1. 50/50 フィフティ・フィフティ(2011)
《ネタバレ》 これ、あたしの好きな部類の映画ですね。物凄く重くなってもおかしく無い死に関わる病気を患者とそれを取り巻く人達の姿を半ば笑い捨てる様に描いているという点で、話の重さを軽く見せているのが逆にこうした問題への取り組みを考えさせられるのかな、と感じました。少し行き過ぎという部分も見られるのですが、家族への想い、友人の献身、恋人の裏切りなどを通して、患者本人が成長する様は非常に面白いです。 [映画館(字幕)] 8点(2012-01-22 10:39:16) |
2. ブラック・スワン
《ネタバレ》 あたしはバレエについては全く分からないので、そちらの技術については他の方のレビューを見て頂くとして、凄いなと思ったのは、ナタリー・ポートマン演ずるバレリーナの精神の崩壊していく過程で、自らが「白鳥の湖」のソロの演技を身につけていく様じゃないかな、と思う。現実と虚構が入り乱れて、何がなんだか分からない状況で話が進んでいくが、その中で、表情が変化していく様というのは圧巻でした。ラストの白鳥の湖を演じる姿というのはそうした変化の集大成であり、自身が役を奪われるのではないかという脅えがバレエの前段、役を全て演じるという欲望の為に変化した姿が中盤の黒鳥、欲望を満たす事にやってしまった結果が幻想であった事に安堵して演じるのがラストという、ある意味、白鳥の湖の全てを演じきる事ができた事に酔いしれる彼女の最後の台詞こそが、そっくり演者であるナタリー・ポートマンに返ってくるという感じがあったのが良かったと思います。作りとしてかなり古典的なギミックやサブリミナル効果やCGを使うというのも気持ち悪くて面白かったですね。 [映画館(字幕)] 8点(2011-06-15 17:46:30) |
3. フード・インク
まさに食べ物なのか、食品なのかを考えさせられる映画でした。特に重要なのは食料生産の現場が工業化して見える事。決して他人事ではなくて、日本も同じ様な状況にあるというのを忘れてはいけないのだろうね。それと、この映画では出血性大腸菌の発生原因についても明確に指摘しているのは興味深かったです。こうした話は日本ではマスコミが大きく取り上げないからわかりにくいのですが、世界で発生してる一連の出血性大腸菌のニュースに繋がる話であり、その意味でも実は本当に多くの人がみるべき映画だと思います。 [映画館(字幕)] 6点(2011-06-05 09:35:00) |
4. ブラックホール(1979)
この映画が出た頃には既にこの映画でのブラックホールの定説は過去のものになっていた筈なんだけど、敢えてやったという事なのかな?この映画の解説で「衝撃的なラスト」という言葉があったのだけど、確かに衝撃はありましたよ。あまりにも古い定説をそのまま映画に使っていたから。 [地上波(吹替)] 4点(2011-03-10 13:10:49) |
5. プチ・ニコラ
元は国民的人気の絵本なんだとか。見た感じはクレしんとコボちゃんを足して割った感じかなぁ。 子供の日常を面白く捉えていますね。その意味では観ていて非常に楽しくなる映画です。 但し、この映画であたしが一番楽しめたのはオープニング・ムービーなんですよね。飛び出す絵本をテーマにCGで作ってあるのだと思うけど、それが本当に楽しくて、あそこだけいつまでも見ていたい気になりました。 [映画館(吹替)] 6点(2011-03-04 12:31:43) |
6. 武士道シックスティーン
《ネタバレ》 原作は読んでいませんが、結構ツッコミどころの多い映画ですね。成海璃子や北乃きいの演技には感嘆するものがあるけど、脚本や演出的にちょっと問題が多いかな、という気がします。一番ひどいのは剣道のシーンだよね。仮にも剣道の実力者である筈の 香織の剣道の姿勢や構え、打ち込みが本当にそのレベルなのか?と疑いたくなる程酷かったり、ラストの二人の決闘は場面は見た目は美しいかもしれないけど、とても真剣勝負には全く見えないんだよね。例えば面を着けている所で、さらにアップで撮っていないのであれば、スタントを使ったって良いでしょ。そのぐらいした方が剣道そのものがしっかりと撮れるから、説得力を生む気がするんだよね。そういう事をしっかりしないから、この映画って一応剣道に青春をかける少女達の話って筈なのだけど、説得力が弱く感じました。例えば、早苗は全くやる気が無い様にしか見えなくて、それなのに何故に剣道に拘るのかが良く判らないんだよね。役者は完全にあたし好みで公演しているけど、映画そのものはちょっと・・・という感じがします。 [DVD(邦画)] 5点(2011-03-01 12:32:43) |
7. プレデター
