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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1882
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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21.  ヒューマン・ハンター 《ネタバレ》 
地球温暖化の影響で極端に砂漠化が進んだ近未来のアメリカ。政府は人民省なる機関を作り、生産性のない人間を『ニューエデン』と呼ばれるユートピアへと強制的に移住させていた。そんな人民省で働く捜査官クロノスは、逃走を図ったある親子の捜査を担当することに。だが、その過程で彼はニューエデン計画の裏に隠された驚愕の真実を知るのだった…。毎度おなじみニコラス・ケイジ主演のそんなSF作品、あまり期待せずに今回鑑賞してみました。いやー、ニコラス・ケイジ主演とはいえ完全にB級の超低予算映画でしたね、これ。近未来の映画なのに、画面に近未来感が一切ないのはどうしたものか。申し訳程度にホログラフ携帯とドローンが出てきますが、あとは普通の砂漠に普通の木造建築の建物に普通の年代物のガソリン車がいっぱい出てきます。近未来なのに、むしろ技術退化してますやん(笑)。あと、脚本も演出もテキトー過ぎます!!予算の都合なんでしょうけど、主人公を追う彼の上司も連れてる部下は3、4人でしかも素人のシングルマザーにあっさり殺される始末。しかもその銃撃戦の舞台も、一昔前の戦隊ヒーローものみたいにどっかの倉庫みたいなチープな場所。最近の戦隊ものの方が絶対お金かかってますって!あと一緒に逃走する子供がニコラス・ケイジの本当の息子であることがいつの間にか判明してましたけど、そんな伏線ありましたっけ?多分眠気をこらえるのに必死で自分が見逃してただけなんでしょうけど、だからと言って見返すほどのもんでもないかな~。とまあ、正直な結論を述べさせてもらうと、観るだけ時間の無駄のクソ映画でありました。
[DVD(字幕)] 2点(2019-05-20 23:41:12)
22.  ビューティフル・デイ 《ネタバレ》 
認知症を患う母親の介護をしながら殺し屋として孤高に生きる男と、彼に助けられることになる少女売春組織の犠牲者である孤独な少女。深い絶望の中に生きてきた二人が偶然出会い、いつしか希望を取り戻していく特別な〝美しい一日〟をスタイリッシュな映像と音楽、独自の世界観の中に刻み付けるアーティスティックな作品。うーん、確かに極めて暴力的な世界を描きながらもこの洗練されたストイックで静謐な空気感は凄いとは思うのですが、個人的に合わない作品でしたね、これ。なんだか同じく苦手なニコラス・ウィンディング・レフン監督作を思い起こしてしまいました。殺された母親を湖の中に埋葬する美しいシーンや主演二人の凄みのある演技など、印象に残るところも多かったのですが、こればかりは好みの問題なので如何ともしがたい。
[DVD(字幕)] 5点(2019-04-10 18:08:51)
23.  The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ 《ネタバレ》 
南北戦争真っ只中のアメリカ南部の田舎町。人里離れたこの地の森の中にあるとある女学園には、校長先生と女教師、そして数人の身寄りのない女生徒が静かに暮らしていた。ところがこの女の園にある日、脚を怪我した北軍兵士が迷い込んでくる。あまりの酷い傷にすぐには南軍に知らせず、ひとまず治療を優先しようとする校長。だが、治療が長引くにつれ女たちの中に微妙な感情の変化が訪れ、やがてそれは大きな悲劇へと繋がっていくのだった…。これまで詩的な美しい映像でもって女性性の深淵を軽やかに描き続けてきたソフィア・コッポラ監督の新作は、一部でカルト的な作品として語られることの多い過去作『白い肌の異常な夜』の大胆なリメイクでした。元となった作品は未見なのですが、この監督のリリカルで品のいい雰囲気は相変わらず健在。これまでの軽いポップな路線とは違いかなり濃密で異常な世界を描いているのですが、それでもソフィア・コッポラらしさが充分に感じられるのは凄いことだと思います。