1. プレステージ(2006)
《ネタバレ》 おもしろいと思う、個人的にはハマッた作品。「SF要素がリアリティがない」とか「マジックのタネが読める」とかは本質ではない(だから、その点は観衆に読みやすく意図的に作ったのだろう)、主人公2人がどのようにして自身を複数化していったのか、そのある意味で異常な過程の中でどんな感情や心の痛みがあったか、まさにラストシーンの2人の会話にテーマが集約されていたと感じた。脚本はさすが!と感じた。伏線もどんでん返しも緩やかに仕上げており、奇をてらう感がないのも良かったと思う。メメント以降の作品にはキレがなく、「バットマン・ビキンズ」では、単なるメジャー監督に成り下がったかとガッカリしていたが、ノーラン監督カムバックの印象を受けた。フィンチャーたちにも頑張ってほしい。 [DVD(字幕)] 9点(2008-03-08 01:51:41)(良:2票) |
2. プライマー
《ネタバレ》 タイムマシーン物、パラレルワールド物は、どこか矛盾が生じてくる。例えば、同じ時に同一人物が二人いてもいいの?とか、それぞれの「時」に自分がいるなら過去に戻っても今は変えられないんじゃないか?、とか。製作者は、ただの娯楽作品にするのではなく、このパラドックスに真剣に取り組んだのであろう。地味ではあるが、見ても損はしない。でも、もう少しゆっくり描いてほしかった。 [DVD(字幕)] 6点(2006-09-06 03:16:59) |
3. ファイヤーウォール
《ネタバレ》 あまり評判が良くないようであるが、伏線を張りながら緊張感を保持するストーリー展開は悪くなく、最近のハリソン・フォード作品の中では、上質の部類ではないか?ただラストに向けてのリアリティの無さには、いささか幻滅した。「強いパパ=強いハリソン・フォード」を描写したい狙いはわかるが、カネが手に入っていない犯人が家族を殺すリスクがない状態で、ただの銀行員が一人で特攻するのには無理がある(警察を待ちなさいよ)。ヒーロー系男優主演の映画に良くあるこの展開は、いささか興ざめである。特攻するなら特攻する必然を脚本で工夫してほしかった。 [DVD(字幕)] 6点(2006-08-29 00:14:50)(良:1票) |
4. ファウスト(2000)
《ネタバレ》 ウルトラB級映画として、そのテイストを存分に味わえる。この手の映画は、細かな点を突っ込んではダメで、映像とアクションと出演者の心の動きを楽しめばいい。気の利いたセリフやこだわりが感じられる小道具・小物も随所に散りばめられており、その点でも楽しめる。B級の王道(???)を一直線に進む作品。 [DVD(字幕)] 6点(2006-06-25 03:19:53) |
5. フライトプラン
《ネタバレ》 とても上等なサスペンスとは言えないだろう。そもそも飛行機の中で子供が誰かに見られればオジャンになる犯罪計画に現実性がないし、棺が必要で殺した男の妻が偶然にも飛行機に詳しいという設定もありえないと思う。前半部分は緊張感あり、「本当に子供はいるのか?」を考えさせられたが、後半は見るに忍びなく、アクション俳優に成り下がったフォスターによる「強い母親=子供のためなら母親は強い」という母性愛がテーマの映画ということか?それにしても、フォスターは老けた、6歳児の母親にはとても見えなかったのは私だけであろうか? [DVD(字幕)] 3点(2006-05-30 04:00:53) |
6. ブレインストーム
《ネタバレ》 この時代の映画(というより古い映画)特有のまったり感、スローペースを味わった。最近の映画は、余分な部分をそぎ落としコンパクト&インパクト重点で目が離せない作りが主流なだけに妙に懐かしい(多分、リメイクしたら90分で納まる内容だろう)。いわゆる臨死体験を見たいというのが一つのテーマであるが、ほとんど「2001年宇宙の旅」のラストと同様で意味なし、映像を楽しめと言われてもさすがに今見ると精度に乏しい。それより、研究所の工場が狂ってしまい自己破壊する描写は、近代SFギャグっぽくコミカルに見えてしまい、その部分の方が見ごたえがあった。出演者は、それぞれ特有のキャラを持ち、マッチしていたと思う。 [DVD(字幕)] 5点(2006-05-05 01:11:46) |
7. フォーチュン・クッキー
《ネタバレ》 名作ですね、現実離れした設定ではありますが、相手の気持ち・考え方を理解するには相手の立場になればわかるという子供の頃から言われていることがわかります。ジェイミー・リー・カーチスの演技は最高! [DVD(字幕)] 7点(2006-04-03 00:24:34) |
8. ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月
《ネタバレ》 まあまあですが、ちょっと崩しすぎの感あり。重い男と軽い男を比較対照しながら展開する話は、教科書どおり重い男に軍配が上がるが、この二人の「お約束」のケンカはいかにも情けなく現実的で良かったです。しかし、ブリジットは太りすぎでちょっと気持ち悪かったし、続編としてはイマイチでしょう。 [DVD(字幕)] 5点(2006-04-03 00:16:34) |
9. ブラザーズ・グリム
