべき。と主張したい。この場面は女性を侮辱している、と私には感じられる。 ハネケについてはいろいろな評価があると思うが、「既存のもの(作品、表現)」に対するアンチという気負いが非常に強く感じられ、ショッキングな描写を売りにするのは本当に感心しない。残念だ。 [CS・衛星(字幕)] 0点(2007-09-25 15:32:52)(良:3票) |
7. 陽のあたる場所から
《ネタバレ》 これはどう見ても女医さんはまともな精神状態じゃないですね。 だいたい己の意に反する他人とは、まともに会話すらしないという傲慢ぶり。 こんな人が精神科医でいいのかなあ。 コーラというのはイタリア人だけどフランス出身で、なぜか両親が居なくて祖父に育てられたというご都合な設定からすると、「私もいつも居場所が無いような気がして居心地が悪かったの」ということでしょう。 それでロアと接するうちに、ロアの中に「コーラの中でずっと泣いていた内なる子供」を発見し、ロアを治すことで自分を癒したい願望を満たしていた代償行為だったというところでしょう。 だから異常なまでにロアに執着する。ロアが消えたことで、自分の一部が無くなったかのような不安を感じた。 だけどもロアにはロアの人生があり、ときどき出奔するのも発狂するのも日常の一幕だった。 アイスランドに上陸してからの異常なまでに敵意むき出しなコーラの態度と、淡々と日常生活を営むロアを比べると、どっちがより病人だかわかりませんね。 コーラが本当に求めていたのは「私は居場所がなくていつも日陰にいたの。だから私を治して。私を癒して」ということだったんです。ラストの2人の日向ぼっこの時点でコーラはやっとそのことに気付く。実はロアのほうがコーラを心配していたこと、一緒に連れて行ってというのは、コーラが心配だからだったなのよね。 コーラという人物についてあまりにも説明がなく分かりづらいので、日向ぼっこの場面でじわじわと感動を呼ぶためには「本当は傷ついて歪んだ自己を抱えるコーラ」を表現する何かが欲しかったところだ。それがないので島でのコーラの傍若無人で不遜な言動が「フランスで大学を出ているという単なるエリート意識」とも受け取れてしまう。 淡々としたシンプルな演出には好感が持てるが、もう一歩迫力に欠ける惜しい作品だ。 [DVD(字幕)] 6点(2006-10-17 21:22:09) |
8. ヒストリー・オブ・バイオレンス
《ネタバレ》 現実の生活に何の不満もないトムが、死んだことにして意識下に押し込めてきたジョーイという男。 ところが身の危険が迫ったときだけ、ジョーイは復活し大活躍する。精神からジョーイを追い出しても、体から追い出すことはできなかったということですね。ジョーイに変身しなければ死んでいたような追い詰められた場面にだけ、都合よく登場する。なんか、これだけだとコメディなんですが。コメディでもよかったような気がするが、残念ながらそうではない。 冒頭の犯罪者2人組。ここもかなり味が出ていて、さすが曲者クローネンバーグと思った。 疲れきって、「もうやめたい」と言いながら同じことを繰り返して1万キロも逃避行している彼ら。 「(人殺しと盗みの)他に方法がない」というドツボの2人組。そうなるともう、相棒に対して余計な感情を表すことすら面倒になるようで、その乾いた感じがなんともいえず。 これまたエンドロールを見るまで気付かなかったリッチーのウィリアム・ハート。怪演でした。 なんかこう、特殊メイクもしていないのにいきなり「遊星からの物体Ⅹ」が飛び出しそうな超ヤバい感じ。なんでかなー、と2回見てみたらびっくり眼のまま瞬きを全くしていなかった。ご苦労なことだ。 それにしてもクローネンバーグの怖さって、ぱっと見「ん?何かヘン。どこがヘンなんだろ」と近寄って見たくなるような「異様」感だと思う。特に人物の「顔」。よく見てみればただの顔なのに、ぱっと見がヘン。格闘場面直後のヴィゴの顔とか、もちろんウィリアム・ハート、手下のリーベン、子供に至ってはいじめっ子もハンサムなのにヘンだ。なんか、角度と照明に工夫がありそうだ。 あの暴力的な階段セックスで、トムは奥さんに対して「ジョーイはやっぱり俺の中に居る。ジョーイも自分の一部であるので、どうか受け入れて欲しい」と表明したのではないかというように私は解釈した。 この家族はこれからも、「いざというときには親父が何をやらかすか」に怯えて暮らすのだろうか。それがちょっと気になる。前作では滅入ってしまったが、この作品はなかなか見られると思う。 [DVD(字幕)] 7点(2006-09-15 00:29:18) |
9. ヒトラー 最期の12日間