これって、あたしは「ランボー2」に便乗したかったのかな、という気がしてならないです。設定こそ違うのだけど、そこかしこにシュワルツェネガーにスタローンのやった事をやらせている気がしてならないんだよね。そういう中で、SFという要素を組み込ませてみたのだけど、あのプレデターの姿って、欧米人に理解の難しいアジア人や中南米の原住民の要素で構成してるんじゃないかと考えてしまうんだよね。そう思うと観ていて面白いと思う以前にイヤな気持ちになっちゃうんだよね。 [地上波(吹替)] 5点(2011-02-06 17:49:17) |
8. 武士の家計簿
ありゃ、思った以上に評価が低いなぁ。 まぁ、元になった話自体が家計簿を基にした話であって、その中をどのような話にしていくかが全てだとは思います。ある意味、ドキュメントだと捉えてみると、非常に面白い映画ではないかと思いますね。森田芳光らしい映画の取り方が存分に出ていたとあたしは思えたし、算盤侍の算盤侍としての誇りとか、上手く表現していたと思うのですけどね。 但し、皆さんが言うとおり、説明不足な感はあります。というか、説明しなくても分かるでしょ、という感覚が無いと分かりにくい撮り方をしている気がします。あたしなんかだとそれが嫌でも分かるからこれで十分とか思ってしまいますけど、分かりやすい映画が増えている昨今、こうした映画は今の人にはなかなか伝わりにくいものがあるのも事実で、この辺が非常に難しい所だと思います。 エンタテインメントで考えると、評価は下がりますけど、エンタテインメントでは無いところでこうした映画もアリかな、と思うので、この点を付けたいと思います。 [映画館(邦画)] 7点(2010-12-28 12:16:09) |
9. ファイナルファンタジー
あたしはFFはⅢまでしかやってないから、全く別物っていう感じがあるのだけど、どうなんだろう?CGで作る事に何か意味があるのかというと、多分 あまり大した意味を感じないんだよね。元ネタがコンピュータゲームだからというのはあまり大した理由では無いんじゃないかな。 [地上波(字幕)] 3点(2010-12-05 11:06:50) |
10. ブラックマジック M-66〈OVA〉
士郎正宗が監督・脚本・作画とやっているだけあって、かなり士郎正宗独特の世界観が出ていると思います。 [ビデオ(邦画)] 8点(2010-11-30 00:05:32) |
11. プライベート・ベンジャミン
コメディエンヌを指揮させてくれたのはこの映画のゴールディでしたね。美人なんだけど、何かやる事が変で、それが楽しかったですね。 [地上波(吹替)] 5点(2010-11-18 01:12:06) |
12. FLOWERS フラワーズ
《ネタバレ》 全体的に良く纏まった映画になっていたと思います。4つの年代を跨いで3世代6人の女性を追うという作りは、面白いと思うし、全体の話で世代を繋いでいくという、大きなテーマ性を持たせたのも良いと思います。但し、難を言わせて貰えば、各年代を映像化する際に、いかにも当時のフィルム風を装う必要性が全くあたしには分からず、むしろそれが、非常に作り物感を産んでしまった気がしてなりませんでした。ああしたフィルム感って単に現代人がノスタルジックな感傷に浸る為の手法でしかなくて、その時代を生きた人の色が強く出てこないという気がするんです。 それと、昭和39年の3姉妹なんだけど、そこには姉妹以外の家族が出てこないのが引っ掛かりましたね。それと現代でその長女と次女が出てこないのも、ちょっと気になりました。映画的な配慮だとは思うのだけど、観てる側からすると気になるんですよね。 エンディングで5人の女性のその後を追っているから、その辺の配慮は要らないのかもしれないけど、それは映画的に綺麗に終えているだけで、物語的には単に希薄な部分をさらけ出している気がしてなりませんでした。 [映画館(邦画)] 5点(2010-07-26 12:43:36) |
13. ファンシイダンス
「シコふんじゃった」を見て、その前の周防作品を見たいと思いつつ、すっかり忘れてて(笑)ようやく見ました。当時、モックンが丸坊主になるっていうんでマスコミが物凄く喰い付いたの思い出しましたよ。公開当時は海のものとも山のものとも思えず見なかったのだけど、本当に面白い。視点が違うというか、着眼点が良いというか、周防監督の映画はどれを見ても不思議と魅了されるものがあります。坊主の修行の話はあたしも知り合いの住職(あたしの恩師)に聞いた事ありましたけど、ピンとこなかったんです。で、この映画を見て納得するものがありました。ははん、アイツが言ってたのはこういう事かと。だから、あたしの場合、ギャグで笑い、ギャグ以外の所でボンさんの行動で笑い、1本の映画で2度笑える映画になってました。 竹中直人、田口浩正というのは本当に面白い伽羅、もとい、キャラです。