キルスティン・ダンスト、エル・ファニングといったソフィア・コッポラ監督の常連組にニコール・キッドマンを加えた美しい女優たちの共演は観ているだけで華やかで、まるで印象派の絵画の世界に入り込んだかのようでした。そして炙りだされるそれぞれの女性たちの女の性(さが)――。女の世界っていつの時代も嫉妬やプライドや愛憎が水面下で常にぶつかり合ってるものなんですね(笑)。そんな女たちの愛憎と肉欲を一身に受けた末に脚を切断されるバカな男、そして全てのことが終わると何事もなかったかのように元の生活に戻ってゆく女たち…。いやー、女って怖いわぁ(笑)。ちょっと前半の展開が幾分か冗長なところが残念ではありますが、ソフィア・コッポラの美質が全編に感じられる女たちのこの濃厚な愛のドラマ、なかなかの良品でありました。近々、元になった作品も観てみようと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2019-04-05 14:04:28)
24.  光をくれた人 《ネタバレ》 
第一次大戦で心に深い傷を負った元兵士トム。退役後、何もかもを捨て去るようにして静かな港町へと辿り着いた彼は、小さな孤島に聳え立つ灯台の灯台守という職を得る。以来彼は、深い孤独の中でただひたすら海を照らす光を守り続けていた。ある日、そんな孤独なトムの人生に新たな光が差すことに。港町に住む純朴な女性イザベルと恋に落ちたトムは、情熱的な交際期間を経て、彼女を妻として灯台のある島へと迎え入れることになるのだった。誰にも邪魔されず、平穏ながらもただただ幸せな日々を過ごすトムとイザベル。だが、そんな幸せな日々も長くは続かなかった。子供を強く望んだ二人だったが、最初に身ごもった子供は流産し、二人目も死産してしまう。心身ともに疲れ果て息詰まるような生活を続けていた二人。だがある日、そんなトムとイザベルのもとに信じられないようなことが起こる。一艘の小さなボートが島へと流れ着き、その中に若い男の遺体と生まれたばかりの小さな女の子が横たわっていたのだ。すぐに当局へと報告するというトムを説得し、イザベルはその女の子にルーシーという名をつけ、自らの子供として育てていくことを決意するのだった――。物語はその後、罪を隠しただ幸せそうな夫婦を演じていた二人が数年後、教会で衝撃的な事実を知ることで急展開することになる。そう、彼らがルーシーを授かったのと同じころ、生まれたばかりの女の子が父親の乗ったボートで行方不明となる事件が起こっていたのだ。残された母親はただひたすら子供の行方を追い続けていた。「もう隠しておけない。真実を話すべきだ」というトムに、イザベルは「私が母親よ。何も言わないで」と訴える。親の性とは言え、見ていてなんとも心苦しい展開が続く。誰も悪くはない。ただ心が少し弱かっただけ。そんな人々の悲劇など我関せずとばかりに海は今日も波打ち続ける……。デビュー以来、美しい映像でもって人生の光と闇を見つめ続けるデレク・シアンフランス監督の美質が今回も冴え渡っている。本当の家族としか思えない役者たちの演技も素晴らしい(主役を演じた二人はこの後、本当の家族になったらしいが)。最後、年老いた主人公の元に成長した娘が訪ねてくるシーンなど、年月の重みを感じさせ涙なくしては観れなかった。ときに暗い海へと沈み込みそうになる人生というものに、微かな道しるべともなる明るい光を投げかけるような味わい深い一篇だ。
[DVD(字幕)] 8点(2018-12-04 22:21:49)
25.  ビリー・リンの永遠の一日 《ネタバレ》 
2004年、イラクの戦場で偶然撮られた一本の短い動画。そこには名もない兵士が危険を顧みず身を挺して仲間を助ける姿が映されていた。兵士の名はビリー・リン、何処にでもいるような一人の若者だった。だが、この映像が全米のテレビで流れたことによって、彼は一夜にして英雄へと祭り上げられてしまう――。そのことを知った軍上層部の命令によって彼とその仲間たちは一時本国へと呼び戻され、戦意高揚とイメージアップのために全米各地を廻らされることに。何処に行っても拍手で迎えられたビリー・リンは、再び戦場へと戻ることにいつしか疑問を抱き始めるのだった。最後の日、アメリカンフットボールの試合会場でのハーフタイムショーへと駆り出された彼は、そこでイラクの戦場とは全く違う煌びやかだけど薄っぺらい世界を目にすることになってしまう…。