エバ・ブラウンはなぜあんなにオバサンなのか?すごく若いのではなかったか?調査不足ではあり得ない意図的な設定と思われるのでこの点が興味深い。ゲッベルス役の人の顔が人間離れしていて怖い。腹話術の人形のようだ。ゲッベルス夫人役の女優さんがすばらしい。アカデミー賞をあげたいと思う。首相夫人としての威厳を最後まで保った彼女を演じきった。以下ヒトラーとナチス時代のドイツ「人」について思ったこと。ヒトラー、ブルーノ・ガンツの演じる彼を見ていて、「ああ、この人ってもしかして、子供の頃におもちゃをあんまり買ってもらえなかったのではないかなあ」と、ごく自然に感じた。私にはヒトラーが、「欲求不満のまま大きくなった男の子」に見えた。それだけならよかったけれど、たまたま彼には人並みはずれたIQと、弁舌の才と、小心者ゆえの人の裏切りにするどい嗅覚があったためにこんなことになったのではないかなあ。案外そんなところじゃないかしら。どんな権力を手にした人間も、それが「男性」であれば、問題の根っこはくだらないところにある、というのが私の長年の研究結果である。ベルリンは、彼が造った最も高価なおもちゃであって、他人に盗られるくらいならその前に壊してしまえ、という幼稚な感情が伝わってくる。本当に幼稚園児の発想だよねえ。IQ高そうだけど。ドイツ「人」について。彼らはなぜヒトラーを選んだのか。「先の大戦」の敗戦により屈辱と苦難を強いられたこと、これは民族のトラウマとなっている。「降伏は二度とごめんだ」という言葉にも現れている。国内事情が良くない時、日本は「国の外」にしわよせすることで切り抜けようとしたが、ドイツでは、「国内の敵」にしわよせしようとしたんだな、きっと。特定の民族や、障害者の地位を下げるということは、「そうでない人」が相対的にグレードアップすることに他ならない。「そうでない人」のドイツ人がこれを「よし」としたのは、損得勘定からいえば自然なことだ。良心をワキに追いやれば。(このごろの日本もこれに近づいているな)「あいつはとんでもない悪魔だから非難していればいい」と、ヒトラーとナチス・ドイツの時代に蓋をするのではなく、その時代を生きた自分と同じような市井の人々の心情に想像力をめぐらすことこそが、「知性」の使い道と思う。私の場合はそのために実話もの映画を見ることが多い。(司馬遼太郎のうけうり) [DVD(字幕)] 7点(2006-03-08 00:01:22)(良:2票) |
10. ビューティフル(2000)
《ネタバレ》 監督さんが、フォレストガンプのおかーさんなんですね。これまでのところ、監督さんが自画自賛している場合は、かなり割り引いて考えたほうが正解のようです。ミニードライバーがミスアメリカ、かなり微妙だ。歌は鳥肌もんですごかったが。彼女の自分中心ぶりが、すごいんだけど、大笑いするような作りではないのね。かなりシニカルに描いているように感じた。ミニードライバー自身は、かなり性格の悪い女と見た。その意味でははまり役だが、ストーリーがユルいのが残念。子連れでミスアメリカ、あり得ない。話がまとまらずグダグダで終わっている。あそこはやっぱり、失格で終わらせるべき。日本では二兎を追うもの一兎をも得ずという。 [DVD(字幕)] 6点(2006-02-24 22:22:38) |
11. ピッチブラック
《ネタバレ》 「あらおもしろい」と思ったです。ディーゼルなんて知らなくてこれで初めて見たけど。脚本がいいんだな。あと、細部に以外なこだわりを感じるな。「お前は出血してるからほんとは女だろ」なんて、なんつー設定じゃ。こういうシークエンスを入れること自体、脚本づくりにこだわってる感あり。それにしても、あんなところで急に生理になって、用意はしてあったのかしら、おねーさんは心配だわ。ディーゼルは声が野太すぎて難儀だな。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-30 00:19:16) |
12. 光の旅人 K-PAX
《ネタバレ》 難解だった。今でも不明。自分が脚本を書くとしたら「あいつは大嘘つき」というオチしか思いつかない。ケヴィンは見飽きたなあ。途中までは謎が謎をよぶ展開で期待がもてる。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-13 15:44:58) |
13. ビューティフル・マインド
《ネタバレ》 ラッセルクロウを見飽きていたのにとても面白かった。 狙いどおりに翻弄されてしまいました。最初のころ「B級スパイ映画か?」と思ったり。 こういうのもありだよなー。映画として。ある意味幽霊より怖い。丁寧な映像。ラッセルの大学生はやっぱり無理があるなあ。個人的に「翻弄された作品№1」です。受賞のスピーチはやりすぎ。アメリカ映画はすぐこうなるからなあ。これさえなければ。関連作の「ビューティマインド」も見たら本物が出ていた。彼が語っていたのは、「狂気」なんていうものは存在しない、ってなことらしかった。こうなってまでそう思っている彼、本物の言葉は深い。 [DVD(字幕)] 9点(2005-11-02 21:55:27)(良:1票) |