田口は初の映画という事もあり、演技にぎこちなさがあるけど、お笑いやってるせいか、個性なのか、そのぎこちなさが妙なほど良い味になってましたね。あと、個人的に好きだったのが大槻ケンヂ、当時の筋少でやたらと仏教色の濃い歌詞の歌を歌ってたのに、ここでは宣教師役であたしは思いっきり腹を捩って笑ってしまいました。もう、そこに居るだけで面白いもんね。 本木雅弘の演技は当時のテレビドラマで見たときあまり上手くないと思ってたのだけど、周防監督に会って変わったのかなぁ、凄く良くなってたと思う。残念なのは鈴木保奈美、デビュー作から見てるけど、まだ上手くなってない。その辺が減点の対象になってしまいました。 [DVD(字幕)] 8点(2005-06-02 20:49:17) |
14. ファインディング・ニモ
ディズニー作品という事で毛嫌いする人が多いのだけど、ディズニーには無いテイストがありますよね。それがピクサーのいい所だと思います。まぁ、技術的にはCGの使い方の上手さ、特殊効果の丁寧さ、水の映像表現の巧みさなど、見るべき点は多いですが、ストーリー的にはちょっと面白みに欠ける気がしました。前作の「モンスターズ・インク」の方が圧倒的に面白いの。多分、物語の中に道徳的な観念を入れる事が面白みを無くしている要因の一つだと思うのだけど、同じ事は前作でもやっているのにこの差は何だろう、と考えるとやはりシナリオの出来の差かなぁ、と思わずにはいられません。 声も上手いよね。ナイジェルのジェフリー・ラッシュ、ギルのウィレム・デフォーっていうのはちょっと表情まで本人達の姿がにじみ出るようでそれが物凄くいい味出してると思うなぁ。 日本語吹替えの起用はディズニー作品の中にあっては本当に上手いです。これは「トイ・ストーリー」の時から思っているのだけど、ピクサーの映画の場合、話題性より演技を求めてる所がある為かもしれない。結果、それが話題になるって気がしますね。 音楽センスもいつも結構良いのだけど、今回はそれ程でもなかったかな。 6点(2004-09-20 15:23:22) |
15. フィービー・ケイツの私の彼は問題児(ドドンパ)
いやーようやく思い出しましたよ。完全なるB級映画ですな。たまたま特別割引で800円で入ったので、まぁその時は文句はなかったのだけど、今考えるとあれが当時の大人料金だったら絶対に怒ってたと思う。まぁフィービー・ケイツが可愛かったので良しとしようか(笑) 5点(2003-07-04 22:00:47) |
16. プロジェクト・イーグル
ようやっとハリウッド胸を張って出せるようになったかな。でも面白いのか?って考えるとちょっと悩んでしまう。ジャッキーの面白さって香港映画の荒唐無稽な感じが合ってるようにも思うんだよね。 6点(2003-07-04 21:49:31) |
17. フェノミナン
【きゅう】さんは素人の目で映画を評価した方がと言うのだけど、あんまり関係無いんじゃ無いですかね。逆に素人の方が専門的な知識に手を出すような事は鷹揚にしてある話だし・・・あたしはこの映画は結構好きですよ。SFと思ってみていた人もいるようですけど、どちらかと言うとファンタジーですよね。「日常生活でのファンタジー」というのはなかなか難しいと思うのだけど、この映画は実にさらっとやってのけているような気がします。しかしこんなにトラボルタっていい役者でしたっけ?凄くナチュラルな田舎モンを演じてるように見えます。確かにテーマ性は明確でないかな。でもあまりテーマ性にこだわるとこの映画の場合は見えるものが見えなくなるような気がします。あと個人的にはフォレスト・ウィテカーの役回りとして、こんな幸福な役だったのは嬉しかったですね。(笑) 8点(2003-04-27 20:39:16) |
18. フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白
メル・ギブソンというとどうも、アクション俳優という感じしか無かったのですけど、この映画みたらなんかいきなり性格俳優に代わってましたね。物語は展開が読めてしまうのが残念なんだけど、それ以外はあまりケチの付け様がありませんでした。あまり捻り過ぎてもこの映画が良くなったとは思えないですけどね。 7点(2002-11-03 19:28:00) |
19. プライベート・レッスン(1993)
この間、久々に見たのですけど、こんなにコメディタッチだったかなぁと感心する事しきりでした。主人公がなんか凄く青春してるんだよね。やはりあの頃は若かった証拠か。(笑) 7点(2002-10-18 22:26:28) |
20. フライングハイ
ホントにくだらない。でもそれが面白い。コメディの典型なんですけどね。だから素直に評価してます。 8点(2002-10-17 00:45:52) |