本作は、そんな一夜にして英雄となってしまったビリー・リンの目を通してアメリカ社会の矛盾や歪みを問う社会派ドラマだ。監督はこれまで数々の賞に輝くハリウッドの名匠アン・リー。僕の大好きな監督の最新作だったので今回鑑賞してみたのだが、正直期待が高すぎたのかも知れない。確かにベテランらしく手堅く纏められた作品に仕上がっていたのだが、何かこうもう一つ深みが足らない印象。テーマの掘り下げ方が若干浅いように感じてしまったのだ。この監督の前作が、神と人間というとても哲学的で深淵なテーマをちゃんとエンタメ映画の枠内で描くという離れ業をやってのけた傑作だっただけに少々物足りなさを覚えてしまった。また、華やかなハーフタイムショーの対比として描かれるイラクの戦場描写も生々しさに欠けており、どんな映像を撮ってもそこにある種の気品のようなものを感じさせるアン・リー監督の美質が裏目に出てしまったように思う。とはいえ、煌びやかでド派手なのに何故か空虚さをも漂わせるハーフタイムショーの一連の映像は、どこか東洋的な無常観を感じさせ一見の価値はある。監督のファンならそこだけでも観て損はないだろう。
[DVD(字幕)] 6点(2018-09-06 02:57:25)
26.  PK 《ネタバレ》 
インド発、様々な宗教の際どいネタを扱いながらも、笑って泣けるエンタメ大作として本国で大ヒットした?ミュージカル・コメディ。この監督&主演コンビの前作『きっと、うまくいく』がかなり面白かったので、本作も期待して鑑賞してみました。うーん、期待が高すぎたのか、僕はいまいち嵌まらなかったです、これ。なんか国民性の違いか、宗教ネタもいまいちピンと来なかったし、全体的にそれほど笑えなかったかなぁ。それに相変わらず、長い!!次作に期待ってことで、厳しめの5点で。
[DVD(字幕)] 5点(2018-03-08 21:09:50)
27.  ヒットマンズ・レクイエム 《ネタバレ》 
殺し屋家業に手を染めたばかりの今どきの若者レイ。ボスからの指示でベテランのケンとコンビを組み、初仕事をこなした彼だったが、直後に取り返しのつかない過ちを犯してしまったことに気付く。なんと殺したターゲットの身体を突き抜けた銃弾が小さな男の子の額を直撃してしまったのだ。ボスからのさらなる指示で、ベルギーの古都ブルーシュへの逃亡生活を余儀なくされた彼らは、気持ちを切り替えボスからの電話を待つことに。レイは酒と女に明け暮れ、インテリのケンは古都観光を満喫する。だが、子供殺しの事実は容赦なく彼らの良心を蝕んでゆくのだった。そんな折、ケンにだけボスから秘密の指示が下される。「俺は筋を通す男だ。子供を殺すような奴は何があろうと許さねえ。必ずその街で奴を消せ。それまで帰ってくるんじゃねえ」――。内密に拳銃を手に入れたケンはレイを殺すチャンスを窺っていたのだが、レイもまた良心の呵責から死に場所を求めていたのだった…。ベルギーの伝統ある古都を舞台に、親子ほども歳の離れた殺し屋たちの葛藤と悲哀を屈折したユーモアを交えて描いたクライム・ドラマ。コリン・ファレルとレイフ・ファインズが共演、アカデミー脚本賞にノミネートされたということで今回鑑賞してみました。前半、正反対の二人の男が旅先で噛み合わないやり取りを繰り返すというありがちで冗漫な展開に、「え、これのどこが脚本賞?」と疑問に感じながら観ていたのだけど、相棒に殺されそうになる主人公もまた自殺を図ろうとしていたという事実が判明する辺りからこの作品の印象が一転して良くなっていきます。罪の意識から逃れられない若者、彼を更生させたいと願う初老の男、何よりもメンツを重んじるために若者を殺そうとするボス。なるほど、この三人の殺し屋たちの三者三様の思惑が交錯する心理ドラマはなかなか深い。また、取り留めがないと思われていた前半の小人や美人局のカナダ人といったエピソードが後半、奇麗に回収されていくという伏線の張り方もとてもセンスがいいですね。舞台となった伝統ある古都ブルージュの映像もスタイリッシュで美しく、クライマックスで男たちが自らのプライドのために命を懸けて戦う姿も悲壮感が画面から匂い経つようで素晴らしかったです。惜しいのは前半のあまりにも散漫な展開ぐらいかな。とはいえ、なかなか技ありな一本でありました。7点!