《ネタバレ》 冒険活劇として子供向けにはいいか?映像は楽しめるし、脇役キャラはなかなかだったが、主人公二人がどうしても兄弟に見えないのが難点であった。何も考えずにサラッと見るにはいいかもしれないが、後に残るものはなかった。 [DVD(字幕)] 4点(2006-03-18 00:25:35) |
10. ブレイド3
《ネタバレ》 もはや安心して見れるTVドラマ「運命を背負った悲劇のヒーロー」のノリ、映像や戦闘シーンはさすがだった。しかし、悪の親玉は、人間の姿のままのほうが絶対良かったと思う。あの化け物は、あまりにグロく、「プレデター」の宇宙人に似ていた。ああいう姿になると肉弾では倒しにくい、結局は細菌で退治ってのはこのシリーズらしくない。ブレイドも一族の将来を託されてどーすんでしょうか?ヒールに転向か?? [DVD(字幕)] 5点(2006-03-15 14:25:14) |
11. フォーガットン
《ネタバレ》 ゲーリー・シニーズが出演しているので見てみたが、悪くなかった。まず映画全般の雰囲気・ペースは独特のものがあったし、敵or味方の判断も時間経過とともに明らかになっていく点も良かった。黒幕がだれだったのか(宇宙人?神?悪魔?)の追求は置いといて(というか、こだわらず)、母の愛情は強いということなのでしょう。しかし、ジュリアン・ムーアは引き続き実験体ということなのですかね?子供を、ただ返したとは思えませんが・・・ いらない人間を空に飛ばしてしまう発想はなかなかでした。 [DVD(字幕)] 7点(2006-03-14 02:46:45) |
12. ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
《ネタバレ》 軽く見るには悪くないが、基本的には「妖怪人間」的な悲劇のはずでしょう?シリーズ化を狙っているのもわかるが、特に「シング」は元に戻してあげてほしい。(いや、元に戻る方法がわかったのだから、そのままでもいい、という考え方もできるか?)コミックを映像化した時の違和感が大きく感じられた(絵的には「シング」のような存在は必要)、コミカル映画として見たほうがいいやもしれない。しかし、ジェシカ・アルバ、随分と大人びちゃってビックリ! [DVD(字幕)] 4点(2006-03-13 03:56:39) |
13. フラッシュバック(2001)
《ネタバレ》 善人と悪人の違いは何か?愛する人のためにどこまでやるのか?この命題をうまく描写していた。ある意味ではハッピーエンドとも言える。こういう犯人タイプの人は、殺人とまではいかなくてもどこにでもいそうだし、自分自身も誰でもこういう面は持っているし、程度の問題はあっても誰もが経験している題材だったのではないか。期待せずに見た割には良い映画に当たった。 [DVD(字幕)] 6点(2005-05-12 00:03:55) |
14. ファウスト(1994)
《ネタバレ》 心地よい疲労感を残す映画。独特の世界の創造は評価に値するだろう。独自性の高い描写は、古いのか新しいのかどの時代の映画なのかもわからなくさせる。題材をファウストにし操り人形をからませた発想も見事、一段とシュールな雰囲気を作り出した。好みは分かれるだろうが、一度は見て欲しい映画。 [DVD(字幕)] 8点(2005-05-08 00:20:47) |
15. ファントム・オブ・パラダイス
すごいパワー!「ファウスト」と「オペラ座の怪人」を題材にして、ここまでの作品を作るとは!茶化しているんか真剣なのか、紙一重なところがまた良し。結局誰も幸せになれない破滅的なストーリーながら、なぜか後味も悪くない、デ・パルマの中でも最高の映画なのでは? 9点(2004-10-03 01:53:06)(良:1票) |
16. ファースト・インベイド
オープニングのクレジットでは、UFOの実写記録(?)がダイジェストで流され、「なかなか!」と思ったが、それまで・・・。作品はスーパーなC級、映画&SFの同好会が趣味で作った感じ、まいった・・・ 1点(2004-05-03 17:50:09) |
17. フレディVSジェイソン
《ネタバレ》 なつかしかったです、でもどっちも弱っちくなっちゃた感じがした。フレディを現実の世界に連れ出すなんてどうしてあの連中がひらめくわけ? 4点(2004-04-25 22:30:18) |
18. ブルース・オールマイティ
ジム・キャリーは年を重ねるとともに良い役者になってきた、昔のギラギラしたコメディの魅力はこの映画にはないが、こういう役はハマリ役、見ていて気持ちが良い。映画のテーマが高尚なのだからコメディとして見ちゃいけないんだろう。 6点(2004-04-25 15:21:51) |
19. フォーン・ブース
おもしろい。主役はキーファー・サザーランドの声だね、舞台仕立てで場面を買えず映画の中で時間の空白がない、コンパクトにまとまりテンポの良さが緊迫感を生む、ストリートガールたちとか脇役も味を出している、オープニングの仕上がりも秀逸、シューマーカー監督がこういう映画にトライするとは、さすが!って感じ。個人的には、警察にもう少し活躍して欲しかった、犯人探しの工夫とか謎解きとか、せっかく存在感のあるキャラの警部なんだからここにも、被害者、犯人、時間との戦いのような緊迫感が欲しかった、その点が不満だから8点。 8点(2004-04-25 12:34:44) |