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1.  フューリー(2014)
東京都心から直線距離で2400キロ弱ほど南下すると、そこには太平洋戦争の激戦地、サイパン島がある。サイパン島の空港は島のほぼ南端に位置しており、そこから南を見ると潮の流れの向こう数キロには隣り合わせるテニアン島がある。 テニアン島の北部高台には比較的大きな平地があり、戦時中にエノラゲイを含む当時の長距離爆撃機が日本の各地にむけて飛び立った滑走路が4本、まさに兵どもの夢の跡として一部を草に覆われてそこに残っている。 東西に延びる不可思議な虚無空間に立つと、ここが南洋の青空の下であるにも関わらずすこし肌寒く感じる。 サイパンほど観光化が進まなかったこの島には、往時の生活を忍ばせる神社跡などに混じって戦時の遺物が徐々に自然に飲み込まれていっている。 ドイツ戦線の話でなく、ティーガー戦車の話ではなく、ブラッドピットを語らずに恐縮だ。 が、しかしもし貴方がこの映画を通じて戦争の狂気を感じたなら、人間性とは如何に不条理なのかを感じたなら、きっと私が荒れ地の滑走路廃墟に立ったときの「あの気持ち」と共感できたのではないかと思う。
[インターネット(字幕)] 8点(2014-12-12 08:17:39)
2.  フライト 《ネタバレ》 
よくあるパターンだけど、トレーラーの印象でこの映画に期待をするととんでもないしっぺ返しを喰らう。例として「ドライブ」も、その部類だと思う。飛行機が謎の墜落をして(実際するんだが)その謎を解明していくととんでもない事態に(実際、とんでもない事態になるんだが)なっていくプロセスを手に汗握る…っていう「アクション・ミステリー」ではないし「法廷モノ」でもない。 そーいうのとは残念ながらこの映画は違う。 もっともっと「内省的」なのだ。 アメリカの映画界が数年おきに出してくる(今回はゼメキスが)「内省モード映画」のひとつだし、21世紀の幕開けからの個人も国家も躁状態、アメリカ経済も政治も「大嘘つき状態」であった約10年間を内省的に考える気持ちがセットになっているんだとおもう。 作品自体が、そもそもアカデミー賞狙いっていえば表層的にそうだけど、でも、もーちょっと根っこの深い部分で、「なぁ?俺たちの人生ってこんな調子で良いのかよ?」って誰しもが思っている、そーいう気持ちがラストシーンに繋がるのでは? 家族、嘘、虚栄、酒、ドラッグ、そしてアメリカの理想主義と現実主義、イケてる自分とグダグダな自分。 いろーんな「21世紀最初のディケードが終わった今のアメリカ」をぶち込んであるので、たぶん普通の日本人にはあまり面白くない映画…だと思う。でも、誰が観てもその根底にあるメッセージ性を理解出来る極めて良質な映画だとも思う。
[映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2013-02-25 09:55:16)(良:2票)
3.  プロメテウス 《ネタバレ》 
確かに素晴らしい映像美だけど根本で脚本が破綻しているとおもう。地球人(ホモサピエンス)の起源を調べるという壮大な計画のプロメテウスに乗り込んだのは僅か10人にも満たない調査団。これは先遣隊なのか?この人数で何を達成できるのだろう?そして予定調和でいとも簡単に見つけた遺跡を思わせるスペースジョッキーの拠点。惑星探査をするにしては、まるでトレッキング仕様な軽装甲の車両や武装。遺跡内を探索するとクイーン・エイリアンを思わせる彫刻があるが、こーいった伏線の回収は一切無し。まるで「触ってください」と言わんばかりのスイッチに振れると過去を映し出すホログラム。 で、船内を逃げるスペースジョッキー数人。 なぜか1人だけドアに挟まれて首チョンパ。 おい?君たちは何から逃げていたんだ? 船内でなにがあっただ? 襲われるような怪物が発生したのか? それを知りたいぞ!!と思うが構わず話は進行する。で、ちゃっちゃと頭を持って帰ってヘルメット取って電気通したら意識が戻る(らしい)どーいう理屈なんだ、この不思議。 そんでもって、遺跡(船内)の黒い液体は何故かシリンダーから漏れだして、ナメクジさん泳ぎます。そんな密閉性の悪い容器で、かつ遺跡(船内)に空気があるならとっくに蒸発してません? で、まぁナメクジ育って人間襲います。ここらへん「エイリアン」のお約束。 でも、あれ?この人はインキュベーターにならないのね? え?エイリアンの種は黒い液、シンセティックから呑まされた旦那の遺伝子(スペルマ)なのか? で、しかも出てきたのは烏賊(蛸)? なにそれ?  おいおい…、と、この後もエンドロールまで消化不良、欲求不満の連続だ。 小さな伏線や後のシリーズネタを仕込んでも回収しないで通り過ぎるどーしちゃったんだ?スコット監督ぅ!!!  きっとディレクターズカット、特別版、そして決定版と出てくるんだろうなぁ…。
[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2012-08-16 08:32:28)
4.  フライトナイト/恐怖の夜 《ネタバレ》 
へぇ?バンパイヤ-って招かれないと他人の家に入れないんだ?そらぁ知らなかった。 青春モノ?吸血鬼モノ?推理モノ?あるいはなんなんだろう?この映画…。 よく判らないが、映画として「牛丼カレー納豆キムチ丼」だとおもえば、それなりに「各々の食材」の味もするし、まぁどんぶりマジックで食べきってしまう。でも食べ始めたらやっぱしこれ?どーして頼んだのかなぁって後悔する(笑)そっち系かな? で、なにがあらら・・・かと言うと建て売りの癖して訳のわからない監禁部屋が二階にできてて、しかもベースメントの立派、というか広いこと広いこと…。上屋の外観は2000sqfくらいの家なのに、あれこれかんがえるとでっかい家。 整合性はないんだけど、とりあえずは力業でエンドロールまで持っていく、そんな脚本です。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2011-10-04 08:39:19)
5.  4デイズ 《ネタバレ》 
どだい三原橋は銀座なのか?半地下に降りるとそこは昭和が息づいている...。妙に食べ物の臭いが漂う館内には中学生の頃に心臓をバクバクさせながら入った日活系映画館の空気が漂っていた気がするのは私だけのunthinkable? さて、そんな事はどうでもよくて肝腎の本篇だが、なにが貴方にとってのunthinkableになるかは本篇への参加意識で異なるだろう。テロに対する恐怖?家族と痛みと信念(宗教)のせめぎ合い?常に2面性を引きずるアメリカの正義?暴力の応酬に対しての恐怖? どこかでこれと似たなにかを観たぞという既視感は、そう「大統領の隠謀」(lion and lumb)を思い出した。本篇の、観る者にその立ち位置を半強制的に意識させる事をもとめる脚本は、もし尺がこれ以上長かったら考える事を放棄したくなるインテンシティー。 そう、それがunthinkableなのかもしれない…。自らの命を差し出した者には、すでに恐怖も絶望も未来や生きる事への枯渇感がないのか?それともそのせめぎ合いに揺れる90分だが、正義とは何か?大儀とは何か?考えろ!その思考不可能を…と追い立てる映画だ。
[映画館(字幕)] 8点(2011-09-27 09:25:51)
6.  プレデターズ(2010)
まじっすか?これ… あ、安直すぎる (ノ△・。)シクシク
[映画館(字幕)] 2点(2010-07-24 08:16:10)
7.  ブルース・オールマイティ 《ネタバレ》 
うむ・・・ 21世紀の『Ohゴッド!』なのね(納得)
7点(2004-05-07 08:25:31)
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