[DVD(字幕)] 7点(2018-02-16 00:58:02)
28.  ピートと秘密の友達 《ネタバレ》 
不幸な事故により、人里離れた森の中で独りぼっちとなってしまった少年ピート。そこで彼は、森の奥深くで人知れず暮らしてきた秘密の生物と友達になる。その生物とはなんと、全身が緑の毛で覆われたドラゴン――。持っていた絵本からエリオットと名付けたそのドラゴンと、ピートは6年もの間平穏な日々を過ごすことに。たがある日、森林伐採を目論む人間の目に触れることになってしまい…。少年とドラゴンとの交流を美麗なCG映像で描き出す、心温まる王道ファンタジー。そんないかにもディズニーらしいオーソドックスな作品なのですが、なんだかディズニーのダメな部分がこれでもかと目につく出来に仕上がってましたね、これ。もう最後まで予定調和の雨あられ。一ミリたりとも驚きといったものがなく、ストーリー展開も最後まで先が読めるので退屈極まりない。それに登場人物誰もが何処かで見たことあるようなステレオタイプの人間ばかりで、印象に残るような人物が一人も出てこないのもいただけない。ロバート・レッドフォードなんて単なるおじいちゃんだし。そんな薄っぺらい内容なのに、なんだか説教臭さだけがやたらと鼻につくという、ね。肝心のドラゴンの造形も特に格好良くもないし可愛いわけでもないという、一言で言うなら単純にセンスがない。だってこのドラゴン、よく見たら顔がおっさんじゃないですか(笑)。ま、結論を言うとよくあるタイプの凡作ですね。
[DVD(字幕)] 4点(2018-02-08 18:38:59)
29.  美女と野獣(2017) 《ネタバレ》 
もはや王道のディズニーエンタメ。最新技術で描かれた、ゴージャスできれいな映像は見ているだけで楽しくなります。家具に姿を変えられた召使たちの造り込まれた造形美なんて凄いの一言。美女役のエマ・ワトソンも非の打ち所のない美女でさすがの貫禄でした。うん、なかなか面白かったですね。元のアニメは未見だけど、この機会に観てみようかな。
[DVD(字幕)] 7点(2018-01-31 21:43:19)
30.  BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント 《ネタバレ》 
孤児院に生きるちょっと変わった女の子と巨人族の老人との交流を美しいファンタジックな映像で描いたスピルバーグ監督作。とにかく映像が素晴らしかったです。特にカラフルな夢が空中に散らばるとこなんて息を呑むほどの美しさ!巨人がマントを自在に操りながら夜の街を疾走するシーンも終始ゾクゾクしちゃいました。原作がロアルト・ダールということでちょっぴり毒の効いたストーリーの方もいいですね。ただ、残念だったのは後半の英国王室が絡んでくる展開。主人公の狙いがイマイチ摑めず、また妙にのほほんとしたユーモアが差し挟まれるのも違和感が拭いきれませんでした。前半が良かっただけに惜しい!!
[DVD(字幕)] 6点(2017-10-13 22:46:54)
31.  ピエロがお前を嘲笑う 《ネタバレ》 
超つまんなかったです。『ユージュアル・サスペクツ』と『ファイト・クラブ』を足して五十倍から七十倍ほどに薄めたような映画でした。とほほ。
[DVD(字幕)] 3点(2017-05-23 22:02:27)
32.  ヒトラー暗殺、13分の誤算 《ネタバレ》 
エルザー、君の暗殺計画の結果何が起きたと思う?そう、君のせいで何の罪もない7名の人間が死亡したんだ。何の権利があって彼らを殺した――。1939年11月8日、開戦直後のドイツ。スイスとの国境に近い田舎町で、前代未聞のヒトラー暗殺未遂事件が発生する。稀代の独裁者は偶然にも会場を13分早く出て爆死を免れたのだ。容疑者としてすぐに逮捕されたのは、この地で長年にわたり時計職人として働いていたゲオルク・エルザー。当然背後に組織的な関与があったことを信じて疑わない当局は、彼の口を何としてでも割ろうと拷問を開始する。だが、エルザーは頑として単独犯行を主張し、酷い拷問にも一向に口を割ろうとしない。すると、歯を食いしばって拷問に耐える彼の脳裏に様々な過去の記憶が甦ってくるのだった。仲間たちとともに理想に燃えた青春時代、虐げられるユダヤの人々、そして愛してしまった人妻との満たされた日々…。果たしてエルザーは何故、全てを捨ててまで彼を暗殺しようと思い立ったのか?実際にあったヒトラー暗殺未遂事件を基に、容疑者である一人の青年の過去と現代を交互に描きながら、歴史の闇に埋もれていた真実を現代に甦らせた政治サスペンス。確かに史実としての重みを充分に感じさせる硬派な政治劇として見応えはあったと思います。もし、あの日、霧が発生しなければ、もし彼の乗るはずだった飛行機が普通に飛んでいれば、もし彼が13分も早く会場を出ていなければ、歴史は変わっていたのかもしれない。ヨーロッパの隅々にまで壊滅的な打撃を与え、何百万にも及ぶユダヤの民を死に追いやることになる彼が、もしあの日、殺されていれば――。でも、実際に死んだのは偶然会場に居合わせた何の罪もない7人の人々。歴史に〝もし〟は禁物だとは言え、それでも正義を成すこと、その正義のための犠牲は許されるのか、ホロコーストを阻止するために彼らは犠牲とならざるをえなかったのか、そしてその計画が失敗したとなれば…など色々と考えさせられることは間違いありません。ただ、だからと言ってそれは映画としての完成度とはまた別の話。犯人として逮捕されたこのエルザーという男がなぜヒトラー暗殺を企てたのかということに物語の焦点が搾られてゆくのですが、最後まで目新しい真実が暴かれるといったこともないので、サスペンスとしていまいち盛り上がりに欠けるのです。きっとアプローチの仕方を間違えたのでしょう。このエルザーという男の心の闇に鋭く迫る心理劇として描いた方が、より哲学的な深い作品になったかもしれません。題材がいいだけに惜しいと言わざるを得ませんね。
[DVD(字幕)] 5点(2017-02-22 00:35:17)
33.  ピクセル(2015) 《ネタバレ》 
パックマン、ドンキーコング、ギャラガ、テトリス、アルカノイド…。80年代、テレビゲーム黎明期を彩ったそんな名作ゲームのキャラクターたちが、地球侵略のために空から降ってくる――。原因は、その昔、テレビゲームの世界チャンピオン大会で行われたイベントで宇宙に向けて送信されたゲームデータをエイリアンたちが宣戦布告と勘違いしたから。突然降って湧いた世界の危機を救うために集められたのは、かつてその大会で優勝を競った精鋭ゲーマーたちだった。妻に逃げられたしがない電気技師、デブで童貞の怪しげな陰謀論者、口だけは達者な女好きのチンケな犯罪者…。彼ら人生の負け犬たちが、今までの人生で何の役にも立たなかったゲームテクニックを駆使して、世界を救う英雄になる…。はっきり言ってストーリーなんてあって無きが如し。もう徹底的にバカバカしいこのノリ、僕はけっこう嫌いじゃないです…てかむしろ好きなんですけど!!スーパーマリオや悪魔城ドラキュラ辺りからゲームにどっぷりハマッた僕ら世代のちょい上くらいのゲームがメインなんですけど、あのドット絵キャラが大量に攻めて来るシーンなんてやぱ普通に萌えますもん。CGが如何にリアルに近づけるかを競っている昨今、このカラフルど派手なチープ・キャラクターがピコピコ攻めてくるアクションシーンなんてなかなか新しいかも?!しかも、触れられたものや人が次々とドットになってポコポコ崩れていくなんて……。このポップだけどちょっぴりブラックな世界観に自分はけっこうセンスを感じたんですけどね。世間的にはいまいち評判がよくないみたいですけど、僕は楽しかったです。うん、なかなか面白かった!7点!
[DVD(字幕)] 7点(2016-10-26 22:04:35)
34.  ビッグ・アイズ 《ネタバレ》 
「ビッグ・アイズ」。世間からそう呼ばれる、飛びっきり大きな眼を持つ子供たちの絵ばかり描き一世を風靡した画家、ウォルター・キーン。だが、本当はそれらの絵は全て彼の妻であるマーガレットが描いたものだった――。横柄で目立ちたがりな夫のために、十年以上にわたって家に閉じこもり隠れて絵を描き続けていたそんな妻の物語を実話を基に描いたティム・バートン監督最新作。確かに興味深い題材ではあるし、バートン監督の円熟味を増した演出も冴えて(その御伽噺のようにカラフルな色彩感覚は、『シザーハンズ』のあの街並を髣髴させて凄く良かったです!)いたし、なかなか面白かったと思います。ただ、彼のそのイノセントな感性は、やはりファンタジーでこそ映えるのであって、本作のようなリアリズム作品にはいまいち合っていないような印象を僕は持ってしまいました。なんだか全体的に薄いんですよね~。最初は愛し合っていた夫婦の擦れ違いも、次第に酒に溺れDVへと走る夫も、そんな夫から逃れ何もかもを捨ててハワイへと走る娘との逃避行も、何よりクライマックスで夫婦が直接対決する裁判のコミカルさも、実話を基にしている以上、そこにはもっと真に迫った切実さがないと駄目だと僕は思うのですが、本作には夫婦のそんな切実さがまったく足りない。お金やお酒のせいで揉めた夫婦の破綻劇なんてもっと深刻になるはずなのに、そこまで踏み込んで描けないところがティム・バートンという監督が持つ感性の――良くも悪くも――リアリズムとの相性の悪さなんでしょうね。うーん、題材が良いだけに惜しい。と、そこいらへんが残念ではありましたが、それでもエイミー・アダムス&クリストフ・ヴァルツの見ているだけで絵になる華やかなセレブ夫婦ぶりはなかなか楽しい。特に、口八丁でのし上がっていくテキトー男を飄々と演じたヴァルツの相変わらずの怪演はさすがでしたね。ティム・バートン監督、ちゅうわけで次はいつものように他の追随を許さない独創的なダーク・ファンタジーを撮ってくれることを期待して待ってますんで、よろしくです~☆
[DVD(字幕)] 6点(2016-04-23 12:48:28)
35.  美女と野獣(2014) 《ネタバレ》 
「美女と野獣」――。それは18世紀フランスで書かれた、異類婚姻譚の古典。暗い森の中にひっそりと佇むうら寂れた城の中には、どんな屈強な人間でも一目その姿を見れば悲鳴をあげて震え上がるだろう恐ろしい野獣が暮らしていた。森の中へと迷い込んだゆく当てのない美女は、そんな恐ろしい野獣とともに暮らし始める。やがて、美女は野獣の秘められた過去を知り、野獣は美女の純粋な心を発見し、2人の間には次第にとある感情が芽生え始めるのだった……。恥ずかしながら、ジャン・コクトーが大昔に製作したモノクロ映画も大ヒットしたディズニーアニメも未見のまま、本作を鑑賞してみました。監督は、かつて『サイレント・ヒル』というストーリーのほうは薄っぺらいB級ホラーそのものだったのだけど、その創り込まれたグロテスクな映像美は目を見張るものがあった作品を撮ったクリストフ・ガンズ。いかにも彼らしく、本作もストーリーのほうは極めて薄っぺらいものでした。あまりよく知らないのですが、『美女と野獣』ってもっとラブ・ストーリーであってしかるべきだと僕は思うのです。そうじゃないとこの全く正反対の美女と野獣という2人に芽生える、お互いの容貌や環境をいっさい越えた〝真実の愛〟というテーマが全く映えないですもん。対して本作、その2人に芽生える真実の愛がかなりおざなりに描かれてしまっているから、クライマックスの展開がまー盛り上がらないことこのうえない。唯一の見所と言ってもいい肝心の映像のほうもいまいち冴えていなかったように思います。『サイレント・ヒル』では、そのあまりにも残酷でグロテスクな映像の中に時折垣間見えるほのかな抒情性がときに芸術的ですらあったのに、監督のあのころのセンスは何処に行ったのやら。思うに、この監督はこのような男女の繊細な心を描くラブ・ストーリーには向いてないんじゃないでしょうか。もうここは潔く開き直って、次は完全にグロテスクなゴシック・ホラー作品で勝負してもらいたいものです。そしたらきっと人々の度肝を抜くような傑作をいつかもの出来るのじゃないかと僕は期待していますんで。というわけで誰か、クリストフさんに僕がそう言ってたと伝えといてください(笑)。
[DVD(字幕)] 5点(2015-12-09 09:51:56)
36.  秒速5センチメートル 《ネタバレ》 
ねえ、知ってる?桜の花びらの落ちるスピードって、秒速5センチメートルなんだって。まるで雪みたいだよね。来年も一緒に桜、見れるといいな――。小学生のときに出逢ったタカキとアカリ。クラスのみんなにいまいち馴染めなかった2人は、いつも一緒に居る大の仲良しになっていた。だが、親の都合による引越しで2人は離れ離れとなってしまう。それでも頼りない糸に縋りつくように彼女と文通を重ねるタカキは、中学生になると意を決して彼女に逢いに電車へと乗り込むのだった。だが、その日、雪は容赦なく降りしきって…。美麗な映像でもって、無垢な心を持った少年少女の初恋物語とその後を、山崎まさよしの名曲をバックに切なく描く短編連作アニメーション。普段、こういういかにも爽やかそうなアニメってあんまり観ないのだけど、なんだか心に残る印象的なタイトルと「外国人がいま大注目の日本のアニメ」というビデオ屋さんのポップに惹かれて、今回レンタルしてきました。なんだけど、いやー、まさかこんなに「恋に恋する女子高生のこっ恥ずかしいポエムのような世界(に憧れる童貞男子の妄想のような世界)」が延々と繰り広げられるとは(笑)。それでも、そんな青臭い恋物語をこれでもかという青臭い情熱でもって創り上げた第一話は、その無駄を削ぎ落としたシンプルなストーリーと精細に描き込まれた美しい映像と相俟ってけっこう良かったっす。まあ、こっ恥ずかしいけど、これはこれでアリなんじゃないかと思って第二話、第三話と観進めたのだけど、主人公の年齢が上がると共にどんどんと作品のクオリティが下がっていくのが玉に瑕でしたね、これ。ジブリの「耳をすませば」でも実感したことだけど、こういう妄想一歩手前の胸キュン初恋映画は中学生までが限界っす。だって、好きな人に告白する勇気を得るためにサーフィンで大波に乗ることを目標に頑張る女子高生って、実際に居たらキモ過ぎてもはやコントっしょ(笑)。それにこんなに性欲のない男子高校生なんていねーよ!!というわけで、第一話7点、それ以外4点で、間を取って5点っす。
[DVD(字幕)] 5点(2014-10-18 00:21:41)(良:1票)
37.  ビザンチウム 《ネタバレ》 
娼婦として自由奔放な生活を送る母クララと共に、まるで世間の目から隠れるかのようにひっそりと暮らす美しい少女エレノア。200年前に起きたとある悲劇をきっかけに、彼女たちは誰にも言えない暗い秘密を隠し持っていた。そう、エレノアとその母クララは永遠に歳を取らない呪われたヴァンパイアだったのだ――。ある日、200年前からそんな彼女たちを追う謎の集団に見つかってしまうものの、すんでのところで逃げ延びたエレノアたちは、一人の孤独な男が支配人を務める寂れた元ホテル〝ビザンチウム〟へと転がり込むのだった。そこで新たに娼婦たちを集め娼館を開業しようとするクララ、永遠に続くかのようなそんな母親との鬱屈した日常からいつか逃げ出したいと願う娘エレノア、そして淫靡な秘密を抱えた彼女たち親子に振り回される周りの孤独な男たち…。かつて、トム・クルーズ&ブラット・ピットという豪華なキャストで製作した「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」という映画を世界中でヒットさせたニール・ジョーダン監督がふたたび挑んだのは、そんな妖艶な雰囲気が濃厚に漂うゴシック・ホラー作品でした。確かに、これまでのキャリアに裏打ちされたであろう、この全編に横溢するグロテスクでありながらどこか怪しげな美しさに満ちた世界観は秀逸だと思うのだけど、個人的に昔からこの監督とは微妙にセンスが合わないんだよな~。「インタビュー~」ももちろん観たし、この監督のそれ以外の代表作も何作か観てきたのだけど、いつもなんだか作りが優等生に過ぎていまいち僕の心には響かないのです。もう少し下世話な部分や、他の映画にはないこの監督ならではという観る者の心に深く突き刺さるような突出した演出とかがあればもっと良かったと思うのだけど…。でも、これはもう完全に好みの問題ですね。繊細でスタイリッシュな映像の中に、200年にわたって生き続ける母娘の確執を濃厚に描いたゴシックホラー作品としてなかなか良く出来ていたと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2014-07-24 22:11:07)
38.  ピアニスト 《ネタバレ》 
私は音楽一筋で生きてきたわ。覚えておいて、私には感情も欲望もないの。あるとしても、必ず最後は知性が勝る――。保守的で厳格な母親と2人で暮らし、ほとんど恋愛経験もないままこれまでずっと独身を通して生きてきた、40過ぎの生真面目な音楽教師エリカ。それでも抑えきれない性欲を満足させるため、一人で個室ビデオ店でポルノを鑑賞したり、他人のカーセックスを覗き見ながら放尿したりという、誰も知らない顔を隠し持っていた。そんな空しい日々を過ごすエリカの元に、ある日、情熱的な青年ワルターがわざわざ彼女にピアノが習いたいと名乗り出るのだった。いかにも軽佻浮薄な現代の若者といった彼に最初は反発を覚えた彼女だったが、授業を進めていくうちに、突然愛の告白をされてしまう。そして、それをきっかけに、エリカの長年心の奥底に溜め込んだ暗い澱のような感情と欲望が徐々に暴走を始めてしまうのだった…。恋愛にも、セックスにも、まして男にもなれていない、そんな誇り高い中年女性エリカの愛と性欲とプライドがいびつに交錯する、いかにもミヒャエル・ハネケ監督らしい歪んだラブストーリーでした。この監督の作品は何作か観てきて、その人間の酷い悪意や欲望、理不尽な暴力を圧倒的な負のエネルギーで映像化する作風には心底うんざりさせられることもしばしばだけど、それでもその高い芸術性は認めざるをえないので、カンヌで初のグランプリを取ったという本作を今回鑑賞してみました。うん、相変わらず鬱ですね(笑)。もう最後まで絶対に人に見られたくないような人間の恥部を、これでもかこれでもかと見せ付けてくれます。愛する青年のモノを欲望のままに咥えたものの馴れていないせいで思わず吐いちゃったエリカが、怒った青年に「お前、口が臭いんだよ!」と追い出されふらふらになりながら歩いて去るシーンなんて、あまりにも鬱過ぎて見てるこっちが吐きそうです。人間なんて芸術だなんだと言いながら、一皮向けば誰しもこんなもの…、なんという絶望的でシニカルな思想に貫かれた映画なのでしょう。それでも、最後にエリカの取った行動には、微かだけど(本当に本当に微かだけどッ笑)感情よりも知性が勝った人間の高尚な姿を見たような気がします。
[DVD(字幕)] 7点(2014-07-15 21:27:51)
39.  ビハインド・ザ・サン 《ネタバレ》 
あの血に汚れたシャツを見ろ、お前の兄が流したあの赤い血が黄色く乾いたとき、弟であるお前が兄の名誉を守るため復讐を果たすのだ――。1910年、古くからの因習と旧態依然とした家父長制に囚われたブラジルの片田舎。隣家の男に兄を殺された、貧しいサトウキビ農家の次男トーニォは、父親の命令によって復讐を果たすのだが、殺された男の家族もまた彼に復讐を誓うのだった。幼い弟も抱え、生活のために同じところをぐるぐる廻り続けるような日々と、そんなふって湧いたような暴力の連鎖に心底嫌気が差していたトーニォは、ある日、全国を転々と移動興行しながら悠々自適の生活を送る美しい女芸人クララと出逢う。閉塞感の最果てを生きるような自分の人生から、少しでも逃げ出したいトーニォは、いつしか彼女に惹かれてゆき、自分も一緒に旅立ちたいと願うようになるのだったが…。のちに、若き日のチェ・ゲバラの南米各国を巡るバイク旅を乾いた映像と繊細な音楽とで瑞々しく描いた青春ロード・ムービーの佳品「モーターサイクル・ダイアリーズ」を撮ることになる、いかにもウォルター・サレス監督らしい、南米版「ギルバート・グレイプ」と言った趣きの鬱屈した青春ドラマでありました。もう、見ているだけでこちらも全身から汗が噴き出しそうな暖色系の乾いた映像で描かれる、家族という牢獄から必死に這い出そうともがく青年の普遍的なドラマはなかなか見応えありましたね~。この監督の、社会の不条理に怒りを燃やす若者の心情を南米のからりと乾いた映像の中に繊細に描き出す手腕は、もうこのころから確立してたんですね。特に、トーニォとクララが次第に惹かれあってゆく初々しい恋愛描写の数々は美しい音楽の力もあって出色の出来でした。そして一転して訪れるラストの悲劇…。家族とは人間を縛り付ける牢獄にすぎないのではないか?ときに家族というシステムはか弱き者を犠牲にするのではないか?そんな疑問を抱きながらも、それでも人はやっぱり家族を作る…。人間の生きることの悲しみとせつなさを冷徹に見つめながらも、最後、広い海岸へと歩き出すトーニォの姿に、それを乗り越えうる微かな希望を見出したような気がします。うん、なかなか良い映画でした。
[DVD(字幕)] 8点(2014-07-11 21:29:30)
40.  ヒッチコック 《ネタバレ》 
誰もが知るサスペンスの巨匠、アルフレッド・ヒッチコック――。生涯にわたって天才の名を欲しいままにした彼の言わずも知れた代表作「サイコ」製作の舞台裏を、その知られざる苦悩の日々や、赤裸々な私生活をも絡めて描き出した伝記作品。いやー、あの古典的名作誕生の裏側には、こんな中年夫婦の倦怠期の危機が重要な役割を担っていたとは(笑)。そんな創作活動の根源的な苦しみと、危機を乗り越えたからこその夫婦の篤い信頼関係を軽妙にユーモラスに描いたところは素直に面白いと感じました。映画史に残る猟奇殺人鬼を創出したヒッチコック監督の役を、レクター博士というこれまた希代の猟奇殺人鬼役で一世を風靡したアンソニー・ホプキンスが演じるってところもなんだか暗喩的で良いです(そしてサイコの殺人鬼役は、名前が激似のアンソニー・パーキンスって!)。ただ、伝記映画としてそのあまりにも優等生な創りに、若干パンチに欠けるかなーって感じたのも事実でした。夫婦の危機をもっと破滅的に描くとか、ヒッチコックが創作の苦悩からはまり込むエド・ゲインの狂気の世界を濃厚に映像化するとか、そんなパンチの効いた演出があと一つあれば、もっと良かったかなぁと思います。当然だけど、ヒッチコックの「サイコ」という映画を観ていなければ、この作品を完全に楽しむのは厳しいと思われるので、未見の方は必ずエド・ゲインという実在の殺人鬼をモデルにした、狂気のサスペンス映画の傑作を事前に鑑賞すること。その後に、この熟年カップルの夫婦愛をハートフルに描いた作品を観るのってどうなんだろ?とは思うけどもね(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2014-02-23 00:32:06)
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